紙に転生した話について

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序章

社畜の生涯

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 水原 雫 社畜歴5年
 
恋 趣味 夢

 そんな物あって何になると言うのか
入社して2年で自分の時間を作ることを諦めた。
隙あれば残業

残業

残業

そして残業
 休みなしは当たり前
日曜、様々な主婦がショッピングモールへ家族と出向く中
私は会社へと向かっているのだ。

自分の人生に意味はあるのか?

 そんな事をある日ふと考えていると……
私は倒れた
 過労死だった

(あぁ……もう私の人生は終わりなのか……)

天国へと向かう途中、私は感傷に浸った

(27年……短い人生だったな)

ただひたすらに仕事に打ちこむだけの人生だった。
せめて来世は自由に生きたいな

「どうも」

……

1人で感傷に浸っていると眩い光とともに女性は現れた。

「私はここの管理人である女神です…」    
「……はぁ」

 あまりの出来事にポカンとする私
そんな私の前ににこやかな顔で佇み自分を女神と呼ぶ女性
 何の罰ゲームこれ?

「貴方はそれはそれは大変な人生を送り短い人生を終えてしまいました…」 
「……はぁ」

はぁじゃないわ私のバカ
 せっかくこんな惨めな奴に女神とあろうものが
話しかけてくれてるんだからもう少し丁寧に……

「なので私があなたを好きなものに変えてみせましょう……」    
「……はぁ……ってえぇぇ!?」    

好きなものだと?
 それはつまり漫画とかで定番の転生チート系ができると?
そんなの……

「あの!」
「はい」
「な、何でもいいんですかね?」
「はい」      

 まじかー!!転生チート系ができるぞこれは
そうと決まれば早速言ってみるか?
 いやでも失礼かな……
でも何でもいいって言ってくれたし……

……よし

「神になりたいです!!」

……

……

10秒程の間ができた

「……了解しました」

女神はにっこりとコチラに笑顔を向けた
 いやちょっと待って?
えなんの間?えなんで間?
めちゃくちゃ恥ずかったんですけど?

 まぁいいや    
どうせ転生出来るなら関係ないよね。

「では来世は楽しく生活してくださいね……」        

私の体(というか魂)  が光に包まれていく
 温かいな…お母さんの腕の中みたいだ……
これで私は神として来世を送れる…よし

 来世こそは幸せになってやる!
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