魔王から学ぶ魔王の倒し方

唯野bitter

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第百九十六話 刑務所にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい!

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 とある日の朝、僕は出勤前にコーヒーを飲みつつ新聞を読んでいた。あんまり新聞は好きじゃないんだけど、僕も騎士団に入った訳だし大人の嗜みとして見ておかないとね。
 今日も小さな窃盗事件から小難しい政治の記事が沢山載っている。大半は良く分からないけど、時々分かる物もある。


「何か気になる記事はあるか?」


 隣からミエルさんが新聞を覗いてきます。


「今の所、特に気になる記事はないですね」
「読み終わったらわしにも貸してくれ」
「分かりました。ノエルちゃんも読む?」
「いらなーい」
「だよね」


 他愛のない話をしながら新聞を読み進めていく。すると、とある記事が目に留まった。


「ん?」
「気になる記事でもあったのか?」
「この記事を見てください」


 僕はとある記事を指さす。そこには『砂糖、物資不足により高騰か』という見出しの記事があった。なんでも、砂糖の数が減って高騰しているらしい。理由は不明で、不作でも消費量が上がった訳でもないのに砂糖が不足していると書いてある。


「ホウリさんが大騒ぎしそうな記事だと思いません?」
「確かにそうだな。目の色を変えて飛び出していきそうだ」


 今はいませんけど、いたら発狂しそうです。


「そういえば、ホウリさんは何処に行ったんですかね?」
「いつもみたいに何かを調べておるんじゃろ。夕飯の時には帰ってくるのではないか?」
「その時に話せば良いですね」


 時間も良い感じになり新聞を畳む。


「新聞はここに置いておきますね」
「うむ」
「行ってきます」
「行ってくるぞ」
「行ってらっしゃいじゃ」
「いってらっしゃーい!」


 ミエルさんと一緒に出勤しようと、扉に手を掛けようとする。瞬間、


(ガチャ!)
「わぎゃ!」


 扉が勢いよく開き鼻をぶつけてしまう。


「大丈夫かロワ!?」
「大丈夫です……」


 鼻を押えて立ち上がると、ホウリさんが無表情でリビングに入ってきました。


「お、おかえりなさい」
「全員座れ」
「え?でも、僕たち行かないと……」
「良いから座れ」
「わ、分かりました」


 有無言わせない迫力に押され、僕たちは椅子に座る。
 皆が座ったのを確認して、ホウリさんは話し始めました。


「砂糖が高騰しているのは知っているな?」
「さっき新聞で見ました」
「本来、様々な物の価格は変動していく物なんだが、砂糖や卵は俺が一定の価格で安定させている」
「そんな事してよいのか?」
「収穫量を安定させたりしてるだけだ。汚い手を使っている訳じゃない」
「本当かぁ?」


 フランさんが疑わしそうにホウリさんを見る。僕的にはホウリさんがスイーツ関係では誠実な人なので本当だと思います。


「しかし、今は高騰しているのだろう?何故だ?」
「どう考えても俺への宣戦布告だ。ふざけやがって」


 ホウリさんの表情は変わらない。しかし、その眼には怒りの炎が宿っている。けど、些か話が飛躍しているような?


「本当なんですか?普通に考えれば自然に発生したじゃないです?」
「高騰の原因が自然の物なら俺が先に感付いて止める。しかも、高騰の幅がかなり大きい上に急激すぎる。何者かの意図が働いているのは間違いないだろう」
「だとしても、ホウリへの宣戦布告とは限らないのではないか?」
「そっちは直感だ。砂糖高騰する理由が俺への宣戦布告以外に見当たらないんだよ」
「どうですかね?」


 やっぱり話が飛躍しているような?


「つまり、ホウリさんは砂糖を高騰させた人を探しに行くって事ですか?」
「何寝ぼけてんだ。俺じゃなくて、俺達が探しに行くんだ」
「ん?『俺達』って言いました?」
「その言い方じゃとわしら全員で探すみたいじゃぞ?」
「そう言ってるんだよ。分かったら行くぞ」


 そう言ってホウリさんは立ち上がってリビングから出ていこうとする。


「ってちょっと待て!」


 その腕をフランさんが掴みます。ホウリさんは怪訝そうな表情でフランさんを見ます。


「なんだよ」
「なんだよ、では無い!わしは劇場、ロワとミエルは騎士団、ノエルは学校に行くんじゃぞ!?お主に付き合ってる時間は無いわ!」
「劇場にも騎士団にも学校にも話は付けてある。これで文句ないだろ?」
「いやいや待て!私らに相談もせずに勝手すぎるぞ!」
「言っておくが、今回はお前たちに拒否権は無い。もしも拒否するというのなら、紙の内容を公開するからな?」
「本気か?」
「本気だ」


