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魔王と多重人格者、相対ス

エピローグ2 魔王の報酬

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薄ぼんやりとした光を感じ、俺は目を覚ました。

ここは...どこだ

あたりを見回す、ここは病室なのだろうか。

そうだ!俺は確か暴漢に刺されて...!

急いで傷を確認する

え...傷がほとんど塞がっている.....?!
というか、治りかけている

これは一体、どういうことなのだろうか

病室を抜けて、廊下へ出る。

廊下は薄暗い、しまった。時間を確認するべきだった。気が動転してなにもしてなかった。

たまたま廊下を巡回していたナースさんを呼ぶと、すぐに医者の方が飛んできた。

すぐに腹部の検査を始める

どこにも異常は見当たらなかった、ほぼ完全に完治しており、傷もじきに塞がるだろうとの診断を受けた

信じられない...

警察の人が飛んできて、事情聴取をされた。

刺されたこの時間は、警察官の油断で市民に重症を負わせたとしてちょっとしたニュースになっており、警察からの事情聴取もそこそこに、俺は朝を迎えた。

俺の生活は...一変...することもなかった。

マスコミの興味は、被害者の俺、というよりは警察に向けられているらしく、そこまでしつこい取材などはされることもなかった。

俺は普通の生活に戻った。

妻のところに戻り、2日後ぐらいには仕事に戻った。

災難だったな、と仕事仲間にネタにされている日々は、1年経った今も続いている。

最近妙にいいことが続いている。

ふと買った宝くじが4等だけど当選してたり

とうとう昇進が決まったり

どうなってるんだろうな、まぁ一番は

息子が産まれて、なんの事故もなくすくすくと育っていることかな。

いや~かわいくてしょがないよ。

ふと、幼児向けのテレビを見てると

懐かしいアニメが出てきた。

勇者と魔王の物語だ。懐かしいな。


懐かしい?


本当にそれだけなのだろうか。

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