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第三章 光の聖女ジェネット
第11話 誤作動と副作用
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逃げる。
逃げる。
暗闇の中をひたすらに逃げる。
背後から追って来る部族の男たちに時おり斬りつけられながら僕は懸命に走った。
だけど視力を奪われた状態での逃走はをより一層疲弊させ、それは長くは続かなかった。
足をもつれさせながら必死で逃げる僕だったけれど、木の根っこのような固いものに足を引っかけて地面に転がってしまった。
「あうっ!」
背中を地面に打ちつけた痛みで息がつまりそうになる。
だけどここで大の字になってしまえば後はもう部族の男たちに斬り刻まれるだけだ。
そう思った僕は全ての苦痛を無視してすぐに立ち上がる。
だけどそこでタリオを握っていた右の二の腕を刃物で斬りつけられてしまった。
「うぎっ!」
その衝撃と鋭い痛みに僕は思わずタリオを手放してしまい、そこに体当たりを食らって後方に倒れ込んだ。
「くはあっ!」
も、もうダメか。
走り続けて息は上がり、興奮状態で頭も働かない。
そして目の前は真っ暗で何も見えない。
僕はいよいよ観念した。
ここまでか。
その時、ふいにガチャリという音がして、僕の左腕に装備していたIRリングが外れたんだ。
その途端だった。
真っ暗闇だった視界が開け、星の見え始めた夜空と松明の明かりに照らし出される山の岩肌や部族の男たちの姿が目に飛び込んできた。
や、やっと目が見えるようになった。
でも……。
僕のライフゲージはオレンジ色に染まっていた。
危険水域である残り10%を切ったという証拠だった。
そして仰向けで地面に横たわる僕はダメージがひどいため起き上がることが出来ない。
そんな僕を見下ろすようにして部族の男らが仁王立ちしている。
ト、トドメを刺される……。
僕は最後に自分ができるわずかな抵抗として倒れたままズリズリと後方に下がった。
そんなことは無駄だと分かっていても、少しでも山頂に近付きたくて。
ふと見上げると、いつの間にか辺りには靄が漂っていた。
僕は疲れと痛みで思考の鈍った頭で茫然と考えた。
だいぶ標高の高いところまで来たから、雲の中に入っちゃったみたいだ。
この場所で僕はゲームオーバーを迎えるのか。
ここが限界なんだなぁ。
僕は悔しさに唇を噛み締めた。
だけどその時……僕は異変に気が付いた。
部族の男たちは先ほど僕を見下ろす位置に立ったまま、一歩も動こうとしない。
鉈を振り下ろせば僕にすぐトドメをさせる距離にいるのに、それをしようとしないんだ。
な、何で……。
すると聞いた事のないジングルが鳴り響き、僕のステータス値に記されていた聖域の掟の合否判定が【適合】から【合格】へと変化したんだ。
途端に部族の男たちが踵を返し、山道を下って帰っていく。
僕は狐につままれたように呆気に取られ、周囲にただよう靄を見回した。
先ほどまで緑豊かだった周辺の景色は再び殺風景な岩肌へと変わり、辺り一体は薄い雲に覆われていた。
もしかして……僕、彼らの縄張りから抜け出せたのか?
それを示すように、ちょうど部族の男たちが先ほど立っていたところで木々が途切れていた。
そうか。
中腹が終わったんだ。
そう悟った途端に僕は全身がまるで鉛のように重く感じられて、大の字で仰向けに横たわったまま動けなくなってしまった。
体のあちこちが痛い。
だけど僕は生き残った。
それから僕はしばらく呆然としていたけど、とにかく起き上がるとアイテム・ストックから取り出した回復ドリンクを服用した。
ライフが少し回復して危険水域を脱するのを確認すると、僕は傍らに落ちているIRリングを拾い上げた。
「どうして勝手に外れたのかな」
先ほど桃色と黒の点滅状態から黒く変色してしまったIRリング。
手にしたそれをマジマジと見つめていると、ふいに僕のメイン・システムに【IRリングをお使いのお客様へ】という警告メッセージが飛び込んできた。
【本製品のご使用時にお客様の装備アイテムとの組み合わせが原因で誤作動が起きる事例が発生しております。このままご使用なされますと、視覚機能障害などの副作用によりキャラクター・プログラムに影響を及ぼす恐れがございます。現在、修復方法の確認を行っておりますので、当面の間、本製品のご使用はお控え下さい】
そういった警告内容だった。
装備との組み合わせ?
タリオとIRリングの組み合わせが良くないってことなのかな。
確かにさっきの蛇たちの動きを見る限り、タリオとIRリングが互いに何らかの影響を与え合っているということが感じられる。
警告内容にはその他にもIRリングが変色したり点滅したりするのは不具合のシグナルだということが記されていた。
さっきの点滅現象はそういうことだったのか。
せっかくミランダにもらったリングだけど、しばらくは使えないな。
そのことを残念に思いながら僕は身を起こし、近くの地面に突き立っているタリオを拾い上げた。
すると再び目の前が真っ暗になった。
「はい?」
な、何で?
何でまた?
二度目の暗転ということもあって、さっきよりは落ち着いていられるけど、僕は再びその場に立ち尽くした。
そこで気が付いたんだけど、僕の左腕にはいつの間にかIRリングが再び装着されていた。
ま、まさか……。
僕はある予想に基づいてタリオの装備を解除した。
僕の予想は当たっていた。
タリオの装備を解除すると、またもや目が見えるようになったんだ。
そしてタリオと同時にIRリングの装備も解除された。
もしかして……タリオとIRリングは何らかの原因で結びついてしまったんだろうか。
だとすると困ったぞ。
「このままじゃ今後タリオが使えない」
タリオを装備すればIRリングも同時に装備され、そして誤作動によって僕の視力は奪われる。
そうなれば戦いどころじゃない。
僕はもう戦うことが出来ないのか?
いや……今は先のことを気にするのはやめよう。
とにかくジェネットやアビーに追いつかないと。
不安を抱える僕だったけれど、気を取り直して山頂までの道のりを見据えた。
山道には一定間隔で松明が焚かれていて夜道を照らし出している。
そこで僕は数メートル先の岩肌に大きなモニターが設置されているのを見た。
大自然の中にいきなり文明の利器が置かれている不自然さを感じながら、僕はモニターに近付いてそこに映し出されている画像を見つめる。
そのモニターにはこの聖岩山における試練をくぐり抜けた者の氏名が写真付きで記されていて、僕の名前が一番最後に表示された。
どうやらそれは合格してここを通過した人たちの名前が記されているようだった。
「通過者名簿か。僕の名前が載るなんて信じられないな」
モニター上の通過者名簿に確かに記載された自分の名前を見ながら、僕は誇らしい気持ちになった。
僕の名前のひとつ手前にアビーとジェネットの名前が記されている。
2人も無事にここを抜けられたんだ。
良かった。
今頃2人とも山頂に到着してるかな。
その後も過去に遡って通過者の氏名と写真がエンドロールのように流れていく。
その指名の羅列を見つめるうちに、僕はふと一人の名前に目を留めた。
「……ん?」
そこに記されていた名前。
それは【アリアナ】だった。
氏名の横に映っている画像は、確かにあの魔道拳士アリアナのものだ。
「アリアナ……この場所に来てたんだ」
逃げる。
暗闇の中をひたすらに逃げる。
背後から追って来る部族の男たちに時おり斬りつけられながら僕は懸命に走った。
だけど視力を奪われた状態での逃走はをより一層疲弊させ、それは長くは続かなかった。
足をもつれさせながら必死で逃げる僕だったけれど、木の根っこのような固いものに足を引っかけて地面に転がってしまった。
「あうっ!」
背中を地面に打ちつけた痛みで息がつまりそうになる。
だけどここで大の字になってしまえば後はもう部族の男たちに斬り刻まれるだけだ。
そう思った僕は全ての苦痛を無視してすぐに立ち上がる。
だけどそこでタリオを握っていた右の二の腕を刃物で斬りつけられてしまった。
「うぎっ!」
その衝撃と鋭い痛みに僕は思わずタリオを手放してしまい、そこに体当たりを食らって後方に倒れ込んだ。
「くはあっ!」
も、もうダメか。
走り続けて息は上がり、興奮状態で頭も働かない。
そして目の前は真っ暗で何も見えない。
僕はいよいよ観念した。
ここまでか。
その時、ふいにガチャリという音がして、僕の左腕に装備していたIRリングが外れたんだ。
その途端だった。
真っ暗闇だった視界が開け、星の見え始めた夜空と松明の明かりに照らし出される山の岩肌や部族の男たちの姿が目に飛び込んできた。
や、やっと目が見えるようになった。
でも……。
僕のライフゲージはオレンジ色に染まっていた。
危険水域である残り10%を切ったという証拠だった。
そして仰向けで地面に横たわる僕はダメージがひどいため起き上がることが出来ない。
そんな僕を見下ろすようにして部族の男らが仁王立ちしている。
ト、トドメを刺される……。
僕は最後に自分ができるわずかな抵抗として倒れたままズリズリと後方に下がった。
そんなことは無駄だと分かっていても、少しでも山頂に近付きたくて。
ふと見上げると、いつの間にか辺りには靄が漂っていた。
僕は疲れと痛みで思考の鈍った頭で茫然と考えた。
だいぶ標高の高いところまで来たから、雲の中に入っちゃったみたいだ。
この場所で僕はゲームオーバーを迎えるのか。
ここが限界なんだなぁ。
僕は悔しさに唇を噛み締めた。
だけどその時……僕は異変に気が付いた。
部族の男たちは先ほど僕を見下ろす位置に立ったまま、一歩も動こうとしない。
鉈を振り下ろせば僕にすぐトドメをさせる距離にいるのに、それをしようとしないんだ。
な、何で……。
すると聞いた事のないジングルが鳴り響き、僕のステータス値に記されていた聖域の掟の合否判定が【適合】から【合格】へと変化したんだ。
途端に部族の男たちが踵を返し、山道を下って帰っていく。
僕は狐につままれたように呆気に取られ、周囲にただよう靄を見回した。
先ほどまで緑豊かだった周辺の景色は再び殺風景な岩肌へと変わり、辺り一体は薄い雲に覆われていた。
もしかして……僕、彼らの縄張りから抜け出せたのか?
