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第参拾弐話-隠密
隠密-14
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翌朝、長四郎は警視庁を訪れると、遊原巡査が受付まで出迎えてくれた。
「おはようございます。探偵さん」
「おっは~ で、どうだった?」
昨晩、依頼した山戸霧子の調査結果を聞いた。
「警視庁の職員には居ませんでした。が」
「が?」
「探偵さんの見立て通りで、彼女は厚労省の麻薬取締官でした」
長四郎は警視庁の職員に居なければ、麻薬取締官かもしれないそう考えていたので、それを事前に伝えて置いた成果が表れたのだ。
「やっぱり。というか、早い時間で分かったね」
そう言いながら、エレベーターに乗り命捜班の部屋が階へと上がる。
「厚労省の人事に知り合いが居ましてね。そいつから」
「ふ~ん」
「それより、彼女は結構、有名人らしいですよ」
「というと?」
「これも知り合いに聞いたんですけどね。彼女。ここ数日で閑職に追いやられるとか」
「あらら。とは言うものの、なんで、閑職に追われるのか。検討はけどな」
「何です?」
「トォォルンだよ」
エレベーターを降りた長四郎はそう言った。
「おはようございまぁ~す」
長四郎はサザエさんの「サザエでございまぁ~す」の口調でドアを開けるが、誰も居なかった。
「あれ、居ない?」
「泉も燐ちゃんも来てませんよ」
「佐藤田さんは兎も角として、何で?」遊原巡査に説明を求める長四郎。
「昨日の続きですよ」
「ああ、持っていた子達への聞き込み」
「ええ」
「そんなに時間がかかるの?」
「というより、帰したのがまずかったと言うんでしょうか?」
「雲隠れか」
「はい。それで、朝早くから」
「大変だねぇ~」他人事の長四郎はドカッと椅子に腰を下ろした。
「珈琲、飲みますか?」
「ああ、というより麻薬取締部の本部、行こうぜ」と提案する長四郎に「今からですか?」と聞くと
「少し早いから、10時まで休憩!!」と長四郎は椅子の背もたれにガッツリともたれかかり寝始めた。
一方、雲隠れした生徒を探している燐と明野巡査はというと・・・・・・
「むやみに探しているの?」明野巡査は不安そうな顔で燐に尋ねる。
「ハイクラスエレガントな女子高生探偵に任せておきなさい!!」
燐は胸をドンッと叩いて、そそくさと先行する。
二人は今、竹下通りに来ていた。今は午前9時近くで店も開店しておらず、人気の少ない竹下通りを闊歩する燐と明野巡査。
「ねぇ、証言通りに売人がうろついていると思う?」
「居るでしょ。話を聞けた8人のうち5人がここで入手したって言ってんだから」
「でも、こんな時間に」
大抵薬の取引なんて、夕刻から夜にかけて行われるものと考えている明野巡査は日の高いうちから薬を売る奴なんて居るものかそう思っていると「君たち、可愛いね。どこから来たの?」若い少しチャラついた男が声を掛けてきた。
「どこからって、日本に決まっているでしょ?」
「燐ちゃん。そう言う言い方は・・・・・・」
「俺は大丈夫。警戒心強いね、君。イライラしているんだったら、俺とスカッとすることしない?」
「スカッと?」
「そうスカッと」
「何、やるんですか?」明野巡査が質問すると、男は懐から小さなポチ袋を出した。
燐と明野巡査は互いの顔を見て、ラッキーみたいな顔をする。
「します。します」燐は即答した。
「急にノリが良くなったけど。ま、良いか。こっち来て」
男に手招きしながら付いて行く女子二人。
竹下通りの入り組んだ路地を入り、歩いて五分ほどの場所にある会員専用バーへと案内した。
「こんな時間にバーなんて開いているんですか?」
「大丈夫。大丈夫」
男はそう言ってバーに繋がる階段を降りていく。燐と明野巡査もそれに続いて行く。
男がドアを開けると、店の中からヘビメタロックが流れ、トォォルンでラリッた男女達が居た。
「泉ちゃん。行くよ!」
