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5章 領都プリンシバル
60話 模擬戦
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野外教室に集まる学生たちに囲まれて、なぜか当然のように仕切り出したメーカー教授。
いつの間にやら模擬戦をやる羽目になりつつある俺。
気合い入りまくりの金髪高飛車お嬢さんがメーカー教授に詰め寄る。
「バカにしないでいただきたい。こやつはDランクの冒険者と聞く。私は幼き頃より宮廷魔導師に師事し魔法の手ほどきを受けてきている。下位の冒険者と戦ってなんの訓練となる」
どうやら相手が俺だとお気に召さらないらしい。大丈夫、俺もお気に召しませんから。
「子供のお稽古事と実戦を一緒にしないでいただけますか」
「なに?」
なんといきなりルナステラさんが割り込んでくる。
「冒険者は命がけの戦いを経験しているのです。死と隣り合わせでランクを上げていく、それが冒険者というものなのです。檻の中で母鳥の翼に守られた雛鳥には理解できないとと思いますが」
「無礼者! 貴様何者だ!」
金髪お嬢さんの矛先が変わる。
「初めまして。トーマ様の従者でルナステラと申します。ということでトーマさん出番です」
おい! 何を司会者みたいに俺に出番を譲ってるんだ。
「魔法使いとの模擬戦等なんか俺に出来るわけないでしょ。煽るんじゃない」
小声でルナステラさんに詰め寄る俺。
ウルウルと期待を込めた目で俺を見上げるルナステラさん。
そんな目で見るな!
「わかった。お望み通り模擬戦をしてやろうではないか。ただし命の保証はしない。わが火属性魔法で火だるまになっても文句を言わんことだ」
ドンと魔法杖を地面に立てる高飛車お嬢さん。
「心配せんで良い。私は回復魔法が使える。備え付けの回復薬もあるだろう。学生諸君もよく見ておくと良い。これが戦闘魔法の実戦だ」
何を煽ってるんだよこの教授。
「あのう……俺、剣士なんですが、魔法職との戦闘なんて模擬戦にはならないのではないでしょうか」
「構わん。本気で来い。こちらも容赦はせん」
完全に舞い上がっている高飛車お嬢さん。意味を分かっているんだろうか。
「トーマさんこれを」
といって倉庫から運んであった備品の中から模擬刀を差し出すルナステラさん。
いや、相手を傷つけるのを心配しているんじゃなくてえ、こっちの身体が心配なの。
「よし、学生諸君、場所を開けなさい。審判は私が行う。ルールは相手が負けを認めるか私が止めるまでだ」
持っている杖をブンブン振りながら、俺から距離を取る高飛車お嬢さん。魔法だけではなく杖でも戦えるのだろう。アドラーブルで会った自称元宮廷魔道士のフラムのおばちゃんみたいに。
俺は手に持った模擬刀を見る。ショートソードを模した木刀で結構硬い木でできている。当たると痛そう。
仕方がないので愛刀鬼切丸と肩で寝ている馬鹿猫ミーを引っぺがしてルナステラさんに預かってもらう。
ミー? ムミミユ……と寝ぼけながらもルナステラさんの腕の中で寝直すミー。誰でもええんかい。
仕方がないので俺も位置につく。
どうしよう。魔法使いとどうやって戦うんだ。とりあえず身体強化を事前にかけておく。これでちょっとは逃げやすいだろう。
「よし準備はいいか」
「おう!」
気合い入ってるなあお嬢さん。
「それでは、始め!」
俺は剣を構え、いつでも動けるように……あれ?
「我が命ずる……我が手に炎……」
あの、ひょっとして呪文唱えてるの?
高飛車お嬢さんは杖を両手で構え、ブツブツ呪文らしきものを唱え始めている。目まで閉じて……。
「集い来れ! 赤き火球となり我が敵を……」
ごん!
「痛い!」
頭を抱えてうずくまる高飛車お嬢さん。
俺は彼女が呪文を唱えている間、トコトコ近づいて行って頭に模擬刀をゴンと……。
「な、何をする貴様あ!」
「え? 何をって、一対一の模擬戦なんですけど、始めって声がかかってるんですけど」
「卑怯だぞ貴様! 呪文を唱えているお嬢様に対して攻撃を加えるとは、恥を知れ!」
後ろに控えていた従者二人が剣に手をかけて迫ってくる。
「これだから下賎な冒険者風情は……」
はあ……、せめて呪文を唱える時は目を閉じるのやめたほうがいいと思うけど。
ざわざわしている学生たち。ガッツポーズをしているルナステラさんと凸凹教務助手。いいのか凸凹コンビ。
ノタノタと走ってくる審判役のメーカー教授。
「まだ続けるんですしょうか?」
といって模擬刀を肩に担ぐ俺。
「待て待て、これは戦闘魔法基礎の授業である。模擬戦といえば魔法を使って戦うべきだろう」
「一応身体強化を使いましたけど」
「うん、そういう意味ではなくてだなあ……よし、仕切り直しだ。お互い戦闘魔法で模擬戦をするように。ささ、位置に戻って」
ざわざわ……。
「あれは卑怯だよなあ」
「でも実戦じゃ呪文唱えるの待ってくれないし……」
「それにしても女の子を殴るなんて」
「でも魔法使いって女の子も多いし……」
かしましいお客さんたち。でもどうしよう。攻撃魔法なんて俺は使えないんだけど。
「よし、それでは今から模擬戦を開始する。始め!」
あ、なかったことにしやがった。
金髪高飛車お嬢さんは再び杖をかまえる。
やばいよどうしよう。俺はもともと攻撃魔法は使えない。マナは体内にあるが外へ放出する能力がないらしい。
「我が命ずる、我が手に炎、集い来たれ……」
そうだ炎系の魔法ならサラマンダーの火球をぶった切ったロサードさんの技が使えるんじゃ……。
「赤き火球となり我が敵を貫け……」
体のマナを剣に流して……あれ模擬刀ってマナを流せるんだろうか。
「ファイアーボール!」
叫び声とともに杖を突き出す高飛車お嬢さん。
炎の魔法が俺に……俺に向かって……飛んできている?