それを示すように、ちょうど部族の男たちが先ほど立っていたところで木々が途切れていた。
そうか。
中腹が終わったんだ。
そう悟った途端に僕は全身がまるで鉛のように重く感じられて、大の字で仰向けに横たわったまま動けなくなってしまった。
体のあちこちが痛い。
だけど僕は生き残った。
それから僕はしばらく呆然としていたけど、とにかく起き上がるとアイテム・ストックから取り出した回復ドリンクを服用した。
ライフが少し回復して危険水域を脱するのを確認すると、僕は傍らに落ちているIRリングを拾い上げた。
「どうして勝手に外れたのかな」
先ほど桃色と黒の点滅状態から黒く変色してしまったIRリング。
手にしたそれをマジマジと見つめていると、ふいに僕のメイン・システムに【IRリングをお使いのお客様へ】という警告メッセージが飛び込んできた。
【本製品のご使用時にお客様の装備アイテムとの組み合わせが原因で誤作動が起きる事例が発生しております。このままご使用なされますと、視覚機能障害などの副作用によりキャラクター・プログラムに影響を及ぼす恐れがございます。現在、修復方法の確認を行っておりますので、当面の間、本製品のご使用はお控え下さい】
そういった警告内容だった。
装備との組み合わせ?
タリオとIRリングの組み合わせが良くないってことなのかな。
確かにさっきの蛇たちの動きを見る限り、タリオとIRリングが互いに何らかの影響を与え合っているということが感じられる。
警告内容にはその他にもIRリングが変色したり点滅したりするのは不具合のシグナルだということが記されていた。
さっきの点滅現象はそういうことだったのか。
せっかくミランダにもらったリングだけど、しばらくは使えないな。
そのことを残念に思いながら僕は身を起こし、近くの地面に突き立っているタリオを拾い上げた。
すると再び目の前が真っ暗になった。
「はい?」
な、何で?
何でまた?
二度目の暗転ということもあって、さっきよりは落ち着いていられるけど、僕は再びその場に立ち尽くした。
そこで気が付いたんだけど、僕の左腕にはいつの間にかIRリングが再び装着されていた。
ま、まさか……。
僕はある予想に基づいてタリオの装備を解除した。
僕の予想は当たっていた。
タリオの装備を解除すると、またもや目が見えるようになったんだ。
そしてタリオと同時にIRリングの装備も解除された。
もしかして……タリオとIRリングは何らかの原因で結びついてしまったんだろうか。
だとすると困ったぞ。
「このままじゃ今後タリオが使えない」
タリオを装備すればIRリングも同時に装備され、そして誤作動によって僕の視力は奪われる。
そうなれば戦いどころじゃない。
僕はもう戦うことが出来ないのか?
いや……今は先のことを気にするのはやめよう。
とにかくジェネットやアビーに追いつかないと。
不安を抱える僕だったけれど、気を取り直して山頂までの道のりを見据えた。
山道には一定間隔で松明が焚かれていて夜道を照らし出している。
そこで僕は数メートル先の岩肌に大きなモニターが設置されているのを見た。
大自然の中にいきなり文明の利器が置かれている不自然さを感じながら、僕はモニターに近付いてそこに映し出されている画像を見つめる。
そのモニターにはこの聖岩山における試練をくぐり抜けた者の氏名が写真付きで記されていて、僕の名前が一番最後に表示された。
どうやらそれは合格してここを通過した人たちの名前が記されているようだった。
「通過者名簿か。僕の名前が載るなんて信じられないな」
モニター上の通過者名簿に確かに記載された自分の名前を見ながら、僕は誇らしい気持ちになった。
僕の名前のひとつ手前にアビーとジェネットの名前が記されている。
2人も無事にここを抜けられたんだ。
良かった。
今頃2人とも山頂に到着してるかな。
その後も過去に遡って通過者の氏名と写真がエンドロールのように流れていく。
その指名の羅列を見つめるうちに、僕はふと一人の名前に目を留めた。
「……ん?」
そこに記されていた名前。
それは【アリアナ】だった。
氏名の横に映っている画像は、確かにあの魔道拳士アリアナのものだ。
「アリアナ……この場所に来てたんだ」
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