21 / 89
第二章 天国の丘
第4話 天馬の馬車
しおりを挟む
天国の丘を目前にした草原地帯の上空では悪魔たちとミランダ&ジェネットとの戦いが続いていた。
一方、地上の僕らに襲いかかって来た3体の悪魔を鮮やかに葬り去ったアリアナは、周囲を警戒しつつ僕の前に立つ。
「アル君。大丈夫?」
「う、うん。さっきから助けてもらってばかりだね。ありがとう。アリアナ」
「気にしない気にしない。アル君は私が守るよ! だから何も心配しないで」
「……うん」
う~む。
仕方のないことなんだけど、僕は完全にお荷物になっている。
タリオがあれば3人の手伝いが出来るのに……。
そんなことを考えながら頭上を見上げた。
ミランダとジェネットは器用に空中を飛び回りながら悪魔たちの相手をしている。
ミランダは黒炎弾を放ち、ジェネットも下位スキルである清光霧で悪魔を撃墜する。
黒く燃え盛る炎の球と、光り輝く霧の噴射に圧倒されながら悪魔たちは何とか2人を捕まえようとするけれど、飛行技術にも優れた2人はおいそれとは捕まらない。
そんな様子を見ながらアリアナは羨ましそうに言った。
「あの2人って空を飛ぶのも上手いよねぇ。私も飛べたらなぁ。でもねアル君。無い物ねだりしても仕方ないんだよ。人は皆、その時に自分の持ってる武器で戦うしかないんだもん」
「アリアナ……」
アリアナはさっぱりとした表情でそう言うと、いきなり振り返って背後に肘打ちを浴びせた。
「ギャウッ!」
するとそこにはいつの間にか悪魔が背後に迫っていて、アリアナの肘打ちを顔面に受けて大きくのけぞった。
そんな悪魔に向けてアリアナは必殺の拳を打ち込む。
「氷結拳!」
彼女の下位スキル・氷結拳。
凍てつく拳の一撃を受けた悪魔は一瞬で凍りつき、そして砕け散った。
敵を排除したアリアナは振り返って言った。
その顔は戦いの最中だからか、上気して頬が赤く染まっている。
「わ、私としてはアル君が……隣……てくれ……だけで……ゴニョゴニョ」
「え? 何て言ったの?」
アリアナの声は小さくてよく聞き取れなかったけれど、僕がそう聞き返すと彼女は慌てて首を横に振った。
「な、何でもないよ! あ、あのね。アル君にはアル君の武器があると思う。それをこの旅で見つけられるといいね」
そう言って笑うアリアナの顔に、僕の心は幾分か軽くなった。
そうだ。
戦闘が出来なくても長身女戦士ヴィクトリアの手助けを出来たように、僕にも僕なりに何か出来ることがあるはずなんだ。
早くそれを見つけたい。
早く皆の役に立つ男になりたい。
そんなことを考えながらふと上を見上げると、ミランダとジェネットの反撃を受けてほとんどの悪魔が撃墜され、残った数体の悪魔たちはたまらずに逃げ去っていくところだった。
「コラッ! 逃げてんじゃないわよ! ケンカ売ってきたのはそっちでしょうが! 全滅するまで戦いなさい!」
憤慨してこれを追撃しようとするミランダをジェネットが引き止める。
「ミランダ。深追いは不要です。彼らはもう戦意を失っています」
「チッ! 何が悪魔よ。見かけ倒しもいいところね」
ふぅ。
と、とにかく一難去った。
悪魔たちが逃げ去っていき、僕らはとりあえずの平穏を得たんだ。
でも僕らは馬を失って自力で天国の丘までたどり着く必要に迫られることになった。
上空から降りてきたジェネットが僕の傍に着地して言う。
「私とミランダでアル様とアリアナを抱えて天国の丘まで飛ぶ、というのはいかがでしょうか」
「私は嫌よ。面倒くさい」
ジェネットに続いて降りてきたミランダが顔をしかめてそう言うと、歩み寄ってきたアリアナが笑顔で言った。
「もう目的地は目の前まで見えてるから、あそこまで歩けばいいんじゃないかな。そんなに時間もかからないと思うけど」
そんな話をしているその時、唐突に僕らの頭上で鐘の音が鳴り響く。
