カナリアが輝くとき

makikasuga

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渦巻く陰謀

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 同じ頃、都内某所。

「そうか、ハナムラが絡んでいるのか。そういうことならこちらで対処しよう。見張りを数人置いて、引き上げだ」
 男は一方的に電話を切り、スマートフォンを備え付けのテーブルに置いた。
 格付けで五つ星にランクされる高級ホテルのスイートルーム。広さは百平米程。天気が良ければ富士山が見えるというが、窓の外に見えるのは高層ビルが発する人工的な光ばかりだった。
「これを機に、一気に叩き潰すか」
 邪魔者を処分し、そのほとぼりも冷めた。あと少しで、眼下に広がる摩天楼が掌握出来る。
「私の邪魔をする者は、誰であっても容赦しない」
 野心という名の光が暗闇を切り裂くのか、それとも飲み込まれるのか。その結末はまだ誰も知らない。
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