17 / 88
17話
しおりを挟む
通常は討伐した魔物は、受付を通して様々な確認が行われて、依頼完了となる。
冒険者が違う冒険者に依頼して依頼を完了させる、いわゆる下請けは禁止されている。
そのために過去の状況を見る事が出来る上級鑑定士はギルドにとっては必須の人物である。
~~~
ギルドに戻ったボクとアラタさんは受付に行き、依頼を完了させようとしたら、受付は何も聞いていないと言い出した。
お互いに顔を見合わせて、支部長のラオさんのところにでも行くかと思ったところでラオさん登場。
「すみません、龍理人との交渉が長引いてしまい、受付に話を通すのが遅くなってしまいました」
「そうでしたか、それではこちら七色サーモンになります」
ボクは受付に七色サーモンを渡すと、受付は所定の流れに沿って手続きをしていく。
「ホクトさん、そういえば今回の報酬は配分はどうする?俺はほとんど何もしていないとはいえ、Aランク冒険者として活動はしているわけだが・・・」
「アラタさん、ホクトさん、その報酬の件ですが、一度私に全て任せてくれませんか?損はさせませんから」
「ラオさんがそこまでいうなら任せるよ」
「ありがとうございます。ホクトさんもそれでもよろしいでしょうか?」
こういう事を言い出した時は決まって悪い事も起きるがものすごく得をする。アイテム収納袋を作ってくれた裁縫職人を紹介された時もそうだった。
「ラオさんにお任せします」
「ありがとうございます。それとホクトさん、明日は先遣調査はないのでゆっくりお休みしていただいて結構です。あと七色コガネという虫の事を調べましたが何も情報はありませんでした。ですが七色ゴールドサーモンと言う希少種の情報を見つけました。七色サーモンの主食は七色虫なので何か関係があるかもしれません。もし明日暇であれば図書館にでも行ってみてはどうでしょうか?」
「わかりました」
「アラタさん、ホクトさん、明日の夕方に龍理人のタキアさんのところで予約取れましたのでよろしくお願いします」
「・・・お、おう。わかった」
仕事が早すぎる。アラタさんも明日だと絶対思ってなかったから若干引いてるよ。
いきなり明日で予約取られたら、そりゃあ龍理人との交渉が長引くよね。
「それではまた明日」
こうしてボクは先遣調査員が住む部屋に戻ってきた。
なぜラオさんはボクの事を暇人扱いをするのだろう。ボクだって忙しいんだよ。
いつものように青の牙の短剣を手入れして、その後は今日使った青銀の牙の短剣の手入れして・・・ってまた青銀の牙の短剣を使う事になったらどうしよう・・・
新しい武器も欲しいところだけど、青銀の牙の短剣クラスの武器なんて超高額だからボクには手出し出来ないし・・・
とりあえず明日は裁縫職人のところに行ってマーキング玉作ってもらってから・・・ってこれぐらいしかやる事ないのねボクは。
~~~
次の日の朝、ボクはいつものように卵かけご飯をサクッと食べて出かける。
まずは裁縫職人さんのところに顔を出す。ヤバイカザンの街でもこれからお世話になる人だ。
マーキング玉の探知魔法は裁縫職人さんの専売のため他の人には頼めない。
「すみません、この玉に探知魔法の付与お願いしたいのですが・・・」
「探知魔法の付与?じゃあアンタがホクトさんかい?」
「はい」
なんでボクの事知ってるんだろ・・・
「新しく来た南支部長のラオさんから話は聞いてるよ。七色虫を定期的にタダで卸すからマーキング玉というモノを作って欲しいと頼まれてるよ」
えっ、マジで。さすがラオさん仕事が早い。
「でもそれじゃあ私の利益が多くなるからね。アンタの装備品にも探知魔法をしてあげるよ。この街はスリとかの犯罪も多いからアンタも気をつけた方がいいよ」
街の雰囲気からそんな感じはないけど、やっぱり大きな街だと犯罪も増えてくるんだね。
ボクは七色虫と腰に差している青の牙の短剣と腕につけているアダマン鯛のウロコの盾と果肉カニの甲羅の盾を手渡した。
しばらくすると裁縫職人さんが戻ってきた。
「はいよ、探知魔法はかけ終わったよ」
ボクはマーキング玉と青の牙の短剣とアダマン鯛のウロコの盾と果肉カニの甲羅の盾を受け取り、店を後にした。
「夕方まで時間あるから図書館にでも行くか」
図書館に着くとまずは手にしたのは【魔物大全】。亜種や希少種、ありとあらゆる魔物が載っている図鑑だ。
「七色ゴールドサーモン、七色ゴールドサーモン」
静かな図書館に響き渡るボクの声。幸いな事に誰もいない静かな図書館。
「あっ、あった。あった。何、何・・・七色ゴールドサーモンは七色サーモンの希少種。その身は黄金色に輝き、眩しくて見にくい。そしてその卵は七色イクラと言われ七色の味がする最高級の卵」
何それ、めっちゃ食いたい。七色コガネをエサにしたら七色ゴールドサーモンにならないかな・・・
調べ物をしていると時間が立つのは早い。そろそろ夕方になるからギルドに行ってラオさんと合流しないといけないな。
ボクは急いでギルドに向かった。
冒険者が違う冒険者に依頼して依頼を完了させる、いわゆる下請けは禁止されている。
そのために過去の状況を見る事が出来る上級鑑定士はギルドにとっては必須の人物である。
~~~
ギルドに戻ったボクとアラタさんは受付に行き、依頼を完了させようとしたら、受付は何も聞いていないと言い出した。
お互いに顔を見合わせて、支部長のラオさんのところにでも行くかと思ったところでラオさん登場。
「すみません、龍理人との交渉が長引いてしまい、受付に話を通すのが遅くなってしまいました」
「そうでしたか、それではこちら七色サーモンになります」
ボクは受付に七色サーモンを渡すと、受付は所定の流れに沿って手続きをしていく。
「ホクトさん、そういえば今回の報酬は配分はどうする?俺はほとんど何もしていないとはいえ、Aランク冒険者として活動はしているわけだが・・・」
「アラタさん、ホクトさん、その報酬の件ですが、一度私に全て任せてくれませんか?損はさせませんから」
「ラオさんがそこまでいうなら任せるよ」
「ありがとうございます。ホクトさんもそれでもよろしいでしょうか?」
こういう事を言い出した時は決まって悪い事も起きるがものすごく得をする。アイテム収納袋を作ってくれた裁縫職人を紹介された時もそうだった。
「ラオさんにお任せします」
「ありがとうございます。それとホクトさん、明日は先遣調査はないのでゆっくりお休みしていただいて結構です。あと七色コガネという虫の事を調べましたが何も情報はありませんでした。ですが七色ゴールドサーモンと言う希少種の情報を見つけました。七色サーモンの主食は七色虫なので何か関係があるかもしれません。もし明日暇であれば図書館にでも行ってみてはどうでしょうか?」
「わかりました」
「アラタさん、ホクトさん、明日の夕方に龍理人のタキアさんのところで予約取れましたのでよろしくお願いします」
「・・・お、おう。わかった」
仕事が早すぎる。アラタさんも明日だと絶対思ってなかったから若干引いてるよ。
いきなり明日で予約取られたら、そりゃあ龍理人との交渉が長引くよね。
「それではまた明日」
こうしてボクは先遣調査員が住む部屋に戻ってきた。
なぜラオさんはボクの事を暇人扱いをするのだろう。ボクだって忙しいんだよ。
いつものように青の牙の短剣を手入れして、その後は今日使った青銀の牙の短剣の手入れして・・・ってまた青銀の牙の短剣を使う事になったらどうしよう・・・
新しい武器も欲しいところだけど、青銀の牙の短剣クラスの武器なんて超高額だからボクには手出し出来ないし・・・
とりあえず明日は裁縫職人のところに行ってマーキング玉作ってもらってから・・・ってこれぐらいしかやる事ないのねボクは。
~~~
次の日の朝、ボクはいつものように卵かけご飯をサクッと食べて出かける。
まずは裁縫職人さんのところに顔を出す。ヤバイカザンの街でもこれからお世話になる人だ。
マーキング玉の探知魔法は裁縫職人さんの専売のため他の人には頼めない。
「すみません、この玉に探知魔法の付与お願いしたいのですが・・・」
「探知魔法の付与?じゃあアンタがホクトさんかい?」
「はい」
なんでボクの事知ってるんだろ・・・
「新しく来た南支部長のラオさんから話は聞いてるよ。七色虫を定期的にタダで卸すからマーキング玉というモノを作って欲しいと頼まれてるよ」
えっ、マジで。さすがラオさん仕事が早い。
「でもそれじゃあ私の利益が多くなるからね。アンタの装備品にも探知魔法をしてあげるよ。この街はスリとかの犯罪も多いからアンタも気をつけた方がいいよ」
街の雰囲気からそんな感じはないけど、やっぱり大きな街だと犯罪も増えてくるんだね。
ボクは七色虫と腰に差している青の牙の短剣と腕につけているアダマン鯛のウロコの盾と果肉カニの甲羅の盾を手渡した。
しばらくすると裁縫職人さんが戻ってきた。
「はいよ、探知魔法はかけ終わったよ」
ボクはマーキング玉と青の牙の短剣とアダマン鯛のウロコの盾と果肉カニの甲羅の盾を受け取り、店を後にした。
「夕方まで時間あるから図書館にでも行くか」
図書館に着くとまずは手にしたのは【魔物大全】。亜種や希少種、ありとあらゆる魔物が載っている図鑑だ。
「七色ゴールドサーモン、七色ゴールドサーモン」
静かな図書館に響き渡るボクの声。幸いな事に誰もいない静かな図書館。
「あっ、あった。あった。何、何・・・七色ゴールドサーモンは七色サーモンの希少種。その身は黄金色に輝き、眩しくて見にくい。そしてその卵は七色イクラと言われ七色の味がする最高級の卵」
何それ、めっちゃ食いたい。七色コガネをエサにしたら七色ゴールドサーモンにならないかな・・・
調べ物をしていると時間が立つのは早い。そろそろ夕方になるからギルドに行ってラオさんと合流しないといけないな。
ボクは急いでギルドに向かった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
90
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる