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第四章 下級兵士アルフレッド
第5話 砂の都に渦巻く策謀
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「我が名はミランダ。深遠の闇を司る魔女なり。砂の都の民たちに恐怖と絶望を植え付けてやるわ!」
砂漠都市ジェルスレイムは悲鳴と怒号に包まれて喧々囂々としていた。
出張襲撃イベント開始時刻の午前9時きっかりに現れた闇の魔女ミランダは、砂の都の中央広場で襲撃を開始したんだ。
この出張襲撃イベントにおいてミランダは一人で多くのプレイヤーたちを相手にするため、特別仕様として彼女のステータスの一部が改変される。
最も特徴的なのは魔力が無尽蔵となり、いくら魔法を使っても尽きることがなくなるという点だ。
そしてライフを完全に回復する超強化ドリンクが3本与えられ、ミランダは長期戦にも耐久し得る強大なボスとなった。
さっそくその特徴を生かして、ミランダは悪神解放を連続で唱え続けて、次々と魔神を呼び出していく。
彼女が呼び出したのは、人型だけど頭には角、背中に両翼、そして尾を生やした魔族タイプの魔神たちだった。
ミランダの命令を受けた無数の魔神たちは地上に降下してプレイヤーたちに襲い掛かる。
多くのプレイヤーやサポートNPCたちが無数の魔神たちと熾烈な戦いを繰り広げる中、ミランダは高見の見物といったように上空に浮かんでいた。
そして建物の屋上などからプレイヤーたちが射かけてくる矢を黒鎖杖で払い落としながら闇閃光で地上を焼き払っていた。
僕はその様子をモニターで眺めながら、ジェルスレイムの街外れにある診療所に向かって街中を歩き続けていた。
ミランダからもらった解毒剤と回復ドリンクで何とか歩けるほどには回復したんだけど、それでも雷蜂に刺された毒は完全には抜け切らなくて、痛む体を引きずるようにして僕は人ごみを掻き分けながら通りを進んでいく。
行き交う人々が口々に交わす会話の中で、僕はふと気になる話を聞いた。
「そういや今日は砂漠に出ないほうがいいって話だぜ。砂嵐が猛威を振るっているし、モンスターが異様に多いんだってよ」
「ああ。その話、俺も聞いたぞ。雷蜂が出たらしいぜ。どうなってんだろうな」
僕はその話を聞きながらウンウンと頷いた。
出た出た。
僕なんか2回も刺されましたよ。
僕が変な誇らしさに内心で胸を張っていると、その話をしている人たちの一人が怪訝そうに眉を潜めて言った。
「雷蜂って森林のモンスターだぞ。何で砂漠に?」
「さぁな。システム・エラーか何かだと思うけどよ」
そういえば……確かに砂漠に出るモンスターじゃなかったような気がするけど。
疑問に思ったけれど、すぐにその人たちの話は猥雑な人ごみのざわめきの中に消えていく。
少し離れた場所にある大通りの突き当たりには大神殿が建っていて、相変わらず多くの人々が出入りしていた。
前にミランダと一緒に通りかかったときと変わらない人の多さだな。
あの時は神の祭られている場所は性に合わないとか言って、ミランダはさっさとその場を後にしたんだよね。
まあ、負傷中の今の僕にとっても、あれだけ人の多い場所を通るのはちょっとしんどいかな。
雑踏の中、時おり人にぶつかられながら人通りの多い表通りを歩くのは辛かったので、僕は路地を一本抜けて裏通りへ入った。
そこは表通りと比べるとだいぶ人が少なくて歩きやすかった。
「あれ? あの人たち……」
裏通りに入ってすぐ、僕は前方から見覚えのある人たちが歩いてくるのを見て足を止めた。
それは昨日、ミランダに警告を与えるために闇の洞窟を訪れた役人の一団だった。
昨日と同様に2人の役人の後ろに護衛の兵士が2名ついている。
彼らも僕に気が付いたみたいで、こちらに近づいてきた。
僕は思わず顔が強張るのを感じたけど、役人たちはそんな僕の前に立つとこう言ったんだ。
「刻限までにミランダの職務履行を確認した。約束通り、ミランダの処分は回避されるものとする。本人にもすでに通達済みだ」
役人は以前と変わらない無愛想な顔でそう言うと、さっさと立ち去っていった。
「よかったぁ。これからもミランダと一緒に仕事が出来る」
僕はミランダの処分が回避されたことを正式に役人の言葉で聞き、安堵に胸をなで下ろしながら、遠ざかる役人たちの背中を眺めた。
居丈高でどうにも好きになれない人たちだけど、それでもひとつだけ分かったことがある。
