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余命半年
56.憎まれ役
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「お優しい方」
「……何?」
(貴方は皆のために、この国のためにその役を買って出てくれたのでしょう? 批判や醜聞に塗れることも厭わずに)
メイドのアンナが言った通りだ。この申し入れはエレノアに犠牲になるよう求めるようなもの。そう易々と口に出来るようなものではない。
けれど、誰かが言わなければならなかった。戦地で苦しむ勇士達を救うためには。
「貴方のことを誇りに思います」
「皮肉か?」
「本心ですよ」
「御託はいい。さっさと決めろ」
「……ふふっ、ええ」
エレノアは目を閉じて思案していく。
本音を言えば……このまま家族のもとに。少しでも長く共に在りたいと思う。
(だけど……どうしても考えてしまう)
戦場で苦しむ勇士達のことを。彼らにも家族がいる、大切な人達がいる、帰りを待つ人達がいるのだ。
エレノアは知っている。癒し手として数多くの『おかえり』と『さよなら』を目の当たりにしてきているから。
(……わたくしにはまだ、彼らを救う手立てがある。にもかかわらず、クリストフ様の申し入れを断るというのなら、それはすなわち彼らを見捨てたということに。わたくし達家族の幸せは、彼らの犠牲の上に成り立つものとなってしまう)
「…………」
エレノアは緩く口角を上げた。王国中の人々を敵に回してでも、ユーリとエルと共に在りたい。そんな自身のエゴを覆い隠すために。
「決めたか」
「はい」
「エレノア……様?」
「アンナ。エルをわたくしに」
「えっ……」
アンナは少しの間茫然とした後で、深く顔を俯かせた。悟ったのだろう。彼女の腕が、全身が震え出す。
彼女は首を左右に振りかけて――止めた。顔を俯かせたまま、エレノアの愛息・ルーベンを差し出す。
「うっ! あぅ!」
何も知らないエルは、エレノアの胸の中で無邪気に笑う。エレノアは目尻が熱くなるのを感じながら、エルの額に口付けた。
「エル。愛しているわ。……信じてもらえないかもしれないけれど、本当よ」
「信じて……っ、くださいますよ」
「アンナ……」
「……っ、アタシが坊ちゃんに話して聞かせますから! お分かりいただけるまで、何度でも!!」
エレノアは思わず言葉を失った。
アンナは対人恐怖症を患っていた。それは、エレノアが裁縫の指南を求めても、口下手を理由に必死に辞退を願い出る程で。
(そんな貴方が……)
胸が熱くなる。
アンナの失われた指を再生させることは、最早叶わない。
(けれど、心は……癒すことが出来た)
エレノア一人では成せなかった。アンナが応えてくれたから。この手を取ってくれたから今がある。
「貴方のお陰でまた一つ夢が叶いました」
「夢……?」
「ありがとう。エルのこと、頼みましたよ」
「っ、はい」
「うっ、……あぅ」
エレノアは再度エルの額に口付けると、アンナに彼を託した。
彼女は黒く大きな瞳から大粒の涙を流すと――主であるエルをぎゅっと抱き締めた。
「ご同行……いただけるのですか?」
青年騎士が声を掛けてきた。期待と不安が入り混じったような目をしている。エレノアはそっと頷いて彼に応えた。
「ええ。わたくしでよろしければ」
「~~っ、ありがとうございます! ありがとうございます!」
騎士は何度となく頭を下げた。エレノアは首を左右に振り、騎士の手を包み込む。
「貴方にも辛い思いをさせてしまいましたね」
「いえ、自分はそんな……」
「貴方のお陰でわたくしは天命を果たすことが出来ます。心からの感謝を」
「聖女様……」
それ以上は言葉にならなかったようだ。騎士は項垂れたままひたすらに涙を流していく。
「……君を選ばずにおいて良かった」
見上げればアイスブルーの瞳がこちらを見ていた。皮肉はまるで効いていない。強がり。押せば崩れてしまいそうな程に脆く儚く見えた。
そんな彼を見て、エレノアはふと思い至る。
(……なるほど。これがわたくしの――貴方に出来る最後の罪滅ぼしなのですね)