決して遅いスピードではないのだが、キャッチボールのような速度で炎の塊が飛んでくる。
あの、普通に避けれるんですけど、でも避けたらまた何グセつけられんだろうなあ……。
俺は目の前に飛んで来たファイアーボールを模擬刀でぶった切る。
バン!
あ、切れた。
「「「おおっ!」」」
「魔法を剣で切ったぞ」
「うそ、 魔法って切れるの?」
学生たちが騒いでる。
俺はトコトコと高飛車お嬢さんへ近づいていく。
焦ったお嬢さんは再び呪文を繰り出す。
「我が命ずる、猛る灼熱の炎よ、集い来れ、赤き火球となり我が敵を貫け、ファイアーーーーボーーーール!」
さっきより力が入ってる。より強力な魔法が来るのか、赤い火の玉が迫る。それに向かって模擬刀を振り切る。
バン! バキッ。
あ、火の玉は砕けたけど一緒に模擬刀も砕け飛んだ。
やばい、このままじゃ次の魔法攻撃が直撃する……ほどの速度はないけれど、仕方がないので踏み込んで伝家の宝刀回し蹴り。
バキッ!
彼女の構えた杖が真っ二つに折れた。
流石に女の子を蹴るわけにはいかない。
両手に離れた杖の成れの果てを絶句して見つめるお嬢様。
「う……う……うわーーーん、お父様に入学祝いに買っていただいた魔法杖があーーー」
ぺたんと地面に座り込んだお嬢様は大声で泣き出した。
なんかすごい罪悪感。俺が悪いんだろうか?
いつの間にやら模擬戦をやる羽目になりつつある俺。
気合い入りまくりの金髪高飛車お嬢さんがメーカー教授に詰め寄る。
「バカにしないでいただきたい。こやつはDランクの冒険者と聞く。私は幼き頃より宮廷魔導師に師事し魔法の手ほどきを受けてきている。下位の冒険者と戦ってなんの訓練となる」
どうやら相手が俺だとお気に召さらないらしい。大丈夫、俺もお気に召しませんから。
「子供のお稽古事と実戦を一緒にしないでいただけますか」
「なに?」
なんといきなりルナステラさんが割り込んでくる。
「冒険者は命がけの戦いを経験しているのです。死と隣り合わせでランクを上げていく、それが冒険者というものなのです。檻の中で母鳥の翼に守られた雛鳥には理解できないとと思いますが」
「無礼者! 貴様何者だ!」
金髪お嬢さんの矛先が変わる。
「初めまして。トーマ様の従者でルナステラと申します。ということでトーマさん出番です」
おい! 何を司会者みたいに俺に出番を譲ってるんだ。
「魔法使いとの模擬戦等なんか俺に出来るわけないでしょ。煽るんじゃない」
小声でルナステラさんに詰め寄る俺。
ウルウルと期待を込めた目で俺を見上げるルナステラさん。
そんな目で見るな!
「わかった。お望み通り模擬戦をしてやろうではないか。ただし命の保証はしない。わが火属性魔法で火だるまになっても文句を言わんことだ」
ドンと魔法杖を地面に立てる高飛車お嬢さん。
「心配せんで良い。私は回復魔法が使える。備え付けの回復薬もあるだろう。学生諸君もよく見ておくと良い。これが戦闘魔法の実戦だ」
何を煽ってるんだよこの教授。
「あのう……俺、剣士なんですが、魔法職との戦闘なんて模擬戦にはならないのではないでしょうか」
「構わん。本気で来い。こちらも容赦はせん」
完全に舞い上がっている高飛車お嬢さん。意味を分かっているんだろうか。
「トーマさんこれを」
といって倉庫から運んであった備品の中から模擬刀を差し出すルナステラさん。
いや、相手を傷つけるのを心配しているんじゃなくてえ、こっちの身体が心配なの。
「よし、学生諸君、場所を開けなさい。審判は私が行う。ルールは相手が負けを認めるか私が止めるまでだ」
持っている杖をブンブン振りながら、俺から距離を取る高飛車お嬢さん。魔法だけではなく杖でも戦えるのだろう。アドラーブルで会った自称元宮廷魔道士のフラムのおばちゃんみたいに。
俺は手に持った模擬刀を見る。ショートソードを模した木刀で結構硬い木でできている。当たると痛そう。
仕方がないので愛刀鬼切丸と肩で寝ている馬鹿猫ミーを引っぺがしてルナステラさんに預かってもらう。
ミー? ムミミユ……と寝ぼけながらもルナステラさんの腕の中で寝直すミー。誰でもええんかい。
仕方がないので俺も位置につく。
どうしよう。魔法使いとどうやって戦うんだ。とりあえず身体強化を事前にかけておく。これでちょっとは逃げやすいだろう。
「よし準備はいいか」
「おう!」
気合い入ってるなあお嬢さん。
「それでは、始め!」
俺は剣を構え、いつでも動けるように……あれ?
