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ご馳走になってもいいんですか?これくらいはご馳走するよ!
ご馳走になってもいいんですか?(望実時視点⑧)
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「お邪魔します。…まだ眠いかな?申し訳ないけど、少し休ませてもらってもいい?汗が引いたらすぐに帰るから。」
……この声は香さん?夢うつつで、大好きなその声を聞いていたら、いつの間にか俺んちで座っていた。どうやってアパートまで帰ってきたっけ?
「実時くん?」
「…香さん!?本物?!」
「そうだよ。すっきりしたかな?」
「ん?そういえば、なんかすっきりしてる!もしかして、飲んでる途中で寝たりなんかして、俺一人じゃ心配だから、ここまで送ってくれた?」
「大体そんな感じ。」
お酒を飲んだ後の、このすっきりとした感じはまずい!!1杯目をちびちびと飲み干したところまでは覚えているんだけど!
「香さん、俺、かくれんぼした?」
「かくれんぼ?」
「飲んでる途中で、突然いなくなって、人目のつかない場所で丸くなって、ひっそりと寝てなかった?」
「いや。ずっと俺のそばにいたよ。」
「よかった!ぼんやり聞こえてた香さんの声は、幻聴じゃなかったんだ!」
「実時くんが、いつも飲酒を制限される量は、どれくらい?」
「1杯目の半分くらい?自分じゃ、2杯くらいは飲める量だと思っているんだけど。」
「…そうなんだ。実時くんが大丈夫な量って、1杯未満なのか。そこまで弱かったとは…。」
確かに強くはないけど、1杯目を飲み干しても、かくれんぼをしなかったなら、やっぱり2杯くらいはいけるんじゃないか?覚えてないことがあるけど、ずっと香さんのそばにいたみたいだし。
「俺が寝てたのは、居酒屋?電車?」
「居酒屋では寝てなかったな。ここに着くまでの間、俺の腕の中と、俺の背中で寝てた。」
「んんん?!」
「俺に抱きつきながらうとうとして、俺が実時くんをおぶった時に、寝息が聞こえたよ。」
「!!?」
あまりの衝撃に言葉が出なかった。俺、何やってんの!?かくれんぼはしなかったけど、違うことをやらかしてる!!抱きついたのも、おんぶしてもらったのも、なぜ覚えてないんだ!もったいない!
「ごめんなさい!余罪があれば、教えてください!そちらもお詫びを申し上げたい!」
「余罪か。その前に1つ、確認をしてもいい?」
「はい!何なりと!」
「実時くんは酔うと、べたべたに甘えて、告白めいたことをする?」
「とんでもございません!!そんなことはしたことがありません!誰もいない場所で静かに寝てるだけです!」
「そうか。俺にだけか。」
「俺、香さんにべたべたに甘えて、告白めいたことをしたんですか?!」
「そうだよ。余罪っていうなら、それがそうかな。居酒屋から場所を移して、それでもまだ俺の恋人になりたかったら、なってもいいよって話をしたんだけど。覚えてない?」
なんてことを!なんてことをしたんだ、俺は!!素面でちゃんと告白するべきだったのに、なに酔っ払ってゆる~く告っちゃってんの?!過去の自分を殴り倒したい!
「覚えてないですけど、香さんの恋人になりたいです!!ほぼ一目惚れでした!あなたが好き、いえ、大好きです!!」
土下座しながら、思いの丈を打ち明ける。男として、きちんと告白しておきたい!
「実時くん、顔を上げて。」
香さんの言葉に従うと、やさしく微笑まれた。俺、泣いちゃいそう!
「ありがとう。俺も、実時くんが好きだよ。男性に言うべきことじゃないけど、君がかわいくて仕方がない。これからは恋人としてよろしく!」
「はい!よろしくお願いします!!」
香さんの胸に飛び込んだら、ぎゅーっと抱き締めてくれた。うれしい!俺、もう泣く!
「実時くん、また丁寧語になってる。緊張した?大きな目から涙が溢れそうだけど。」
「した!香さんに嫌われたくなかったし、恋人になりたかったから、必死だった!これはうれし泣きだよ!」
「かわいい…。ごめん!かわいいって言うのを止められない。」
「いいよ!もっと言って!香さんに言われると、うれしい!」
「かわいい!かわいすぎる!」
「うれしい!俺は代わりに、大好きって言う!」
しばらく、「かわいい」と「大好き」を交互に伝え合う。酔っ払って覚えていない分を取り戻そうと、香さんにこれでもかと抱きつく。そして、思いっきり香さんの匂いを吸い込む。
「汗臭いだろう?そんなに吸い込んで大丈夫?」
「大丈夫!いい匂い!大好き!汗かいたのだって、俺をおぶってくれたからだし!あっ!香さん、シャワー浴びる?お風呂入る?」
「汗は引いてきたし、そこまで気持ち悪くないから。」
「んーっと、言い方を変える!香さん、明日も休みなら、泊まって行かない?」
「泊まり?実時くんの明日の予定は?」
「バイトがあったけど、明日もすやっちがヘルプに入ってくれるって!なぜか佐丸くんも一緒に。デートといったら、お持ち帰りっしょ?って、気を利かせてくれた。」
「…すやっち、色々とすごいな。それじゃあ、明日も休みだし、せっかくだから泊まらせてもらうよ。下着はコンビニで買ってくるけど、寝間着とかは貸してもらえる?」
「いいよ!香さんがコンビニ行ってる間に、お風呂そうじやその辺の用意をしておく!」
「ありがとう。何かいるものがあれば買って来るよ?」
その時、パッと思いつく欲しいものを、いくつか頼んだ。香さんが泊まってくれる!ドキドキとわくわくで、気がおかしくなりそう!
……この声は香さん?夢うつつで、大好きなその声を聞いていたら、いつの間にか俺んちで座っていた。どうやってアパートまで帰ってきたっけ?
「実時くん?」
「…香さん!?本物?!」
「そうだよ。すっきりしたかな?」
「ん?そういえば、なんかすっきりしてる!もしかして、飲んでる途中で寝たりなんかして、俺一人じゃ心配だから、ここまで送ってくれた?」
「大体そんな感じ。」
お酒を飲んだ後の、このすっきりとした感じはまずい!!1杯目をちびちびと飲み干したところまでは覚えているんだけど!
「香さん、俺、かくれんぼした?」
「かくれんぼ?」
「飲んでる途中で、突然いなくなって、人目のつかない場所で丸くなって、ひっそりと寝てなかった?」
「いや。ずっと俺のそばにいたよ。」
「よかった!ぼんやり聞こえてた香さんの声は、幻聴じゃなかったんだ!」
「実時くんが、いつも飲酒を制限される量は、どれくらい?」
「1杯目の半分くらい?自分じゃ、2杯くらいは飲める量だと思っているんだけど。」
「…そうなんだ。実時くんが大丈夫な量って、1杯未満なのか。そこまで弱かったとは…。」
確かに強くはないけど、1杯目を飲み干しても、かくれんぼをしなかったなら、やっぱり2杯くらいはいけるんじゃないか?覚えてないことがあるけど、ずっと香さんのそばにいたみたいだし。
「俺が寝てたのは、居酒屋?電車?」
「居酒屋では寝てなかったな。ここに着くまでの間、俺の腕の中と、俺の背中で寝てた。」
「んんん?!」
「俺に抱きつきながらうとうとして、俺が実時くんをおぶった時に、寝息が聞こえたよ。」
「!!?」
あまりの衝撃に言葉が出なかった。俺、何やってんの!?かくれんぼはしなかったけど、違うことをやらかしてる!!抱きついたのも、おんぶしてもらったのも、なぜ覚えてないんだ!もったいない!
「ごめんなさい!余罪があれば、教えてください!そちらもお詫びを申し上げたい!」
「余罪か。その前に1つ、確認をしてもいい?」
「はい!何なりと!」
「実時くんは酔うと、べたべたに甘えて、告白めいたことをする?」
「とんでもございません!!そんなことはしたことがありません!誰もいない場所で静かに寝てるだけです!」
「そうか。俺にだけか。」
「俺、香さんにべたべたに甘えて、告白めいたことをしたんですか?!」
「そうだよ。余罪っていうなら、それがそうかな。居酒屋から場所を移して、それでもまだ俺の恋人になりたかったら、なってもいいよって話をしたんだけど。覚えてない?」
なんてことを!なんてことをしたんだ、俺は!!素面でちゃんと告白するべきだったのに、なに酔っ払ってゆる~く告っちゃってんの?!過去の自分を殴り倒したい!
「覚えてないですけど、香さんの恋人になりたいです!!ほぼ一目惚れでした!あなたが好き、いえ、大好きです!!」
土下座しながら、思いの丈を打ち明ける。男として、きちんと告白しておきたい!
「実時くん、顔を上げて。」
香さんの言葉に従うと、やさしく微笑まれた。俺、泣いちゃいそう!
「ありがとう。俺も、実時くんが好きだよ。男性に言うべきことじゃないけど、君がかわいくて仕方がない。これからは恋人としてよろしく!」
「はい!よろしくお願いします!!」
香さんの胸に飛び込んだら、ぎゅーっと抱き締めてくれた。うれしい!俺、もう泣く!
「実時くん、また丁寧語になってる。緊張した?大きな目から涙が溢れそうだけど。」
「した!香さんに嫌われたくなかったし、恋人になりたかったから、必死だった!これはうれし泣きだよ!」
「かわいい…。ごめん!かわいいって言うのを止められない。」
「いいよ!もっと言って!香さんに言われると、うれしい!」
「かわいい!かわいすぎる!」
「うれしい!俺は代わりに、大好きって言う!」
しばらく、「かわいい」と「大好き」を交互に伝え合う。酔っ払って覚えていない分を取り戻そうと、香さんにこれでもかと抱きつく。そして、思いっきり香さんの匂いを吸い込む。
「汗臭いだろう?そんなに吸い込んで大丈夫?」
「大丈夫!いい匂い!大好き!汗かいたのだって、俺をおぶってくれたからだし!あっ!香さん、シャワー浴びる?お風呂入る?」
「汗は引いてきたし、そこまで気持ち悪くないから。」
「んーっと、言い方を変える!香さん、明日も休みなら、泊まって行かない?」
「泊まり?実時くんの明日の予定は?」
「バイトがあったけど、明日もすやっちがヘルプに入ってくれるって!なぜか佐丸くんも一緒に。デートといったら、お持ち帰りっしょ?って、気を利かせてくれた。」
「…すやっち、色々とすごいな。それじゃあ、明日も休みだし、せっかくだから泊まらせてもらうよ。下着はコンビニで買ってくるけど、寝間着とかは貸してもらえる?」
「いいよ!香さんがコンビニ行ってる間に、お風呂そうじやその辺の用意をしておく!」
「ありがとう。何かいるものがあれば買って来るよ?」
その時、パッと思いつく欲しいものを、いくつか頼んだ。香さんが泊まってくれる!ドキドキとわくわくで、気がおかしくなりそう!
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