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外伝1 四聖会議
ラトランダ男爵領 家宰リョウトウ
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ラトランダ伯爵領には、リョウトウという男がいた。彼の名前から察してもわかるかと思うが、この男はオワリの民とケイアポリス国民とのハーフである。
体はひょろりとした体躯をしており、とても戦いに向いているとは言えない。髭もない静観な顔つきが、どこか物静かな雰囲気を与えるが、無口で何を考えているかわからない男。というのが前領主の意見だった。
髪はオワリの国の人間だった母譲りの黒髪、それが美しく整っている、その姿は平成のサラリーマンと重なりなり、スーツを着ていてもそんなに違和感を感じさせないほどだ。
苦労がたまっているのか、彼の髪には20代前半には珍しく若白髪が生えていた。
そんな男は、これから来る新しい領主がどのような人物か、想像していた。 その前に、この領地について少し説明しなければならないが。
ラトランダ領、現在は伯爵家から男爵家と地位的には下となったものの領地の大きさは変わらないこの地は、オワリの国と隣接した領地である。
付近はマリス辺境伯、オワリの国がある。
大きさ的には辺境伯の持つ土地との比率としては6・4。たかが男爵程度のものが、辺境伯より少し少ない程度の土地を持つことなど、通常ならあり得ない話ではあるが、あの男の功績を考えると当然な話とも言えた。
それに、現状ラトランダ領はそこまで裕福とは言えない。元々鍛治で栄えた土地ではあったが、現在素材を手に入れなければならない炭鉱でBランクモンスターが出現。
それが半年以上その場所に居座り、巣を作ってしまっている状況なので、倒そうにも倒せない。
倒せるはずのAランク冒険者はケイアポリス王国には現在2桁もおらず、おまけに1ヶ月前にあった人魔戦争、邪神との戦いにて数を減らしていた。
リョウトウ本人は完全なる文官なため、戦闘はできない、護身程度しか剣を習っていないがためだ。
だからこそ、彼はこの領地を新しく治ることになる人への期待はそれなりには高いが、リョウトウは実際に会って見なくてはわからない、と自分を諌める。
邪神を打倒し、魔王軍でも多大なる軍功を挙げたと言われているが、実際の彼の戦闘能力はどれほどなのか、リョウトウ本人が確認していないためだ。
そんな彼の目線の遥か向こうに2頭の馬に引かれた馬車が見える、飽きるほどに見た我が旗印。それをリョウトウは、自分の新しい主人を迎えるために頭を下げる。それは、グリーンが馬車から現れるまで続いた。
な・・・・!
ありえないだろう!
「おや、リョウトウと言いましたかな?この程度で驚かれては困りますな。これからこの土地は大きく変わっていくのです。この程度で驚かれていては、家宰は任せられませんな」
「しっ失礼いたしました。グリーン様」
驚かない訳ないだろうが!
リョウトウはそう思いながらもそれを少しも顔に出さずに謝罪する、背後にいる、鉱石を採掘する工夫達も、心の中の自分と同じ気持ちだったのだろう。
中には腰を抜かしている者もいる。
Bランクモンスターは、巣を作り、子を増やしていた。その数30体。Bランクモンスターが30体?十分に脅威なのですぐに帰還し、王国に報告することを判断したリョウトウを尻目に。新しく領主となったこの男は剣を抜き、すぐさま遅いかかった。
他にいたこの男の部下も同様だった。
白一式に染まったスーツを着込んだ男と、体重150キロはありそうなデブ。
2人もまるで児戯のようにモンスターを殲滅し、あっという間にこの場所はモンスター達の血で染まった。
「これでこの土地は再び鍛治の土地として栄えることができましょう。ありがとうございます、グリーン様」
思考を切り替える、ともかく、彼の武力はこれで証明された形となった。これで後は、自分に領地経営を任せてくれる物分かりの主君であるなら最高なのだが・・
実は先ほどの馬車でお出迎えをした際に、自分に領地経営のほとんどを任せ、自分はほとんど口出しをしないことを約束してくれた。
家宰であるというだけでにいきなり領地経営を任せるという判断をこの男が下すのも正直妙な話だとは思ったが、それはこの男が自分の能力の無さを弁えているのだろう、ということで結論づけた。
結局、武功を挙げて取り立ててもらった平民というだけなのだから。
そんなことを考えていたリョウトウはこれから僅か2ヶ月ほどでグリーンに泣きつくことになる。
彼の出す発明品の数々に対応できるほど、彼は応用力が聞く訳ではなかったということであった。
◇◇◇◇
「この書類ですが、後で道路交通課に渡しておいて欲しいですな」
「承知しました、新しくベリアス様より、新しい魔道具の受注の増加を頼まれておりますが、いくつほど増量できますでしょうか」
「ふむ、今は魔族領との交渉があるので数を確保しておきたいのですな、グリーンがもっと働けばあるいは...おっと、失礼。申し訳ないが、もう少し待って頂くよう連絡して欲しいですな」
「了解、他に~~~」
グリーンがこの領に来て僅か3年、この領地はとてつもない発展を遂げていた。
剣などの武器だけでなく、この世界では画期的とも言える通信器具、交通手段、食料保存、土木事業を発展させ、この領地は1つの国レベルの国力を持つに至った。
リョウトウでもその手腕を高く買われてこの家の家宰を務めているが、正直ついていくのが精一杯である。
それほどまでに、彼のやることなすことは完璧そのものだった。
彼らの仲間もまた、完璧としかいいようのない仕事っぷりであった。彼らの実力は、腕力だけを用いてもこの世界の常識では測れない者を持っている
ドラゴンや巨大スライムが従順に1人の人間の言うことを聞き、かつ土木事業に従事するなど、誰が想像できようか?
「どうしましたか?リョウトウ」
「・・・いいえ、失礼しました、グリーン様。新しい軍事基地開発拠点の工事場所ですが・・」
ラトランダ男爵家 家宰 リョウトウ
明日、もしこれが全て夢だったと言われても驚かない。リョウトウはそう考えながらも今日も仕事に励む。
留守になりがちな主人の代わりに領内の発展に勤め、彼の一族が代々家宰を勤めることになるのだが、それは別の話。
体はひょろりとした体躯をしており、とても戦いに向いているとは言えない。髭もない静観な顔つきが、どこか物静かな雰囲気を与えるが、無口で何を考えているかわからない男。というのが前領主の意見だった。
髪はオワリの国の人間だった母譲りの黒髪、それが美しく整っている、その姿は平成のサラリーマンと重なりなり、スーツを着ていてもそんなに違和感を感じさせないほどだ。
苦労がたまっているのか、彼の髪には20代前半には珍しく若白髪が生えていた。
そんな男は、これから来る新しい領主がどのような人物か、想像していた。 その前に、この領地について少し説明しなければならないが。
ラトランダ領、現在は伯爵家から男爵家と地位的には下となったものの領地の大きさは変わらないこの地は、オワリの国と隣接した領地である。
付近はマリス辺境伯、オワリの国がある。
大きさ的には辺境伯の持つ土地との比率としては6・4。たかが男爵程度のものが、辺境伯より少し少ない程度の土地を持つことなど、通常ならあり得ない話ではあるが、あの男の功績を考えると当然な話とも言えた。
それに、現状ラトランダ領はそこまで裕福とは言えない。元々鍛治で栄えた土地ではあったが、現在素材を手に入れなければならない炭鉱でBランクモンスターが出現。
それが半年以上その場所に居座り、巣を作ってしまっている状況なので、倒そうにも倒せない。
倒せるはずのAランク冒険者はケイアポリス王国には現在2桁もおらず、おまけに1ヶ月前にあった人魔戦争、邪神との戦いにて数を減らしていた。
リョウトウ本人は完全なる文官なため、戦闘はできない、護身程度しか剣を習っていないがためだ。
だからこそ、彼はこの領地を新しく治ることになる人への期待はそれなりには高いが、リョウトウは実際に会って見なくてはわからない、と自分を諌める。
邪神を打倒し、魔王軍でも多大なる軍功を挙げたと言われているが、実際の彼の戦闘能力はどれほどなのか、リョウトウ本人が確認していないためだ。
そんな彼の目線の遥か向こうに2頭の馬に引かれた馬車が見える、飽きるほどに見た我が旗印。それをリョウトウは、自分の新しい主人を迎えるために頭を下げる。それは、グリーンが馬車から現れるまで続いた。
な・・・・!
ありえないだろう!
「おや、リョウトウと言いましたかな?この程度で驚かれては困りますな。これからこの土地は大きく変わっていくのです。この程度で驚かれていては、家宰は任せられませんな」
「しっ失礼いたしました。グリーン様」
驚かない訳ないだろうが!
リョウトウはそう思いながらもそれを少しも顔に出さずに謝罪する、背後にいる、鉱石を採掘する工夫達も、心の中の自分と同じ気持ちだったのだろう。
中には腰を抜かしている者もいる。
Bランクモンスターは、巣を作り、子を増やしていた。その数30体。Bランクモンスターが30体?十分に脅威なのですぐに帰還し、王国に報告することを判断したリョウトウを尻目に。新しく領主となったこの男は剣を抜き、すぐさま遅いかかった。
他にいたこの男の部下も同様だった。
白一式に染まったスーツを着込んだ男と、体重150キロはありそうなデブ。
2人もまるで児戯のようにモンスターを殲滅し、あっという間にこの場所はモンスター達の血で染まった。
「これでこの土地は再び鍛治の土地として栄えることができましょう。ありがとうございます、グリーン様」
思考を切り替える、ともかく、彼の武力はこれで証明された形となった。これで後は、自分に領地経営を任せてくれる物分かりの主君であるなら最高なのだが・・
実は先ほどの馬車でお出迎えをした際に、自分に領地経営のほとんどを任せ、自分はほとんど口出しをしないことを約束してくれた。
家宰であるというだけでにいきなり領地経営を任せるという判断をこの男が下すのも正直妙な話だとは思ったが、それはこの男が自分の能力の無さを弁えているのだろう、ということで結論づけた。
結局、武功を挙げて取り立ててもらった平民というだけなのだから。
そんなことを考えていたリョウトウはこれから僅か2ヶ月ほどでグリーンに泣きつくことになる。
彼の出す発明品の数々に対応できるほど、彼は応用力が聞く訳ではなかったということであった。
◇◇◇◇
「この書類ですが、後で道路交通課に渡しておいて欲しいですな」
「承知しました、新しくベリアス様より、新しい魔道具の受注の増加を頼まれておりますが、いくつほど増量できますでしょうか」
「ふむ、今は魔族領との交渉があるので数を確保しておきたいのですな、グリーンがもっと働けばあるいは...おっと、失礼。申し訳ないが、もう少し待って頂くよう連絡して欲しいですな」
「了解、他に~~~」
グリーンがこの領に来て僅か3年、この領地はとてつもない発展を遂げていた。
剣などの武器だけでなく、この世界では画期的とも言える通信器具、交通手段、食料保存、土木事業を発展させ、この領地は1つの国レベルの国力を持つに至った。
リョウトウでもその手腕を高く買われてこの家の家宰を務めているが、正直ついていくのが精一杯である。
それほどまでに、彼のやることなすことは完璧そのものだった。
彼らの仲間もまた、完璧としかいいようのない仕事っぷりであった。彼らの実力は、腕力だけを用いてもこの世界の常識では測れない者を持っている
ドラゴンや巨大スライムが従順に1人の人間の言うことを聞き、かつ土木事業に従事するなど、誰が想像できようか?
「どうしましたか?リョウトウ」
「・・・いいえ、失礼しました、グリーン様。新しい軍事基地開発拠点の工事場所ですが・・」
ラトランダ男爵家 家宰 リョウトウ
明日、もしこれが全て夢だったと言われても驚かない。リョウトウはそう考えながらも今日も仕事に励む。
留守になりがちな主人の代わりに領内の発展に勤め、彼の一族が代々家宰を勤めることになるのだが、それは別の話。
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