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第一章: 天文部
第1話: 訳あって天文部
しおりを挟む桜の舞うこの季節は放課後の校舎の窓辺から見える花吹雪はどこか幻想的に見える。と同時に校門から出て行く大勢の新入生を見ながら俺も帰りたいなと思う。そんな放課後である。
この時期はどこの部活も新入部員募集のポスターを貼りだしたり、帰り際の新入生に対し部活勧誘したりと忙しそうに活動している。俺の所属する天文部も新入部員への呼び掛けをやっているのだが人は来ない。それだけでなく俺らにとっての大イベント"流星群"が一週間後に迫っている。
天文部では学校の屋上を夜に解放し天体観測をする予定を練っている最中でもある。そこに来てうちの天文部は俺を含め、たったの四人しか部員が居ないため部活勧誘に人員を割くことが出来ないのだ。流星群の観測を済ませるだけの準備にそこまでの時間はかからない。はずだった。
今年度は部員をどうにかして一人補充しないと部から同好会にされるらしいのだ。それだけなら良いのだが同好会となると部活よりは部費が出ず、今までと比べて部費が減額される事態になってしまう。あとこれは完全に俺らの都合なのだが一般生徒は屋上への立ち入りは禁止にされている中、俺ら天文部は準備と建前をつけて合法的に屋上に出入りが出来るのだ。これが同好会になると禁止にされてしまうため昼休みの溜まり場を失うことになってしまう。それだけは阻止しないと。とは思うんだけど俺には何も出来ないよね。
とまぁそんな俺の本日の活動は校舎の二階の部室に設置された椅子に腰を掛けて部室を訪ねてきた新入生に活動内容の説明をしてあげる係りの担当だ。正直新入生が来れば、いらっしゃいと笑顔で接待するだけの天職だ。来ればの話だがな。何も変わったことが無いので椅子に座ってボーッとしていると部室の扉が開く。新入生来たー!とばかりに挨拶しようと思うと数少ないうちの部員の一人だったため、そっけない返事で返す。
「あっ。いらっしゃいませー。こちら天文部です。適当に見てってくださーい。」
「おい。あたしも天文部なんだけどまさか新入生にそんな接待してないよね柊?」
新入生への声かけの仕事を終え、部室に戻ってきた真紅色の髪の少女は椅子を運んできて俺の横に座るなり足を組みスマホをいじりだす。
彼女は同じクラスで俺と同じく高校二年の神崎乃愛だ。見た感じは不良そうな女の子だが、男っぽい態度から自然と話しやすい俺の数少ない親友の一人だ。態度も最近は不良っぽい。
「乃愛。お前こそ、その対応は新入生に対して感じ悪いぞ。」
「いいじゃん。どうせ新入生来てないでしょ?」
「ちょっと乃愛さんそれは言わないお約束よ。」
うちの部活勧誘とはいえやるのは展示だけだ。天文部の展示と言っても活動報告書と言える模造紙の張りだしや天文部特製の天体模型、望遠鏡の展示がメインだ。説明と言っても"去年はこういう活動をしたよ"的なやつを話して、物珍しそうに望遠鏡を見ている新入生に星が一つもない青空を望遠鏡で見せてあげるくらいだ。そりゃ入部までしてくれる人なんかいないよね。
「柊。この木星の模型どうやって作ったの?」
「おい木星で遊ぶな。破壊したら先輩にビッグバンされる。」
「暇なんだし仕方ないでしょ。こういうのでキャッチボールとかしてたほうが部員稼げるよ。」
「木星でキャッチボールとか乃愛さんダイナミックね。」
手持ちぶさたになったのか近くにあった木星の模型を指で回して遊んでいる高校二年の同級生に注意換気はしたものの、彼女が木星の模型で遊ぶのをやめる気配は無い。
ホワイトボードに書き出してある今日のシフトでは四時に部活ミーティングと書いてあるため、そろそろ先輩が帰ってきてもおかしくない。
天文部の部員の構成だが俺や乃愛が該当する高校二年が三人、高校三年の先輩が一人の構成になっている。部長は当然先輩なのだが、副部長は実のところ決まっていない。と言うのも俺を含む高校二年の三人は実は少し前に入部したばかりのため実質新入生とはさほど変わらないためである。
模型で遊ぶ乃愛とぐだぐだしながら話を進めていると勢いよく部室の扉が開き、また一人部員が戻ってくる。期待の眼差しを浮かべた俺と乃愛は互いにクソでかいため息をついて彼を迎えた。