役人は相変わらずいかめしい表情だったけれど、そこにはミランダが約束を守ったことを認める潔さが表れていた。
彼らは何もミランダが憎くてあんな警告をしたわけじゃないんだ。
それがよく分かった。
役人たちも自分の務めを果たしただけなんだね。
そう考えると僕は少し気分が晴れるのを感じた。
それから振り返って歩き出そうとしたその時、僕は足元に一枚の紙が落ちているのを見て、ふとそれを拾い上げた。
「何だろう?」
それは役人たちが落としていった書類だとすぐに分かった。
なぜなら書面には運営本部の印が押されていたからだ。
僕はその紙を手にしたまま役人たちに目をやろうとしたけれど、すでに彼らの姿は見えなくなっていた。
「行っちゃったか。どこかに預けたほうがいいのかな」
大事そうな書類だし。
そう思った僕だけど、書面の隅に【廃棄処分】の押印がなされているのを見て、それが廃棄すべき書類であることを知った。
「何だ。捨てる書類か……」
だけど僕はその書面の中身に思わずハッとしたんだ。
それは【ミランダ処分時の代替ボスについて】という題名の書類であり、僕の目はその内容に釘付けになった。
そこにはミランダが今回の出張襲撃イベントに間に合わずに処分となった場合に、彼女に代わって闇の洞窟のボスとして君臨する予定だったキャラクターの名前が記されていたんだ。
【魔獣使いキーラ】
【暗黒巫女アディソン】
う、嘘でしょ。
あの2人だったなんて……。
もしミランダが処分されていたら、僕はあの双子の見張り役として闇の洞窟で仕事をしなければならないところだったんだ。
それはとても想像し難い状況だった。
というかミランダがいなくなるなんて絶対に嫌だし、その代わりにあの双子が同僚になるなんて、僕の心情的にはまったく受け入れられないぞ。
ミランダが間に合ったからよかったものの、僕は自分が相当危ない橋を渡ってきたんだと知り、今さらながらに怖くなった。
そんなことを思いながら書面に目を通していくと、どうやら双子のほうから闇の洞窟のボスになると申し出たらしいことが分かった。
そして厳正な審査の結果、候補として選ばれたようだった。
確かにあの双子の禍々しい雰囲気は闇の洞窟に合っている。
でもどうして双子はそんなことを名乗り出たんだろう。
彼女たちは強引で悪質な手を使ってでも自分たちのクラスタを大きくしようと画策している。
ミランダの後釜とはいえ、ボスの立場を手に入れればさらに自分たちの地盤を強固に出来ると考えているんだろうか。
そう考えてみて僕は頭の片隅で何か引っかかっていたものがふいにパチリと音を立ててはまるような気がした。
砂漠で起きた不自然な砂嵐、そして砂漠にいないはずの雷蜂というモンスター。
モンスターには生息分布が決められていて、どこにでも好き勝手に出現するわけじゃない。
たとえば灼熱の火山地帯に雪山のモンスターが現れるなんてことはあり得ない。
でも、モンスターを従えて自在に操ることの出来る魔獣使いのキーラだったら、砂漠に雷蜂を送り込むことも不可能じゃないはずだ。
そして自然災害に見せかけて砂嵐を操ることも、双子の背後についている運営本部の人間だったら不可能じゃない。
それらはあくまでも推測に過ぎないけれど、もし双子がミランダをジェルスレイムに遅刻させ、失格に追い込むことを考えたのだとしたら……砂漠での苦労が全て双子の妨害工作に思えて仕方ない。
僕はそこまで考えてみて、どうにも腑に落ちない思いに思考を彷徨わせた。
だって双子は先日、今回の出張襲撃イベントで自分たちのクラスタに所属する魔道拳士アリアナがミランダを見事討ち果たしてみせると公約したのだから、ミランダが来られなくなったら困るんじゃないだろうか。
いや、待てよ。
う~む。
思考の袋小路にはまってしまった僕はふと立ち止まった。
「そうだ。ジェネットに連絡してみよう」
一人そう呟くと僕はメイン・システムを起動してジェネットに連絡を取ってみた。
砂漠で困っていた難民たちを回復してそろそろこっちに向かってくる頃だろうか。
無事にミランダをジェルスレイムに送り届けられたことだけでも早く伝えたい。
そう思ってアクセスを試みたけれど、ジェネットのメイン・システムには繋がらない。
「ん? どうしたんだ?」
僕は再度操作を行ったけど結果は同じだった。
どういうわけかジェネットは音信不通になっていた。
「ジェネット。何かあったのかな……」
ま、まさかジェネットも双子に襲われているんじゃ……。
不安を覚えた僕が立ち尽くしていると、ふいに誰かに左手を掴まれた。
「えっ?」
