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外伝 ディーヌの日記
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1013年○月◇日 はれ
きょうはわたしの5さいのたんじょうびです
おかあさんからはうさちゃんのぬいぐるみをもらいました
おとうさんからはにっきちょうをもらいました
なのでまいにちにっきをつけることにします
よるにはごちそうとけーきをたべました。とてもおいしかったです。
1013年○月×日 あめ
きょうからやどのおてつだいをすることにしました
おかあさんはおそとであそんでもいいよっていっていたけど5さいだからもうおてつだいできるよっていったらわらってじゃあおねがいするねっていってました
いっぱいおてつだいしておかあさんとおとうさんのやくにたちたいです
1018年△月▽日 曇り
さいきん、まちと宿に人が多くなってきました
新しいりょうしゅさまがかんこうぎょうをおしすすめているらしいです
わたしにはむずかしくてわかりませんでした
でもまちと宿にお客さまが増えることはわかりました
いそがしくなるみたいなのでわたしもがんばってお手伝いしたいです
1020年□月◇日 晴れ
今日はお客さんにお料理を褒めてもらった。嬉しかったのでたくさん作ったら、お父さんに「注文されていないのに作り過ぎだ」と怒られた。作り過ぎた分はお客さんにサービスしました。皆喜んでくれたのでよかったな。
1020年○月▽日 晴れ
最近は宿にとまる人がたくさん増えてきた。わたしも学校が終わってからおてつだいを頑張っている。お母さんに遊んできていいよって言われたけど、私がお手伝いをしたいって言ったら嬉しそうな悲しそうな顔でお願いねって言っていた。少しでもお父さんとお母さんの役に立てるといいな。
1023年◇月×日 晴れ
今日は久しぶりにバーに行ってきました。未成年なので多くは飲めないけど、マスターのお話が面白いので楽しみにしていた。バーに行くとお姉さんがお酒を飲みながら話しかけてきた。お姉さんは神殿長をやっていて、名前はコレトさんというそうだ。コレトさんは神殿でのお仕事の話を聞かせてくれたり、宿のお仕事の話を聞いてくれたりしてくれた。「彼氏はいないの?」と聞かれたが「あまり男の人と話さないからいない」って言ったら「もっといろんな人と話しなさい」と言われた。少し恥ずかしいけど頑張って話してみようかな。
1023年○月△日 雨
今日は勇気を出して男性のお客さんと雑談してみました。内容はご飯の味とかお部屋で気になるところは無いかだったかな。緊張して上手く話せなかったかもしれないけど、頑張りました。この調子で色々な人と話せるようになるといいな。
1023年○月☆日 晴れ
男性のお客さんに話しかけてから避けられている気がする。女性のお客さんには普通に話しかけられるけど、男性のお客さんには話しかけても無視されるか言葉を濁されているような?お父さんやお母さんに聞いても分からないって言ってたけど私の気のせいかな?
1025年☆月×日 晴れ
お父さんが厄介なお客さんが来たと言っていた。お父さんは無理やり値下げさせられたって言っていたけど、私はぼったくろうとして失敗したんだと思う。食堂であってみたけど、一目見た限りだと悪そうな人じゃないと思った。名前はホウリさんっていうみたい。ホウリさんは他の男性のお客さんとは違って普通に話してくれた。やっぱり無視されてると思ったのは気のせいだったかな?
1025年☆月○日 曇り
ホウリ君からプレゼントとして服を貰った。白いワンピースで触ってみると高い生地だってすぐに分かった。一度は断ったけど「貰いものなんだがフランには胸元が大きすぎてな。サイズが合う知り合いがディーヌしか居ないから貰ってほしい」って言われたから遠慮なく貰うことにした。汚したくないから特別な日に着ることにした。
1025年☆月□日 雨
最近はホウリ君話すことが増えてきた。ホウリ君は冒険者で1カ月ぐらいこの街に居るみたい。この街では旅の準備をしているんだって。私も悩みや迷いをホウリ君に話すようになった。不思議なことにホウリ君にはなんでも話せちゃう。なんでだろう?