エレノアは自身の手を紺色の巾着袋へ。その中から白いレースの扇子を取り出して、口元を隠した。小さく息をつく。そして真っ直ぐにクリストフを見つめ――令嬢仕込みの隙のない笑顔を浮かべる。
「ええ。わたくしでは貴方の妻は務まらなかったでしょうね。わたくしはシャロン様のように、貴方様のことを甘やかしたりはしませんから」
「貴様……」
「貴方は『勇者』です。誰が何と言おうと、貴方自身がいくら否定しようとも、貴方は変わらず『勇者』なのです」
クリストフのアイスブルーの瞳が暗く沈む。10年前、エレノアに深い失望の念を抱いた時のことを思い出しているのだろう。やはり私達は分かり合えない。そう思っているのかもしれない。
(これで良い。これで良いのよ)
自身に言い聞かせて心を鎮める。これが彼に贈る最後の言葉だ。
「貴方が真に守るべきものはなんですか? どうか見誤らないでください」
クリストフは瞳を大きく揺らした。顎には力を込めている。堪えているのだと、そう思いたい。溢れ出る感情を必死になって。
「生意気な」
「琴線に触れまして?」
「自惚れるな」
「まぁ、怖い」
エレノアはくすくすと一頻り笑うと、ぱたりと音を立てて扇を閉じた。
(少しはお役に立てたかしら)
もどかしいがここまでだ。もう時間がない。戦場では今もなお勇士達が苦しんでいるのだから。
「行くぞ」
「……貴方様はどちらまでご同行くださるのですか?」
「君は護衛も付けずに戦地を赴くというのか?」
思わず笑みが零れた。可笑しかったからではない。安堵したからだ。
(どうやら少しはお役に立てたようですね)
限りなく小さな一歩であるのかもしれない。だが、とても大切な。かけがえのない一歩であるとも言えるだろう。
「光栄ですわ」
「無駄口を叩くな。君はただ務めを果たせばいい」
「かしこまりました」
「君も同行しろ。戦傷者達のもとに案内するんだ」
「はっ! 承知致しました」
クリストフと青年騎士と共に歩き出す。振り返ると、アンナがエルを抱えたまま深々と頭を下げていた。
(神よ、どうか二人に祝福を。二人の未来を明るくお照らしください)
エレノアは一人祈りながら教会を後にした。王都にはもう二度と戻ることはないのだろう。そんな実感を肌で感じながら。
「……何?」
(貴方は皆のために、この国のためにその役を買って出てくれたのでしょう? 批判や醜聞に塗れることも厭わずに)
メイドのアンナが言った通りだ。この申し入れはエレノアに犠牲になるよう求めるようなもの。そう易々と口に出来るようなものではない。
けれど、誰かが言わなければならなかった。戦地で苦しむ勇士達を救うためには。
「貴方のことを誇りに思います」
「皮肉か?」
「本心ですよ」
「御託はいい。さっさと決めろ」
「……ふふっ、ええ」
エレノアは目を閉じて思案していく。
本音を言えば……このまま家族のもとに。少しでも長く共に在りたいと思う。
(だけど……どうしても考えてしまう)
戦場で苦しむ勇士達のことを。彼らにも家族がいる、大切な人達がいる、帰りを待つ人達がいるのだ。
エレノアは知っている。癒し手として数多くの『おかえり』と『さよなら』を目の当たりにしてきているから。
(……わたくしにはまだ、彼らを救う手立てがある。にもかかわらず、クリストフ様の申し入れを断るというのなら、それはすなわち彼らを見捨てたということに。わたくし達家族の幸せは、彼らの犠牲の上に成り立つものとなってしまう)
「…………」
エレノアは緩く口角を上げた。王国中の人々を敵に回してでも、ユーリとエルと共に在りたい。そんな自身のエゴを覆い隠すために。
「決めたか」
「はい」
「エレノア……様?」
「アンナ。エルをわたくしに」
「えっ……」
アンナは少しの間茫然とした後で、深く顔を俯かせた。悟ったのだろう。彼女の腕が、全身が震え出す。
彼女は首を左右に振りかけて――止めた。顔を俯かせたまま、エレノアの愛息・ルーベンを差し出す。
「うっ! あぅ!」
何も知らないエルは、エレノアの胸の中で無邪気に笑う。エレノアは目尻が熱くなるのを感じながら、エルの額に口付けた。
