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第四章 ~なんだかんだでゲームに沿う形でハーレムっぽい感じになる~
何があったか知らないけど付き合ったらいいのに
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「もしアレでしたら……。」
チラッ。
感情の無い視線をメリクルへと向けるエステードさん。そっぽを向くメリクル。
「…席を外して貰いましょうか?」
「いやっ、それは! ダメだろ!」
ダメだってそれ、ホント。オレが幾ら気遣っても無意味じゃん。
ほら、メリクル超機嫌悪くなってるぞ。
そっぽ向いたばっかりなのに、コッチを滅茶苦茶ガン見してるだろ。
文句言えばいいのに、なんで黙ってるんだよ、怖いよ。
「でも話し難いんでしょう?」
「それはそうだけど……。」
「メリクルは何か用があって来てるワケでもなし。……構いません、よね?」
問い掛けられたメリクルは、無言でオレとエステードさんを交互に半眼で睨んでから、おもむろに唇の片端を吊り上げた。
口元だけの怖い笑みで、胡坐を崩しながらローテーブルに肘を付く。
「お前の『相談事』は俺に聞かれたらマズいような内容か?」
「……ちょっと微妙。」
「イグゥ? 久々にお兄ちゃんが、話、聞いてやるから。……なっ?」
オレの真正面でメリクルの瞳が険呑な光を放つ。
これはたぶん「聞いてやるからさっさと話して速攻で帰れ」って意味だよな。
ここでオレが「今日は止めとく」って遠慮しても、メリクルは余計な詮索して腹を立てそう。
……仕方ない、メリクルに話すか。
「実はその……。ぁの、オレさ……あんまり、その…これまで、……こういう…」
「オトコの話か。」
なんで? なんで分かるんだ? メリクル、凄い!
「ルサーさんと上手く行ってないんですか?」
「それはないっ。」
オレとルサーの不仲説なんか、無いからなっ。
エステードさんはちょっと思案顔になった。
考え事をしながら自分の唇を薄く抓むのは癖なんだろう。たぶん、伏し目がちになるのも。
「ルサー以外で口説きたい奴がいるんだろ。考えてないで口説いてみろ。」
「そう、ですね……。私に相談せず、声を掛けてみては? キミなら大抵のネコが喜ぶでしょうから。」
「…………へー。大抵のネコが、ねぇ。」
「でも出来れば、事前にルサーさんに話しておく方が良いですよ。それと、二人目以降の人にも。既に恋人がいると話した方が良いですね。……流石にキミのようなタチの相手が自分一人だなんて思い上がるネコはいないと思いますが、若かったりすると夢見がちな人もいますから。」
「…………随分と買ってるな?」
「そりゃあ、あれだけルサーさんが艶っぽくなれば、ねぇ。……羨ましいです。」
そっか。エステードさんが気付くくらい、ルサーって色気が増してるんだ~。
……じゃなくて。
なんか、オレが喋る必要無いってくらい、オレ抜きでも話が進んでるぞ。
時々メリクルが無言になってる時間が気になるけど。
「へー。そんな色っぽいなら今度、見に行くとすっかー。」
「…………。……えぇ是非。どうぞ。」
黙り込んで視線を逸らしてから、返事するエステードさん。
メリクルの態度といい、完全にお互い、ヤキモチを妬き合う関係に見える。
下手にそこを突っ込んだら貰い事故しそうだから、ある程度で切り上げよっかな。
相談しに来といて酷い言い方だけど。
「……ともかく。声を掛けないと何も始まりませんよ? 人数比の問題もありますけど、よっぽど乱暴じゃなければタチに声を掛けられるのは迷惑じゃないと思いますから。」
「…………あっそ。悪かったな。」
「何がです?」
「……何でもねぇ。」
ダメだ。ダメだぞ、オレ。
今の二人の遣り取りは「何かあったのか?」って聞いちゃダメな話だ。きっと。