 ホウリさんは表情を変えずに言います。これは冗談では無さそうですね。
 ホウリさんの言葉にミエルさんが顔を顰めます。


「私たちの意思を聞かないのは横暴ではないか?」
「そこは悪いと思っている。が、今回は最速で相手を探し出し全力で潰す関係上、人手が必要なんだよ」
「憲兵に頼んでみては?」
「憲兵にはすでに動いてもらっている。何もしなくても3日でケリがつくだろうな」
「じゃあさ、ノエル達いらなくない?」


 ノエルちゃんが首をかしげる。


「言っただろ?今回はで犯人を突き止める。3日も待ってられるか」
「しかし、わしら以外に適任がいる気がするぞ?」
「俺のやり方を一番知ってるのはお前らだろ?」
「まあ、そうかもな」
「他に質問は無いか?」


 ホウリさんの言葉にミエルさんはまだ納得していないように頬杖をつく。フランさんも不満そうだ。


「流石に急すぎるぞ?」
「そうだ。なあ、ロワもノエルもそう思うだろ?」
「僕は協力しますよ?」
「ノエルもやる」
「ロワ!?」


 ミエルさんが目をひん剥いて僕を見てきます。ミエルさんにしては中々珍しい表情です。


「正気か?頭でも打ったか?」
「正気ですよ」
「なぜだ?一方的な話でムカつかないのか?」
「確かにミエルさんのいう事も分かりますよ?」


 いきなり職場に行かずに手伝えと言われれば困惑するのも無理はないでしょう。


「ですが、普段は僕たちがホウリさんに我儘を言ってるじゃないですか」
「……あ」


 ミエルさんが何かに気が付いたような表情になる。
 何かをしたいときはホウリさんに言う。するとホウリさんは叶えてくれる。
 何かに困ったときはホウリさんに相談する。するとホウリさんは助けてくれる。
 自分が成長したいと思う時はホウリさんに聞いてみる。するとホウリさんは的確に指導をしてくれる。


「戦闘も料理も勉強も演技も、全部ホウリさんは嫌な顔せずに教えてくれます。今、僕たちがここにいるのはホウリさんのおかげです。ちょっとくらいはホウリさんの我満を聞いてあげませんか?」
「それを言われると弱いのう」
「分かった。ロワがそういうなら手伝ってやろう」
「ありがとな」


 ホウリさんの表情が少しだけ柔らかくなりました。ミエルさんとフランさんもさっきまでの険しい表情はしてません。これで丸く収まりましたね。


「それで何をすればいいんだ?」
「敵は違法に砂糖の流通量を減らしている。手段として考えられるのは……」
「窃盗か?」


 フランさんの言葉にホウリさんは大きく頷く。


「保管している倉庫からの窃盗の線が考えられる。そこでミエルとノエルは倉庫近辺で怪しい奴が目撃されていないか聞き込みをしてくれ。ノエルは憲兵が聞かないような子供を中心に聞き込みをしてくれると助かる」
「僕とフランさんはどうします?」
「目がいいロワはある場所を見張ってもらう。フランは倉庫の中のある場所を鑑定で捜査してもらう。詳細は念話で話そう」
「分かった」
「分かったら行くぞ。今日中に決着をつけるには時間が無い」


 そう言ってホウリさんは足早にリビングを去っていきました。僕隊は遅れないようにその後を追うのでした。


☆   ☆   ☆   ☆


「ゴルルルルルルアアアアアアアアアアアア!」


 ホウリさんが吠えながら扉を蹴破りました。扉は轟音を立てながら部屋の奥に吹き飛んでいき、壁にぶつかる。
 部屋に入ると、ソファーの上で目を丸くしている男性います。
 ホウリさんは目を丸くしている男性に近づくと思いっきり胸倉を捻り上げる。


「キュラソだな?」
「なななんだお前は!?」
「キムラ・ホウリだ」
「な!?」


 ホウリさんの名前を聞いた瞬間、キュラソさんの顔が青くなっていきます。ホウリさんは睨みつけながらキュラソさんを壁に叩きつけました。


「テメェ、自分が何したか分かってんのか?」
「なななんの事だ!?」
「とぼけるなよ?お前が砂糖の流通量を操作してんのは分かってんだぞ?」
「操作?貿易業の私がか?」