「エル。愛しているわ。……信じてもらえないかもしれないけれど、本当よ」
「信じて……っ、くださいますよ」
「アンナ……」
「……っ、アタシが坊ちゃんに話して聞かせますから! お分かりいただけるまで、何度でも!!」
エレノアは思わず言葉を失った。
アンナは対人恐怖症を患っていた。それは、エレノアが裁縫の指南を求めても、口下手を理由に必死に辞退を願い出る程で。
(そんな貴方が……)
胸が熱くなる。
アンナの失われた指を再生させることは、最早叶わない。
(けれど、心は……癒すことが出来た)
エレノア一人では成せなかった。アンナが応えてくれたから。この手を取ってくれたから今がある。
「貴方のお陰でまた一つ夢が叶いました」
「夢……?」
「ありがとう。エルのこと、頼みましたよ」
「っ、はい」
「うっ、……あぅ」
エレノアは再度エルの額に口付けると、アンナに彼を託した。
彼女は黒く大きな瞳から大粒の涙を流すと――主であるエルをぎゅっと抱き締めた。
「ご同行……いただけるのですか?」
青年騎士が声を掛けてきた。期待と不安が入り混じったような目をしている。エレノアはそっと頷いて彼に応えた。
「ええ。わたくしでよろしければ」
「~~っ、ありがとうございます! ありがとうございます!」
騎士は何度となく頭を下げた。エレノアは首を左右に振り、騎士の手を包み込む。
「貴方にも辛い思いをさせてしまいましたね」
「いえ、自分はそんな……」
「貴方のお陰でわたくしは天命を果たすことが出来ます。心からの感謝を」
「聖女様……」
それ以上は言葉にならなかったようだ。騎士は項垂れたままひたすらに涙を流していく。
「……君を選ばずにおいて良かった」
見上げればアイスブルーの瞳がこちらを見ていた。皮肉はまるで効いていない。強がり。押せば崩れてしまいそうな程に脆く儚く見えた。
そんな彼を見て、エレノアはふと思い至る。
(……なるほど。これがわたくしの――貴方に出来る最後の罪滅ぼしなのですね)
エレノアは自身の手を紺色の巾着袋へ。その中から白いレースの扇子を取り出して、口元を隠した。小さく息をつく。そして真っ直ぐにクリストフを見つめ――令嬢仕込みの隙のない笑顔を浮かべる。
「ええ。わたくしでは貴方の妻は務まらなかったでしょうね。わたくしはシャロン様のように、貴方様のことを甘やかしたりはしませんから」
「貴様……」
「貴方は『勇者』です。誰が何と言おうと、貴方自身がいくら否定しようとも、貴方は変わらず『勇者』なのです」
クリストフのアイスブルーの瞳が暗く沈む。10年前、エレノアに深い失望の念を抱いた時のことを思い出しているのだろう。やはり私達は分かり合えない。そう思っているのかもしれない。
(これで良い。これで良いのよ)
自身に言い聞かせて心を鎮める。これが彼に贈る最後の言葉だ。
「貴方が真に守るべきものはなんですか? どうか見誤らないでください」
クリストフは瞳を大きく揺らした。顎には力を込めている。堪えているのだと、そう思いたい。溢れ出る感情を必死になって。
「生意気な」
「琴線に触れまして?」
「自惚れるな」
「まぁ、怖い」
エレノアはくすくすと一頻り笑うと、ぱたりと音を立てて扇を閉じた。
(少しはお役に立てたかしら)
もどかしいがここまでだ。もう時間がない。戦場では今もなお勇士達が苦しんでいるのだから。
「行くぞ」
「……貴方様はどちらまでご同行くださるのですか?」
「君は護衛も付けずに戦地を赴くというのか?」
思わず笑みが零れた。可笑しかったからではない。安堵したからだ。
(どうやら少しはお役に立てたようですね)
限りなく小さな一歩であるのかもしれない。だが、とても大切な。かけがえのない一歩であるとも言えるだろう。
「光栄ですわ」
「無駄口を叩くな。君はただ務めを果たせばいい」
「かしこまりました」
「君も同行しろ。戦傷者達のもとに案内するんだ」
「はっ! 承知致しました」
クリストフと青年騎士と共に歩き出す。振り返ると、アンナがエルを抱えたまま深々と頭を下げていた。
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