65 / 91
第五章 魔獣使いキーラ & 暗黒巫女アディソン
第5話 苦境に陥る魔女と聖女
しおりを挟む
モニターに映る二つの戦いはともに一方的な様相を呈していた。
ミランダ vs アリアナ。
ジェネット vs キーラ&アディソン。
そのうちの片方、オアシスの岸辺では砂地をじりじりと後退するミランダをアリアナが追撃していく。
体をろくに動かすことも出来ず、ミランダの様子は明らかにおかしかった。
反撃することもままならず、アリアナの攻撃を受けてミランダのライフがどんどん減っていく。
や、やばいぞ。
「ミランダが……ピンチだ」
ここでミランダのライフが尽きればイベントはアリアナの勝利となる。
だからといってミランダが失うものは何もない。
彼女は運営本部との約束通りイベントに出場し、責任は果たしているんだから。
せいぜい敗北によってミランダのボスとしての評価が多少ダウンする程度のことで、出張襲撃イベントは終了して彼女闇の洞窟に戻ることになるだけだ。
でも……。
「ミランダ。悔しいだろうな」
僕は思わず唇を噛んだ。
これがもし正々堂々の真っ向勝負だったら結果がどうであれ僕はこんな気持ちにはならないだろう。
だけどミランダと戦っているアリアナは黒幕によって生み出されたコピーであって本来のアリアナじゃない。
そして……ミランダの突然の不調は明らかにウイルスが関係しているとしか思えなかった。
こんな条件下で勝敗を決することにミランダも腹を立てているはずだ。
結局は双子の……いや黒幕の手の平の上ってことだし、それにいくら悪条件だからといって負けて仕方なしと思えるミランダじゃない。
僕はそんな彼女の気持ちが手に取るように分かり、自分自身も悔しさに身を震わせた。
アビーの治療によってウイルスは除去したはずだし、ワクチン投与によって予防済みのミランダになぜここにきてあんな症状が出るのか僕には理解できなかった。
だけど僕はさっきまで読んでいた黒幕の報告書に書かれた最後の一文が関係しているように思えて仕方がなかったんだ。
【ウイルスがワクチンと結合した時の動きについては……】
ウイルスとワクチンが結合?
ワクチンを取り入れたミランダやジェネットの体内には抗体が構築され、本来ならばそれが侵入してきたウイルスを攻撃して除去してくれるはずだ。
だけどウイルスが完全には除去されず、そのワクチンと結合して何らかの変化を遂げ、その影響でミランダやジェネットを今のような状態に陥らせる。
そんなことがあるんだろうか。
う~ん……ああもう!
僕じゃいくら考えても分からない!
こんな時にアビーがいてくれたら、頭の悪い僕に分かりやすく説明してくれたかもしれないのに。
消えてしまったアビーのことを思ってうつむく僕は、もう一つのモニターからジェネットの発した苦痛の声にハッと顔を上げた。
地下の大広間を映し出すモニター上では、キーラの振るう獣属鞭を鈍い動きで必死に避けながら後退するジェネットに、アディソンが吸血杖で激しく殴りかかる。
これを避け切れずにその身に受けたジェネットのライフは大きく削り取られていく。
ジェネットのライフはすでに半分を切り、なおも減り続けていた。
「ジェネット!」
僕は思わず声を上げた。
こっちはミランダの状況よりもマズいぞ。
ミランダ同様に動きの鈍くなったジェネットは、双子の連続攻撃を受けて大苦戦に陥っていた。
それに衆目環視の中で行われている地上の戦いと違い、ジェネットと双子の戦いは誰にも見られていない。
そんな状況だから双子は遠慮なく卑劣な手を使ってくるだろう。
せめて懺悔主党の人達が見ててくれたら……。
そう思ったけれど望みは薄い。
前衛に立つアディソンがジェネットを攻撃している間、後方から獣属鞭でジェネットを牽制し続けるキーラは、アイテム・ストックから黒くて太い鎖を取り出した。
あ、あれはアリアナを縛りつけていた鎖だ。
そうか。
双子はジェネットを倒すのではなくて、捕獲してどこかに連れ去る気なんだ。
双子の会話がモニターから聞こえてきた。
『さあ、ついに年貢の納め時だぜ。ジェネット。心配すんな。殺しはしねえから。今からいいところに連れて行ってやるよ』
