多重人格者の異世界転移〜あれっお前魔王じゃね?!〜

くろこん

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最後の神器を求めて

戦争の波紋、新しい旅

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取り敢えず、ここまで来ましたか...

イエローと謎の女性とエルザは、化け物から逃げ切り、大きな木の切り株に腰を下ろしていた。

いや、両手に花なのは素晴らしいのですが...

イエローも久し振りに、人格を通して記憶を全て把握していた。

戦争の光景、魔王との死闘、そして...あの怪物。

あの姿...どんな生物にも似つかない、前回、例えて言うならばミミズのようなと表現したが、そんな生易しいものではない。あれは恐怖、そのものだ。

名を「アイテール」と名乗ったか...

記憶を見ていた。魔王と...この女性の話の話を聞いていた。

魔王は、彼女を「我をこの世界に連れてきたもの」と名乗った。つまり、彼女が...

『話があります。この世界にとって重要な話が。』

こちらを見ていた謎の女...否、もう女神と言っていいだろう。エルザも彼女が話始めるのを見ている。

『貴方にこれを渡します、「神器」を全て集めて、アイテールを倒して下さい』

そう言うと、女神は2つの武器を渡してきた。

ファキシリンとトリスタンだ。

『神器は全てで5つ、1つは魔王軍にあります、残りの1つを探しなさい。最後の神器は...ここから東の場所にあります。時間は2ヶ月...アイテールが目覚めるまで。魔王と勇者パーティーの1人、ムサシが時を稼いでくれました。あとは貴方にかかっています。急ぎなさい。私も動きます。』

そう言って女神は...ゆっくりと消えようとしたのを...

イエローは止めた。

『聞きたいことは山ほどあるのですそ.....何故儂はこの世界に呼ばれたか、この異常な身体能力は何か、お前は一体何者なのかムサシ殿が勇者パーティー...?!一体どういうことなのですか?』

女神はそんな質問に対して、振り返らずにこう答えた

『貴方は「彼」の人生を見たはず、そこから彼の「力」を分けられた、貴方と魔王は...繋がっていた。だから彼の夢を見ていた。残りの答えは、もう既にわかっているはず。』

それだけ、イエローの中で溢れ出そうになっていた質問を全て拒否して、彼女は姿を消した。

『ちょっと何あれ!なんにも喋らないで、感じ悪いわね、あんなのほっといていきましょ、ちょっと、なにボケっとしてるのよ、王都に戻るんじゃないの?』

エルザが話しかけるのを意に介さず、イエローは思考を続ける

もう既に、儂さ答えを持っている...?!

記憶を全て見なければわからないことでもあるというのか?

一体...どうなっているのだ...

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『なるほど、1ヶ月...短いな...』

王城、王の間

そこにいるのはガウェイン王、ヘリン、その他重臣達そして、無事に戻ってきて、私に報告をしてくれているグリーンだ。

いや、それも前に、ここで王が現れた時の3分の1になっていた。殆どの重臣は...「アイテール」に飲み込まれて...死んだ。ここに残っているのは、元から文官の気質の強い貴族と、グリーンの補佐のために左陣に配置されていた家臣。ルーカンと共にいた右陣の面々のみである。

目の前にはグリーン。報告を聞きながらも、ガウェインは頭を悩ませるしかない。

ベリアス、アロンに神器は返却してもらえるようにグリーンには頼んだ。魔王からそれを取り返してしてもらえたのはありがたい。

これで対抗はできるだろう。

勇者パーティー?と魔王が協力してアイテールを負傷させてくれたのはありがたい...

このさい恨みがどうなどと言っている暇はない。

魔族との協力

これも考えなければならない

だが...戦争でもわかる通り、我々には時間がない。

魔族側とのコネクションなどない

どうすればいい?

いっそ逃げるか?この王都、長年続いたこの王国を放棄して?それも考えなければならない

しかし時はない。動くしかない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ふぅっ

王との話を終えて、イエローは1人、王門の外へと立っていた。

神器使いが王都から出るなど...普通は止められますからな

アイテールに通用しそうなのは神器使いを入れても、王都で10名にも満たない。

そんな貴重な1人の儂を、王がわざわざ外へと出してくれる筈もない...

黙っていくしかありませんな。

アストルフ殿にも、何も言えませんでしたな。

仕方のないことではありますが...

東の国、そこを回れば、最後の神器のありかもきっとつかめる筈。

あの女神の言う通りにするのは少々癪ですが...

仕方ありませんな

門を出る前に、もう一度王都を見返す

かなり長い間滞在したな...アルノ領の次に長い間滞在した場所となった。

いい場所だ、だからこそ、守らねばならない。

意を決して、王都の門を出る。

『待て、挨拶をしないで行く気か?』

呼ばれた方向へと体を向けると...アロンがいた。

『女神様からの神託...我が王に言ったこと以外にもそれがあったということだな。言わない理由も大体理由はわかる。止めることはない。お前には...借りがある。』

アロンはそう言って、自分の神器を揺らした。

律儀な奴ですな。

『行ってこい』

それに応えるように、儂はすっと右腕を挙げた

振り返ることは、なかった。





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