【完結】しろくまニアック!

佐橋 竜字

文字の大きさ
20 / 38

【番外編】12.全部、初めて

しおりを挟む

何だか温かい、気持ちがいい・・・?
「・・・んっ、ふぁ?」
 思い瞼を開けると、薄暗い世界で僕の上に誰かがいた。
「っ!?」
 恐怖だった。
「んぁっ? ん~っ」
 下半身の違和感を感じながらも、何とか手を伸ばしてサイドテーブルのライトを付ける。
「レディアンっ!?」
 僕の上にいたのはレディアンだった。
 そして、僕は裸で・・・。
「すまない、本能が抑えきれなくて」
 え? 嘘、でしょう?
「あんっ、んんっ、う、そっ、あぁっ」
 俺の中にレディアンがいる。
 左右に足を開かされて、僕はレディアンの肉棒を受け入れていた。
「は、初めてなのに!」
 でも、痛くない?
 あるのはお腹の圧迫感と、お尻の穴の異物感ぐらいだ。
「大分、その、解したから痛みはないと思うが」
 人が寝てる間にそんなことしてたのか!
「なんっ、で、勝手に、ふぁっ、やらっ」
「すまない、本当に、すまない、止められない」
 律動が激しくなってきた。
「ふぁ、ぁっ、あんっ、らめ、あぁっ」
 レディアンが重く圧し掛かり、腰を振り乱す。
「あぁ、やら、くる、やらぁ、あぁぁ」
 僕の中で肉棒が凶器に膨張し、ゴツゴツと奥を小突いてくる。
 それが気持ち良くて堪らない。
 これがセックス?
 僕は、僕は・・・。
「ごめ、でる、だす、うぅっ!」
「いあぁぁっ! ぁうっく!」
 射精。
 強烈な快感。
「ぁ! あはっぅ!」
 ビクンッと体が跳ねた。
「う・・・」
 僕の痙攣する体を抑え込んで、レディアンは腰をカクカクと揺らし、振る。
「ふぁあああ・・・」
 中でドバドバと粘着質のものが注がれているのが分かる。しがみついて、甘い痺れを享受する。
「ふぁぅ、ぁう、あぁ・・・しゅご、あ」
 何度も何度も注がれた、気持ちがいい。
「・・・・・・アーニャ」
 橙色の灯りに揺らぐ、琥珀色の綺麗な瞳が僕を映す。その瞳は欲情を宿していた。
「ん・・・」
 唇に柔らかい感触が当たる。
「口を開けて」
 言われた通りにした。
「んんっ、ふ、ぅ、んんっ、はふ」
 熱い舌が僕の口腔を弄り、どちらのものか分からない唾液が溢れ返る。
 こんな、キス・・・も初めてだ。
「こんな気持ち、初めてだ」
 レディアンも、初めて?
「あ」
 また中で、彼の凶器の硬度さが増す。
「すまないアーニャ」
「っあ、あんっ、あぁ、らっめ、あ」
「愛させてくれ、私の愛を、受け入れてくれ」
 また強烈な快感の波に襲われる。
 これが、セックス。
 僕が、こんな・・・。
 激しくベッドが軋む。
 あぁ、またアレが来る。
「ふぁぁぁ・・・」
「ああああああああでるでるでっ」
 激しく腰を打ち付けて。
「でるっ!」
 僕の腰を強く大胆に持ち上げ、一際大きく腰を付き、中を穿った。
「うっ!」
「っぁうっん!」
 ゴボッと、結合部で卑猥な音が鳴った。熱い吐瀉物がトロトロとお尻の割れ目を伝うのを感じる。僕の腰が、ガクガクと痙攣し踊る。
「あぅ、あ、あぁ・・・」
 その腰をホールドし、レディアンははぁと恍惚に仰ぎ見る。
「ふ・・・く・・・う」
 レディアンは僕の腰を持ち上げたまま、ブルブルと腰を震わせ、僕の奥に、奥に子種を注ぎ込む。
 熱い・・・。
 そこでプツリと、意識が飛んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる

七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。 だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。 そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。 唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。 優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。 穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。 ――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。 気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? 騎士×妖精

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される

秋津むぎ
BL
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。 ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。 死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――? 傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。

処理中です...