興奮と歓喜に満ちた面持ちでそう言うキーラとは対照的に、アディソンはいつにも増して冷静な口調で言った。
『いいところ? 地獄の間違いですよ。思慮深さの欠片もないお姉さま。ジェネット。あなたを監禁して丸裸にひん剥いて、分析・解剖・人体実験のフルコースを堪能させてあげましょう。忌々しき神の作りし召使いの尼僧の体には一体どのような秘密が隠されているのか実に楽しみですよ』
そう言うとアディソンは冷笑を浮かべて、さらにジェネットを攻め立てる。
動きの鈍いジェネットには魔法攻撃よりも打撃による攻撃のほうが効果的と見て、双子は寸断なく攻撃を仕掛け続けていた。
そうした猛攻に押されながらもジェネットは気丈に双子を睨みつける。
『罪深き悪女たちよ。あなた方のいいようにはさせません。必ず天罰が下りますよ』
これを聞いたキーラが高笑いを響かせる。
『ハッハッハ! そんなザマでよく言うぜ。どう天罰を下すってんだよ。この期に及んで神頼みか? 出来もしねえ捨てゼリフ吐くようじゃ、不屈の聖女様もいよいよ店じまいだなぁ』
嘲るようにそう言うキーラを冷然とした目で見据えながら、ジェネットは言葉を返す。
『たとえ私を滅したとしても、あなた方が神の御手から逃れる術はありません。天網恢恢疎にして漏らさず。打ちのめされるその時になって、あなた方にもそれが分かるでしょう』
整然とそう告げるジェネットにキーラは顔をしかめた。
『ケッ。抜かせ。悪は必ず滅びるってか? 上等だよ。悪の限りを尽くした果てにアタシは必ず高笑いしてやるさ』
『お喋りお馬鹿なお姉さま。そのくらいになさいまし。口八丁の尼僧相手に問答など無用です。粛々と目的を果たしましょう』
双子はコンビネーションを用いて着実にジェネットにダメージを与えていき、捕縛できる隙を狙い続けている。
双子に追い詰められるジェネット。
アリアナに大苦戦を強いられているミランダ。
そんな2人の苦境を目の当たりにしながら僕は自分の膝を力いっぱい叩いた。
「くそっ! 黙って見ている事しか出来ないのか!」
いてもたってもいられなくなり、僕はすぐに立ち上がると部屋の中を歩いて見回った。
それほど広くはない部屋の中を一通り確認したけれど、この部屋には出入口が存在しないことが分かった。
また回転扉が壁に隠されているんじゃないかと疑って、手で届く位置の壁や床をしらみつぶしに触ってみたけれど、それらしきものは見つからない。
完全なる密室空洞みたいだ。
この部屋には機密情報がたくさん存在するから、秘匿性を保つためにおそらくあの双子の魔法陣じゃないと出入り出来ないようになっているんだろう。
アリアナを連れてどうにかこの場所から逃げ出したいけれど、双子が魔法陣を使ってこの部屋への通路を開通してくれない限り、脱出は不可能だろう。
どうしたらいいんだ。
僕は万策尽きて、横たわるアリアナの傍に膝をついた。
傷つき眠るアリアナの姿を見るうちに僕は無力感に苛まれて左手で地面を殴りつけた。
助けてあげられない。
ミランダのこともジェネットのことも……そしてアリアナのことも。
「……ん?」
その時、地面に打ち付けた拳に鈍い痛みを覚えながら僕は耳にかすかに聞こえた音に顔を上げた。
僕とアリアナのいる場所からほんの数メートル先は岩肌の壁だ。
その壁の向こう側からほんのわずかに音が聞こえたような気がした。
僕はすぐに立ち上がり、ゴツゴツとした岩の壁に耳を押し当てた。
すると振動を伴って確かに音が聞こえてきたんだ。
それはモニターから聞こえている音と同じだった。
「ジェ、ジェネットだ……」
そう。
双子とジェネットが戦う音や声が壁の向こう側から聞こえてくる。
僕はそこで初めて自分がいるこの部屋の位置関係を予測することが出来た。
どこか遠くの地下に飛ばされてしまったのかと思っていたけれど、ここはさっき僕がいた大広間のすぐ隣の空間なんだ。
「すぐ隣にジェネットが……ジェネットがいる!」
僕はそう声を漏らすと、無我夢中で岩肌の壁をあちこち手で押し始めた。
どこかに……どこかに隙間が、回転扉があるんじゃないのか?