リンゴンリンゴンとそれは荘厳な響きだった。
何事かと上を見上げると、空から数十人にも及ぶ多くの天使たちが舞い降りてきて、その中心には空飛ぶ馬車が華麗に宙を舞っていた。
その壮麗な光景に僕は思わず声を漏らす。
「すごい……」
空飛ぶ馬車を引っ張っているのは翼を生やした純白の天馬だった。
さ、さっきの地味な馬と違って今度のは随分と優雅な雰囲気だな。
そして舞い降りてくる大勢の天使たちの先頭に、さっきジェネットが助けた女の人がいる。
彼女は僕らの元へいち早く降りてきて着地すると、深々と頭を下げた。
「先ほどは助けていただきまして本当にありがとうございました。天国の丘に戻ってすぐ援軍を伴ってお助けに伺ったのですが……驚きました。本当にたった4人であの悪魔の集団を打ち破ったのですね」
そう言うと天使の女性は目を丸くして辺りを見回した。
いや、僕は役に立っていないので、実質3人ですけどね。
そんな彼女にジェネットが歩み寄る。
「ご無事だったのですね。本当に良かった」
ジェネットの言葉を受けて天使の女性は顔を綻ばせながら彼女の手を取った。
「あなたと皆様は命の恩人です。そして我が天国の丘にとって大事なお客様だということも先ほど天使長様より聞かされました。あなたが聖女ジェネット様ですね。私は下級天使のミシェルと申します」
ミシェルというその亜麻色の髪の女性はそう言って再び頭を下げると、振り返って上空に手を挙げる。
すると上空を旋回していた天馬の馬車がゆっくりと降下してきて僕らの前に着地した。
「これより天使長様の元まで皆様をお連れいたします。どうぞお乗り下さい」
た、助かったぁ。
これで歩かずに済むぞ。
僕とジェネットとアリアナは互いに顔を見合わせて微笑み合った。
そしてミシェルの言葉に従い馬車に乗り込んでいくけれど、ミランダだけは何だか気に入らなさそうに腕組みをしたまま突っ立っている。
「ミランダ? どうしたの?」
「天使の乗り物に乗るなんて気が進まないのよ。私は自分で飛んでいくわ」
そ、そんな天邪鬼にならなくてもいいのに……。
でもまあ魔女のミランダからすれば天使は対極の存在とも言えるからね。
むしろ悪魔の方が近しいとも言えるんだけど……。
僕は仕方なく天使のミシェルさんに向き直って言った。
「すみません。せっかくのご親切なんですけれど、僕とあそこにいるミランダは自分たちで向かいます」
僕がそう言うとミシェルは驚いた顔を見せたけど、それ以上にミランダが驚きの声を上げた。
「あんたも? 何でよ?」
「だって僕、闇の魔女の家来だよ? 君が乗らないのに僕だけ馬車に乗るわけにはいかないでしょ」
僕がマジメな顔でそう言うとミランダは呆れたような顔を見せた。
「はあ? 私に気を遣ってんの? 馬鹿じゃないの? 面倒くさいこと言ってないで乗りなさいよ」
「やなこった」
「何ですって? くっ! 私は飛ぶけど、あんたなんか運んでやらないわよ」
「別にいいさ。歩いていくし」
そう言って槍を担ぐ僕に天使のミシェルさんは困惑した表情を浮かべる。
「だ、大事なお客様を歩かせるわけには……」
「気にしないで下さい。これでも闇の魔女の右腕と呼ばれた男ですから」
呼ばれたことないけどね。
唖然とするミシェルさんに背を向けて歩き出そうとする僕だけど、その肩を掴んで引き止めたのはミランダだった。
「チッ! 分かったわよ。私も乗るわよ。乗ればいいんでしょ。だから馬鹿なことしてないでさっさと乗りなさい。まったくムカつく男ね」
根負けしたミランダは僕の腕を取って馬車に乗り込んでいく。
そして車内の窓際の椅子に僕を座らせると、その隣にドカッと腰を下ろした。
そして肘で僕の脇腹をグリグリとえぐる。
「イテテ! い、痛いよミランダ」