「お前ら気持ちは分かるけど地味に傷付くからその対応やめて!」
「今日も新入生来てないって。恭ちゃん本当に呼び込みした?」
乃愛と同じく呼び込みの仕事を終えて戻ってきた高校二年の同級生。永峰恭介はドアにもたれながら乃愛に罵倒されている。ちょっと可哀想な気がしなくもない。まぁ労わないけど。
「乃愛辛辣すぎ!柊からもなんか言ってやってくれよ。」
「一人も来なくて暇すぎた。座りっぱなしでケツ痛い。」
「うわぁ味方居ねぇや。柊お前に関しては座ってただけだろ。」
恭介が何かほざいているが今回は不問にしてやろう。妾は寛大なのじゃ。うん。仕事してなかったのは反省してます。明日から本気出す。
そんなこんなで今揃っている恭介、乃愛、俺の三人は高校一年の頃に同じクラスだったこともあってから何かと共に行動することが多い。元々、全員帰宅部だったがクラスでの"委員会決め"いわゆる面倒事を押し付けられる係りを率先してやらされるのは帰宅部という良くない風潮があり、一年の頃にさんざんな面倒事を押し付けられた俺らは何とかして二年からはそれを避けるべく、恭介の提案で廃部寸前の天文部への入部をすることになった。
これが俺ら三人の入部した理由だ。
少し時間が経って四時を少し回ったとき、ドアが勢いよく開いてドアにもたれていた恭介の指が空いた勢いで挟まれる。俺は人間の反射の限界をそこに見た。高速で床に崩れ落ち、床を転がる姿は殺虫剤をかけられた死に際の黒いヤツそのものだった。
「痛ぁ!」
「あーごめん!ごめん!永峰君。ミーティングに遅刻してごめんね皆。」
「遅かったですね枳殻先輩。ミーティングって言っても何するんですか?」
「急いで準備するから待って神崎さん!」
天体部の活動は基本的に天体に関する行事がある二週間前から毎日。それを除けばほとんど来なくてもいい自由な部活であるはずだった。しかし入ってみると今年度高校三年になる先輩、枳殻藍葉が部費のやりくりから全て一人でこなしている状況であった。
さすがに俺らも名前だけ残しておいて貰うのにも申し訳がないので同情もあり手伝うことになった。
関係ないが恭介いわく部長は校内の男子にモテるらしい。話に聞いていた性格はどちらかというと誰にでも平等に優しく接しているおしとやかな女子って感じだった。実のところ、恭介も部長とお近づきなりたいことからこの部活を選択したらしいが、この部活に入ってみると部活中の部長はおしとやかではなく、活発的で強引な性格。でもどこか憎めない部長なのだが恭介本人もそういう感情は消えてしまったようだ。
そんな部長はホワイトボードマーカーを手に取ると、手でホワイトボードのシフト表を速攻で消し、でかでかとした文字で"合宿"と書いている。
「"合宿"がしたい!皆も合宿したいでしょ?天体観測合宿!」
ですよね。と言わんばかりの直球。
「あたし別にしたくないです。」
「神崎さん!女子であるあなたが居ないと私しか女子居なくなっちゃうじゃん!」
部長は乃愛に泣きついている。必死かこの人。
「枳殻先輩が他の女子部員集めてくれば良いじゃないですか。」
「うぅっ…私の力不足が…」
乃愛に正論を言われた枳殻先輩はショボンと小さく縮こまる。こうして見てると、どちらが先輩なのか分からなくなることがある。縮こまりながらも先輩は言葉を続ける。
「その合宿はする前提で考えてほしいんだけど。あと一人部員が必要なの…。」
なんと合宿は決定事項でした。拒否権はない。恭介が続けて口を開く。
「先輩。四人だと不味いんすか?」
「よくぞ聞いてくれました!永峰君。」
なんか嬉しそうだな部長。待ってました!と言わんばかりのグイグイ感といいますか…食い付きよう…。
「まず四人だと部活じゃなくて同好会になっちゃうじゃん?…実は同好会ってうちの学校ケチでさ…同好会だと合宿費かすめ取れないんだよ。」
この人今、かすめ取れないって言った?学校のこと財布にしようとしてるの?
くだらないツッコミを脳内で入れつつ、話を聞いていると乃愛が切り出す。
「それで五人目を何としても枳殻先輩は確保したいと?」
「さすが物分かりが良いね神崎さん!」
「でも先輩なら人脈ありそうだし何とかならないんすか?」
恭介の意見にも一理ある。部長ならこき使ってそうな…仲の良さそうな人はいっぱいいそうな感じがしなくもない。でもどうなんだろ、教室じゃ猫かぶってるのかな?