驚いて振り返ると、そこには肌の露出の多い踊り子のような恰好をした綺麗なお姉さんが立っていたんだ。
「ふふ。オニーサン。おヒマかしら? 私とイイコトして遊んでいかない?」
「……ファッ?」
砂漠都市ジェルスレイムは悲鳴と怒号に包まれて喧々囂々としていた。
出張襲撃イベント開始時刻の午前9時きっかりに現れた闇の魔女ミランダは、砂の都の中央広場で襲撃を開始したんだ。
この出張襲撃イベントにおいてミランダは一人で多くのプレイヤーたちを相手にするため、特別仕様として彼女のステータスの一部が改変される。
最も特徴的なのは魔力が無尽蔵となり、いくら魔法を使っても尽きることがなくなるという点だ。
そしてライフを完全に回復する超強化ドリンクが3本与えられ、ミランダは長期戦にも耐久し得る強大なボスとなった。
さっそくその特徴を生かして、ミランダは悪神解放を連続で唱え続けて、次々と魔神を呼び出していく。
彼女が呼び出したのは、人型だけど頭には角、背中に両翼、そして尾を生やした魔族タイプの魔神たちだった。
ミランダの命令を受けた無数の魔神たちは地上に降下してプレイヤーたちに襲い掛かる。
多くのプレイヤーやサポートNPCたちが無数の魔神たちと熾烈な戦いを繰り広げる中、ミランダは高見の見物といったように上空に浮かんでいた。
そして建物の屋上などからプレイヤーたちが射かけてくる矢を黒鎖杖で払い落としながら闇閃光で地上を焼き払っていた。
僕はその様子をモニターで眺めながら、ジェルスレイムの街外れにある診療所に向かって街中を歩き続けていた。
ミランダからもらった解毒剤と回復ドリンクで何とか歩けるほどには回復したんだけど、それでも雷蜂に刺された毒は完全には抜け切らなくて、痛む体を引きずるようにして僕は人ごみを掻き分けながら通りを進んでいく。
行き交う人々が口々に交わす会話の中で、僕はふと気になる話を聞いた。
「そういや今日は砂漠に出ないほうがいいって話だぜ。砂嵐が猛威を振るっているし、モンスターが異様に多いんだってよ」
「ああ。その話、俺も聞いたぞ。雷蜂が出たらしいぜ。どうなってんだろうな」
僕はその話を聞きながらウンウンと頷いた。
出た出た。
僕なんか2回も刺されましたよ。
僕が変な誇らしさに内心で胸を張っていると、その話をしている人たちの一人が怪訝そうに眉を潜めて言った。
「雷蜂って森林のモンスターだぞ。何で砂漠に?」
「さぁな。システム・エラーか何かだと思うけどよ」
そういえば……確かに砂漠に出るモンスターじゃなかったような気がするけど。
疑問に思ったけれど、すぐにその人たちの話は猥雑な人ごみのざわめきの中に消えていく。
少し離れた場所にある大通りの突き当たりには大神殿が建っていて、相変わらず多くの人々が出入りしていた。
前にミランダと一緒に通りかかったときと変わらない人の多さだな。
あの時は神の祭られている場所は性に合わないとか言って、ミランダはさっさとその場を後にしたんだよね。
まあ、負傷中の今の僕にとっても、あれだけ人の多い場所を通るのはちょっとしんどいかな。
雑踏の中、時おり人にぶつかられながら人通りの多い表通りを歩くのは辛かったので、僕は路地を一本抜けて裏通りへ入った。
そこは表通りと比べるとだいぶ人が少なくて歩きやすかった。
「あれ? あの人たち……」
裏通りに入ってすぐ、僕は前方から見覚えのある人たちが歩いてくるのを見て足を止めた。
それは昨日、ミランダに警告を与えるために闇の洞窟を訪れた役人の一団だった。
昨日と同様に2人の役人の後ろに護衛の兵士が2名ついている。
彼らも僕に気が付いたみたいで、こちらに近づいてきた。
僕は思わず顔が強張るのを感じたけど、役人たちはそんな僕の前に立つとこう言ったんだ。
「刻限までにミランダの職務履行を確認した。約束通り、ミランダの処分は回避されるものとする。本人にもすでに通達済みだ」
役人は以前と変わらない無愛想な顔でそう言うと、さっさと立ち去っていった。
「よかったぁ。これからもミランダと一緒に仕事が出来る」
僕はミランダの処分が回避されたことを正式に役人の言葉で聞き、安堵に胸をなで下ろしながら、遠ざかる役人たちの背中を眺めた。
居丈高でどうにも好きになれない人たちだけど、それでもひとつだけ分かったことがある。
役人は相変わらずいかめしい表情だったけれど、そこにはミランダが約束を守ったことを認める潔さが表れていた。
彼らは何もミランダが憎くてあんな警告をしたわけじゃないんだ。
それがよく分かった。
役人たちも自分の務めを果たしただけなんだね。
