七不思議をつくろう

真山マロウ

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第五の不思議

私たちの功罪

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 翌週。始業の二時間前。梅雨の晴れまのグラウンドには福谷さんと香西さんの姿があった。夏木くん以外のメンバーも、様子をみに初日だけ集合。健康促進のためとしてグラウンド(雨天時は第二体育館)を使用できるよう話をつけてくれた、鬼塚くんも。

 二人の家の中間地点が学校なので、平日は早めに登校して行うことになった。休日は各自。香西さんは休むみたいだけれど、福谷さんは今までどおりで。

 グラウンドの隅っこ。二人が走る。一日二日と続き、三日めともなると噂になった。福谷さんが一緒だったことで、新たな七不思議なのでは、と。

「で、実際どうなの。七不思議がらみ?」
 昼食のあいまに響子がきいてくる。
「それとも罰ゲーム? あの人だったんでしょ、嫌がらせしてたの」
「なんで知ってるの」
「とっくに情報まわってる。鬼塚が謝らせに連れてった日に」

 そんなことまで筒抜けなんて。これじゃあ、どんな些細なことも風のようなスピードで駆けめぐるんじゃないだろうか。ますます油断できない世の中だ。

「どっちも違うよ。福谷さんの体型維持法を香西さんが実践してるだけ」
「うわ、それで朝っぱらから走ってんの」

 志倉くんや義井くんは、いっそのこと次の七不思議にしてみてはと言っていた。けど、香西さんの努力を見せものにするようで気がすすまないし、まだ私は全部を消化できていない。

 もとはといえば私たちの発信した内容を盲信して、香西さんはあんなことをした。もしかしたら彼女以外にも、同じような人がいるのかも。

「どしたの、深刻そうな顔して」
「私たちがしてるの、あんまりよくないことなのかなと思って……」

 鬼塚くんの言葉がよみがえる。インチキ呼ばわりされて腹がたったけれど、結果的にそのとおりだった。このまま続けていってもいいのだろうか。ずっと迷っている。

「栞里たちが気にすることないよね。事前に注意だってしてるし。それでどこまで信じるかなんて本人次第でしょ。みんな審美眼を養ういいチャンスなんじゃない?」

 響子は割りきった物の考えかたをする。人によっては、それが冷淡にうつるかもしれないが、

「ありがと。気持ち、けっこう軽くなった」
「そっか。よかったね」
「あ、こないだ理事長も響子と同じようなこと言ってたよ」
「じゃあ、とり消す。嫌ならもうやめな」
「手のひら返し、えぐい」

 笑い声がかさなる。ここまできたんだ、覚悟を決めてやっていくしかないし、最後までやりとおしたい。
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