「同学年から連れてきても良いんだけどさ…来年また同じ問題に直面するくらいだったら高校二年生か新入生のほうが後々楽かなって。」
確かに高校三年の先輩がもう一人増えたとして卒業してしまえば単純計算、来年のノルマは一人から二人になってしまう。高校二年で現状維持。新入生で安泰と言ったところだろうか。ちゃんと考えてたんですねごめんなさい先輩。
にしても同好会になるだけでも部活としての自由度はかなり下がってしまうのはこの学校の悪いところだ。合宿がしたくて仕方のない先輩にとっては由々しき事態なのだろう。と言ってもそう簡単に部員が見つかるとは思えないが。
「と言ってもそんな簡単に部員が見つかるとは思えない。そう思っているそこの君!」
「え?先輩なんなの読心術使えるんですか?」
「柊君ならそう言うかなって。まぁまぁ見たまえよ。流星群の告知ポスター作ってみました!」
『下手くそ!』
高校二年生組の三人の口から咄嗟に出た罵倒の言葉がハモる。部長はむっと膨れると言葉を続ける。
「ちょっと君たち酷くないかな!!確かに絵はそこまで上手くないよ!宣伝することに意味があるの!いい?」
「いや待ってください。何ですかその髪の毛の束…呪いのポスターじゃないですか!」
ポスターに描かれた流星群と思わしきその物体はホラー映画で排水口から大量の髪の毛が!って感じの黒い物体になっている。
「呪ってでも部員増やすんだよ!」
とんでもねぇなこの人!強行手段すぎるわ。呪ったらむしろ部員減るわ!
「図書室の掲示板大きいからそこに貼りに行こう柊君。」
「えーなんで俺なんですか。」
「だって柊君は今日椅子に座ってただけでしょ?」
なんでバレてんの。いや人が来なかっただけでちゃんと責務はこなしていた…はず。
「そうだぞ働け柊。」
「あたしも今日はパス。頑張れ柊。」
元気いっぱいの部長に半ば強引に引っ張られながら図書館まで連行される。こうなったらこの人は止められないので大人しく従うほうがいい。
正直、部長の交渉方法はかなり強引なためポスターを貼り出すために何をするか分からない。そこらへんは日頃から部長には秘密で乃愛や恭介と協力して誰かしらが部長が危険行動を起こした時、止めに入るように暗黙の了解がなされている。
図書館では基本的に図書委員会に選ばれてしまった人たちが本の貸し借りのカウンターで手続きをしたり、返却された本の整理で忙しそうにしているため人を捕まえポスターを貼ってくれませんか?と頼むことすら難しい。というのは表向きな理由で…ぶっちゃけコミュ障には頼みづらい所業なのである。
「あのー天文部の三年枳殻ですー!今度来る流星群の告知ポスターを貼ってくれませんかー?」
ちょっと待てー!図書館で大声で叫ばないで、みんなの目が怖いからー!
「部長ー図書館では静かにしましょーねー!」
「ちょっと!何をするのよ柊君!ちょっとー!」
「部長バカなんですか」
「成績はそこそこ良いんだぞ。ふんふん。」
なんでこの人こんなに自信有り気なの?意味分からんわ!おっとそうじゃない。この呪いのポスターもとい宣伝ポスターを渡すのが目的だったよな。
「そう言うことじゃなくて…いきなりそんな攻めて受け取って貰えるわけないじゃないですか!」
そもそも俺はコミュ障なので頼むことすら難しいが。とにかく暇してそうな人を探して貼ってもらうように一日のコミュ力を使って交渉すればよい。なに俺コスパ悪っ…。
「そうかな?勢いって大事なんだよ?」
「そんなこと勢いで生きてる部長に言われても心に響きません。」
「酷いなぁ。柊君ならどうするの?」
「忙しい時に来られても対応出来ないですよ。時間を置いてからまた来ましょう?」
そもそもそのポスターが良くないんだ。部長には申し訳ないが狂気の沙汰でしかない。ここで天文部の黒歴史を増やす訳にはいかないのです。うんうん。あれ部長は?
