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第1章・異世界転移と異世界転生
織絵の力②
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「そんな事、言わないで。オリエちゃんは本当に大聖女なんだよ。嘘だと思うなら、ステータスを見ればいいよ!」
「ステータス?」
どんどんゲームみたいになってきたなぁと思いつつ、私は自分のステータスを見る事にした。
ステータスを見るには、「ステータス」と、そのまま口にすれば良いらしい。
「ステータス!」
サーチートに言われるままに口にすると、目の前に突然文字が浮かんだ白い画面みたいなのが現れた。
どれどれ、どんな事が書いてあるのかな、と……。
名前:糸井織絵
年齢:四十七歳
職業:大聖女
魔力:∞
魔法:全て使える
「はぁ? なんじゃこりゃー!」
思わず叫んでしまい、今が夜だという事を思い出して、私は慌てて口を押えた。
サーチートを見ると、
「ね、大聖女って書いてあったでしょ」
と、悪戯っぽく笑って言った。
サーチートが言うには、このステータスっていうのは、基本的に自分だけにしか見えないものらしい。
相手のステータスを見る呪文のようなものがあるらしいが、私の魔力量や魔法レベルから考えて、他の人間に見られる事はないだろうとの事だった。
「オリエちゃんの魔力量が多いのはね、オリエちゃんがものすごーく清らかだからなんだよ~」
「清らか?」
一体どういう意味なのかわからず、私は首を傾げた。
「うん、清らかだからだよ。だってオリエちゃんは、清らかな体だからね~」
私をチラチラと見ながら、少し頬を染めるサーチート。
何が清らかなのかと思えば、そういう事かー!
「サーチート! それ、誰にも言っちゃ駄目! 私とサーチートの、二人だけの秘密にしよう! ね! サーチート、秘密ね!」
そう言うと、二人だけの秘密、というあたりが気に入ったのか、頬を染めたままサーチートはこくこくと頷いた。
「でも、私が本当に大聖女で、このステータス通り、全ての魔法が使えるのなら、私がユリアナ王女とアルバトスさんを助けてあげる事ができるのかな」
「うん、できると思うよ!」
「でも、私は、呪いの解き方とか、全く知らないし……」
「だからね、ぼくがいるんだよ。ぼくは明日から、アルバトス先生にいろいろと教えてもらうから!」
そうか、そうだよね。
私は一人じゃないし、わからない事はサーチートが勉強して、私に教えてくれるんだ。
「じゃあ、サーチートはしっかり勉強をして、私にいろんな事を教えてね! 私も、少しでもあの二人に元気になってもらえるように、頑張ってごはんを作るよ! 元の世界に戻る前に、私たちであの二人を絶対に助けよう!」
「うん、そうしよう!」
私とサーチートは互いの顔を見つめると、うん、と頷いた。
「ステータス?」
どんどんゲームみたいになってきたなぁと思いつつ、私は自分のステータスを見る事にした。
ステータスを見るには、「ステータス」と、そのまま口にすれば良いらしい。
「ステータス!」
サーチートに言われるままに口にすると、目の前に突然文字が浮かんだ白い画面みたいなのが現れた。
どれどれ、どんな事が書いてあるのかな、と……。
名前:糸井織絵
年齢:四十七歳
職業:大聖女
魔力:∞
魔法:全て使える
「はぁ? なんじゃこりゃー!」
思わず叫んでしまい、今が夜だという事を思い出して、私は慌てて口を押えた。
サーチートを見ると、
「ね、大聖女って書いてあったでしょ」
と、悪戯っぽく笑って言った。
サーチートが言うには、このステータスっていうのは、基本的に自分だけにしか見えないものらしい。
相手のステータスを見る呪文のようなものがあるらしいが、私の魔力量や魔法レベルから考えて、他の人間に見られる事はないだろうとの事だった。
「オリエちゃんの魔力量が多いのはね、オリエちゃんがものすごーく清らかだからなんだよ~」
「清らか?」
一体どういう意味なのかわからず、私は首を傾げた。
「うん、清らかだからだよ。だってオリエちゃんは、清らかな体だからね~」
私をチラチラと見ながら、少し頬を染めるサーチート。
何が清らかなのかと思えば、そういう事かー!
「サーチート! それ、誰にも言っちゃ駄目! 私とサーチートの、二人だけの秘密にしよう! ね! サーチート、秘密ね!」
そう言うと、二人だけの秘密、というあたりが気に入ったのか、頬を染めたままサーチートはこくこくと頷いた。
「でも、私が本当に大聖女で、このステータス通り、全ての魔法が使えるのなら、私がユリアナ王女とアルバトスさんを助けてあげる事ができるのかな」
「うん、できると思うよ!」
「でも、私は、呪いの解き方とか、全く知らないし……」
「だからね、ぼくがいるんだよ。ぼくは明日から、アルバトス先生にいろいろと教えてもらうから!」
そうか、そうだよね。
私は一人じゃないし、わからない事はサーチートが勉強して、私に教えてくれるんだ。
「じゃあ、サーチートはしっかり勉強をして、私にいろんな事を教えてね! 私も、少しでもあの二人に元気になってもらえるように、頑張ってごはんを作るよ! 元の世界に戻る前に、私たちであの二人を絶対に助けよう!」
「うん、そうしよう!」
私とサーチートは互いの顔を見つめると、うん、と頷いた。
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