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第316話 おかえり
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闇の中を歩きながら目の前に広がる光に手を伸ばしたと思った瞬間、エミルは駆け出していた。
目の前にはヤブランがいて、彼女に平手打ちを浴びせようとしている男がいる。
エミルは反射的に飛び出して、男を殴りつけていた。
自分の力とは思えないほどとてつもない腕力であり、大人の男が簡単に吹っ飛んだのだ。
相手の顔を殴ったその感触が恐ろしくて、エミルは思わず震えた。
そして自分が自分を取り戻したのだということを知った。
すぐ背後からヤブランの声がする。
だが振り返ることが出来なかった。
体が強張ってしまって動けないのだ。
色々な出来事がエミルの心にのしかかり、頭が混乱している。
そんなエミルの手をヤブランは優しく握ってくれた。
彼女の手の温もりが自分の手に伝わり、それが徐々に体中に広がっていくような気がする。
ヤブランはエミルの腰に手を添えて、そっと振り向かせてくれた。
目の前には涙で目を赤くしたヤブランの姿がある。
彼女は穏やかな笑みを浮かべて言った。
「もう大丈夫。あなたはエミルよ。あなたの心も体もあなたのものだから」
「ヤブラン……あリがとう。ヤブランの声、聞こえてたよ」
彼女の笑みを見るとエミルの心は不思議と和らぐ。
闇の中でもヤブランの声が聞こえたことで、エミルの心には少しずつ安堵が積み重なっていったのだ。
それはおそらく敵国に囚われて孤独な囚人生活を送るエミルにとって、ヤブランの存在が唯一の光だったからだと今なら分かる。
ヤブランに支えてもらって、耐え抜くことが出来たのだ。
エミルの様子にヤブランもホッと安堵する。
だがそこで王国兵の怒声が響き渡った。
「動くな! 貴様らを拘束する!」
王国兵のうち狙撃銃を持った男が銃口をエミルに向ける。
その他の王国兵らも槍や剣を構えていた。
プリシラは唇を噛む。
(くっ……銃以外ならどうにか出来るのに……この状況で発砲されたら誰かに当たってしまう)
廊下の前方ではすでに残り3人ほどまで減った王国兵らとガイが睨み合ったまま動きを止めていた。
廊下は一瞬の静寂に包まれる。
そこでアーシュラが声を上げる。
彼女は負傷した両肩から血を流しながらも気丈に起き上がった。
「お待ち下さい。これ以上の抵抗はしません、ここにおわすお2人はダニアのプリシラ様とエミル様です。もしこのお2人に何かあれば外交問題になりますよ」
戦時中とはいえ敵国の女王の娘と息子を殺せば、それは引き返せない道の始まりとなる。
一介の兵士にそんな判断をすることは出来ないだろう。
だが王国兵らは強硬な姿勢を崩さない。
「外交問題だと? そこに倒れているのは王陛下の公妾であらせられるシャクナゲ様だぞ。そのような高貴な御方に恐れ多い狼藉を働いておいて、そのほうがよほど外交問題だ!」
王国兵の憤りももっともだ。
そしてアーシュラにはよく分かった。
この王城内においてシャクナゲの影響力は強大なのだと。
だが……時間稼ぎはもう十分だった。
アーシュラは感じ取っていたのだ。
ここに近付いてくる者たちの存在を。
そしてその中に黒髪術者がいることから、あらかじめ情報を伝えておいたのだ。
「全員、武器を捨ててその場に膝を……」
狙撃銃を持った王国兵がそう言いかけたその時、彼の首を後ろから一本の矢が貫いた。
王国兵は即死してその場に崩れ落ちる。
狙撃銃が床に転がる音を聞きながら周りの王国兵らが反射的に後方を振り返った。
彼らの視線の先には……5人の赤毛の女と1人の黒髪の男が立っている。
「くっ! 新手か!」
この時点でプリシラは即座に動いていた。
床に落ちていた剣を拾い上げると、王国兵らに猛然と斬りかかる。