「あっ!そこの彼女!藍葉ちゃんがナイスなポスターあげちゃうよ!」
ダメだ…この人。挙げ句の果てには押し付けようって考えてる。ナイスなポスターって自分で言ってるあたり結構気に入ってるんだな自分で書いた髪の毛流星群。
「あれ?柊くん?」
声をかけて来たのは艶のある黒髪が綺麗な同じクラスの紫ノ宮莉奈さんだった。クラスで見かけた時と変わらず割りと大人しい印象なのは変わらないようだ。と言うよりよく俺のこと覚えてたね。クラスで割と空気だよ。それにあんまり女子から声かけられるの慣れてないんだよ。おのれコミュ障!
「柊君知り合いの子?」
「はい。同じクラスで…」
ふと話しかけてきた部長の顔を見るともう顔にニヤニヤが止まらない。あっこの人絶対ネタにしてくるぞ。女子の色恋沙汰大好きなこの感じは正直めんどくさい。
「それだけぇ?」
「なんですか。部長。」
「何でもないよ。ところでこのポスターを貼ってほしいんだけど柊君に免じてお願いできないかな…えっと誰さん?」
この人さらっと俺のこと交渉に使ったよね?いやそれによって一円の価値も生まないと思うけどね。
「紫ノ宮です…あ…分かりました…。ちょっと確認とってみますね…。」
「うん!ありがとう紫ノ宮さん。」
紫ノ宮さんはそう言うと本の貸し出しカウンターにまで走って確認に向かう。その様子は健気で可愛らしい。
唐突に押し寄せてきたむちゃくちゃな意見を検討してくれるだけでも感謝しかない。にしても部長の脅威のコミュニケーション能力にはつくづく驚かせられる。出会って数分の見ず知らずの人にここまで好意的に接することが出来るのは少々羨ましい。
「良い子じゃん…紫ノ宮さん。」
唐突に部長は紫ノ宮さんを遠目に見ながら話し出す。
「なんで部長が嬉しそうなんですか。」
「彼氏居ないか聞いてあげようか?」
「部長。」
「あはは…ごめんて。冗談だよ。さすがに初対面でそこまで聞けないよ。」
いやこの人、聞きかねないって思う節が所々あるんですけど…。それにそういうのは紫ノ宮さんにも悪い。
数分後、他愛もない雑談を部長としながら時間を潰しているとどうやら確認が取れたようで紫ノ宮さんがこちらへ向かってくる。
「掲示板のスペースであれば貼っても大丈夫ってことでした!」
「ありがとう紫ノ宮さん。じゃあ柊君。私は貼ってくるよ!」
ホント忙しい人だな。ちゃんと一人で出来るか心配だな。とか考えながら振り返ると紫ノ宮さんと咄嗟に目があってしまい、焦って目を背ける。部長が変なこと言うから妙に意識しちゃうじゃん。
「えっと…柊くんって天文部だっけ?」
少し照れながら紫ノ宮さんは質問をしてくる。とりあえずへんなことは考えないようにして…悟られないように。
「うん。最近入ったばかりだけどね。紫ノ宮さんって部活とかやってるの?」
「え?わ、私は茶道同好会かな。でも部員少ないから部長やろうか考えてるんだ。」
質問されると思っていなかったのかあたふたしながら答えている彼女を見てるとすごく可愛く見えた。おしとやかってこういう子のことを言うんだよね。
「なるほど。二年生で部長は凄いな。」
「そんなことないよ。柊くんも元気な部長さんたちと楽しそうに活動できて羨ましいな。」
「いやいや部長の相手するのめちゃくちゃ大変なんだよ?」
紫ノ宮さんは優しく笑うと言葉を続ける。
「こんなに話すの初めてだよね私たち。」
「そうだね。クラスで話す機会あまり無いしね。」
ただ単に不要なコミュニケーションを取りたく無いだけだけどね。いや取りたく無いでは無い。取れないんだ。
「えへへ。部長さんのほう大丈夫?」
「やばっ忘れてた。部長の様子見なきゃいけねぇから俺行くね。」
急ぎ先輩の元に向かうと部長は掲示板とにらめっこしており、謎の髪の毛流星群のポスターの角度など謎の微調整を加えたりしている。そのこだわりは何…。
調整を終えると満足そうに鼻歌を歌いながら部室まで戻っていった。このポスターが新入部員に対して与えるものは何度も言うが狂気だ。部長の姿が見えなくなったのを確認してポスターを剥がす。ロールプレイングゲームだと、凛音は呪いのポスターを手に入れた。とか出るのだろう。いらな…毎ターン自分にダメージ入りそう。そんなしょうもない考えを浮かべながら図書館を後にした。
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