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到着
しおりを挟むようやく、港へつくとそこには兄と清水が迎えに来てくれていた。
降りる際、皆にお土産のザクロのジュースを渡している中、兄は船から降りた私を抱きしめる。
「咲夜!
咲夜、大丈夫だったかい?
誘拐されたなんて聞いてすごく心配したんだ。
もう大丈夫だからね。
僕が付いている限り咲夜には指一本……いや、髪一本すら触れさせたりしないから。
あぁ……もう、可愛いなぁ咲夜は…。
こんな可愛い僕の天使を誘拐した奴なんて死んでも許さない。
僕の咲夜に手を出したんだからそれくらいの覚悟は出来ているはずだよね?
ふふっ……」
何か兄が怖かった。
いつも以上に狂気じみている兄の様子に私はドン引きだ。
いや、私だけでなく愛音や魁斗、紫月も引いている。
ただ、奏橙と天也はいつもの事、というように呆れているだけに見えるが。
……やっぱり慣れなのかな?
「お兄様、私は大丈夫ですわ。
ですから、離してください。
それに、私はお兄様にそのようなことをして欲しくはないです。
お兄様の優しさをあの方達に……」
私は苦笑を漏らしながらも兄に離れるように告げるのだが……。
……何故か逆にキツくなってきた。
「お、お兄様?」
「……あぁ、本物の咲夜だ。
可愛い。
抱き枕よりも断然……」
聞き捨てならないことを聞いたのだが?
え?
抱き枕って何?
話からすると私のだよね?
それは……うん、知りたく無かったかな。
というか、誰だ勝手にひとの抱き枕作ったやつ。
「悠人様、咲夜様もお疲れのようですので……」
「ん、あぁ……そうだね。
ごめんよ、咲夜。
もっと気にするべきだったね……。
さて、他の皆も送っていくから車に乗って」
兄は優しく私を車に乗せると他の皆も乗るように告げ、自分も車に乗り込んだ。
「咲夜、疲れているだろう。
少し眠っていてもいいんだよ?」
「大丈夫ですわ。
私だってもう、そんな子供ではありませんもの。
お兄様もそんな子供扱いするのはおやめください!」
少しだけムッとして断ると兄はただ愛おしそうに私の頭を撫でた。
……それをやめろと言っているのだが……。
うん、まぁ兄だしね。
「咲夜が可愛らしくてつい、ね」
「……あまり、からかわないでください!」
「本当の事さ。
咲夜は誰にも渡したくないくらい可愛いからね。
天使がいるとしたら咲夜よりも見劣りするくらい可愛いよ」
よくもこうペラペラと言葉が出てくるものだと感心しながらも私は否定しようと口を開く。
だが、その前に天也が口を挟んできた。
「それには同意しますね。
確かに咲夜は天使なんて比じゃない程可愛らしいし、誰にも渡したくないと思いますから」
「っ……た、天也まで何を言うんですの」
私は先程までとは異なり頬をほんのりと赤くしていた。
全て天也が悪い。
「仕方ないだろ?
全部本当の事なんだからな」
私はあまりの恥ずかしさに顔を背けると兄が黒い笑みを浮かべた。
「僕の可愛い咲夜を守れないような奴には渡したくはないけどね」
それは暗に誘拐の事を指している。
それはすぐに理解出来た。
「お兄様!
それは、私が悪……」
「咲夜、いい。
俺が不甲斐なかっただけだ」
「ですが、天也!」
「天野天也、僕は昔から君が気に入らない。
それは君も理解しているだろう?
咲夜を守れない奴に僕の可愛い咲夜を渡す気は無いんだよ。
……それは、君だってちゃんと分かっているだろう?
それに、少なくとも咲夜はまだ、君に返事をしていないようだからね」
「っ……」
その頃には私は気付いていた。
兄の演技に。
兄の癖は大部分かりやすい。
誰かの事を『君』という時は大抵演技が入っている。
そしてこの場合は天也を試しているのだ。
ならば、私が出る幕はない。
まぁ、最後の言葉は余計だけど!!
