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第2章 宵の異世界就職活動
美人な召使い、劉飛麗さん
閻帝国。豊州、梟郡。
瀬崎宵は今ここにいる。
数時間前、麁州の荒陽に居たはずの宵が何故隣の州である豊州にいるのかと言うと、それは李聞の機転のお陰だ。
宵は李聞と鍾桂に自分が異世界から来たかもしれない事を打ち明けた。
2人はもちろん、すぐには信じなかった。だが、宵の世界の話をしていくうちに、2人は宵の話に興味を持ち始めた。本当に信じてくれたのかは分からない。ただ、2人が宵の境遇を不憫に思ってくれたのは確かだ。
李聞は宵が元の世界に戻る為には、廖班のもとに居たのでは都合が悪いと考えた。
そこで李聞は廖班に『宵が立てた策が当たったのは偶然かもしれないので、まだ軍事に介入させるのは早い。まずは地方の役人の仕事でもさせてその力量を測るのが賢明。それに荒陽に留めておいては太守の廖英殿に知られた時に面倒な事になる』と説き、上手いこと人手の不足していた豊州・梟の役所の仕事をさせる為に荒陽から出す事に成功したのである。
梟までは李聞が手配してくれた馬車で2時間足らずで着いた。
だがこの移動は、李聞と鍾桂という理解者と離れ離れになってしまうものでもあった。
それが宵にとってはとても心細かった。またこの知らない世界で一人ぼっちになってしまったのだ。
一応、李聞は月に一度様子を見に来ると言ってくれた。鍾桂に至っては休暇の度に会いに行くと言っていた。それは素直に嬉しかった。
この世界からすぐに帰れそうもない。帰る方法が見付かるまではこの世界で生きていかなければならない。
宵がこの世界に来てからまだ1日程しか経っていない。外は真っ暗。部屋の中の明かりは蝋燭の火だけ。時計がないので時間は分からないが、恐らく真夜中だろう。
宵は狭い家の中で溜息をついた。
荒陽で廖班に与えられた屋敷に居れば食べるのには困らなかっただろう。だがここでは食料は自分で調達しなければならない。それにこちらは李聞が見付けてくれた借家なので家賃を払わないといけないらしい。
一先ず最初のひと月だけは李聞が用立ててくれた。素性の知れない女にここまでしてくれる李聞という男には頭が上がらない。
2ヶ月目以降は自分で稼いだ金で家賃を払い、その他の生活費も支払わなければならない。
つまりは、この世界でも仕事をしなくてはならないのだ。
ただ、仕事の宛はある。
明日、梟の役所の下級役人としての採用面接があるのだ。
この採用面接は李聞のコネらしいので、余程の事がない限り落ちる心配は無いと言われた。それにしても、何故この世界に来てまで就活をしなければならないのか……。そもそも、異世界の役所の仕事をやっていけるのだろうか……。
そんな事ばかり考えてしまうので、宵の憂鬱な気持ちはより一層強まった。
「先程から溜息をついてばかりですね。ご主人様」
浮かない顔をする宵の隣に女が腰を下ろし笑顔で言った。
劉飛麗。荒陽にいた時に宵の下女として付けられた女だ。彼女は廖班が与えてくれた荒陽の屋敷での使用人的な人だと思っていた。しかし、宵が梟に来ると知ると、何故か劉飛麗も付いてきた。屋敷の使用人というわけではなく、宵の専属の召使いなのだろうか。だとしたら廖班の監視下から完全に離脱出来たわけではなさそうだ。劉飛麗も廖班の息が掛かった監視役かもしれないのだから。
しかしながら、その真意は定かではないとは言え、知らない世界で1人で生きていくよりは、この世界の人間が世話を焼いてくれるというのは悪い話ではない。
「あの、“ご主人様”という呼び方はやめてください。“宵”でいいです。劉飛麗さん」
「あら、わたくしは貴女の召使いなのですから、“ご主人様”と呼ぶのは当たり前ですわ。……でも、貴女がそう仰るのなら、“宵様”とお呼び致します。宵様もわたくしの事は“飛麗”とお呼びくださいませ」
「分かりました。飛麗さん」
名前を呼ぶと劉飛麗は嬉しそうに微笑んだ。その笑顔は眩しい程に美しい。
「さあ、宵様。そのお召し物を洗濯致しますので脱がさせて頂きますね。ちゃんと替えも用意してございますのでご安心を。この国では閻服の方が馴染みます」
そう言うと劉飛麗は、宵のスーツの上着を脱がせ、ブラウスのボタンを慣れない手つきで外し始めた。上手く外せないようで、その美しい顔に困惑の色が浮かぶ。
「あ、いいです、自分で脱げますので」
「いけません。それではわたくしのお仕事がなくなってしまいます。ああ、閻服に着替える前に、お湯を沸かしてありますのでどうぞお浸かりください。お背中はわたくしが洗わせて頂きます」
「背中も自分で洗えますので大丈夫です……」
