せっかくBLゲームに転生したのにモブだったけど前向きに生きる!

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第四章 ~なんだかんだでゲームに沿う形でハーレムっぽい感じになる~

一番最初にオレの名前を呼んで欲しかったんだ

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ルサーの家に着くまでオレは走り続けた。
流石に息が上がって来てる。

家にルサーが居るか、居ないか。
まだ日が暮れる時間じゃないから、部屋に灯りが点いてる点いてないで判断が付かない。
ちょっと迷ったけど。
玄関の前で、呼吸を整える前に呼出ベルを鳴らした。


二回連続。

ルサーは出て来ない。


ドアノブに手を掛けたら、玄関に鍵が掛かってないっぽい。
このまま開けて中に入りたくなったけど、グッと我慢してまた呼出ベルを鳴らした。

二回連続。三回連続。

ルサーは出て来ない。
だけど、いるハズなんだ。



「るっ……ルサーっ! ルサー、開けてくれぇっ!」

ドンドンっ、ドンドンっ。

厚い扉に拳を叩き付けながら叫ぶ。
もしかしたらベルが壊れてて、室内で呼出音が鳴ってないかも知れないから。


「ルサーっ! ルサー、開けて……っ、ルサーーーっ!」

開けてくれ、ルサー。中に入れてくれ。
オレの話……いや、話しなんかいいから、オレの名前、聞いてくれ。




ガチャ、バタンっっ!


急に扉が内側に開いて、オレは連打してた拳を慌てて引っ込めた。
勢いそのままで殴っちゃったら大変だ。


「る、ルサ……! ……っ。」

そこにルサーがいて。嬉しくなったオレだけど。
ルサーの顔を見て声が詰まった。

「……ルサー。」
「………。」

無言でオレを睨んでるルサーの顔色が悪い。
血色の良くない唇を震わせて、ルサーはジッとオレを見上げてる。

喜び勇んで戻って来たけど。ルサー、まだ怒ってる……。



「昨夜……何処に行ってた……。」

どれだけそうしてたか分かんない時間が過ぎて。
押し殺したルサーの声に、オレは一歩だけ後ずさり、その場で土下座をした。

「ルサー。……ゴメンっ! 許してくれ!」


昨夜はお前、追い出されたじゃん。って言わないでくれ。
お前の名前、教えなくていいの? って聞かないでくれ。

今のオレ、ルサーの怒りを鎮めるのが第一なんだ。
嫌がるようなことを言っちゃって、ルサーを怒らせたのはオレだから。
許しを請うしかないだろ。
オレの名前が云々ってのは後回しだ。
そもそも怒り心頭中だったら聞いて貰えない可能性もある。


「……クソっ。玄関先でみっともねぇ真似すんな。……立て。」
「る、ルサー……。」
「情けねぇツラすんなっ。ったく……とっとと入れっ。」

背中を向けたルサーは、まだ怒ってるみたいだけど。
中に入れてくれるのが嬉しくて、オレはダッシュで家に入った。



三歩くらい先で、ルサーがオレを振り返る。
オレはすっごい衝撃を受けた。

ルサーの目からポロポロ涙が零れてて。
それが見えた瞬間。
オレは三歩先にいたハズのルサーを抱き締めてた。
殴られる覚悟もしたけど、細かく震えるルサーは何も抵抗しない。


「名前の件……ゴメンな、ルサー。もう言わないから。」
「……何処まで知ってンだよ。」
「全然。たぶん、殆ど知らない。名前だって……もしかしたら、って思っただけだ。」
「…………そうか。」

腕の中にいるルサーの声から、段々と険が取れて来た。
怒りが鎮まって来たようだ。


そうだ、この流れでオレの名前を伝えよう。
って思った途端。

「で……? 昨夜は何処に行ってた? ァン?」

再びルサーから怒りのオーラが立ち昇る。
気の所為だろうけど、さっきより……なんか、アレだ。


さっきと同じように、再び土下座する気だったオレの胸倉をルサーが掴む。

「男と一緒だったな?」
「……うん。」
「リオじゃねぇな? 何処の誰だ?」
「……ほ、本人達に一回、き、聞いてからでもいいかな?」
「ほぉ~お、複数人数か。そぉか……。」

ルサーの瞳が半眼になって来た。
焦るオレの胸倉を掴んだまま、ルサーが移動する。
オレよりルサーはちょっと背が低いから、オレは若干屈む格好になって。それなのにルサーがズカズカ行くもんだから、結構大変だ。
だからって振り解くなんて出来ないけどさ。

「えっ、ルサー、ちょ……ドコに…」
「いぃから、黙ってついて来いっ!」




連れてかれたのは風呂場だった。
ワケが分かんなくてポカーン、ってなるオレ。

「ルサー、ぁの…」
「脱げ。」

って言いながらオレの服を剥いてくルサー。
変に抵抗するのもナンで、大人しくしてたオレはあっという間に全裸にされた。

これは……風呂に入れ。なのか?


「……なぁ、ルサー、どうせなら一緒に入ろうよ。」
「やかましいっ。」

裸のオレ一人。浴室に叩き込まれた。
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