「エステードさん……。」
「何です?」
「タチが少ないから仕方なくても、やっぱり……恋人の人数が増えるのって、嫌なもんだよな?」
「人によると思いますよ。既に恋人がいても、他にも魅力的な人がいれば惹かれるのは当然だと思いますし。……私は少なくとも、平等に愛して貰えるのであれば問題無いと考えます。」
凄い。エステードさん、大人だ。色気は感じないけど包容力は感じるぞ。
そう考えたらメリクルは子供っぽいのかな。だから『付き合ってない』のか。
かく言うオレも充分子供だ。何が子供か、って……。
恋人にした全員を平等に、同じように愛するって言い切れない。
オレの『好き』は、一人一人に対してちょっとずつ違ってる。
それに何より……。
もしオレが今「誰か一人をすぐに選べ」って言われたら、ルサーを選ぶ。
だけど「二人を選べ」って言われたら、ルサー以外のもう一人をきっと選べない。
全員を平等に扱えないのに、順位も付けられないんだ。
「誤解の無いように補足しておきますと…」
「え、あ、うん?」
自分でも気付かない内に俯いてた。
溜息交じりのエステードさんの声で、オレは慌てて視線をカップから上げる。
「まず、今までの話は私の主観による『一般的な話』です。ルサーさんも他の人も、どう感じるかは聞いてみないと分かりません。」
「……うん。」
「私の場合は、ですが……。他の人と全く同じ態度を望んだりはしません。むしろ、ネコの恋人はこれでいいだろうって意図を感じる方が嫌です。愛情に差があるのに表面上の扱いを取り繕われると、信じられなくなってしまいます。」
キッパリ言うエステードさん。
一見、そんな感じはしないけど、きっと色々な経験があるんだろうな。
「恋人が何人になっても。出来る限り愛してあげて欲しいです。大事にして、何を喜ぶか、何を嫌がるか……面倒でしょうが相手を見てあげて。分からないなら聞けば良いんです。」
「分かった。肝に銘じるよ。」
「他の人と同じにして欲しい。って気持ちの人も、いるでしょうけどね。」
それが締めくくりみたいに、エステードさんが珈琲紅茶を啜る。
オレと目が合って、ちょっと含み笑いをした。
思いのほか。って言ったら凄い失礼だけど。
なんか凄い有難い話を聞いた気がする。
エステードさんって、オレが思うよりも恋愛猛者なのかも。
色々ワチャワチャしたけどオレ、来て良かった。バスローブ一枚姿にビビッて帰らなくて良かった。
チラッ。
感情の無い視線をメリクルへと向けるエステードさん。そっぽを向くメリクル。
「…席を外して貰いましょうか?」
「いやっ、それは! ダメだろ!」
ダメだってそれ、ホント。オレが幾ら気遣っても無意味じゃん。
ほら、メリクル超機嫌悪くなってるぞ。
そっぽ向いたばっかりなのに、コッチを滅茶苦茶ガン見してるだろ。
文句言えばいいのに、なんで黙ってるんだよ、怖いよ。
「でも話し難いんでしょう?」
「それはそうだけど……。」
「メリクルは何か用があって来てるワケでもなし。……構いません、よね?」
問い掛けられたメリクルは、無言でオレとエステードさんを交互に半眼で睨んでから、おもむろに唇の片端を吊り上げた。
口元だけの怖い笑みで、胡坐を崩しながらローテーブルに肘を付く。
「お前の『相談事』は俺に聞かれたらマズいような内容か?」
「……ちょっと微妙。」
「イグゥ? 久々にお兄ちゃんが、話、聞いてやるから。……なっ?」
オレの真正面でメリクルの瞳が険呑な光を放つ。
これはたぶん「聞いてやるからさっさと話して速攻で帰れ」って意味だよな。
ここでオレが「今日は止めとく」って遠慮しても、メリクルは余計な詮索して腹を立てそう。
……仕方ない、メリクルに話すか。
「実はその……。ぁの、オレさ……あんまり、その…これまで、……こういう…」
「オトコの話か。」
なんで? なんで分かるんだ? メリクル、凄い!