王国兵の1人がそれに気付いて即座に狙撃銃を拾い上げようとするが、プリシラがその兵士を斬り倒す方が早かった。
そして後方から駆け付けた5人の女戦士らも王国兵らの列に雪崩込んで乱戦となる。
「プリシラ! あの変態鉄仮面はぶっ殺してきたから安心しな!」
嬉々としてそう叫ぶのは弓兵のネルだ。
彼女は次の矢を弓に番えて勢いよく放つ。
王国兵がまた1人、葬り去られた。
プリシラは仲間たちが駆けつけてきてくれたことに喜び、戦意を昂ぶらせた。
こうなれば十数名の王国兵など、ものの数ではない。
5人の女戦士たちもそれぞれに傷を負っていたが、次々と王国兵を打ち倒してあっという間に決着はついた。
前方の王国兵もガイが全て斬り倒し、こうして当面の脅威は去ったのだ。
☆☆☆☆☆☆
数十名の王国兵たちの遺体が転がる廊下では、プリシラとエミル、そしてその仲間たちが再会を喜び合っていた。
「もう! この子は心配かけて! エミル……おかえり」
そう言うとプリシラは周囲で仲間たちが見ているのも構わず、エミルをグッと抱きしめた。
先ほどまでのように激しく暴れるエミルを押さえつけるのではなく、その温もりを確かめるように。
エミルも恥ずかしがりながらそんな姉を抱きしめ返した。
「姉様。ごめんなさい。腕、痛かったでしょ」
プリシラの腕にはクッキリとエミルの歯形が血の跡と共に残っている。
先ほど暴れていた時に押さえつけてくるプリシラを振り解こうと、エミルが噛み付いたものだ。
その時は自分を失っていたエミルだが、それが自分のしたことだとは理解していた。
だがプリシラはエミルを放すと自分の腕を平然と振ってみせる。
「こんなの全然平気よ。姉様が強いこと知ってるでしょ? エミルに噛まれたくらい、どうってことないわ」
「何言ってるの。ちゃんと手当てしないと」
そう言って横からプリシラの腕を取ったのはハリエットだ。
彼女は腰袋から取り出した手拭いと水でプリシラの傷口を綺麗に洗い、それから包帯を巻いてやる。
すぐ傍では両肩を負傷したアーシュラにエステルとオリアーナが2人がかりで応急手当てを施していた。
ネルはそんなアーシュラの傍に立つとニヤリとする。
「さすがにしぶといっすね。隊長」
「脱走兵の皆さんも生きていて何よりです。ダニアの都にステキな懲罰房を用意しておきましたので、帰ったら快適な独房生活をお楽しみ下さい」
そう言うアーシュラに若きダニアの女たちは思わず顔を引きつらせ、ネルは嫌そうに言った。
「今それ言うかよ。まったく……。それにしても見ねえ顔がいるな」
気を失ったまま拘束されて横たわるシャクナゲ、エミルの傍を片時も離れないヤブラン、そして少し離れた場所で剣に付着した血を拭き取っているガイを順に見てネルはそう言った。
それからアーシュラがシャクナゲのことを、エミルがヤブランのことを、プリシラがガイのことをそれぞれ皆に手短に紹介する。
そんな中、ハリエットはエリカの脇腹を肘で小突きながら小声で言った。
「ちょっと。プリシラったら見ない間に彼氏見つけてるわよ。アタシたちを差し置いてやるわね。エミル様も何かいい感じの女の子と一緒にいるし、どうなってんの?」
「まだそんなことばっかり言って。この恋愛馬鹿」
ヒソヒソ話をする2人をよそにアーシュラがコホンと咳払いをして皆に言った。
「ここからの動きですが……」
「アタシはクローディアのところに行く。今、チェルシーと会っているから、戦いになっているかも」
いち早くそう言うプリシラにアーシュラは頷いた。
「では二手に別れましょう。プリシラ様とエミル様、それからジュードさんとヤブランはクローディアの元へ。出来ればガイさんもプリシラ様に同行して欲しいのですが……」
「そうしよう。エミル殿がダニアに無事帰還するまでが俺の任務だ」
ガイは血を拭き取り終えた剣を鞘に収めるとそう言った。
それからアーシュラは若き5人の女戦士らに告げる。
「あなたたち5人はワタシと一緒に来て下さい。このシャクナゲを……王妃ジェラルディーンに引き渡します」
