“孤蝶”雑多ログ

緋影 ナヅキ

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腐男子ズと騎士くんのカオスな休日

奇行に走る救世主 ➁

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時雨しぐれ…もう勝手に1人で何処かへ行くな…」

 切なさを含む吐息混じりの低くかすれた声が上空から降ってきて、残念(笑)─福野ふくの時雨の鼓膜を犯す。それは脳をドロドロにしてしまいそうな程に熱く、甘ったるい。

 その上、その声の持ち主大道護の顔が近付いてきたかと思うと、一瞬にして時雨の視界は黒く染まった。
 彼は、護の胸に抱きかかえられるような体勢になっていた。


 鮫島はこの状況絶景にサイレントで歓喜の奇声を上げ、酷く興奮した様子で連写しまくっている。
 勿論邪魔になるシャッター音は消していた。流石だ。


「…はぁ!?!?ちょっ、護さん??突然どした?!」

 時雨は幼馴染の唐突な奇行に目を白黒させている。

 腕ごと抱き締められているため、抵抗する事など到底できない。…いや、関節は曲げられるので、頑張ればできないこともない。しかし、驚きが先にきているため、そこまで思考を回せていないというのが正しいか。


「………」

 それに返答はせず、大道は時雨の頭部にぐりぐりと己の頬を押し付け始めた。彼にしては非常に珍しい所作だ。

「(スゥゥゥゥゥゥ……尊死)」

 現場を直視していた腐男子1名鮫島が無事昇天を果たした。しかし腐男子の相棒一眼レフカメラは固く握りしめられているため、フローリングに落ちて欠けるということは起こり得ないだろう。 




 結果。
 最早この場にいる正気を保った人物が、3人の中で1番マトモでない腐男子時雨だという、何とも言えない事態が発生した。 





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