異世界転生したら顔面凶器の公爵に愛されました

牧野きうい

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お茶会へ

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「アメリア様。プロナヴィル伯爵夫人より、お手紙が届いております」

 ヘレナが持ってきた封筒を開いてみると、お茶会の招待状が入っていた。プロナヴィルといえば、王女が嫁いだ伯爵家である。元王女が私に何の用事があるのだろう。
 私が嫁いだ時にはすでに降嫁された後だったし、接点はなかったと思うのだけれど。知らない間に何かしてしまったのかしら。私のなかにある記憶に関しては、わたちゃんを信用していない。

 何が起こるか分からないから、気合を入れて行こうと思う。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 お茶会当日。

 今日の私はAラインのシンプルなドレスである。色はもちろんブルー。というかクローゼットの中は青だらけ。もちろん他の色もあるけど、半分以上が青で占められている。ちなみにルイス様も、私の色であるグリーンとゴールドばかり身に着けている。バカップル全開である。
 
 話を戻して、ドレスの青一色ではちょっと寂しいなと思ったので、クリーム色のストールをサッシュベルト代わりに巻き、後ろでリボンにしてもらった。ヘレナとマリーには評判で、「新しいけどいいですね」と褒めてくれた。
 髪の毛はまとめて編んでもらい、サイドに流してある。

 アクセサリーは指輪と同じ石で作られたシンプルなペンダントだ。私が指輪をすごく気に入っていたので、ルイス様が特別注文してくれたのである。もう……好き。

 さて装いは完璧。出陣するわよ。
 
 今日もお供はマリーだ。最近目線で意思疎通ができるようになった優秀な侍女は、ほぼ私専属である。
 馬車を降り、伯爵家の護衛騎士に案内されて庭に到着すると、お腹が少しふっくらした女性が近づいてきた。ブラウンの目と髪の毛をしており、迫力美人と言えばいいのだろうか。とにかく眼力がある。

「ようこそ! わたくし、アメリア様にお会いできるのを楽しみにしておりましたのよ」
「こちらこそお招き頂きましてありがとうございます。そして遅くなりましたが、ご懐妊おめでとうございます」

 エイダ王女の降嫁についてはひと悶着あり、国王陛下はもっと高位か他国の王家に嫁がせたかったらしい。王女が当時の伯爵令息を好きになってしまい、王女に甘い陛下がしぶしぶ結婚を許したと聞く。今は第一子を身籠っており、両陛下も子の誕生を楽しみにしているという。

「ありがとう。でもそんな堅苦しい喋り方をしないで。わたくしあなたとは仲良くなりたいの」

 私と王女では立場がややこしく、元は子爵令嬢と王女で身分に大きな差があった。しかし今は公爵夫人と伯爵夫人で私の方が立場は上である。貴族社会って面倒くさい。見た目は本心で言っているように感じるが、言葉通り受け取ってもいいのだろうか。
 
「まあ。よろしいのでしょうか。本気にしてしまいますわよ」
「いいのよ。わたくし王女時代も、伯爵家に嫁いでからもなかなかお友達ができなくて寂しかったの」

 この方も複雑な事情をお持ちなのだろう。それじゃあ額面通りに受け取るとしますか。
 社交辞令なんてくそくらえ!あら。失礼致しました。ホホホ。
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