「ルサーさんと上手く行ってないんですか?」
「それはないっ。」
オレとルサーの不仲説なんか、無いからなっ。
エステードさんはちょっと思案顔になった。
考え事をしながら自分の唇を薄く抓むのは癖なんだろう。たぶん、伏し目がちになるのも。
「ルサー以外で口説きたい奴がいるんだろ。考えてないで口説いてみろ。」
「そう、ですね……。私に相談せず、声を掛けてみては? キミなら大抵のネコが喜ぶでしょうから。」
「…………へー。大抵のネコが、ねぇ。」
「でも出来れば、事前にルサーさんに話しておく方が良いですよ。それと、二人目以降の人にも。既に恋人がいると話した方が良いですね。……流石にキミのようなタチの相手が自分一人だなんて思い上がるネコはいないと思いますが、若かったりすると夢見がちな人もいますから。」
「…………随分と買ってるな?」
「そりゃあ、あれだけルサーさんが艶っぽくなれば、ねぇ。……羨ましいです。」
そっか。エステードさんが気付くくらい、ルサーって色気が増してるんだ~。
……じゃなくて。
なんか、オレが喋る必要無いってくらい、オレ抜きでも話が進んでるぞ。
時々メリクルが無言になってる時間が気になるけど。
「へー。そんな色っぽいなら今度、見に行くとすっかー。」
「…………。……えぇ是非。どうぞ。」
黙り込んで視線を逸らしてから、返事するエステードさん。
メリクルの態度といい、完全にお互い、ヤキモチを妬き合う関係に見える。
下手にそこを突っ込んだら貰い事故しそうだから、ある程度で切り上げよっかな。
相談しに来といて酷い言い方だけど。
「……ともかく。声を掛けないと何も始まりませんよ? 人数比の問題もありますけど、よっぽど乱暴じゃなければタチに声を掛けられるのは迷惑じゃないと思いますから。」
「…………あっそ。悪かったな。」
「何がです?」
「……何でもねぇ。」
ダメだ。ダメだぞ、オレ。
今の二人の遣り取りは「何かあったのか?」って聞いちゃダメな話だ。きっと。
「エステードさん……。」
「何です?」
「タチが少ないから仕方なくても、やっぱり……恋人の人数が増えるのって、嫌なもんだよな?」
「人によると思いますよ。既に恋人がいても、他にも魅力的な人がいれば惹かれるのは当然だと思いますし。……私は少なくとも、平等に愛して貰えるのであれば問題無いと考えます。」
凄い。エステードさん、大人だ。色気は感じないけど包容力は感じるぞ。
そう考えたらメリクルは子供っぽいのかな。だから『付き合ってない』のか。
かく言うオレも充分子供だ。何が子供か、って……。
恋人にした全員を平等に、同じように愛するって言い切れない。
オレの『好き』は、一人一人に対してちょっとずつ違ってる。
それに何より……。
もしオレが今「誰か一人をすぐに選べ」って言われたら、ルサーを選ぶ。
だけど「二人を選べ」って言われたら、ルサー以外のもう一人をきっと選べない。
全員を平等に扱えないのに、順位も付けられないんだ。
「誤解の無いように補足しておきますと…」
「え、あ、うん?」
自分でも気付かない内に俯いてた。
溜息交じりのエステードさんの声で、オレは慌てて視線をカップから上げる。
「まず、今までの話は私の主観による『一般的な話』です。ルサーさんも他の人も、どう感じるかは聞いてみないと分かりません。」
「……うん。」
「私の場合は、ですが……。他の人と全く同じ態度を望んだりはしません。むしろ、ネコの恋人はこれでいいだろうって意図を感じる方が嫌です。愛情に差があるのに表面上の扱いを取り繕われると、信じられなくなってしまいます。」
キッパリ言うエステードさん。
一見、そんな感じはしないけど、きっと色々な経験があるんだろうな。
「恋人が何人になっても。出来る限り愛してあげて欲しいです。大事にして、何を喜ぶか、何を嫌がるか……面倒でしょうが相手を見てあげて。分からないなら聞けば良いんです。」
「分かった。肝に銘じるよ。」
「他の人と同じにして欲しい。って気持ちの人も、いるでしょうけどね。」
それが締めくくりみたいに、エステードさんが珈琲紅茶を啜る。
オレと目が合って、ちょっと含み笑いをした。
思いのほか。って言ったら凄い失礼だけど。
なんか凄い有難い話を聞いた気がする。
エステードさんって、オレが思うよりも恋愛猛者なのかも。
色々ワチャワチャしたけどオレ、来て良かった。バスローブ一枚姿にビビッて帰らなくて良かった。
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