「宵様。わたくしは下女です。貴女のお世話をするのがお仕事。お世話させてください。それとも、わたくしではご不満でしょうか?」
「……え? いや、不満とかではないです……あの、逆に聞きますけど、何故、飛麗さんはわざわざ梟まで来て私の世話をしてくれるのですか? 貴女は荒陽の屋敷の下女だったのではないのですか?」
ブラウスのボタンをようやく1つ外した劉飛麗には笑顔が戻った。
「わたくしは屋敷の下女ではなく、宵様の下女なのです。ですから、宵様が梟に行けばわたくしもお供する。当たり前の事です。あ、お給金は廖班将軍から頂きますのでご心配なく」
思った通り、劉飛麗は宵に付けられた下女だった。裏を返せば監視役でもある。鍾桂と入れ替わりで監視役に就任したという事だろう。やはり、宵はまだ徹底的に監視されているのだ。
「そうなのですね。分かりました。飛麗さん。では、私が貴女の主人なら、私の言う事を聞いてくれますよね?」
「はい! もちろん。何なりとお申し付けください」
「着替えは全て自分でやります。身体を洗うのも自分でやります。飛麗さんは、私の服の洗濯と、お腹が空いたので食事の準備をしておいてください。それと、明日でいいのですが、この国の事を知りたいので、政治や経済、文化などが分かる書物も用意して頂けますか?」
「……え……はい……かしこまりました」
劉飛麗は寂しそうに俯いて返事をした。召使いがいる環境で育ったわけではない宵にとって、身体に触れられるレベルの世話はこそばゆいだけ。家政婦のように家事だけをやってくれれば満足である。
♢
宵は劉飛麗に風呂場に案内してもらうと、自分で服と下着を脱ぎ、木製の狭い湯船に浸かった。
「はぁ~気持ちいい……」
あまりの心地良さに思わず声を出す。
湯加減は自宅と同じ位で丁度良い。この世界にも日本のような風呂の文化があって助かった。
今まで張り詰めていた緊張が一気に緩むのを感じる。
生きている。ここが元いた世界ではないのだろうが、自分がこの世界で生きている事は事実だ。夢ではない。ここへ来たからにはきっと帰る方法もある筈だ。そうだ。元の世界へ帰るまで絶対に生き抜いてみせる。
宵は今までの出来事を反芻しながら状況を整理し、これからどう動くべきかを考えた。
「お母さん、お父さん。心配しないで。私、絶対戻るから」
異世界の湯船の中で、宵は1人呟くと、しばらくの間その心地好い湯を堪能した。
瀬崎宵は今ここにいる。
数時間前、麁州の荒陽に居たはずの宵が何故隣の州である豊州にいるのかと言うと、それは李聞の機転のお陰だ。
宵は李聞と鍾桂に自分が異世界から来たかもしれない事を打ち明けた。
2人はもちろん、すぐには信じなかった。だが、宵の世界の話をしていくうちに、2人は宵の話に興味を持ち始めた。本当に信じてくれたのかは分からない。ただ、2人が宵の境遇を不憫に思ってくれたのは確かだ。
李聞は宵が元の世界に戻る為には、廖班のもとに居たのでは都合が悪いと考えた。
そこで李聞は廖班に『宵が立てた策が当たったのは偶然かもしれないので、まだ軍事に介入させるのは早い。まずは地方の役人の仕事でもさせてその力量を測るのが賢明。それに荒陽に留めておいては太守の廖英殿に知られた時に面倒な事になる』と説き、上手いこと人手の不足していた豊州・梟の役所の仕事をさせる為に荒陽から出す事に成功したのである。
梟までは李聞が手配してくれた馬車で2時間足らずで着いた。
だがこの移動は、李聞と鍾桂という理解者と離れ離れになってしまうものでもあった。
それが宵にとってはとても心細かった。またこの知らない世界で一人ぼっちになってしまったのだ。
一応、李聞は月に一度様子を見に来ると言ってくれた。鍾桂に至っては休暇の度に会いに行くと言っていた。それは素直に嬉しかった。
この世界からすぐに帰れそうもない。帰る方法が見付かるまではこの世界で生きていかなければならない。
宵がこの世界に来てからまだ1日程しか経っていない。外は真っ暗。部屋の中の明かりは蝋燭の火だけ。時計がないので時間は分からないが、恐らく真夜中だろう。
宵は狭い家の中で溜息をついた。
荒陽で廖班に与えられた屋敷に居れば食べるのには困らなかっただろう。だがここでは食料は自分で調達しなければならない。それにこちらは李聞が見付けてくれた借家なので家賃を払わないといけないらしい。
一先ず最初のひと月だけは李聞が用立ててくれた。素性の知れない女にここまでしてくれる李聞という男には頭が上がらない。
2ヶ月目以降は自分で稼いだ金で家賃を払い、その他の生活費も支払わなければならない。
つまりは、この世界でも仕事をしなくてはならないのだ。
ただ、仕事の宛はある。
