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第拾漆話-彼氏
彼氏-19
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「分かりました」日向は長四郎の提案を受け入れて、歩きながら長四郎の推理に耳を傾ける。
「まず、このナイフの発見場所について教えますね」
「・・・・・・」
日向からの返事はないが、気にせず長四郎は話を続ける。
「円山美歩さんのマンションから徒歩5分程、離れたマンションの一室で発見されました。その部屋の住人は、このナイフが部屋に隠されていることに物凄く驚かれていましたよ」
「それは演技でしょ?」日向はそこで長四郎に口を開いた。
「演技ですかぁ~確かに、自分も最初はそう思いましたよ。でも、その住人の証言ではその部屋を訪ねてきた人物が置いていったのではないかと」
「では、その人物が犯人じゃないんですか?」
「ご名答。因みに、マンションの住人は女性でしてね。女友達なのかと聞いたら、恋仲にあたる人物であると証言しまして。犯人は血まみれの服で、女性の部屋を訪れ着替えたと同時に隠し持っていたナイフを女性が普段開けない場所洗面台の下、それも奥の方に隠したようです。それと補足ですが、犯人は幾人か、女性とお付き合いしていたようで。各女性の部屋に着替えを置く習性があったようです。つまりは・・・・・・」
「それが俺だと、言いたいんですか?」
「察しがよくて助かります。というより、犯人は日向悠真さん。貴方です」
日向は足を止め、長四郎を睨む。
「すいませんが、あなたの話には付き合ってられない。失礼します」
日向はその場から去ろうと、足早に歩き始めた。
「あーあ、これじゃ指名手配ルートだなぁ~」燐は、先を行く日向に聞こえるように大声で言った。
一瞬、日向は足を止めたように見えたが歩を一歩、一歩進めていく。
「ダメだ。効いていないよ」燐がそう言うと「大丈夫だよ。任せておけ」長四郎は安心するように宥めると長四郎のスマホに着信が入る。
「はい。もしもし」すぐさま出た長四郎は「はい。はい。ありがとうございました」そう言って通話を切ると走って日向に追いつこうとする。
そして、1m程まで近づいてきた時に声を掛けた。
「日向さん、朗報ですよ」
「朗報?」足を止め、長四郎の話に耳を傾ける。
「ええ。今、日向さんのバイト先に家宅捜査が入ったようで、怖~いバイト先の雇い主は逮捕されたようですよ」
長四郎の報告を聞き、胸を撫で下ろした様子の日向。
「という事で、警察に捕まっても報復の心配は無いかと」
「な、何の事です」
「いや、ここまで日向さんが証拠の任意提出を拒む理由。それは、詐欺グループからの報復が怖いからですよね?」
「な、何の事ですか?」
「では、これは何ですか?」
長四郎は以前、日向を尾行している際に秋葉原で撮影した詐欺テナントが入居しているビルに入る所を収めた写真を見せた。
「そ、それは・・・・・・」
「これだけでは弱いと思いまして。こんな写真もあるんですよ」
取り出したもう一枚の写真には、詐欺テナント内部の写真で日向がバイト先の上司に叱責されている写真であった。この写真の提供者はメイドのルリ子からだった。
「どうです? こんな写真まであるのに、自分は詐欺師じゃないと?」
「ひっ、ひぃ!!」
キャリーケースを置いて走って逃亡する日向。
「あ、逃げた」長四郎がポカンとしながら、逃げる日向を見ていると背後から2つの影が通り過ぎて行った。
燐とリリのダブルキックを受け、日向の身柄は確保された。
「女の怒りを舐めるんじゃないよ!!」
日向を踏んづけるリリがそう言うと、「Me too」と燐も日向を踏んづけながら言うのだった。
「まず、このナイフの発見場所について教えますね」
「・・・・・・」
日向からの返事はないが、気にせず長四郎は話を続ける。
「円山美歩さんのマンションから徒歩5分程、離れたマンションの一室で発見されました。その部屋の住人は、このナイフが部屋に隠されていることに物凄く驚かれていましたよ」
「それは演技でしょ?」日向はそこで長四郎に口を開いた。
「演技ですかぁ~確かに、自分も最初はそう思いましたよ。でも、その住人の証言ではその部屋を訪ねてきた人物が置いていったのではないかと」
「では、その人物が犯人じゃないんですか?」
「ご名答。因みに、マンションの住人は女性でしてね。女友達なのかと聞いたら、恋仲にあたる人物であると証言しまして。犯人は血まみれの服で、女性の部屋を訪れ着替えたと同時に隠し持っていたナイフを女性が普段開けない場所洗面台の下、それも奥の方に隠したようです。それと補足ですが、犯人は幾人か、女性とお付き合いしていたようで。各女性の部屋に着替えを置く習性があったようです。つまりは・・・・・・」
「それが俺だと、言いたいんですか?」
「察しがよくて助かります。というより、犯人は日向悠真さん。貴方です」
日向は足を止め、長四郎を睨む。
「すいませんが、あなたの話には付き合ってられない。失礼します」
日向はその場から去ろうと、足早に歩き始めた。
「あーあ、これじゃ指名手配ルートだなぁ~」燐は、先を行く日向に聞こえるように大声で言った。
一瞬、日向は足を止めたように見えたが歩を一歩、一歩進めていく。
「ダメだ。効いていないよ」燐がそう言うと「大丈夫だよ。任せておけ」長四郎は安心するように宥めると長四郎のスマホに着信が入る。
「はい。もしもし」すぐさま出た長四郎は「はい。はい。ありがとうございました」そう言って通話を切ると走って日向に追いつこうとする。
そして、1m程まで近づいてきた時に声を掛けた。
「日向さん、朗報ですよ」
「朗報?」足を止め、長四郎の話に耳を傾ける。
「ええ。今、日向さんのバイト先に家宅捜査が入ったようで、怖~いバイト先の雇い主は逮捕されたようですよ」
長四郎の報告を聞き、胸を撫で下ろした様子の日向。
「という事で、警察に捕まっても報復の心配は無いかと」
「な、何の事です」
「いや、ここまで日向さんが証拠の任意提出を拒む理由。それは、詐欺グループからの報復が怖いからですよね?」
「な、何の事ですか?」
「では、これは何ですか?」
長四郎は以前、日向を尾行している際に秋葉原で撮影した詐欺テナントが入居しているビルに入る所を収めた写真を見せた。
「そ、それは・・・・・・」
「これだけでは弱いと思いまして。こんな写真もあるんですよ」
取り出したもう一枚の写真には、詐欺テナント内部の写真で日向がバイト先の上司に叱責されている写真であった。この写真の提供者はメイドのルリ子からだった。
「どうです? こんな写真まであるのに、自分は詐欺師じゃないと?」
「ひっ、ひぃ!!」
キャリーケースを置いて走って逃亡する日向。
「あ、逃げた」長四郎がポカンとしながら、逃げる日向を見ていると背後から2つの影が通り過ぎて行った。
燐とリリのダブルキックを受け、日向の身柄は確保された。
「女の怒りを舐めるんじゃないよ!!」
日向を踏んづけるリリがそう言うと、「Me too」と燐も日向を踏んづけながら言うのだった。
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