必死に探し続ける僕だけれど、それらしきものを探り当てることは出来ない。
「こ、こうなったら……」
仕方なく僕は左手にタリオを握り締め、その刀身で壁を思い切り斬りつけた。
ガキンと硬い音が鳴り響き、衝撃に手が痺れるけれど、岩肌がわずかに削れただけだった。
くっ……ダメだ。
これじゃタリオのほうが折れてしまう。
僕はその部屋に置かれていた金属の箱やら備品やらで重量のありそうなものを左手で持ち上げて、片っ端から岩壁に叩きつけた。
けたたましい音が響き渡るけれど、どんなにやっても壁はビクともしなかった。
ひたすらに物をぶつけ続けた僕は肩で息をしながら落胆の声を漏らす。
「ハッ……ハッ……だ、だめか……もっと重くて大きいものでもない限り無理だ。か、片手で持ち上げられる程度のものじゃ……ん?」
そう言って自分の左手を見た僕は気が付いた。
左手首に装備しているIRリングがいつの間にか元の輝きを取り戻していたことに。
ミランダ vs アリアナ。
ジェネット vs キーラ&アディソン。
そのうちの片方、オアシスの岸辺では砂地をじりじりと後退するミランダをアリアナが追撃していく。
体をろくに動かすことも出来ず、ミランダの様子は明らかにおかしかった。
反撃することもままならず、アリアナの攻撃を受けてミランダのライフがどんどん減っていく。
や、やばいぞ。
「ミランダが……ピンチだ」
ここでミランダのライフが尽きればイベントはアリアナの勝利となる。
だからといってミランダが失うものは何もない。
彼女は運営本部との約束通りイベントに出場し、責任は果たしているんだから。
せいぜい敗北によってミランダのボスとしての評価が多少ダウンする程度のことで、出張襲撃イベントは終了して彼女闇の洞窟に戻ることになるだけだ。
でも……。
「ミランダ。悔しいだろうな」
僕は思わず唇を噛んだ。
これがもし正々堂々の真っ向勝負だったら結果がどうであれ僕はこんな気持ちにはならないだろう。
だけどミランダと戦っているアリアナは黒幕によって生み出されたコピーであって本来のアリアナじゃない。
そして……ミランダの突然の不調は明らかにウイルスが関係しているとしか思えなかった。
こんな条件下で勝敗を決することにミランダも腹を立てているはずだ。
結局は双子の……いや黒幕の手の平の上ってことだし、それにいくら悪条件だからといって負けて仕方なしと思えるミランダじゃない。
僕はそんな彼女の気持ちが手に取るように分かり、自分自身も悔しさに身を震わせた。
アビーの治療によってウイルスは除去したはずだし、ワクチン投与によって予防済みのミランダになぜここにきてあんな症状が出るのか僕には理解できなかった。
だけど僕はさっきまで読んでいた黒幕の報告書に書かれた最後の一文が関係しているように思えて仕方がなかったんだ。
【ウイルスがワクチンと結合した時の動きについては……】
ウイルスとワクチンが結合?
ワクチンを取り入れたミランダやジェネットの体内には抗体が構築され、本来ならばそれが侵入してきたウイルスを攻撃して除去してくれるはずだ。
だけどウイルスが完全には除去されず、そのワクチンと結合して何らかの変化を遂げ、その影響でミランダやジェネットを今のような状態に陥らせる。
そんなことがあるんだろうか。
う~ん……ああもう!
僕じゃいくら考えても分からない!
こんな時にアビーがいてくれたら、頭の悪い僕に分かりやすく説明してくれたかもしれないのに。
消えてしまったアビーのことを思ってうつむく僕は、もう一つのモニターからジェネットの発した苦痛の声にハッと顔を上げた。
地下の大広間を映し出すモニター上では、キーラの振るう獣属鞭を鈍い動きで必死に避けながら後退するジェネットに、アディソンが吸血杖で激しく殴りかかる。
これを避け切れずにその身に受けたジェネットのライフは大きく削り取られていく。
ジェネットのライフはすでに半分を切り、なおも減り続けていた。
「ジェネット!」
僕は思わず声を上げた。
こっちはミランダの状況よりもマズいぞ。
ミランダ同様に動きの鈍くなったジェネットは、双子の連続攻撃を受けて大苦戦に陥っていた。
それに衆目環視の中で行われている地上の戦いと違い、ジェネットと双子の戦いは誰にも見られていない。
そんな状況だから双子は遠慮なく卑劣な手を使ってくるだろう。
せめて懺悔主党の人達が見ててくれたら……。
そう思ったけれど望みは薄い。
前衛に立つアディソンがジェネットを攻撃している間、後方から獣属鞭でジェネットを牽制し続けるキーラは、アイテム・ストックから黒くて太い鎖を取り出した。
あ、あれはアリアナを縛りつけていた鎖だ。
そうか。
双子はジェネットを倒すのではなくて、捕獲してどこかに連れ去る気なんだ。
双子の会話がモニターから聞こえてきた。
『さあ、ついに年貢の納め時だぜ。ジェネット。心配すんな。殺しはしねえから。今からいいところに連れて行ってやるよ』
興奮と歓喜に満ちた面持ちでそう言うキーラとは対照的に、アディソンはいつにも増して冷静な口調で言った。
『いいところ? 地獄の間違いですよ。思慮深さの欠片もないお姉さま。ジェネット。あなたを監禁して丸裸にひん剥いて、分析・解剖・人体実験のフルコースを堪能させてあげましょう。忌々しき神の作りし召使いの尼僧の体には一体どのような秘密が隠されているのか実に楽しみですよ』
そう言うとアディソンは冷笑を浮かべて、さらにジェネットを攻め立てる。
動きの鈍いジェネットには魔法攻撃よりも打撃による攻撃のほうが効果的と見て、双子は寸断なく攻撃を仕掛け続けていた。
そうした猛攻に押されながらもジェネットは気丈に双子を睨みつける。
『罪深き悪女たちよ。あなた方のいいようにはさせません。必ず天罰が下りますよ』
これを聞いたキーラが高笑いを響かせる。
『ハッハッハ! そんなザマでよく言うぜ。どう天罰を下すってんだよ。この期に及んで神頼みか? 出来もしねえ捨てゼリフ吐くようじゃ、不屈の聖女様もいよいよ店じまいだなぁ』
嘲るようにそう言うキーラを冷然とした目で見据えながら、ジェネットは言葉を返す。
『たとえ私を滅したとしても、あなた方が神の御手から逃れる術はありません。天網恢恢疎にして漏らさず。打ちのめされるその時になって、あなた方にもそれが分かるでしょう』
整然とそう告げるジェネットにキーラは顔をしかめた。
『ケッ。抜かせ。悪は必ず滅びるってか? 上等だよ。悪の限りを尽くした果てにアタシは必ず高笑いしてやるさ』
『お喋りお馬鹿なお姉さま。そのくらいになさいまし。口八丁の尼僧相手に問答など無用です。粛々と目的を果たしましょう』
双子はコンビネーションを用いて着実にジェネットにダメージを与えていき、捕縛できる隙を狙い続けている。
双子に追い詰められるジェネット。
アリアナに大苦戦を強いられているミランダ。
そんな2人の苦境を目の当たりにしながら僕は自分の膝を力いっぱい叩いた。
「くそっ! 黙って見ている事しか出来ないのか!」
いてもたってもいられなくなり、僕はすぐに立ち上がると部屋の中を歩いて見回った。
それほど広くはない部屋の中を一通り確認したけれど、この部屋には出入口が存在しないことが分かった。
また回転扉が壁に隠されているんじゃないかと疑って、手で届く位置の壁や床をしらみつぶしに触ってみたけれど、それらしきものは見つからない。
完全なる密室空洞みたいだ。
この部屋には機密情報がたくさん存在するから、秘匿性を保つためにおそらくあの双子の魔法陣じゃないと出入り出来ないようになっているんだろう。