「バーカ。あんた程度じゃ私の右腕なんて100年早いわよ」
「わ、分かってるよ。でも右手の小指くらいには……」
僕が負け惜しみのようにそう言うと、ミランダは自分の小指を立ててスッと僕の目の前にかざす。
彼女の細くて白い小指は爪の先まで綺麗に整えられていた。
「そうね。右手の小指……の爪の中に入った砂、くらいでちょうどいいわよ」
「砂かよ! 体の一部じゃないじゃん! 評価低すぎ!」
僕は思わず嘆息しつつ、向かい側の座席を見るとジェネットとアリアナがクスクスと笑いながら僕らを見ていた。
それを見たミランダは面白くなさそうに頬を膨らませる。
「なに笑ってんのよ。あんたら」
「いえ。別に」
「何でもないよ~」
「チッ! ムカツク奴らね!」
そう言うとミランダは広い馬車内の隅っこの席に腰をかけて、フンッと顔を背けてしまった。
そんな車内の様子などどこ吹く風とばかりに天馬はひとつ大きく嘶くと、翼を広げて走り出す。
十分に助走をつけた天馬は翼を広げて上昇し始め、馬車は宙へと浮かび上がっていった。
一方、地上の僕らに襲いかかって来た3体の悪魔を鮮やかに葬り去ったアリアナは、周囲を警戒しつつ僕の前に立つ。
「アル君。大丈夫?」
「う、うん。さっきから助けてもらってばかりだね。ありがとう。アリアナ」
「気にしない気にしない。アル君は私が守るよ! だから何も心配しないで」
「……うん」
う~む。
仕方のないことなんだけど、僕は完全にお荷物になっている。
タリオがあれば3人の手伝いが出来るのに……。
そんなことを考えながら頭上を見上げた。
ミランダとジェネットは器用に空中を飛び回りながら悪魔たちの相手をしている。
ミランダは黒炎弾を放ち、ジェネットも下位スキルである清光霧で悪魔を撃墜する。
黒く燃え盛る炎の球と、光り輝く霧の噴射に圧倒されながら悪魔たちは何とか2人を捕まえようとするけれど、飛行技術にも優れた2人はおいそれとは捕まらない。
そんな様子を見ながらアリアナは羨ましそうに言った。
「あの2人って空を飛ぶのも上手いよねぇ。私も飛べたらなぁ。でもねアル君。無い物ねだりしても仕方ないんだよ。人は皆、その時に自分の持ってる武器で戦うしかないんだもん」
「アリアナ……」
アリアナはさっぱりとした表情でそう言うと、いきなり振り返って背後に肘打ちを浴びせた。
「ギャウッ!」
するとそこにはいつの間にか悪魔が背後に迫っていて、アリアナの肘打ちを顔面に受けて大きくのけぞった。
そんな悪魔に向けてアリアナは必殺の拳を打ち込む。
「氷結拳!」
彼女の下位スキル・氷結拳。
凍てつく拳の一撃を受けた悪魔は一瞬で凍りつき、そして砕け散った。
敵を排除したアリアナは振り返って言った。
その顔は戦いの最中だからか、上気して頬が赤く染まっている。
「わ、私としてはアル君が……隣……てくれ……だけで……ゴニョゴニョ」
「え? 何て言ったの?」
アリアナの声は小さくてよく聞き取れなかったけれど、僕がそう聞き返すと彼女は慌てて首を横に振った。
「な、何でもないよ! あ、あのね。アル君にはアル君の武器があると思う。それをこの旅で見つけられるといいね」
そう言って笑うアリアナの顔に、僕の心は幾分か軽くなった。
そうだ。
戦闘が出来なくても長身女戦士ヴィクトリアの手助けを出来たように、僕にも僕なりに何か出来ることがあるはずなんだ。
早くそれを見つけたい。
早く皆の役に立つ男になりたい。
そんなことを考えながらふと上を見上げると、ミランダとジェネットの反撃を受けてほとんどの悪魔が撃墜され、残った数体の悪魔たちはたまらずに逃げ去っていくところだった。
「コラッ! 逃げてんじゃないわよ! ケンカ売ってきたのはそっちでしょうが! 全滅するまで戦いなさい!」
憤慨してこれを追撃しようとするミランダをジェネットが引き止める。