紫月や愛音達には悪いがこの空気をどうすることも出来ないのだ。
「……確かに今の俺は咲夜には相応しくないと思います。
ですが、俺だって咲夜の隣に立つために、相応しくあろうと出来る事は全てやります。
今回の事も全て俺の不注意が原因ですから。
今後はこの様なことがないように最善を尽くします」
天也が私のためにそう考えてくれているのが嬉しかった。
密かに悶えていると兄の冷たい声が響く。
「……へぇ?
でも、今からでは遅いんだ。
簡単に言うと、君では咲夜を守れない。
だから、さっさと引いてくれないかな?」
兄が今までよりも冷たく突き放すように口にした。
それに、天也は何もいいかえさず、ただ黙って兄の瞳をジッと見つめる。
そして、今までの空気が嘘のように消えた。
「なんてね。
まぁ、今のところは及第点ってところかな」
兄はいつもと同じように笑みを浮かべる。
「……は?」
「……あれ、絶対に本気だったと思うんだけど…」
「演技、ですのね…」
皆がそう口々に言う中、私は兄を咎めた。
「お兄様、少しやりすぎです。
演技だと分かっていてもヒヤヒヤしましたわ……」
「そうかい?
でも、確かに悪ふざけが過ぎたかもね。
ごめんよ、咲夜」
「……分かっていただけたのでしたらいいのですが……」
漠然としない何かがあるものの本当に反省しているように見える兄に私はそう答える他なかった。
「咲夜、やっぱり少し眠った方がいい。
きっと疲れているんだよ」
そう言って優しく頭を撫でてくれる兄のせいで私はうとうとしてきてしまって……。
「おやすみ、咲夜」
そんな兄の声を最後に、私の意識は途切れた。
~悠人~
僕は、僕の肩に頭を乗せ可愛らしい寝顔を見せる咲夜に思わず目を細めた。
「天野天也、僕は本気だよ。
咲夜の手前、あぁ言ったけれど……ね。
僕は咲夜のように優しくはない。
咲夜を傷つけるであろう存在は許せないんだよ。
それが例え、咲夜の選んだ者でもね。
咲夜は本来ならば海野家を背負う人間なんだ。
咲夜が君を選べば、君のせいでその資格は失われることになる。
それを忘れるな。
……まぁ、咲夜本人は知らないけどね」
僕よりも余程優秀で、可愛らしい妹。
本人は否定するのだろうけど、咲夜はとうに僕の事なんて超えている。
天才という者がいるのであれば、それはきっと咲夜の事だ。
そう断言出来る程に。
僕も天才だと言われて育ちはしたが、咲夜よりは劣る。
そんな確信が僕の中にあった。
そう思わせるほどに、天使のように可愛らしく、綺麗な妹は海野家の中で、誰よりも上に立つに相応しい。
それは、清水さんや真城を見ていれば分かる事だ。
いや、2人だけではない。
咲夜は屋敷の皆から主に相応しいと、そう思われている。
それを僕は知っている。
僕は、一番咲夜の近くに居たのだから。
「……咲夜が、ですか?」
「あぁ……咲夜は天才だ。
僕も大概、天才だとか言われてきたけれど……咲夜に比べてしまえば霞んでしまうだろうね。
多少は兄として少し甘く見ているのかもしれないけれど……。
でも、咲夜は中等部に入る頃には既に大学レベルの問題は出来ていたんだ。
僕が出来なかった問題をスラスラ解いていくんだからあれには堪えたよ……」
僕は数年前の事を思い出して苦笑する。
絶対に解けないだろう、そんな性格の悪さが滲み出た問題をいとも簡単に解いてしまった咲夜に僕は畏怖した。
僕の咲夜が知らない咲夜になってしまったように感じたから。
だが、その次の瞬間に見せた表情はいつもの愛らしい笑顔だった。
そんな表情を見せる咲夜に僕は理解した。
理解せざるをなかった。
この家を、海野を継ぐのは咲夜の方が相応しいのだと。
……だが、生憎と長男は僕で咲夜は妹だ。
だから、どちらが継ぐのかと言われたら多分、僕になるだろう。
それでいい。
咲夜には自分の幸せを感じてほしいから。
誰にも渡したくない、そんな事を思ってた僕もいたがそれでも1番に願うのは咲夜の幸せだ。
「だから、咲夜を傷つけるのなら海野を完全に敵に回す、そう考えておいて。
僕を初めとして、父さんも、うちの使用人達も、全員がそれぞれの武器をとる。
特に清水さんともう1人は…咲夜の為なら何だってすると思うよ。
その行動の末、犯罪者のレッテルをはられることになろうとも、ね。
あの2人はうちの中でも咲夜に心酔しているからね」
清水さんと真城……その2人はメイドと情報屋として咲夜の専属になった。
そんな2人は孤児とは思えない程優秀だ。
清水さんは咲夜のドライバーでもあるが、身の回りのことを世話するメイドでもあり、護衛でもある。
あの戦闘スキルとメイドとしてのスキル…全てが他の者を超えているように感じる。
真城は咲夜の情報屋として、そして影ながら護衛もこなしている。
真城の情報は最新のものから古いものまで、様々ではあるがとてつもなく役に立つ。
「……ん…お兄様……?
