王族なんてお断りです!!

紗砂

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本編

ウェスコール男爵家

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「……兵を集めてくれ。
大至急だ!」


私は、とある報せに目を通すと、顔色を変え、動き出した。
それは当然だろう。
なにせ、あの馬鹿娘が動き出したのだ。
こちらもそれ相応の行動を起こさなければならない。


「あなた……。
あの子をどうなさるおつもりですか?
まさか……」


泣きそうな顔をする妻に、私は顔を曇らせ、目を閉じた。
ウェスコール男爵家をここで潰すわけにはいかないのだ。


「縁は切るが、家のためだ。
良くて修道院行き、悪ければ……。
だが、仕方ないだろう。
忠告すら聞かず王族と公爵家に、しかもあのエリス嬢に手を出したのだから」


そうでなければ、ウェスコール男爵家が潰れることとなるだろう。
いや、そうでなくても潰れるかもしれぬのだ。
存続させるために、それ相応の行動を取らなければならない。

だからこその兵だ。
あの馬鹿娘を、ラミアを王都に入れないための。
エリス嬢に近付けさせないために。


「……済まない、リーディア。
私がラミアを止められれば……」

「……いえ、あなたは悪くありませんわ。
私がもっと厳しく接すれば良かったのです。
そうすれば、このようなことになどならずに済んだかもしれないのですから。
あなたの選択は間違ってはいませんわ。
例え、その結果がどんなことになろうとも、私はあなたについていきます。
だって、私はあなたの妻であり、あの子の母ですもの。
あなただけには背負わせませんわ」


妻が、儚げに笑みを浮かべ、私の背を押す。
私たちは、教育を間違えたのだ。
その罪を背負わなければならない。
それが、私たちのできる、親としての最後のことだ。


「……リーディア、留守を頼む。
フォーリア公爵家へ向かう」

「家のことはお任せ下さい。
お気をつけて」

「あぁ」


そして、私はフォーリア公爵家へと向かった。

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