「ミランダ。深追いは不要です。彼らはもう戦意を失っています」
「チッ! 何が悪魔よ。見かけ倒しもいいところね」
ふぅ。
と、とにかく一難去った。
悪魔たちが逃げ去っていき、僕らはとりあえずの平穏を得たんだ。
でも僕らは馬を失って自力で天国の丘までたどり着く必要に迫られることになった。
上空から降りてきたジェネットが僕の傍に着地して言う。
「私とミランダでアル様とアリアナを抱えて天国の丘まで飛ぶ、というのはいかがでしょうか」
「私は嫌よ。面倒くさい」
ジェネットに続いて降りてきたミランダが顔をしかめてそう言うと、歩み寄ってきたアリアナが笑顔で言った。
「もう目的地は目の前まで見えてるから、あそこまで歩けばいいんじゃないかな。そんなに時間もかからないと思うけど」
そんな話をしているその時、唐突に僕らの頭上で鐘の音が鳴り響く。
リンゴンリンゴンとそれは荘厳な響きだった。
何事かと上を見上げると、空から数十人にも及ぶ多くの天使たちが舞い降りてきて、その中心には空飛ぶ馬車が華麗に宙を舞っていた。
その壮麗な光景に僕は思わず声を漏らす。
「すごい……」
空飛ぶ馬車を引っ張っているのは翼を生やした純白の天馬だった。
さ、さっきの地味な馬と違って今度のは随分と優雅な雰囲気だな。
そして舞い降りてくる大勢の天使たちの先頭に、さっきジェネットが助けた女の人がいる。
彼女は僕らの元へいち早く降りてきて着地すると、深々と頭を下げた。
「先ほどは助けていただきまして本当にありがとうございました。天国の丘に戻ってすぐ援軍を伴ってお助けに伺ったのですが……驚きました。本当にたった4人であの悪魔の集団を打ち破ったのですね」
そう言うと天使の女性は目を丸くして辺りを見回した。
いや、僕は役に立っていないので、実質3人ですけどね。
そんな彼女にジェネットが歩み寄る。
「ご無事だったのですね。本当に良かった」
ジェネットの言葉を受けて天使の女性は顔を綻ばせながら彼女の手を取った。
「あなたと皆様は命の恩人です。そして我が天国の丘にとって大事なお客様だということも先ほど天使長様より聞かされました。あなたが聖女ジェネット様ですね。私は下級天使のミシェルと申します」
ミシェルというその亜麻色の髪の女性はそう言って再び頭を下げると、振り返って上空に手を挙げる。
すると上空を旋回していた天馬の馬車がゆっくりと降下してきて僕らの前に着地した。
「これより天使長様の元まで皆様をお連れいたします。どうぞお乗り下さい」
た、助かったぁ。
これで歩かずに済むぞ。
僕とジェネットとアリアナは互いに顔を見合わせて微笑み合った。
そしてミシェルの言葉に従い馬車に乗り込んでいくけれど、ミランダだけは何だか気に入らなさそうに腕組みをしたまま突っ立っている。
「ミランダ? どうしたの?」
「天使の乗り物に乗るなんて気が進まないのよ。私は自分で飛んでいくわ」
そ、そんな天邪鬼にならなくてもいいのに……。
でもまあ魔女のミランダからすれば天使は対極の存在とも言えるからね。
むしろ悪魔の方が近しいとも言えるんだけど……。
僕は仕方なく天使のミシェルさんに向き直って言った。
「すみません。せっかくのご親切なんですけれど、僕とあそこにいるミランダは自分たちで向かいます」
僕がそう言うとミシェルは驚いた顔を見せたけど、それ以上にミランダが驚きの声を上げた。
「あんたも? 何でよ?」
「だって僕、闇の魔女の家来だよ? 君が乗らないのに僕だけ馬車に乗るわけにはいかないでしょ」
僕がマジメな顔でそう言うとミランダは呆れたような顔を見せた。
「はあ? 私に気を遣ってんの? 馬鹿じゃないの? 面倒くさいこと言ってないで乗りなさいよ」
「やなこった」
「何ですって? くっ! 私は飛ぶけど、あんたなんか運んでやらないわよ」