おはようございます……?」
「咲夜、おはよう」
咲夜が目を覚まし、強制的に話は終了。
寝ぼけた様子で目を擦る咲夜は当然だが可愛らしい。
そして、キョロキョロと辺を見渡しようやく理解したのだろう。
咲夜は目を見開き、顔を赤くして俯いた。
「咲夜、まだ寝ててもいいんだよ?」
「だ、大丈夫です。
先程はただ、お兄様が……!」
顔を真っ赤にして怒る咲夜に僕は微笑んだ。
あぁ、やっぱり咲夜は可愛い。
天使のようだ。
白い翼を付ければ完璧だろう。
「咲夜、無駄だと思うぞ」
「た、天也…」
「悠人先輩は絶対、咲夜が可愛いだとか天使のようだとしか思ってないぞ」
その通り。
だが、こんな咲夜を見れば全員がそう思うだろう。
ムッとした顔も可愛いじゃないか。
僕だけのケースの中に入れたいくらいだ。
「……その様ですわね」
「到着致しました」
~咲夜~
どうやらもう着いてしまったらしい。
最初は愛音と魁斗の家からなのだ。
つまり、愛音と魁斗とはこれでもうしばらくは会えなくなってしまう。
「あ……ありがとうございました。
咲夜、頑張ってくださいね!」
「サンキューな。
色々世話になっちまって……。
まぁ、頑張れよ」
「っ……ありがとうございます。
愛音と魁斗も頑張ってください」
私は少し寂しくなるのを堪えて笑みを浮かべるとでは、と車に戻り次へ向かった。
次は紫月の家だ。
紫月の家も愛音の家からそう遠くはなく、すぐに着いてしまう。
「咲夜、今回は本当にありがとうございました。
今度は私から何かさせてください。
それと、応援していますわ」
「こちらこそ、ありがとうございました。
私も紫月の事を応援いたしますわ」
2人でふふっと笑うと今度は奏橙が紫月に話しかけた。
「紫月、夜に連絡するよ」
「お待ちしていますわ」
「じゃあ、また」
「えぇ、では失礼させていただきます」
紫月は最後に綺麗な礼をすると微笑を浮かべて私達が行くまで門の前で立っていた。
次は奏橙となるわけなのだが……。
「咲夜、天也色々大変そうだけど頑張って。
僕は応援してるからさ。
じゃあ、また」
なんて言い残すものだから兄が私の隣でピクピクと頬を動かしていた。
それでも笑顔なのが地味に怖い。
「……今回の旅は楽しかった」
「ふふっ、そう言っていただけて本当に良かったですわ。
私も、楽しかったですわ。
またどこか行きたいですわね」
「あぁ、そうだな。
……今度は俺が何かしら用意しよう」
「あら、楽しみにしておきますわ」
ふふっと笑うと今夜、電話をする約束をして私は立ち去った。
……兄から冷気がただよってくるのはどうにかならないだろうか?
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