アリアナを連れてどうにかこの場所から逃げ出したいけれど、双子が魔法陣を使ってこの部屋への通路を開通してくれない限り、脱出は不可能だろう。
どうしたらいいんだ。
僕は万策尽きて、横たわるアリアナの傍に膝をついた。
傷つき眠るアリアナの姿を見るうちに僕は無力感に苛まれて左手で地面を殴りつけた。
助けてあげられない。
ミランダのこともジェネットのことも……そしてアリアナのことも。
「……ん?」
その時、地面に打ち付けた拳に鈍い痛みを覚えながら僕は耳にかすかに聞こえた音に顔を上げた。
僕とアリアナのいる場所からほんの数メートル先は岩肌の壁だ。
その壁の向こう側からほんのわずかに音が聞こえたような気がした。
僕はすぐに立ち上がり、ゴツゴツとした岩の壁に耳を押し当てた。
すると振動を伴って確かに音が聞こえてきたんだ。
それはモニターから聞こえている音と同じだった。
「ジェ、ジェネットだ……」
そう。
双子とジェネットが戦う音や声が壁の向こう側から聞こえてくる。
僕はそこで初めて自分がいるこの部屋の位置関係を予測することが出来た。
どこか遠くの地下に飛ばされてしまったのかと思っていたけれど、ここはさっき僕がいた大広間のすぐ隣の空間なんだ。
「すぐ隣にジェネットが……ジェネットがいる!」
僕はそう声を漏らすと、無我夢中で岩肌の壁をあちこち手で押し始めた。
どこかに……どこかに隙間が、回転扉があるんじゃないのか?
必死に探し続ける僕だけれど、それらしきものを探り当てることは出来ない。
「こ、こうなったら……」
仕方なく僕は左手にタリオを握り締め、その刀身で壁を思い切り斬りつけた。
ガキンと硬い音が鳴り響き、衝撃に手が痺れるけれど、岩肌がわずかに削れただけだった。
くっ……ダメだ。
これじゃタリオのほうが折れてしまう。
僕はその部屋に置かれていた金属の箱やら備品やらで重量のありそうなものを左手で持ち上げて、片っ端から岩壁に叩きつけた。
けたたましい音が響き渡るけれど、どんなにやっても壁はビクともしなかった。
ひたすらに物をぶつけ続けた僕は肩で息をしながら落胆の声を漏らす。
「ハッ……ハッ……だ、だめか……もっと重くて大きいものでもない限り無理だ。か、片手で持ち上げられる程度のものじゃ……ん?」
そう言って自分の左手を見た僕は気が付いた。
左手首に装備しているIRリングがいつの間にか元の輝きを取り戻していたことに。
0
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
短編)どうぞ、勝手に滅んでください。
黑野羊
恋愛
二度も捨てられた聖女です。真実の愛を見つけたので、国は救いません。
あらすじ)
大陸中央にあるルオーゴ王国で、国を守る結界を維持してきた聖女ロザリア。
政略のため王太子と婚約していた彼女は、突如『真の聖女』が現れたとして婚約を破棄され、聖女の座を追われてしまう。さらに、代わりに婚姻しろと命じられた聖騎士からも拒絶され、実家にも見捨てられたロザリアは、『最果ての修道院』へと追放された。
けれど彼女はそこで、地位や栄光、贅沢などとはほど遠い、無条件に寄り添ってくれる『真実の愛』と穏やかな日々を手にいれる。
やがて聖女を失った王国は、崩壊へ向かっていき――。
ーーー
※カクヨム、なろうにも掲載しています
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
お飾りの婚約者で結構です! 殿下のことは興味ありませんので、お構いなく!
にのまえ
恋愛
すでに寵愛する人がいる、殿下の婚約候補決めの舞踏会を開くと、王家の勅命がドーリング公爵家に届くも、姉のミミリアは嫌がった。
公爵家から一人娘という言葉に、舞踏会に参加することになった、ドーリング公爵家の次女・ミーシャ。
家族の中で“役立たず”と蔑まれ、姉の身代わりとして差し出された彼女の唯一の望みは――「舞踏会で、美味しい料理を食べること」。
だが、そんな慎ましい願いとは裏腹に、
舞踏会の夜、思いもよらぬ出来事が起こりミーシャは前世、読んでいた小説の世界だと気付く。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる