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第三章 ~改めてゲームを見守ろうとしてから自分の名前を思い出すまで~
ヒーローとリッカが出会わない
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ふっぉお~! リッカだ、リッカ発見~っ!
果物屋の斜め向かいから、オレはようやく見掛けたネームドキャラに、力一杯のガッツポーズをした。
ルサーのお休みから何日か経って、明後日はもう、次のお休みだ。
こないだ果物屋で、リッカが去ってく後姿を見たから、いつか見れるハズだって望みを繋いでて良かった。
時間帯もこないだと同じ、夕方で合ってたんだな。
離れてるけど、たぶん……リッカだ。今日も袋一杯のリンゴを購入してた。
ちょっと買い過ぎたみたいだ。
袋の上からリンゴ山の一部が溢れそう。
重たそうに抱えたリッカは、果物屋の前の緩い坂道を広場の方へ歩き出す。
少し長めの髪をワンサイドに寄せて、胸元の方に垂らした姿。
三次元仕様で見てる今と、アニメ絵だったゲームとじゃ、なんか違ってる気もするけど。
イベントシーンで見たのと似てる。
あぁ、あれはもう、いつヒーローとのリンゴイベントが起きてもおかしくないのに。
早くぅ~。ヒーロー、早く来てくれぇ~。
……ふぅ。来ないなぁ、ヒーロー。
よし、明日も見に来よう、絶対、明日こそは……。
密かに決意したオレは、今日も買い物して帰る気で果物屋に寄った。
「はい、らっしゃい! 今日はなんにするっ?」
ルベロさんじゃない方のオッサン店員……たぶんだけど、ネモーリさんかな……が出て来た。
リンゴばっかりじゃルサーも飽きるだろうし、今日は違うのにしよう。
偶然か、いつもは無かったデカ葡萄がケースに入って売られてる。
「このデカ葡萄にする。」
「デカ葡萄? あぁ、丸葡萄な。」
あぁ……やっぱり呼び方が違ったみたいだ。正式名称ってヤツかな。
養育所じゃみんな、デカ葡萄って言ってたんだよ。子供もセンセイも。
こっそり恥ずかしい気持ちになったけど、会計を済ませた。
箱買いしちゃったんで、家まで配達して貰う事にした。
さて、後は足りない食材を買い足して帰ろう。
「……だっ、痛っ!」
「あ、ご免なさい!」
急に、何かが幾つか落ちるような音。
振り返ったら。
リンゴ! リンゴが幾つも、転がって来る!
たぶん、リッカが買ったヤツだ。
オレは慌ててリンゴを拾う。
ネモーリさんも一緒になって拾ってくれた。
そのお陰でどうにか全部拾えたっぽい。
……オレがヒーローだったら、こっからイベントシーンになるのにな。
「ちょっと、アンタ、大丈夫?」
「大丈夫。コケただけだから。」
ちょっとガッカリしてたオレは、その光景を見て小躍りしそうになった。
リッカに手を借りて、立ち上がってるのは。
フードを目深に被ってるけど間違いない、ヒーローだ!
あれ、でも、待てよ? あの様子じゃ、まだ二人は出会ってないのか?
おいおい、もう何日経ってると思ってんだよ、嘘だろ?
……いや。いやマテ、逆に考えるんだ。
ヒーローとリッカの出会いイベントを見られるんだ、ラッキーじゃないか。
なのに。
オレが内心でこんなに喜んでたのに。
「拾ってくれて有難う、ネモーリさん。……そっちのアンタも。」
人懐こい笑顔を、ネモーリさんとオレに向けるリッカ。
あれぇ? リッカって、こんな感じだっけ?
も~ちょっとなんか、気が強いのに慣れたらチョロい感じじゃなかったか?
「お礼に一個あげる。リンゴは嫌い?」
リッカからリンゴを貰うオレ。
無事にリンゴを回収したリッカが、坂道を上ってく。
オレ達の横を通り過ぎて、坂道を下りてくヒーロー。
え? おい?