「我が命ずる……我が手に炎……」
あの、ひょっとして呪文唱えてるの?
高飛車お嬢さんは杖を両手で構え、ブツブツ呪文らしきものを唱え始めている。目まで閉じて……。
「集い来れ! 赤き火球となり我が敵を……」
ごん!
「痛い!」
頭を抱えてうずくまる高飛車お嬢さん。
俺は彼女が呪文を唱えている間、トコトコ近づいて行って頭に模擬刀をゴンと……。
「な、何をする貴様あ!」
「え? 何をって、一対一の模擬戦なんですけど、始めって声がかかってるんですけど」
「卑怯だぞ貴様! 呪文を唱えているお嬢様に対して攻撃を加えるとは、恥を知れ!」
後ろに控えていた従者二人が剣に手をかけて迫ってくる。
「これだから下賎な冒険者風情は……」
はあ……、せめて呪文を唱える時は目を閉じるのやめたほうがいいと思うけど。
ざわざわしている学生たち。ガッツポーズをしているルナステラさんと凸凹教務助手。いいのか凸凹コンビ。
ノタノタと走ってくる審判役のメーカー教授。
「まだ続けるんですしょうか?」
といって模擬刀を肩に担ぐ俺。
「待て待て、これは戦闘魔法基礎の授業である。模擬戦といえば魔法を使って戦うべきだろう」
「一応身体強化を使いましたけど」
「うん、そういう意味ではなくてだなあ……よし、仕切り直しだ。お互い戦闘魔法で模擬戦をするように。ささ、位置に戻って」
ざわざわ……。
「あれは卑怯だよなあ」
「でも実戦じゃ呪文唱えるの待ってくれないし……」
「それにしても女の子を殴るなんて」
「でも魔法使いって女の子も多いし……」
かしましいお客さんたち。でもどうしよう。攻撃魔法なんて俺は使えないんだけど。
「よし、それでは今から模擬戦を開始する。始め!」
あ、なかったことにしやがった。
金髪高飛車お嬢さんは再び杖をかまえる。
やばいよどうしよう。俺はもともと攻撃魔法は使えない。マナは体内にあるが外へ放出する能力がないらしい。
「我が命ずる、我が手に炎、集い来たれ……」
そうだ炎系の魔法ならサラマンダーの火球をぶった切ったロサードさんの技が使えるんじゃ……。
「赤き火球となり我が敵を貫け……」
体のマナを剣に流して……あれ模擬刀ってマナを流せるんだろうか。
「ファイアーボール!」
叫び声とともに杖を突き出す高飛車お嬢さん。
炎の魔法が俺に……俺に向かって……飛んできている?
決して遅いスピードではないのだが、キャッチボールのような速度で炎の塊が飛んでくる。
あの、普通に避けれるんですけど、でも避けたらまた何グセつけられんだろうなあ……。
俺は目の前に飛んで来たファイアーボールを模擬刀でぶった切る。
バン!
あ、切れた。
「「「おおっ!」」」
「魔法を剣で切ったぞ」
「うそ、 魔法って切れるの?」
学生たちが騒いでる。
俺はトコトコと高飛車お嬢さんへ近づいていく。
焦ったお嬢さんは再び呪文を繰り出す。
「我が命ずる、猛る灼熱の炎よ、集い来れ、赤き火球となり我が敵を貫け、ファイアーーーーボーーーール!」
さっきより力が入ってる。より強力な魔法が来るのか、赤い火の玉が迫る。それに向かって模擬刀を振り切る。
バン! バキッ。
あ、火の玉は砕けたけど一緒に模擬刀も砕け飛んだ。
やばい、このままじゃ次の魔法攻撃が直撃する……ほどの速度はないけれど、仕方がないので踏み込んで伝家の宝刀回し蹴り。
バキッ!
彼女の構えた杖が真っ二つに折れた。
流石に女の子を蹴るわけにはいかない。
両手に離れた杖の成れの果てを絶句して見つめるお嬢様。
「う……う……うわーーーん、お父様に入学祝いに買っていただいた魔法杖があーーー」
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