せっかくBLゲームに転生したのにモブだったけど前向きに生きる!

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第四章 ~なんだかんだでゲームに沿う形でハーレムっぽい感じになる~

好きな方で呼んでくれたらいい

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リオの言葉でドキッてしたのは、どうやらオレだけじゃなかったようだ。


「リオ、もしかしてアナタ……。この子が好き、なの?」

そっと聞いたリッカは、問い掛けにリオが頷いたのを見て溜息を吐いた。
また内心で自分を責めてるんだろうか。


謝り出しそうなリッカに、オレが何かする前にリオが声を掛けた。

「そう言うオネェは? 彼の事、どう? ちょっとは何かあるんだろ?」
「っえ? あ……アタシ、は……。その……。」

昨日の朝、ユーグに言われたときと似たような感じだ。
二回目だからか、あれほど狼狽えてはいないけど。


「もうっ。ハッキリしなよ、オネェ。おれにとっても大事な事なんだからさ。」
「そ、そうね……。えぇと……。」

だけどリオもユーグと同様、シッカリ追及してくスタイルだった。
あっさりオロオロしだすリッカ。


「どうなんだ、ってば。……オネェ。ネコらしくないぞっ。」
「そ、そんな……。」

男らしい。みたいな言い方で、ネコらしい、ってあるんだな。初めて知った。
でもリッカの反応を見る限りじゃ、リオ独特の言い回しなのかも。

「もしオネェも彼の事が好きなんだったら、彼と付き合ったとしたら。おれとオネェはもっと、付き合いが増えると思うし?」
「そっ……そうね。」
「まぁそれも、おれが……彼と付き合って貰えたら。の、話だけどさ。」


……そして。口を挟めないでいる、オレ。

いや、こんなんじゃ駄目だ。
そもそも病院に来た目的の一つを思い出せ、オレよ。
リオもリッカもさっきから、彼とか、この子とか……。いつまでそんな呼び方させてるんだ。



「……リオ。……リッカ。」

勇気を出して、オレはリオとリッカの手をそれぞれ、片手で握った。
会話してた二人が言葉を切ってオレを見る。

「こんな雰囲気の中で、ちょっとアレなんだけど……聞いて欲しい。」
「……うん。」
「……えぇ。」

座り位置をちょっと修正して、二人がバランス良くオレの視界に入るようにした。


「オレの。……名前が、分かったんだ。」
「……あぁ。」
「……アラ。」

力強いオレの宣言に、二人の反応は乏しかった。
それから二人はゆっくり、お互いの顔を見合わせて。

ちょっと肩を落とした。


えっ? えぇっ? なんでだ?


「あっ、ゴメン。なんか変な期待しちゃって……っ。でも、…え? 名前、分かったんだ。良かったな。」
「そ、そうね、……ご免なさい。せっかく名前が分かったのに。良かったわね。」
「……二人とも。無理しなくてイインダゾ……。」
「無理してないって、ホント。分かったんなら名前、教えろよ~。」
「そうよ? ちょっと予想が違っただけよ。……ね? 教えてン?」

ちょっとスネたオレの手を、二人ともギュッてしてくれる。
オレの機嫌は秒で直った。

「オレの名前……イグザ。養育所では、イグゥって呼ばれてた。」

ようやくオレは名前を伝えた。
ルサーもそうだったけど、伝えたい内容は一番最初に言わなきゃダメだな。


オレの名前を。リオは何度か声に出してから、嬉しそうに満面の笑顔で。
リッカは、唇を一度動かして、穏やかに眦を細めた。

「イグザ……。イグゥ……。なぁ、ドッチで呼んだらいい?」
「オレはどっちでもいいぞ?」
「養育所でイグゥって呼ばれてたんなら、そっちの方が呼ばれ慣れてる? じゃあ、おれはイグゥって呼ぼうかな。……オネェは? どうする?」

リオに話を振られたリッカ。
口を開き掛けたのに、戸惑ったように一旦閉じる。

「あ…っ、アタシは。そうね……い、……イグザ、の方にするわ。」
「……ふーん? オネェ的には、イグゥって呼び方は、あんまり?」

上体をちょっと傾げて、リッカを下から覗き込むリオ。
目が合ったっぽいリッカは、なんでか恥ずかしそうに視線を逸らした。

「べっ、別に……どうってワケじゃ……。ホラ、もう愛称で呼ぶような、そんな年齢でも無いし……。」
「ふーん。」
「い……、いいじゃないの、イグザで。……ね?」

助けを求めるようにオレを向くリッカ。
勿論オレとしては、イグザ呼びでも問題無いと思うんだけど。


力強くリッカに頷いて見せたオレ。
リオは、ハッと何かに気付いた顔をした。

「イグザ……イグゥ……。イグ……あっ、なるほど?」
「ん? 何か分かったのか、リオ?」
「オネェってさ。割と……イク時に言うタイプ、だったりする? だっから呼び難いのかなぁ、って。」
「やっ! もおっ、そんなんじゃないわよっ!」
「オネェの、えっちぃ~♪」

揶揄うリオと、揶揄われるリッカ。
リオは小悪魔的な可愛さが出てるし、リッカは恥ずかしそうな様子が可愛らしい。


オレも参加したいけど、話がよく分かんないから諦めて、眺めるのに集中した。
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