「あ、うん」
燐に引き返そうそんな事を言える状況じゃなく明野巡査は燐に手を引かれながら入店した。
「おはようございます。探偵さん」
「おっは~ で、どうだった?」
昨晩、依頼した山戸霧子の調査結果を聞いた。
「警視庁の職員には居ませんでした。が」
「が?」
「探偵さんの見立て通りで、彼女は厚労省の麻薬取締官でした」
長四郎は警視庁の職員に居なければ、麻薬取締官かもしれないそう考えていたので、それを事前に伝えて置いた成果が表れたのだ。
「やっぱり。というか、早い時間で分かったね」
そう言いながら、エレベーターに乗り命捜班の部屋が階へと上がる。
「厚労省の人事に知り合いが居ましてね。そいつから」
「ふ~ん」
「それより、彼女は結構、有名人らしいですよ」
「というと?」
「これも知り合いに聞いたんですけどね。彼女。ここ数日で閑職に追いやられるとか」
「あらら。とは言うものの、なんで、閑職に追われるのか。検討はけどな」
「何です?」
「トォォルンだよ」
エレベーターを降りた長四郎はそう言った。
「おはようございまぁ~す」
長四郎はサザエさんの「サザエでございまぁ~す」の口調でドアを開けるが、誰も居なかった。
「あれ、居ない?」
「泉も燐ちゃんも来てませんよ」
「佐藤田さんは兎も角として、何で?」遊原巡査に説明を求める長四郎。
「昨日の続きですよ」
「ああ、持っていた子達への聞き込み」
「ええ」
「そんなに時間がかかるの?」
「というより、帰したのがまずかったと言うんでしょうか?」
「雲隠れか」
「はい。それで、朝早くから」
「大変だねぇ~」他人事の長四郎はドカッと椅子に腰を下ろした。
「珈琲、飲みますか?」
「ああ、というより麻薬取締部の本部、行こうぜ」と提案する長四郎に「今からですか?」と聞くと
「少し早いから、10時まで休憩!!」と長四郎は椅子の背もたれにガッツリともたれかかり寝始めた。
一方、雲隠れした生徒を探している燐と明野巡査はというと・・・・・・
「むやみに探しているの?」明野巡査は不安そうな顔で燐に尋ねる。
「ハイクラスエレガントな女子高生探偵に任せておきなさい!!」
燐は胸をドンッと叩いて、そそくさと先行する。
二人は今、竹下通りに来ていた。今は午前9時近くで店も開店しておらず、人気の少ない竹下通りを闊歩する燐と明野巡査。
「ねぇ、証言通りに売人がうろついていると思う?」
「居るでしょ。話を聞けた8人のうち5人がここで入手したって言ってんだから」
「でも、こんな時間に」
大抵薬の取引なんて、夕刻から夜にかけて行われるものと考えている明野巡査は日の高いうちから薬を売る奴なんて居るものかそう思っていると「君たち、可愛いね。どこから来たの?」若い少しチャラついた男が声を掛けてきた。
「どこからって、日本に決まっているでしょ?」
「燐ちゃん。そう言う言い方は・・・・・・」
「俺は大丈夫。警戒心強いね、君。イライラしているんだったら、俺とスカッとすることしない?」
「スカッと?」
「そうスカッと」
「何、やるんですか?」明野巡査が質問すると、男は懐から小さなポチ袋を出した。
燐と明野巡査は互いの顔を見て、ラッキーみたいな顔をする。
「します。します」燐は即答した。
「急にノリが良くなったけど。ま、良いか。こっち来て」
男に手招きしながら付いて行く女子二人。
竹下通りの入り組んだ路地を入り、歩いて五分ほどの場所にある会員専用バーへと案内した。
「こんな時間にバーなんて開いているんですか?」
「大丈夫。大丈夫」
男はそう言ってバーに繋がる階段を降りていく。燐と明野巡査もそれに続いて行く。
男がドアを開けると、店の中からヘビメタロックが流れ、トォォルンでラリッた男女達が居た。
「泉ちゃん。行くよ!」
「あ、うん」
燐に引き返そうそんな事を言える状況じゃなく明野巡査は燐に手を引かれながら入店した。
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