1025年☆月▽日 晴れ
最近は男性のお客さんも話してくれるようになった。ホウリ君に話すと「よかったな」と言ってくれた。その他にも人と話す時に緊張しない方法とか雑談の話題の選び方とか色々と教えてくれた。ホウリ君には本当に感謝してもしたりない。
1025年☆月◇日 晴れ
最近はホウリ君の事ばかり考えている。今日はボロボロになって帰ってきたから、私がヒールで治してあげた。治している時にホウリ君に触れると胸がドキドキして顔が熱くなっちゃう。病気なのかな?
1025年☆月△日 曇り
バーでコレトさんに体の調子が悪い事を相談した。詳しく話すと大笑いした後に「それが恋だよ」と言われれた。私がホウリ君に恋?
1025年☆月☆日 晴れ
私はホウリ君に恋をしているらしい。コレトさんは「告白したほうがいいんじゃない?」って言っていたけどホウリ君にはフランちゃんがいるし、私なんかが告白していいんだろうか。だけど、ホウリ君とフランちゃんが話していると胸が締め付けられる。私は一体どうすればいいの。
1025年◇月○日 晴れ
今日はホウリ君とフランちゃんが旅立った。街の皆で前の晩からバレないように準備するのはイケない事をしている気がしてなんだか楽しかった。街の皆で色々と贈り物を渡す事になったから、私は特製のパンケーキをあげることにした。2人ともおいしそうに食べてくれてよかった。だけど、宿から出て行くときに思わず一緒に連れて行ってほしいと言いそうになった。結局はホウリ君に封筒を渡されて言う事が出来なかったけど。ホウリ君とフランちゃんが出て行った後、私は宿で待っている予定だった。だけど、コレトさんが宿に来て「本当にいいの?」って言ってきた。私はいいって言ったんだけど、言葉とは裏腹に胸の中から何かが溢れそうになっている事をコレトさんは分かってたみたい。私はホウリ君から貰ったワンピースを身につけて、街の門へと急いだ。結局ホウリ君には振られちゃったけど、私の心は晴れやかだった。ホウリ君からの封筒にはネックレスと手紙が入っていた。手紙には感謝の言葉と私への気持ちについて書かれていた。私の事を真剣に考えてくれていたこと、私の気持ちに向き合ってくれた事、言葉にできないほど嬉しかった。手紙とネックレス、そしてホウリ君との思い出は私にとっての一生の宝物になった。
1025年◇月□日 曇り
ホウリ君が街から旅立った翌日、バーでコレトさんと話すことになった。どうやら、ホウリ君が旅に出る前に私のために色々としてくれたみたいだ。コレトさんの話によると、かなりの規模の私のファンクラブが出来ていて、私に話しかけるとファンクラブの人たちから色々と酷い事をされたみたい。だけど、ホウリ君がファンクラブに殴りこんで、無理やり解体したらしい。ホウリ君曰く「フランのファンクラブを潰すついでだ」らしいけど私にとっては大きな出来事。いつかお礼したいな。
1032年□月◇日 晴れ
今日は気持ちのいい天気だ。夫に宿を任せてフウリちゃんと一緒にお出かけでもしようかな。なんてね。今日はお料理の────
「ママー、パパがお昼食べるからお店手伝ってってー」
「はーい、今行くよー」
日記を書いている途中に、自室まで響く娘のフウリの声が聞こえる。書きかけの日記を置いて、自室から宿の受付に向かう。
あれから私は結婚し娘も生まれた。宿は両親から受け継ぎ、私と夫で切り盛りしている。大変なこともあるけど今はとっても幸せだ。
もしも、ホウリ君がいなかったら。私は今の夫と出会えなかったかもしれない。そうしたらフウリを生むこともなかっただろう。ホウリ君には感謝してもしたりない。
「すみませーん、部屋開いてますかー」
「少々お待ちくださーい」
どうやらお客さんを待たせているみたいだ。急がないと。
「おまたせしまし……た?」
「よぉ、ひさしぶりだな」
「元気そうで何よりじゃ」
受付で待っているお客様の姿が見えると、懐かしさから思わず笑みをこぼしてしまう。
私は溢れてきた感情を思いきり表情に出して案内をする。
「いらっしゃい、今回は精いっぱいおもてなしさせてもらうね」
ありがとう、あなたのおかげで私は幸せです。
きょうはわたしの5さいのたんじょうびです
おかあさんからはうさちゃんのぬいぐるみをもらいました
おとうさんからはにっきちょうをもらいました
なのでまいにちにっきをつけることにします
よるにはごちそうとけーきをたべました。とてもおいしかったです。
1013年○月×日 あめ
きょうからやどのおてつだいをすることにしました
おかあさんはおそとであそんでもいいよっていっていたけど5さいだからもうおてつだいできるよっていったらわらってじゃあおねがいするねっていってました
いっぱいおてつだいしておかあさんとおとうさんのやくにたちたいです
1018年△月▽日 曇り
さいきん、まちと宿に人が多くなってきました
新しいりょうしゅさまがかんこうぎょうをおしすすめているらしいです
わたしにはむずかしくてわかりませんでした
でもまちと宿にお客さまが増えることはわかりました
いそがしくなるみたいなのでわたしもがんばってお手伝いしたいです
1020年□月◇日 晴れ
今日はお客さんにお料理を褒めてもらった。嬉しかったのでたくさん作ったら、お父さんに「注文されていないのに作り過ぎだ」と怒られた。作り過ぎた分はお客さんにサービスしました。皆喜んでくれたのでよかったな。
1020年○月▽日 晴れ
最近は宿にとまる人がたくさん増えてきた。わたしも学校が終わってからおてつだいを頑張っている。お母さんに遊んできていいよって言われたけど、私がお手伝いをしたいって言ったら嬉しそうな悲しそうな顔でお願いねって言っていた。少しでもお父さんとお母さんの役に立てるといいな。
1023年◇月×日 晴れ
今日は久しぶりにバーに行ってきました。未成年なので多くは飲めないけど、マスターのお話が面白いので楽しみにしていた。バーに行くとお姉さんがお酒を飲みながら話しかけてきた。お姉さんは神殿長をやっていて、名前はコレトさんというそうだ。コレトさんは神殿でのお仕事の話を聞かせてくれたり、宿のお仕事の話を聞いてくれたりしてくれた。「彼氏はいないの?」と聞かれたが「あまり男の人と話さないからいない」って言ったら「もっといろんな人と話しなさい」と言われた。少し恥ずかしいけど頑張って話してみようかな。
1023年○月△日 雨
今日は勇気を出して男性のお客さんと雑談してみました。内容はご飯の味とかお部屋で気になるところは無いかだったかな。緊張して上手く話せなかったかもしれないけど、頑張りました。この調子で色々な人と話せるようになるといいな。
1023年○月☆日 晴れ
男性のお客さんに話しかけてから避けられている気がする。女性のお客さんには普通に話しかけられるけど、男性のお客さんには話しかけても無視されるか言葉を濁されているような?お父さんやお母さんに聞いても分からないって言ってたけど私の気のせいかな?
1025年☆月×日 晴れ
お父さんが厄介なお客さんが来たと言っていた。お父さんは無理やり値下げさせられたって言っていたけど、私はぼったくろうとして失敗したんだと思う。食堂であってみたけど、一目見た限りだと悪そうな人じゃないと思った。名前はホウリさんっていうみたい。ホウリさんは他の男性のお客さんとは違って普通に話してくれた。やっぱり無視されてると思ったのは気のせいだったかな?
1025年☆月○日 曇り
ホウリ君からプレゼントとして服を貰った。白いワンピースで触ってみると高い生地だってすぐに分かった。一度は断ったけど「貰いものなんだがフランには胸元が大きすぎてな。サイズが合う知り合いがディーヌしか居ないから貰ってほしい」って言われたから遠慮なく貰うことにした。汚したくないから特別な日に着ることにした。
1025年☆月□日 雨
最近はホウリ君話すことが増えてきた。ホウリ君は冒険者で1カ月ぐらいこの街に居るみたい。この街では旅の準備をしているんだって。私も悩みや迷いをホウリ君に話すようになった。不思議なことにホウリ君にはなんでも話せちゃう。なんでだろう?
1025年☆月▽日 晴れ
最近は男性のお客さんも話してくれるようになった。ホウリ君に話すと「よかったな」と言ってくれた。その他にも人と話す時に緊張しない方法とか雑談の話題の選び方とか色々と教えてくれた。ホウリ君には本当に感謝してもしたりない。
1025年☆月◇日 晴れ
最近はホウリ君の事ばかり考えている。今日はボロボロになって帰ってきたから、私がヒールで治してあげた。治している時にホウリ君に触れると胸がドキドキして顔が熱くなっちゃう。病気なのかな?
1025年☆月△日 曇り
バーでコレトさんに体の調子が悪い事を相談した。詳しく話すと大笑いした後に「それが恋だよ」と言われれた。私がホウリ君に恋?
1025年☆月☆日 晴れ
私はホウリ君に恋をしているらしい。コレトさんは「告白したほうがいいんじゃない?」って言っていたけどホウリ君にはフランちゃんがいるし、私なんかが告白していいんだろうか。だけど、ホウリ君とフランちゃんが話していると胸が締め付けられる。私は一体どうすればいいの。
1025年◇月○日 晴れ
今日はホウリ君とフランちゃんが旅立った。街の皆で前の晩からバレないように準備するのはイケない事をしている気がしてなんだか楽しかった。街の皆で色々と贈り物を渡す事になったから、私は特製のパンケーキをあげることにした。2人ともおいしそうに食べてくれてよかった。だけど、宿から出て行くときに思わず一緒に連れて行ってほしいと言いそうになった。結局はホウリ君に封筒を渡されて言う事が出来なかったけど。ホウリ君とフランちゃんが出て行った後、私は宿で待っている予定だった。だけど、コレトさんが宿に来て「本当にいいの?」って言ってきた。私はいいって言ったんだけど、言葉とは裏腹に胸の中から何かが溢れそうになっている事をコレトさんは分かってたみたい。私はホウリ君から貰ったワンピースを身につけて、街の門へと急いだ。結局ホウリ君には振られちゃったけど、私の心は晴れやかだった。ホウリ君からの封筒にはネックレスと手紙が入っていた。手紙には感謝の言葉と私への気持ちについて書かれていた。私の事を真剣に考えてくれていたこと、私の気持ちに向き合ってくれた事、言葉にできないほど嬉しかった。手紙とネックレス、そしてホウリ君との思い出は私にとっての一生の宝物になった。
1025年◇月□日 曇り
ホウリ君が街から旅立った翌日、バーでコレトさんと話すことになった。どうやら、ホウリ君が旅に出る前に私のために色々としてくれたみたいだ。コレトさんの話によると、かなりの規模の私のファンクラブが出来ていて、私に話しかけるとファンクラブの人たちから色々と酷い事をされたみたい。だけど、ホウリ君がファンクラブに殴りこんで、無理やり解体したらしい。ホウリ君曰く「フランのファンクラブを潰すついでだ」らしいけど私にとっては大きな出来事。いつかお礼したいな。
1032年□月◇日 晴れ
今日は気持ちのいい天気だ。夫に宿を任せてフウリちゃんと一緒にお出かけでもしようかな。なんてね。今日はお料理の────
「ママー、パパがお昼食べるからお店手伝ってってー」
「はーい、今行くよー」
日記を書いている途中に、自室まで響く娘のフウリの声が聞こえる。書きかけの日記を置いて、自室から宿の受付に向かう。
あれから私は結婚し娘も生まれた。宿は両親から受け継ぎ、私と夫で切り盛りしている。大変なこともあるけど今はとっても幸せだ。
もしも、ホウリ君がいなかったら。私は今の夫と出会えなかったかもしれない。そうしたらフウリを生むこともなかっただろう。ホウリ君には感謝してもしたりない。
「すみませーん、部屋開いてますかー」
「少々お待ちくださーい」
どうやらお客さんを待たせているみたいだ。急がないと。
「おまたせしまし……た?」
「よぉ、ひさしぶりだな」
「元気そうで何よりじゃ」
受付で待っているお客様の姿が見えると、懐かしさから思わず笑みをこぼしてしまう。
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