アーシュラの話にその場にいる皆が驚きの表情を浮かべるのだった。
目の前にはヤブランがいて、彼女に平手打ちを浴びせようとしている男がいる。
エミルは反射的に飛び出して、男を殴りつけていた。
自分の力とは思えないほどとてつもない腕力であり、大人の男が簡単に吹っ飛んだのだ。
相手の顔を殴ったその感触が恐ろしくて、エミルは思わず震えた。
そして自分が自分を取り戻したのだということを知った。
すぐ背後からヤブランの声がする。
だが振り返ることが出来なかった。
体が強張ってしまって動けないのだ。
色々な出来事がエミルの心にのしかかり、頭が混乱している。
そんなエミルの手をヤブランは優しく握ってくれた。
彼女の手の温もりが自分の手に伝わり、それが徐々に体中に広がっていくような気がする。
ヤブランはエミルの腰に手を添えて、そっと振り向かせてくれた。
目の前には涙で目を赤くしたヤブランの姿がある。
彼女は穏やかな笑みを浮かべて言った。
「もう大丈夫。あなたはエミルよ。あなたの心も体もあなたのものだから」
「ヤブラン……あリがとう。ヤブランの声、聞こえてたよ」
彼女の笑みを見るとエミルの心は不思議と和らぐ。
闇の中でもヤブランの声が聞こえたことで、エミルの心には少しずつ安堵が積み重なっていったのだ。
それはおそらく敵国に囚われて孤独な囚人生活を送るエミルにとって、ヤブランの存在が唯一の光だったからだと今なら分かる。
ヤブランに支えてもらって、耐え抜くことが出来たのだ。
エミルの様子にヤブランもホッと安堵する。
だがそこで王国兵の怒声が響き渡った。
「動くな! 貴様らを拘束する!」
王国兵のうち狙撃銃を持った男が銃口をエミルに向ける。
その他の王国兵らも槍や剣を構えていた。
プリシラは唇を噛む。
(くっ……銃以外ならどうにか出来るのに……この状況で発砲されたら誰かに当たってしまう)
廊下の前方ではすでに残り3人ほどまで減った王国兵らとガイが睨み合ったまま動きを止めていた。
廊下は一瞬の静寂に包まれる。
そこでアーシュラが声を上げる。
彼女は負傷した両肩から血を流しながらも気丈に起き上がった。
「お待ち下さい。これ以上の抵抗はしません、ここにおわすお2人はダニアのプリシラ様とエミル様です。もしこのお2人に何かあれば外交問題になりますよ」
戦時中とはいえ敵国の女王の娘と息子を殺せば、それは引き返せない道の始まりとなる。
一介の兵士にそんな判断をすることは出来ないだろう。
だが王国兵らは強硬な姿勢を崩さない。
「外交問題だと? そこに倒れているのは王陛下の公妾であらせられるシャクナゲ様だぞ。そのような高貴な御方に恐れ多い狼藉を働いておいて、そのほうがよほど外交問題だ!」
王国兵の憤りももっともだ。
そしてアーシュラにはよく分かった。
この王城内においてシャクナゲの影響力は強大なのだと。
だが……時間稼ぎはもう十分だった。
アーシュラは感じ取っていたのだ。
ここに近付いてくる者たちの存在を。
そしてその中に黒髪術者がいることから、あらかじめ情報を伝えておいたのだ。
「全員、武器を捨ててその場に膝を……」
狙撃銃を持った王国兵がそう言いかけたその時、彼の首を後ろから一本の矢が貫いた。
王国兵は即死してその場に崩れ落ちる。
狙撃銃が床に転がる音を聞きながら周りの王国兵らが反射的に後方を振り返った。
彼らの視線の先には……5人の赤毛の女と1人の黒髪の男が立っている。
「くっ! 新手か!」
この時点でプリシラは即座に動いていた。
床に落ちていた剣を拾い上げると、王国兵らに猛然と斬りかかる。
王国兵の1人がそれに気付いて即座に狙撃銃を拾い上げようとするが、プリシラがその兵士を斬り倒す方が早かった。
そして後方から駆け付けた5人の女戦士らも王国兵らの列に雪崩込んで乱戦となる。
「プリシラ! あの変態鉄仮面はぶっ殺してきたから安心しな!」