イベントも出会いもナシかっ?
果物屋の斜め向かいから、オレはようやく見掛けたネームドキャラに、力一杯のガッツポーズをした。
ルサーのお休みから何日か経って、明後日はもう、次のお休みだ。
こないだ果物屋で、リッカが去ってく後姿を見たから、いつか見れるハズだって望みを繋いでて良かった。
時間帯もこないだと同じ、夕方で合ってたんだな。
離れてるけど、たぶん……リッカだ。今日も袋一杯のリンゴを購入してた。
ちょっと買い過ぎたみたいだ。
袋の上からリンゴ山の一部が溢れそう。
重たそうに抱えたリッカは、果物屋の前の緩い坂道を広場の方へ歩き出す。
少し長めの髪をワンサイドに寄せて、胸元の方に垂らした姿。
三次元仕様で見てる今と、アニメ絵だったゲームとじゃ、なんか違ってる気もするけど。
イベントシーンで見たのと似てる。
あぁ、あれはもう、いつヒーローとのリンゴイベントが起きてもおかしくないのに。
早くぅ~。ヒーロー、早く来てくれぇ~。
……ふぅ。来ないなぁ、ヒーロー。
よし、明日も見に来よう、絶対、明日こそは……。
密かに決意したオレは、今日も買い物して帰る気で果物屋に寄った。
「はい、らっしゃい! 今日はなんにするっ?」
ルベロさんじゃない方のオッサン店員……たぶんだけど、ネモーリさんかな……が出て来た。
リンゴばっかりじゃルサーも飽きるだろうし、今日は違うのにしよう。
偶然か、いつもは無かったデカ葡萄がケースに入って売られてる。
「このデカ葡萄にする。」
「デカ葡萄? あぁ、丸葡萄な。」
あぁ……やっぱり呼び方が違ったみたいだ。正式名称ってヤツかな。
養育所じゃみんな、デカ葡萄って言ってたんだよ。子供もセンセイも。
こっそり恥ずかしい気持ちになったけど、会計を済ませた。
箱買いしちゃったんで、家まで配達して貰う事にした。
さて、後は足りない食材を買い足して帰ろう。
「……だっ、痛っ!」
「あ、ご免なさい!」
急に、何かが幾つか落ちるような音。
振り返ったら。
リンゴ! リンゴが幾つも、転がって来る!
たぶん、リッカが買ったヤツだ。
オレは慌ててリンゴを拾う。
ネモーリさんも一緒になって拾ってくれた。
そのお陰でどうにか全部拾えたっぽい。
……オレがヒーローだったら、こっからイベントシーンになるのにな。
「ちょっと、アンタ、大丈夫?」
「大丈夫。コケただけだから。」
ちょっとガッカリしてたオレは、その光景を見て小躍りしそうになった。
リッカに手を借りて、立ち上がってるのは。
フードを目深に被ってるけど間違いない、ヒーローだ!
あれ、でも、待てよ? あの様子じゃ、まだ二人は出会ってないのか?
おいおい、もう何日経ってると思ってんだよ、嘘だろ?
……いや。いやマテ、逆に考えるんだ。
ヒーローとリッカの出会いイベントを見られるんだ、ラッキーじゃないか。
なのに。
オレが内心でこんなに喜んでたのに。
「拾ってくれて有難う、ネモーリさん。……そっちのアンタも。」
人懐こい笑顔を、ネモーリさんとオレに向けるリッカ。
あれぇ? リッカって、こんな感じだっけ?
も~ちょっとなんか、気が強いのに慣れたらチョロい感じじゃなかったか?
「お礼に一個あげる。リンゴは嫌い?」
リッカからリンゴを貰うオレ。
無事にリンゴを回収したリッカが、坂道を上ってく。
オレ達の横を通り過ぎて、坂道を下りてくヒーロー。
え? おい?
イベントも出会いもナシかっ?
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