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12.精霊の愛し子
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「精霊がお前さんを守ってくれるのが、不思議かい?」
アリアは頷く事で返事をした。
「それはね、お前さんが精霊に愛されているからだよ。こんなに綺麗な魂は、久しぶりに見たよ。精霊たちは、綺麗なもの、清らかなものが好きなんだ。お前さんには見えないかもしれないが、私には見える。お前さんの周りには、いろんな精霊が居て、お前さんを守ってくれているんだよ。精霊たちの願いが毒の効力を弱め、本当なら死んでいたはずのお前さんを助けてくれたんだよ」
アリアは信じられない気持ちでロザリンドの言葉を聞いていた。
ロザリンドの話を嘘とは思わなかったが、自分のどこにそんなにも精霊から愛される資質があるのだろうと思う。
「不思議だろうが、本当の事だよ。今も、お前さんの周りを飛び回っているのさ。お前さんの声が出るようになるのを、望んでいるようだね」
声……。
アリアは喉をそっと抑え、声を出してみようとした。
だけど、針で刺されたような痛みを感じ、咳込んでしまう。
「かなり痛そうだねえ。無理をするでないよ。喉に優しい薬を作ってあげようね。後からダーフィルの館に届けさせるよ」
ありがとうございます、と唇の動きだけで答えると、ロザリンドはまた優しくアリアを見つめた。
「呪いの方は……こちらは少し時間をおくれね。解く方法を探してみるよ。なぁに、坊がずっと大事に想っていた娘だ、この年寄りがちゃあんと治してやるさね」
「お、大ばば様っ!」
「え? 坊、もしかして、まだなのかい?」
焦ったようなリカルドと、驚くロザリンド。
その様子を見ていたステファンは派手に吹き出し、サリーナは俯いて必死に笑いを堪えていた。
何があったのかわからないアリアだけが首を傾げ、周りを見回す。
アリアは恋愛事にとても鈍かったのだ。
「こ、こほん……あー、そうさね、多分、そういうところも、精霊に愛されているところなのだろうねぇ。今は見えなくても、お前さんはいつか、周りを飛び回る精霊たちを見る事ができるかもしれないよ」
いつか見てみたいとアリアは思った。
そして、ロザリンドの他にも見える人は居るのだろうかと、ノートに書いて尋ねてみる。
「そうだねぇ、私の知っている限り、二人居るねぇ……。精霊の姿を見られる者というのは、あまり居ないものなんだが、一人は、この坊だよ。この子には見えているし、お前さんと同じように精霊たちにとても愛されている……。そしてもう一人は……ウクブレストの、今の王だよ。あの小僧には、見えているようだねぇ……」
リカルドが見えるというのは、頷けた。
だけど、ウクブレスト王の名前が出た時、意外過ぎてアリアは驚いた。
「精霊が見える者、愛されている者は、他の者よりも魔力が強い事が多い。あのウクブレストの小僧は、だからこそお前さんを息子の妻にしたかったんだろうよ。だけど、こんなに傷つけて……あの小僧が王になってウクブレストは持ち直したかと思ったが……」
「大ばば様……」
「おや、すまないねぇ。おしゃべりが過ぎてしまったようだ。坊に怒られてしまったよ」
ロザリンドは楽しそうに笑い、またアリアを優しく見つめると、アリアの薬を作るために立ち去った
アリアは頷く事で返事をした。
「それはね、お前さんが精霊に愛されているからだよ。こんなに綺麗な魂は、久しぶりに見たよ。精霊たちは、綺麗なもの、清らかなものが好きなんだ。お前さんには見えないかもしれないが、私には見える。お前さんの周りには、いろんな精霊が居て、お前さんを守ってくれているんだよ。精霊たちの願いが毒の効力を弱め、本当なら死んでいたはずのお前さんを助けてくれたんだよ」
アリアは信じられない気持ちでロザリンドの言葉を聞いていた。
ロザリンドの話を嘘とは思わなかったが、自分のどこにそんなにも精霊から愛される資質があるのだろうと思う。
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声……。
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だけど、針で刺されたような痛みを感じ、咳込んでしまう。
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ありがとうございます、と唇の動きだけで答えると、ロザリンドはまた優しくアリアを見つめた。
「呪いの方は……こちらは少し時間をおくれね。解く方法を探してみるよ。なぁに、坊がずっと大事に想っていた娘だ、この年寄りがちゃあんと治してやるさね」
「お、大ばば様っ!」
「え? 坊、もしかして、まだなのかい?」
焦ったようなリカルドと、驚くロザリンド。
その様子を見ていたステファンは派手に吹き出し、サリーナは俯いて必死に笑いを堪えていた。
何があったのかわからないアリアだけが首を傾げ、周りを見回す。
アリアは恋愛事にとても鈍かったのだ。
「こ、こほん……あー、そうさね、多分、そういうところも、精霊に愛されているところなのだろうねぇ。今は見えなくても、お前さんはいつか、周りを飛び回る精霊たちを見る事ができるかもしれないよ」
いつか見てみたいとアリアは思った。
そして、ロザリンドの他にも見える人は居るのだろうかと、ノートに書いて尋ねてみる。
「そうだねぇ、私の知っている限り、二人居るねぇ……。精霊の姿を見られる者というのは、あまり居ないものなんだが、一人は、この坊だよ。この子には見えているし、お前さんと同じように精霊たちにとても愛されている……。そしてもう一人は……ウクブレストの、今の王だよ。あの小僧には、見えているようだねぇ……」
リカルドが見えるというのは、頷けた。
だけど、ウクブレスト王の名前が出た時、意外過ぎてアリアは驚いた。
「精霊が見える者、愛されている者は、他の者よりも魔力が強い事が多い。あのウクブレストの小僧は、だからこそお前さんを息子の妻にしたかったんだろうよ。だけど、こんなに傷つけて……あの小僧が王になってウクブレストは持ち直したかと思ったが……」
「大ばば様……」
「おや、すまないねぇ。おしゃべりが過ぎてしまったようだ。坊に怒られてしまったよ」
ロザリンドは楽しそうに笑い、またアリアを優しく見つめると、アリアの薬を作るために立ち去った
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