多重人格者の異世界転移〜あれっお前魔王じゃね?!〜

くろこん

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英雄譚始動

初陣〜最強の人格〜

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目が覚めたと同時に「私」は走り始めていた。

記憶は見ていた、ノートにはこう書かれているだろう

「守ってくれ」

緑の奴は人に頼みごとをするような男ではない、大体のことは自分でなんとかしてしまうからである。それは私達においても同じだった。

そんな男が恐らく始めて、「頼む」と言った

動く、私が動く理由はそれだけだった

剣も用意してくれた

ふりごこちちはまぁまぁだが、1つ問題がある

刃がついている!刃がついてる方で殴ったら殺してしまうではないか!

そう思いながらも私は、敵の陣地に突っ込んで行った

敵兵は1人でいる私に気づくのが遅れていたようだが、
今更のように隊列を組み、槍を構え始めた

「邪魔だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

そう言うと私は、剣の腹の部分で、隊列を組んでいた兵の端から端までを吹き飛ばした。

一回の薙ぎ払いで、10人近くが吹き飛ばされている。

それなりの人数を蹴散らしたと思ったあとから、とうとう騎馬隊が出てきた。

騎馬隊か、バイクとやり方は同じだろうか?

そう思うと私は突っ込んできた馬を飛び越え、馬に乗っている騎士を直接殴って行く。

歩兵達より若干手間はかかるが、それでもとてつもないスピードで蹴散らされていった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『隊長!何者かが1人で敵陣に突っ込み暴れております!』

そう報告を受け、城壁の外を確認した騎士、カミーユは1人考えていた。

今日はなんて日だろう。
昨日山賊に襲われ、自分は10数人の山賊を相手にした。
数の謀略の前に個人のしてきた修練、鍛錬、騎士として、主人を守るという違いなどは、なんの役にも立たないのだと痛感していた。

そこに1人の男が現れ、我々を救ってくれた。
なんの変哲も無い男だった。

強いて言うなら後頭にある寝癖とちょっと奇抜な格好が印象的なぐらいの、平凡な男、というのが彼の印象だった。

しかしその男は強かった。

お嬢様も彼に懐いてしまった。

そして今、恐らくなんの関わりもないであろう我らの街を救おうとしてる。

死なせるわけにはいかない。あの英雄を

主人から迎え撃って良いという命令は受けてない。

だからこれは個人的なものだ。

カミーユは代わりの剣を持ち、全身鎧姿に身を包む。

『門を開けろ!』そう言うと後ろには...部下達ほぼ全員がついてきていた。

ついてくるな、そう言おうとしたが、カミーユは声を止めた

恐らくわかっているのだ、と

彼らは死ぬ気でここに立っているのだと。

自分の街を守るために
大切なものを守るために

それを私が止めるのは無粋というものだ、と。

『全軍突撃!!あの英雄を救うぞ!』

『おおおおおおおおおおおおおお!!!!』

恐らく我が軍最高の士気を維持したまま、カミーユ率いる軍は、総勢5000人の敵に対して突撃していった。

これが、地上最強の人間の軍と謳われる者達の初陣と知るものは、まだいない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

モードレッドはほくそ笑んでいた

ようやくこの時が来た、

モードレッドの家は軍事の側面が強い。

陛下が帝国へ遠征に行く時も、アストルフではなく、彼が遠征の代表として選ばれ、戦って来た。

そのため武人系の部活はモードレッドを、文官系の物はアストルフを次の当主にと推した。
しかし前当主はアストルフを選んだ。

それだけだ、アストルフが当主たりえる由縁は、父が選んだ、ただそれだけなのである。

もしアストルフを当主の座から降ろし、私が当主になり変われば、あの方も満足されるだろう...

一応保険も下さったのだ、彼の方には感謝しかない。

家臣からも挙兵の意見が出ており、あの方の言葉は正に渡に船だった。

今となっては反対意見が何故出なかったのか疑問ではあるが.........

まぁ些細なことであろう。

そんな時である。見張りから報告が来た。

『お知らせいたします!敵が攻め込んできました!』

馬鹿な、とモードレッドは絶句した。

調べたところによると相手方の戦略と言えるものは50騎のみ、それ以外は戦える住民を集めても精々1000にも満たないだろう。

個人的には籠城戦にもつれ込み、相手方が疲弊して降伏してくるか、城が落ちるのを待つ手筈だった。

して、兵力は、とモードレッドが尋ねると、その見張りはこう答えた。

兵力は1人ですと。

モードレッドは絶句し、外に出た

彼の目の前には倒れた、苦しんだ、気絶している、兵達が倒れていた。

無論山賊などもいる。

傭兵などが3000、私の手持ちの騎士が1000と少し、それを工夫して5000人およそいるかのように見せているのである。

特に私の騎士は、私が王の遠征に行ったとき一緒についてきた兵であり、正に百戦錬磨と言っていい。

そんな私の自慢の兵が無残に倒れている。

立っているものは少ない。

そして、私の目の前に

白く、美しい剣を持った

風変わりな格好をした男が立っていた。
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