明日、梟の役所の下級役人としての採用面接があるのだ。
この採用面接は李聞のコネらしいので、余程の事がない限り落ちる心配は無いと言われた。それにしても、何故この世界に来てまで就活をしなければならないのか……。そもそも、異世界の役所の仕事をやっていけるのだろうか……。
そんな事ばかり考えてしまうので、宵の憂鬱な気持ちはより一層強まった。
「先程から溜息をついてばかりですね。ご主人様」
浮かない顔をする宵の隣に女が腰を下ろし笑顔で言った。
劉飛麗。荒陽にいた時に宵の下女として付けられた女だ。彼女は廖班が与えてくれた荒陽の屋敷での使用人的な人だと思っていた。しかし、宵が梟に来ると知ると、何故か劉飛麗も付いてきた。屋敷の使用人というわけではなく、宵の専属の召使いなのだろうか。だとしたら廖班の監視下から完全に離脱出来たわけではなさそうだ。劉飛麗も廖班の息が掛かった監視役かもしれないのだから。
しかしながら、その真意は定かではないとは言え、知らない世界で1人で生きていくよりは、この世界の人間が世話を焼いてくれるというのは悪い話ではない。
「あの、“ご主人様”という呼び方はやめてください。“宵”でいいです。劉飛麗さん」
「あら、わたくしは貴女の召使いなのですから、“ご主人様”と呼ぶのは当たり前ですわ。……でも、貴女がそう仰るのなら、“宵様”とお呼び致します。宵様もわたくしの事は“飛麗”とお呼びくださいませ」
「分かりました。飛麗さん」
名前を呼ぶと劉飛麗は嬉しそうに微笑んだ。その笑顔は眩しい程に美しい。
「さあ、宵様。そのお召し物を洗濯致しますので脱がさせて頂きますね。ちゃんと替えも用意してございますのでご安心を。この国では閻服の方が馴染みます」
そう言うと劉飛麗は、宵のスーツの上着を脱がせ、ブラウスのボタンを慣れない手つきで外し始めた。上手く外せないようで、その美しい顔に困惑の色が浮かぶ。
「あ、いいです、自分で脱げますので」
「いけません。それではわたくしのお仕事がなくなってしまいます。ああ、閻服に着替える前に、お湯を沸かしてありますのでどうぞお浸かりください。お背中はわたくしが洗わせて頂きます」
「背中も自分で洗えますので大丈夫です……」
「宵様。わたくしは下女です。貴女のお世話をするのがお仕事。お世話させてください。それとも、わたくしではご不満でしょうか?」
「……え? いや、不満とかではないです……あの、逆に聞きますけど、何故、飛麗さんはわざわざ梟まで来て私の世話をしてくれるのですか? 貴女は荒陽の屋敷の下女だったのではないのですか?」
ブラウスのボタンをようやく1つ外した劉飛麗には笑顔が戻った。
「わたくしは屋敷の下女ではなく、宵様の下女なのです。ですから、宵様が梟に行けばわたくしもお供する。当たり前の事です。あ、お給金は廖班将軍から頂きますのでご心配なく」
思った通り、劉飛麗は宵に付けられた下女だった。裏を返せば監視役でもある。鍾桂と入れ替わりで監視役に就任したという事だろう。やはり、宵はまだ徹底的に監視されているのだ。
「そうなのですね。分かりました。飛麗さん。では、私が貴女の主人なら、私の言う事を聞いてくれますよね?」
「はい! もちろん。何なりとお申し付けください」
「着替えは全て自分でやります。身体を洗うのも自分でやります。飛麗さんは、私の服の洗濯と、お腹が空いたので食事の準備をしておいてください。それと、明日でいいのですが、この国の事を知りたいので、政治や経済、文化などが分かる書物も用意して頂けますか?」
「……え……はい……かしこまりました」
劉飛麗は寂しそうに俯いて返事をした。召使いがいる環境で育ったわけではない宵にとって、身体に触れられるレベルの世話はこそばゆいだけ。家政婦のように家事だけをやってくれれば満足である。
♢
宵は劉飛麗に風呂場に案内してもらうと、自分で服と下着を脱ぎ、木製の狭い湯船に浸かった。
「はぁ~気持ちいい……」
あまりの心地良さに思わず声を出す。
湯加減は自宅と同じ位で丁度良い。この世界にも日本のような風呂の文化があって助かった。
今まで張り詰めていた緊張が一気に緩むのを感じる。
生きている。ここが元いた世界ではないのだろうが、自分がこの世界で生きている事は事実だ。夢ではない。ここへ来たからにはきっと帰る方法もある筈だ。そうだ。元の世界へ帰るまで絶対に生き抜いてみせる。
宵は今までの出来事を反芻しながら状況を整理し、これからどう動くべきかを考えた。
「お母さん、お父さん。心配しないで。私、絶対戻るから」
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