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しおりを挟む「あ……ルド、あのお店、少し寄ってもいいですか?」
「えぇ、勿論です」
俗に言うファンシーショップというものだった。
私はルドの許可を得て店内に入っていくと、取り敢えず、ラッピング用のグッズのところへ向かうと、ルドのイメージに合わせて青の小さな箱とリボンを選ぶ。
そして次は、ユリアへ渡すものがあれば……と思い見ていくがあまり良さげなものはなかったのでとりあえずラッピング用のものだけを買った。
「お待たせしました」
「いえ、他の店もまわるのでしょう?
持ちますよ」
「いえっ……!!
私が持ちます!」
「ですが……」
これを持たれてしまえばもしかしたらルドに中身を見られるかもしれない。
そうなれば嫌じゃないか、という一心で私は自分が持つ、と言っていたのだが、ルドは中々に強情だった。
「……では、他のものも買いますので私が限界になったらお願いしてもいいですか?
それまでは自分で持っていたいので。
その方が、私が自分で選び買ったという感じがしますから!」
と、微笑んで口にすると、ルドは何も言えなくなったのか仕方ない、と言うように苦笑して頷いた。
「先程の店では何を買ったんですか?」
「秘密です」
一瞬、ドキッとしたものの私は長年培ってきたポーカーフェイスで隠し通した。
「……秘密、ですか」
「はい、秘密です」
だって、ルドへ渡すお菓子を入れるためのラッピング用品、なんてこと言えないし。
お楽しみに、みたいなことも言えないからね。
なら、秘密で押し通してしまえ!
って考えだった。
「あっ……あの露店、見てもいいですか?」
「えぇ、勿論です」
ということで、私が目をつけたのはミサンガのようなものだった。
二三色の糸が綺麗に編み込まれているのだ。
その中からユリアの髪と同じ赤と私の銀の色で作られたものとアルトの色である紫と私の銀で作られた2つを見つけた。
これに魔法を付与して渡せばいいのでは、という考えが私に浮かぶ。
「こちらの2つをお願いします」
「はいよ」
露店の人は2つを袋に入れている間、私はもう1つ、良さそうなものを見つけた。
カーフィスの金と、私の銀の糸で作られたものだ。
もうカーフィスは私の専属ではなくなった。
だが、アイツは私の大切な幼馴染なのだ。
これくらいは別に良いだろう。
それに……あの馬鹿との繋がりが欲しかった。
「すいませんが、こちらも2つお願いします」
「はいよ」
渡された袋を大事に抱きかかえると、ルドはまたもや眉尻を下げていた。
この表情がルドのデフォルトなのだろうか?
「他には……」
「次はルドの行きたいところにしませんか?
私ばかり選んでいると申し訳ないですし……」
先程から私ばかりが店を選んでいるのだ。
ルドの用も済ませないといけないのにこれでは申し訳がない。
「そう、ですか……?
では、近くにある書店へ寄ってもいいですか?」
「はい!」
私が勿論だというように笑うと、ルドは嬉しそうに微笑んだ。
そしてルドの目的だろう書店に入ると、中にはかなりの蔵書があった。
古いものから新しいものまで様々だ。
ルドはその中から魔法書の棚へ向かうと熱心に探し始めた。
私はというと、店主の近くに置いてあった栞へと釘付けになっていた。
可愛らしい動物の絵が書いてあるものから、鉄に細かな細工が施してあるものまで色々とあり、目が奪われたのだ。
「……気に入ったものがあったか?」
「はい。
どれも素敵で迷ってしまいます……。
ですが……そう、ですね。
これとこれ、こちらもお願いします」
私が選んだのは3つ。
1つは薔薇が彫られているもの。
2つめは猫が彫られているもの。
3つめは木の栞だ。
私のものは猫の栞。
薔薇はシェードに、木はルドに渡そうと思う。
ルドにはクッキーも渡すけどね。
流石にそれだけじゃ味気ない、ってことで木の栞だ。
「まいど」
店主は、言葉は無愛想な方だったが、表情は緩んでいた。
そこに魔導書を選び終えたルドがやってくる。
ルドの手には2冊の本があり1冊は良く見えなかったが、もう1冊には水の魔導書と書かれていた。
「私の用は終わりましたからルーが行きたいところへ」
と、言われ、私は果物を見始める。
まず、イチジクは確定として……。
他には何が良いだろうか?
……あれ、何も果物じゃなくても良くないか?
それこそ、紅茶とかでもいいだろうし……。
クッキーに入れるならアールグレイだよね!
ということで、アールグレイとイチジクを購入するとルドに城へと送られた。
その後は魔法を使いながらのクッキー作りだった。
……あ、シェードに栞を渡すの忘れてた。
ま、いっか。
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