「別にいいさ。歩いていくし」
そう言って槍を担ぐ僕に天使のミシェルさんは困惑した表情を浮かべる。
「だ、大事なお客様を歩かせるわけには……」
「気にしないで下さい。これでも闇の魔女の右腕と呼ばれた男ですから」
呼ばれたことないけどね。
唖然とするミシェルさんに背を向けて歩き出そうとする僕だけど、その肩を掴んで引き止めたのはミランダだった。
「チッ! 分かったわよ。私も乗るわよ。乗ればいいんでしょ。だから馬鹿なことしてないでさっさと乗りなさい。まったくムカつく男ね」
根負けしたミランダは僕の腕を取って馬車に乗り込んでいく。
そして車内の窓際の椅子に僕を座らせると、その隣にドカッと腰を下ろした。
そして肘で僕の脇腹をグリグリとえぐる。
「イテテ! い、痛いよミランダ」
「バーカ。あんた程度じゃ私の右腕なんて100年早いわよ」
「わ、分かってるよ。でも右手の小指くらいには……」
僕が負け惜しみのようにそう言うと、ミランダは自分の小指を立ててスッと僕の目の前にかざす。
彼女の細くて白い小指は爪の先まで綺麗に整えられていた。
「そうね。右手の小指……の爪の中に入った砂、くらいでちょうどいいわよ」
「砂かよ! 体の一部じゃないじゃん! 評価低すぎ!」
僕は思わず嘆息しつつ、向かい側の座席を見るとジェネットとアリアナがクスクスと笑いながら僕らを見ていた。
それを見たミランダは面白くなさそうに頬を膨らませる。
「なに笑ってんのよ。あんたら」
「いえ。別に」
「何でもないよ~」
「チッ! ムカツク奴らね!」
そう言うとミランダは広い馬車内の隅っこの席に腰をかけて、フンッと顔を背けてしまった。
そんな車内の様子などどこ吹く風とばかりに天馬はひとつ大きく嘶くと、翼を広げて走り出す。
十分に助走をつけた天馬は翼を広げて上昇し始め、馬車は宙へと浮かび上がっていった。
0
あなたにおすすめの小説
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ハズレスキル『自動販売機』を授かって婚約破棄されましたが、 実は回復薬も魔力食も出せる最強スキルでした
暖夢 由
ファンタジー
十八歳の成人儀式で授かったのは、誰も聞いたことのない《自動販売機スキル》。
役立たずと嘲られ、婚約者レオンには即座に婚約を破棄され、人生が崩れ落ちたように思えた。
だがそのスキルには、食べ物を作り、摂取すれば魔力を増やし、さらに“治癒効果”を付与できるという隠された力があった。
倒れた母を救い、王都の名門・ヴァルセイン伯爵夫人を救ったことで、カミーラは“呪詛”という闇の存在を知る。伯爵邸で出会った炎の力を持つ公爵家次男レグナスとの出会いが、彼女の運命を大きく変えていく。
やがて王都全体に“謎の病”が蔓延。カミーラは治癒スープの炊き出しを行い、人々を次々と回復へ導く。
一方、病の裏で糸を引いていたのは………。
“無価値”と嘲られたスキルが、いま世界を癒し、未来を照らす光となる――。
欠席魔の公爵令嬢、冤罪断罪も欠席す 〜メイリーン戦記〜
水戸直樹
ファンタジー
王太子との婚約――それは、彼に恋したからでも、権力のためでもなかった。
魔王乱立の時代。
王も公爵も外征に出ている王都で、公爵令嬢メイリーンは“地味な婚約者”として王城に現れる。
だが、王太子は初顔合わせに現れなかった。
にもかかわらず、記録に残ったのは「公爵令嬢の欠席」。
抗議はしない。
訂正もしない。
ただ一つ、欠席という事実だけを積み上げていく。
――それが、誰にとっての不合格なのか。
まだ、誰も気づいていない。
欠席から始まる、静かなるファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる