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第2章・のんびりまったりスローライフ?

スタイリッシュ・アーマーの店主①

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「あぁ、リュシーさん、お帰りなさい……って、あんたたちは昼間の……」

「おやまぁ、お知り合いでしたか?」

 お店に入ると、店主であるリュシーさんを、ガレアスさんとソフィーさんが出迎えに出て来て、私たちを見てびっくりしていた。

「ううん、街でさっき初めて会ったんだ。この子たち、昼間、ここに来たんだって?」

「えぇ。ズボンや武器をたくさん買ってくださいました」

「という事は、アンタ、アタシの店の商品が気に入ったって事だよね! ねぇ、アタシのお願い、聞いてよ~」

 ユリウスの肩に腕を廻し、リュシーさんが言う。
 ユリウスは渋い顔をしてため息をつき、仕方ないとと呟いた後、言った。

「内容による。とりあえず、聞こう」

「ありがと。あのね、モデルっていうか、トルソー替わりっていうか、アンタにアタシの作る服を着てもらいたいんだよ。なかなかイメージが固まらなくてさ」

「は? なんで俺なんだよ」

 うん、確かに、どうしてユリウスに着てもらいたいんだろう。
 リュシーさんは、デザイナーって事だから、当然トルソーも持っているだろうし……でも、どんな服なんだろうな。
 ユリウスをさらにカッコよくするような服なら、着ているところを見てみたいなぁと思う。

「あの、それって、どんな服なんですか? ユリウスじゃないと駄目なんですか?」

 私がそう言うと、リュシーさんは綺麗な笑顔で、元気に頷いた。

「そう、この子じゃないと駄目なんだ。だってその服は、ルリアルーク王の衣装、だからね」

「え? それ、どういう事だ?」

 目を見開き、息を呑むユリウス。
 もちろん、私も驚いた。今の話、どういう事なんだろう?
 ただサーチートだけが、「ルリアルーク王の服かぁ~。どんな服だろうねぇ~」と、呑気に喜んでいる。

「ほら、今、オブルリヒトのジュニアス王子が、ルリアルーク王じゃないかって言われているだろう? あの王子、近々それを他国に向けて宣言するらしいんだ。ジュニアス王子は、ルリアルーク王の色を全て纏っているわけではないけど、父王の方はルリアルーク王の色を全て纏っていて、ステータスには、ルリアルーク王の父と記載されているって噂だ。だから、色は違えど、ジュニアス王子は本当に現世のルリアルーク王だと言われている」

「へ、へぇー、そ、そうなんだ」

 ユリウスは口元がひくひくさせながら言った。
 私も、王様のステータスの事までが世間に広まっている事には驚いた。
 私は以前アルバトスさんに教えてもらったけど、これ、ユリウスは知っていたのかな。

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