そう考えると僕は少し気分が晴れるのを感じた。
それから振り返って歩き出そうとしたその時、僕は足元に一枚の紙が落ちているのを見て、ふとそれを拾い上げた。
「何だろう?」
それは役人たちが落としていった書類だとすぐに分かった。
なぜなら書面には運営本部の印が押されていたからだ。
僕はその紙を手にしたまま役人たちに目をやろうとしたけれど、すでに彼らの姿は見えなくなっていた。
「行っちゃったか。どこかに預けたほうがいいのかな」
大事そうな書類だし。
そう思った僕だけど、書面の隅に【廃棄処分】の押印がなされているのを見て、それが廃棄すべき書類であることを知った。
「何だ。捨てる書類か……」
だけど僕はその書面の中身に思わずハッとしたんだ。
それは【ミランダ処分時の代替ボスについて】という題名の書類であり、僕の目はその内容に釘付けになった。
そこにはミランダが今回の出張襲撃イベントに間に合わずに処分となった場合に、彼女に代わって闇の洞窟のボスとして君臨する予定だったキャラクターの名前が記されていたんだ。
【魔獣使いキーラ】
【暗黒巫女アディソン】
う、嘘でしょ。
あの2人だったなんて……。
もしミランダが処分されていたら、僕はあの双子の見張り役として闇の洞窟で仕事をしなければならないところだったんだ。
それはとても想像し難い状況だった。
というかミランダがいなくなるなんて絶対に嫌だし、その代わりにあの双子が同僚になるなんて、僕の心情的にはまったく受け入れられないぞ。
ミランダが間に合ったからよかったものの、僕は自分が相当危ない橋を渡ってきたんだと知り、今さらながらに怖くなった。
そんなことを思いながら書面に目を通していくと、どうやら双子のほうから闇の洞窟のボスになると申し出たらしいことが分かった。
そして厳正な審査の結果、候補として選ばれたようだった。
確かにあの双子の禍々しい雰囲気は闇の洞窟に合っている。
でもどうして双子はそんなことを名乗り出たんだろう。
彼女たちは強引で悪質な手を使ってでも自分たちのクラスタを大きくしようと画策している。
ミランダの後釜とはいえ、ボスの立場を手に入れればさらに自分たちの地盤を強固に出来ると考えているんだろうか。
そう考えてみて僕は頭の片隅で何か引っかかっていたものがふいにパチリと音を立ててはまるような気がした。
砂漠で起きた不自然な砂嵐、そして砂漠にいないはずの雷蜂というモンスター。
モンスターには生息分布が決められていて、どこにでも好き勝手に出現するわけじゃない。
たとえば灼熱の火山地帯に雪山のモンスターが現れるなんてことはあり得ない。
でも、モンスターを従えて自在に操ることの出来る魔獣使いのキーラだったら、砂漠に雷蜂を送り込むことも不可能じゃないはずだ。
そして自然災害に見せかけて砂嵐を操ることも、双子の背後についている運営本部の人間だったら不可能じゃない。
それらはあくまでも推測に過ぎないけれど、もし双子がミランダをジェルスレイムに遅刻させ、失格に追い込むことを考えたのだとしたら……砂漠での苦労が全て双子の妨害工作に思えて仕方ない。
僕はそこまで考えてみて、どうにも腑に落ちない思いに思考を彷徨わせた。
だって双子は先日、今回の出張襲撃イベントで自分たちのクラスタに所属する魔道拳士アリアナがミランダを見事討ち果たしてみせると公約したのだから、ミランダが来られなくなったら困るんじゃないだろうか。
いや、待てよ。
う~む。
思考の袋小路にはまってしまった僕はふと立ち止まった。
「そうだ。ジェネットに連絡してみよう」
一人そう呟くと僕はメイン・システムを起動してジェネットに連絡を取ってみた。
砂漠で困っていた難民たちを回復してそろそろこっちに向かってくる頃だろうか。
無事にミランダをジェルスレイムに送り届けられたことだけでも早く伝えたい。
そう思ってアクセスを試みたけれど、ジェネットのメイン・システムには繋がらない。
「ん? どうしたんだ?」
僕は再度操作を行ったけど結果は同じだった。
どういうわけかジェネットは音信不通になっていた。
「ジェネット。何かあったのかな……」
ま、まさかジェネットも双子に襲われているんじゃ……。
不安を覚えた僕が立ち尽くしていると、ふいに誰かに左手を掴まれた。
「えっ?」
驚いて振り返ると、そこには肌の露出の多い踊り子のような恰好をした綺麗なお姉さんが立っていたんだ。
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