嬉々としてそう叫ぶのは弓兵のネルだ。
彼女は次の矢を弓に番えて勢いよく放つ。
王国兵がまた1人、葬り去られた。
プリシラは仲間たちが駆けつけてきてくれたことに喜び、戦意を昂ぶらせた。
こうなれば十数名の王国兵など、ものの数ではない。
5人の女戦士たちもそれぞれに傷を負っていたが、次々と王国兵を打ち倒してあっという間に決着はついた。
前方の王国兵もガイが全て斬り倒し、こうして当面の脅威は去ったのだ。
☆☆☆☆☆☆
数十名の王国兵たちの遺体が転がる廊下では、プリシラとエミル、そしてその仲間たちが再会を喜び合っていた。
「もう! この子は心配かけて! エミル……おかえり」
そう言うとプリシラは周囲で仲間たちが見ているのも構わず、エミルをグッと抱きしめた。
先ほどまでのように激しく暴れるエミルを押さえつけるのではなく、その温もりを確かめるように。
エミルも恥ずかしがりながらそんな姉を抱きしめ返した。
「姉様。ごめんなさい。腕、痛かったでしょ」
プリシラの腕にはクッキリとエミルの歯形が血の跡と共に残っている。
先ほど暴れていた時に押さえつけてくるプリシラを振り解こうと、エミルが噛み付いたものだ。
その時は自分を失っていたエミルだが、それが自分のしたことだとは理解していた。
だがプリシラはエミルを放すと自分の腕を平然と振ってみせる。
「こんなの全然平気よ。姉様が強いこと知ってるでしょ? エミルに噛まれたくらい、どうってことないわ」
「何言ってるの。ちゃんと手当てしないと」
そう言って横からプリシラの腕を取ったのはハリエットだ。
彼女は腰袋から取り出した手拭いと水でプリシラの傷口を綺麗に洗い、それから包帯を巻いてやる。
すぐ傍では両肩を負傷したアーシュラにエステルとオリアーナが2人がかりで応急手当てを施していた。
ネルはそんなアーシュラの傍に立つとニヤリとする。
「さすがにしぶといっすね。隊長」
「脱走兵の皆さんも生きていて何よりです。ダニアの都にステキな懲罰房を用意しておきましたので、帰ったら快適な独房生活をお楽しみ下さい」
そう言うアーシュラに若きダニアの女たちは思わず顔を引きつらせ、ネルは嫌そうに言った。
「今それ言うかよ。まったく……。それにしても見ねえ顔がいるな」
気を失ったまま拘束されて横たわるシャクナゲ、エミルの傍を片時も離れないヤブラン、そして少し離れた場所で剣に付着した血を拭き取っているガイを順に見てネルはそう言った。
それからアーシュラがシャクナゲのことを、エミルがヤブランのことを、プリシラがガイのことをそれぞれ皆に手短に紹介する。
そんな中、ハリエットはエリカの脇腹を肘で小突きながら小声で言った。
「ちょっと。プリシラったら見ない間に彼氏見つけてるわよ。アタシたちを差し置いてやるわね。エミル様も何かいい感じの女の子と一緒にいるし、どうなってんの?」
「まだそんなことばっかり言って。この恋愛馬鹿」
ヒソヒソ話をする2人をよそにアーシュラがコホンと咳払いをして皆に言った。
「ここからの動きですが……」
「アタシはクローディアのところに行く。今、チェルシーと会っているから、戦いになっているかも」
いち早くそう言うプリシラにアーシュラは頷いた。
「では二手に別れましょう。プリシラ様とエミル様、それからジュードさんとヤブランはクローディアの元へ。出来ればガイさんもプリシラ様に同行して欲しいのですが……」
「そうしよう。エミル殿がダニアに無事帰還するまでが俺の任務だ」
ガイは血を拭き取り終えた剣を鞘に収めるとそう言った。
それからアーシュラは若き5人の女戦士らに告げる。
「あなたたち5人はワタシと一緒に来て下さい。このシャクナゲを……王妃ジェラルディーンに引き渡します」
アーシュラの話にその場にいる皆が驚きの表情を浮かべるのだった。
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