 そう、キュラソさんは貿易業をしていて、砂糖も取り扱っている。


「言っておくが、私は被害者なんだぞ!倉庫に保存していた砂糖がなぜか減っていたんだ!誰かに盗まれたに違いない!」
「あくまで白を切るって事か」


 ホウリさんがミエルさんとノエルちゃんに視線を送ります。それを合図に2人は話を始めます。


「私らはこの近辺で聞き込みをしたが、怪しい人物の証言は無かった」
「ここら辺で遊んでる子達にも話を聞いていたけど、同じように怪しい人は見てないんだって」
「そ、そんなの人目が無い夜にでも盗めば……」
「この倉庫では夜間でも警備をしているな?」


 キュラソさんの言葉をホウリさんが遮ります。


「も、もちろんだ。だが、完璧な警備など存在しない。うまく穴をついて盗みを働いて……」
「それは無い」


 ホウリさんがキュラソさんの言葉を切り捨てて、フランさんに視線を送りました。すると、今度はフランさんが話し始めます。


「わしは鑑定で部屋に入った人数が分かる。倉庫を鑑定した所、ここ最近で倉庫の者以外に出入りした者はいなかった」
「鑑定もスキルで改変できるから絶対じゃない。だが市場価格を操作できるだけの砂糖を盗んだのなら、倉庫へ入る回数も増えるだろう。そんなに多くの痕跡を消しきるのは無理だ」
「そ、そんな無茶苦茶な鑑定ある訳」
「わしならいける」


 フランさんが当たり前のように言う。


「だ、だったら、砂糖は何処に消えたんですか!」
「そこでもう一つの聞き込みだ」


 ホウリさんが再びミエルさんとノエルちゃんの方へ視線を向ける。ミエルさんは手帳を取り出して読み始める。


「最近、行きかう馬車が増えたかをここらの住人に聞いた」
「!?」


 ミエルさんの言葉にキュラソさんが明らかに動揺する。


「聞いたところ、明らかに馬車が増えたみたいだ」
「子供たちも言ってたよ。馬車が増えて遊びにくくなったって」
「ば、馬車が増えたからなんだって言うんだ!」
「品物を下ろした馬車は倉庫から帰るよな?お前は倉庫から帰る馬車に偽装して砂糖を倉庫の外に持ち出したんだ」
「そ、そんな憶測だ!」


 ホウリさんは軽く笑うと僕へ視線を向けてきました。やっと僕の番だ、うまく言えるかドキドキだな。


「ぼ、僕は時計塔の上からこの倉庫を見張っていました!」
「嘘だな。ここから時計塔までは数キロある。そんな場所からこの倉庫を見るなんて、双眼鏡を使っても無理だ」
「あ、いえ、普通に見えますよ?」


 思わずに素で話してしまう。あんまり感情を込めるなって言われてたんだった。失敗失敗。


「見張ってた結果、砂糖は倉庫に一時的に保存されていました。しかし、数時間後に空の馬車に詰め込まれて何処かに行きました」
「そんなのは証拠にならない。でっち上げだ!」


 ホウリさんに締め上げられてもなお、抵抗するキュラソさん。怒ってるホウリさん相手にその根性は凄いと思う。


「バカだな、時計塔から見張ってんだぞ?
「な!?」


 再び顔を青くするキュラソさん。
 ちなみに、空の馬車は街の外れの方にある建物へ砂糖を運んでいった。何回か見逃しかけたけど、最終的に見つけたからセーフな筈だ。


「お前は盗難を偽装して砂糖を一か所に集め、砂糖の市場価格を高騰させたんだ。建物には憲兵を向かわせている」
「な、なんのためにそんな事をするんだ!そんな事したらこちらだって大損だ!」
「俺への復讐だろ?キュラソ、いや……」


 ホウリさんの口角が不気味なほど上がる。



「!?」
「砂糖を集めた建物には本物のキュラソもいるんだろ?もう言い逃れは出来ないぜ?」


 ホウリさん曰く、ペッパーさんは前に捕まえた詐欺師。変装術の心得もあって狡猾、短期間であればキュラソさんと入れ替わることも不可能ではないらしい。
 ホウリさんが胸倉をつかんでいる力を強くする。


「俺に喧嘩を売ったことを後悔させてやる……」
「ひ……」
「うおらぁ!」


 ホウリさんは恐怖に染まっているペッパーさんをソファーまで投げ飛ばす。ソファーのクッション性を持ってしても勢いが殺しきれなかったのか、ペッパーさんの口から空気が漏れる。


「がはっ!」
「憲兵に突き出す前に徹底的にボコボコにしてやる。覚悟しろよ?」
「……あははは」


 ペッパーさんが狂ったように笑いながら立ち上がる。


「ここまで早く嗅ぎつけて来るとはね」
「俺を舐めすぎだ。謝っても許さねえからな?」
「いや、その必要はない」


 そう言うと、ペッパーさんは黒光りする何かを取り出してホウリさんに向けます。それはノエルちゃんやホウリさんがいつも使っているもの……拳銃でした。


「お前はステータスが雑魚だっていうのは知ってる。加えて、武器が木刀しか使えないんだってな?だったら撃ち殺せば終わりだよな?」


 拳銃をホウリさんに向けて勝ち誇ったように笑う。……なんであの人は笑ってるの?
 そんな僕の困惑を代弁するかのようにフランさんが手を上げる。


「なあ、ひとつ聞いてよいか?」
「なんだ?邪魔するんじゃねえぞ?」
「わしらは手を出さんよ。じゃがな、本当に拳銃でホウリに勝とうと思っているのか?」
「あ?だったらなんだよ?」
「まあ、お主が良いならそれで良いんじゃが……」
「なんだよ……ったく」


 煮え切らないフランさんにイラついた様子のペッパーさんでしたが、すぐにホウリさんに視線を戻します。


「土下座して謝るなら許してやってもいいぜ?」
「撃つなら早くしろよ」
「……後悔しても知らねえぞ!」


 余裕そうなホウリさんの顔目掛けて引き金を引き、銃声が部屋に響く。瞬間、


「な!?」
「まさか、銃を使えるのが自分だけとか思ってたのか?甘ぇよ」


 銃口から出ている白い煙を吹き消し、ホウリさんが持っていた拳銃をホルスターに仕舞う。そして、新月を取り出すとペッパーさんに向けた。


「次の手を見せてみろよ」
「ひ、ひいい」


 怯えるペッパーさんにじりじりと近づいていくホウリさん。


「うわああ!」


 錯乱したペッパーさんはホウリさんに殴り掛かる。ホウリさんは軽くあしらうと、足をかけてぺっぱさんを仰向けに倒す。
 そして、足を上げると……


「ぎゃああああああ!」


 右手の小指を思いっきり踏みつけた。


「うわ……」


 ノエルちゃんの視界と耳を塞ぎながら、フランさんがドン引きする。正直、僕もかなり引いている。


「は、離せ!」


 ペッパーさんは左手でホウリさんの足を掴もうとする。ホウリさんは左手を躱すように足を上げて、左手の小指も巻き込む形になるように再び足を振り下ろす。


「ぎゃああああ──ふがっ!」


 悲鳴を上げたペッパーさんの口に右足がねじ込まれる。


「ふがふが!」
「うるせえな。ちょっと黙ってろ」


 更に奥まで靴がねじ込まれる。
 光の加減の関係でホウリさんの表情が全く分からない。けど、死ぬほど怖いのは僕でも分かる。


「知ってるか?人間って痛みだけでは中々死なないんだぜ?仮に全部の指を潰したとしても、死ぬことは無い」
「ふが!?」
「じゃあ、どこで死ぬんだろうな?」


 ホウリさんがしゃがんでペッパーさんの耳元で囁きます。


「その身に刻んでやるよ」
「ふが!?ふがふが!?」
「安心しろ、最終的にスキルで回復すれば問題にはならない」


 踏みつけている足をグリグリと動かすと、あれだけ気丈だったペッパーさんの目に涙がにじみました。
 ペッパーさんは助けを求めるように僕たちに視線を向けてきます。
 あー、助けたいのは山々なんですけどね。


「言ったじゃろ?
「出せないが正しいがな。邪魔したらこちらにまで飛び火する」
「そういう事です」


 僕はせめてもの手向けとして満面の笑みでペッパーさんにサムズアップを返します。


「負けないで!ファイト!」
「ふがぁぁぁぁぁ!?」
「そういう事だ。憲兵が来るまで1時間、楽しく遊ぼうじゃないか」
「ふがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 この日、地獄はこの世にあるのだと僕たちは学んだ。
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