上 下
95 / 150
神話の再来

魔王軍幹部大集結

しおりを挟む
青い半袖の上着が、風に舞いヒラヒラと泳ぐ

黒い靴、下も黒と言う青と黒を基調とした服装に身を包んだその剣士は、確かにそう名乗ったのだ

我は魔王なりとーーー

『魔王...魔王!!!今代の魔王は、アイテール様が殺した!既にこの世には存在しない、第一、貴様の姿はあの魔王の姿とは似ても似つかない!!』

......ったく、うるさいねぇ

ブルーノから聞こえる罵声を軽く流しながら、コンコン、と肩を叩き、魔王は軽くため息をつく

半分半分ってとこかな...

あの女神さんからここは連れてこられた時にはもうこの体だった。

俺には2つの記憶が混ざってる

1つは普通に元の世界で普通に生きていた記憶

もう1つは、ここで魔王やっていた記憶だな。

いや~我とか...威厳出すために必死こいてたな。俺

恥ずかしいわ~

まぁそれはいいとして...

目の前にはイカだかタコだかよくわかんねー怪物

......に捕まっている俺の部下

まず...あの再生、邪魔だなぁ

剣を前に掲げる

『久しぶりな気がするな...これも、神器「ツヴァイハンダー!!」我は...拒絶する!!』

青い炎が魔王の神器...ツヴァイハンダーを包む。

ツヴァイハンダーの能力は「拒絶」

ありとあらゆる現象への干渉、そしてそれの拒絶が彼の神器の能力である。

今回は...触手における『再生』を拒絶する

ブルーノに、魔王が迫る

触手が迫ってきたが、なんでもないかのように切り裂いていく。

そして...懐に潜り込んだ魔王は、ウォーカー、ウーフィル、アスカモーを助けていく。

『もっ申し訳ありません魔王様!!!』
『ユダンジダ、バンガイノギガイヲ』
『本当に...戻ってきてくれたのか、シン』

あぁ...来たぞ、我が来たぞ!

ちょっと援軍も連れて来たしな!

『魔王様ぁぁぁ置いでかないで下さい!』

そう言って降りて来たのは

紳士服に身を包み、翻す翼はより肥大化している。

全身ボロボロながら、ギラついた目は相変わらず

魔王軍序列第9位、ギールであった。

『ちょっとちょっと!このメンツなら、俺も混ぜて下さいよ!』

たまらず駆けてきたのは、魔王軍序列第8位、ビネルだ。

......これで今来れない4位と、6位、アルフィィオス以外は、全員揃ったな。

『んぁぁぁぁぁ!何故私の触手が再生しない?!何故だ、また、また失敗するのか私は?!』

あぁ...そうだな

揃ってしまったからな!!

世界の危機を何度も救ってきた

魔族に名だたる大幹部達が!

第9位 ギール
悪魔族を統べるもの
野心を持つ者
魔の森を生き延びたもの

第8位 ビネル
ダークエルフ族の新星
矢の名手

7位 アスカモー
鬼人を統べるもの
剣を極めし者
王の友

6位 ペリモーンズ (戦死)
空の王者
龍の隣人
王と死闘を繰り広げた者

第5位 ウォーカー
機械族の王
魔王主催腕相撲大会覇者
忠誠を誓う者

第4位 ???(不在)
魔王城の地縛霊
異界の研究者
魔族領の叡智

第3位 ウーフィル
人狼族の頭領
生粋の苦労人
敏腕交渉人

第2位 アルフィィオス(不在)
創世の四聖
四聖の仲介人
北領の守護者

第1位... シン=エルフェリア
魔族領を統べるもの
剣聖
神器の持ち主
神々の復讐者
トラブルメーカー
逆境の覚醒者
異世界転生者
多重人格者の隣人←NEW!!

『あぁぁぁぁ!失敗など!もう経験したくない!忌まわしい勇者どもめ!必ず殺してやる!』

天使が次々と出現し、魔王軍を覆いつくさんと囲もうとしてくる

『カズナドブヤジダドゴロデオナジゴド』

あぁ...そうだな

剣をゆっくりと前に出し、剣先をブルーノに向ける

全軍

殲滅セヨ




しおりを挟む

処理中です...