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真琴の春休み(1年) ※未完
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しおりを挟む「そうだなぁ、じゃあGWにはまた来るよ」
「…ほんと?」
「うん、約束」
「…なら、はなれてあげる」
静流くんと同じように渋々といった感じで、やっと離れてくれた。
約束してしまったし、実現する為にも仕事を調整しないとな。
脳内でスケジュールの計画と調整を行いながら、今日買う小説の棚に向かう。
途中にある料理本コーナの棚の前には、ボルドー色の髪をした目付きの悪い、同い年ぐらいの青年がいた。どうやら今日は他にお客さんがいたらしい。
なんか見たことあるような人だなぁ、と横目に捉えつつ、何事もなく通り過ぎた。
それから数十分以上時間をかけて、新しく買う小説の吟味をした。お気に入りのシリーズの続きが出ていたので、早く帰って読みたい。
「じゃあね」
「ありがとうございましたー!」
「うん!ありがとーございました!」
ばいばーいと、思いっきり手を振る静流くんと静久ちゃんに軽く手を振りかえして店の外へ出た。
街中でブラブラとウィンドウショッピングをしながら、次はどうしようか、などと考える。
そろそろ昼だし、どこか適当なカフェにでも入って少し早い昼ご飯にするか。
「あれー?マコちゃんだー!!」
「本当だー!マコちゃんがいる」
近くにあるカフェをスマホを調べていると、よく知っている瓜二つな2つの声が聞こえた。
その方向を見ると、私服姿の双子がこちらに向かってパタパタと走って来ていた。
「あ、かえちゃんとかなちゃんじゃ~ん。街で会うなんて奇遇だねぇ」
すぐさまチャラ会計モードに変える。
念のため出てくる時、金色に染めてて良かった。
「「マコちゃんは何してたのー?」」
「俺ぇ?もうすぐ昼だから、少し早い昼ご飯でも食べに行こうかなぁって、近くのカフェを調べてたとこ~」
「「ふーん」」
「で、それよりもさ!」
「え、聞かれたから答えたのに返事が素っ気なくて複雑な気分だよぉ…」
「マコちゃん今暇?」
「スルーされたぁ…。まぁ、暇といえば暇かな~」
双子はちらっと目を合わせると、少しだけ頷いた。何やら2人だけに通じる会話をしたらしい。
「僕達、これからけいっちと遊ぶ約束があるんだー!」
「一緒にゲームセンターとか、服屋さんとか、色々行くんだよ」
うん?
楽しそうだね。でもそれがどうしたんだ?
「そうなんだねぇ」
ひとまず相打ちは打っておく。
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