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しおりを挟むそして次の日、私は作ったばかりのイチジクのお菓子と、渡しそびれたしおりを持ち城門へと向かった。
そこには既に、シェードが待っていた。
きっと私が先に行かないかを見張るためだろう。
さすがに迷惑にならないようにするからいいのに……。
などと思いつつも笑顔を作る。
「シェード、おはようございます。
遅れてしまい申し訳ありません。
先日のお詫びを兼ねて、ささやかなものですが……」
「……あぁ、おはようルー。
だが、気にしなくても良かったのだぞ……?
まぁ、有難く受け取らせてもらうが」
シェードの表情を見ると、嬉しそうに微笑んでいた。
素直じゃないなぁ……などと感じつつも学園へと向かう馬車に乗り込んだ。
「ルー、その袋はなんだ?」
「友人に渡すお菓子です。
……あげませんよ?」
「……分かっている」
苦々しい表情になったのは気付かなかったことにしておこう。
これ以上言うと色々と面倒になりそうだし。
「ならいいのですが」
もし何か言われてもまた作ります、とか言っておけば大丈夫だろう。
まぁ、しばらく作るつもりはないけど。
そんな時間も無いし。
学園に着くと、丁度ルドと登校時間が合ったようで挨拶を交わす。
「先日はありがとうございました。
それと、遅れてしまいましたが誕生日、おめでとうございます」
「ありがとうございます、ルー。
これは……イチジクの……?
ルーの手作りですか?」
「はい、あ……市販の方が……」
手作りは受け付けないという人もいることを思い出し、もしかしたらルドも……と思い後悔をする。
イチジクのクッキーを売っているところはないので手作りで……と思ったのだが……。
「いえ、ただルーは忙しいでしょう?
その合間に作らせてしまったのなら申し訳ないと思ったのですが……」
「昨日は休みでしたから」
嘘だ。
昨日は後輩に無理を言って交代してもらったのだ。
その代わりに後輩の当番2回分を変わることになった。
そのくらいならば問題はないので日程はまた相談して決めることになる。
「そうですか。
ならいいのですが……」
「食べないようなら貰うが」
ルドの様子を見ていたシェードがついに口にすると、ルドはいい笑顔になる。
「要らないとは言っていません。
誰がルーの手作りをあげると?」
……うん、喜んでもらえたようで良かった。
シェードは悔しそうにしているが。
「ちっ……まぁ、いい。
ルーは城暮らしだしな……。
まだ……」
これさえなければ残念な王子だとは思わなかっただろうに。
……シェードはどこまでいっても残念な人だ。
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