せっかくBLゲームに転生したのにモブだったけど前向きに生きる!

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第四章 ~なんだかんだでゲームに沿う形でハーレムっぽい感じになる~

お互いに転生者だと分かったけど特に触れない

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「ごっ、誤解だメリクルっ。オレは別に疚しい悪さもしてないし、料金を踏み倒したりもしてないからっ。」

オレはアワアワして、逆に怪しい言い訳するみたいな感じになった。
怪しさを感じてか、メリクルの片眉がピクッて上がる。

「利用料金が幾らなのかは聞いてないから分かんないけど、オレの手持ちで払えるような金額じゃないだろうなって思ったから、そもそも…」
「…言い方を変えてやる。……イグゥがなんで、転移板を使えた? 誰かに泣き付いたか?」


よくぞ聞いてくれましたぁっ!
これ、言葉で経緯を説明するよりも、物を実際に見て貰った方が早いよな?


ティムから借りた、転移板を利用する為のペンダント。
転移直後に動揺しながら仕舞った……ウエストポーチに入れたら音を立てそうだから……ハズのポケットをゴソゴソしてたら。


「金じゃないなら、どうやって……。あぁ……神殿のネコを抱いてやったのか。」
「ぶえぇっ?」
「そうか……。まぁ、妥当なトコだな?」

えっ、えぇっ? いやいや、メリクル? 神殿のネコ、って……。
おいおいっ、オレが神官とか司祭とかを抱いた謝礼代わりに転移板の利用料金チャラにして貰った、って思ってるのか?
え、待って。転移板の利用料金だぞ? もし仮にオレがタチ娼夫だったとしても、どんだけ高額なセックスなんだよ。
いや、その前に。神殿の知らない人を抱けって言われても無理だからぁ~。


「違う違う、違うっ。見てっ、コレ見てっ。」

オレは決定的な証拠品のように物を披露した。
そんなに大きな物じゃないから、顔を近付けて覗き込んだメリクルが固まる。

「…………。」

固まったまま何も言わないメリクル。
顔が見えないから、どういう表情をしてるか分かんない。

「…………。」
「メリクル? め……ぅわっ!」

そっと様子を窺おうとした瞬間、物凄い勢いでメリクルが顔を上げた。
紙一重でオレは避けたけど、本当にギリギリで危なかった。

衝突する角度によっては、BLハーレムゲームの『それっぽいハプニングシーン』みたいな感じになっちゃうトコだったぞ。
いや、そもそもエステードさん家って、ラッキースケベ多くないか? 呪いなのか? 祝いなのか?



「イグゥ。それ、何処でどうやって手に入れた?」

メリクルのシリアスな声。
バカなこと考えてる場合じゃないや。


「あ、それは当然、ティムに頼んで借りたんだ。」
「ティ、……ム?」

ちょっと眼光が強まったようなメリクル。
その表情は王都の神殿にいた少年神官ニルスを思い出させた。

「オレ、本人にティムって呼んでいいか、聞いたぞ? 呼ばせてくれたぞ?」


う~ん……やっぱりティムじゃなくて、シス・ティムって呼ぶクセを付けた方がいいのかも知れないな。
ティムって、オレが考えてるよりも偉い人なのかも。
シス・ティムを馴れ馴れしく呼び捨てた罪、とかで捕まらないかな、オレ。
でも本人には、ティムって呼んでいいか、ちゃんと聞いたんだけどなぁ。
今度会ったら一筆書いて貰おうかな、『ティムって呼んでいいです』とか。
そしたらオレも安心だし。


「呼び方は置いとくとしてっ。オレさ、どうしても今日中に帰って来たくて。他に頼れる人も居なかったし、ティムを拝み倒して、貸して貰ったんだ。」
「そんな理由でよくまぁ、ソレを、アイツが出したもんだな……。」

メリクルがオレを見る視線が、何かを探るような印象になった。
なんかこれも、ちょっとデジャヴな感じ。

「なぁるほど……イグゥ、システムを抱いたろ。一番効率的な方法だな。」
「だから違うって~。オレ、凄い必死に頼んだからな。」

すぐ「抱いた」って言うんだから、メリクルは、もうっ。
そんなんで貸してくれるワケないだろ。


あと、関係無い話だけど……ティムを「システム」って発音するのは良くないぞ?
さっきからの感触で、メリクルには現代地球人の記憶がありそうなのは分かったけどさ。
ゲームにはシステムが絶対あるけど、ティムは姿かたちの無い存在じゃなくて、普通に人間だろう?
それとも同人……二次創作にでもそんな設定あるのかな? システムを擬人化した存在『ティム』とか。


「オレが可哀想に思ったんだろ。いい人だな、ティムって。」
「アレが……いい、ヒト……? ……クっ、ぶふ…っ。」

何かのツボに入ったらしく、吹き出したメリクルはしばらく笑ってた。
膝をバッシバシ叩いて、痛みで笑いを逃がそうとしてるみたい。

震わせる身体が当たってる振動で、メリクルのコップが若干危険な気配だったのを、本当に興味無さそうな表情のエステードさんが安全圏まで避難させた。
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