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第五章 ~ゲームに無かった展開だから遠慮しないで歯向かう~
もう忘れてもいいじゃない・5 $リオ$
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若守(わかもり)様って男が出てった後も、イグゥはずっとドアを見てる。
きっと睨み付けてるんだろうと思う。背中がまだ怒ってた。
ギュッてしたいなぁ……って思った。
正面からはまだ、ドキドキしてるのか怖いのかが分からないから、後ろからがいい。
おれはゆっくり立ち上がって、イグゥに近付く。
背後から近寄るなんて真似したら、すぐに気付かれるかなって思ったけど。
おれの願いが通じたみたい。イグゥは振り向かなかった。
イグゥの背中からしがみ付く感じで腕を回す。
「イグゥ……おれ、大丈夫だから……。」
「リオ、ゴメン。あんな侮辱を言わせる前に止めれなくて。」
怒りは解けたけど、声がちょっと硬い……でもこのぐらいのイグゥの声、好き。
あぁもぉ、さっきからおれ、好きばっかりになってる。
「ん、平気。イグゥが怒ってくれたから、かな。それに……事実だしな。」
「事実だから言っていいワケじゃない。……あの言い方は悪意があった。」
悪意……悪意、ね。うん、そうかも。
あんまり覚えてないけどさ。
今こうしてて気付いたんだけど。
他人から言われる悪口って、おれが思ってたよりも平気だったって言うか。それより自分一人で想像してた時の方がずっと傷付いたし、ヘコんだし、怖くなったりもしてた。
あの男がおれの事を、金も地位も無い、清らかでもないってイグゥに言った時。
確かにその通りなんだけど。事実だから言い返せないんだけど。
だから何? アンタに何か迷惑かけた? って気分で一杯だった。
それから……こんな、知らない男からバラされるぐらいなら、おれが自分でイグゥに言えば良かった。って、そう思った。
それにさっきは、あの男からの悪口よりも。
「本当に大丈夫だって。さっきは、ちょっと驚いただけ。……イグゥに。」
「オレに驚い……えぇっ?」
イグゥが振り返ろうとする気配。
おれは慌てて、しがみ付く腕に力を入れた。
こんな程度の力じゃ何の抵抗にもならないだろうけど。
でも、ダメっ。振り向いちゃダメだってば、恥ずかしいんだからさっ。
今のおれ、凄い、イグゥの事……好きだなぁって、……だらしない顔してるからっ。
「ゴメンっ、リオ、ぁのっ、オレ……乱暴って言うか、ガラ悪かったっ。」
「え? あっ、違う、そうじゃなくて…」
「リオ……オレが怖く、ないか?」
「怖くなんかないったら、もおっ。イグゥもちょっと落ち着きなよ。」
イグゥがちょっとガラ悪いの、おれは怖くなかったってば。
それどころか、すっごいカッコ良くてドキドキしたぞ。更に惚れ直したし。
もぉお~~、オラオラ系のタチは怖いから嫌いなハズだったのにぃ。
えっ、ひょっとしておれ、実はそういうの好きなタイプだったのかな。ぅわ、こっそりショック。
あ、でもちょっと待ってよ。四六時中いっつもオラオラしてて乱暴な男は、やっぱり嫌いだな。
普段はちゃんとしてて穏やかな感じの人が、たまにオラ付くからイイんだぞっ。
「アンタがあんな風に怒るなんて意外だったから、驚いたんだってば。しかも、おれの事で……だから……、う、嬉しかったし。」
「じゃあなんで今、ソッチ向いちゃダメなんだ?」
「おれが恥ずかしいからだろっ。……分かれよ、それぐらいっ。」
ナニ言わされてるんだろ、ホントにもう。
おれも落ち着かなきゃ。……イグゥも分かれよっ。
たぶん本格的に顔が赤くなるおれ。
振り向こうとするイグゥに、しばらくあーだこーだ言って。
イグゥから「ケガに響く」って説得されたおれは結局、イグゥの背中にくっ付いたままでベッドに連れてかれた。
ベッドで隣に座ったイグゥに、おれはまたくっ付いた。
でも今度のは、さっきまでと意味が違うんだ。
イグゥに抱き付いてるのに身体が震えそうになって、イグゥの背中に顔を埋めた。
おれ、緊張してる。
イグゥに言えずにいた事。自分の口から言うって決めたから。
「イグゥ……このまま聞いて。まだ上手く纏まらないけど、ちゃんと話すから。」
「あぁ、分かった。」
お願いだから、イグゥ。おれの話、聞いても嫌わないで……。
……んん、えっと。どこから話そうか。
ヤバい。上手く、どころじゃなかったな。全然纏めてないんだけど。
おれがいた養育所は森のずっと奥の村……って、そこは要らなくない?
イグゥが待ってる、早く言わなきゃ。
「もう知ってると思うけど……おれ…っ、清らかじゃない。二年前、王都のハーレムに入ったから。」
「………あぁ。」
少しだけ眉を顰めたイグゥが相槌を打つ。
やっぱりイグゥにも分かってたみたいだ。
どんな風に話すかも考え付かないまま、言わなきゃいけない事を口に出してった。
ハーレムに入った事。
宮殿であった事。
タチだって分かった時の事。
追い出されて、借金が出来た事。
「まだ、半分も返せてないんだ。」
今一番の問題はコレかも。
無職になったからな、おれ。
きっと睨み付けてるんだろうと思う。背中がまだ怒ってた。
ギュッてしたいなぁ……って思った。
正面からはまだ、ドキドキしてるのか怖いのかが分からないから、後ろからがいい。
おれはゆっくり立ち上がって、イグゥに近付く。
背後から近寄るなんて真似したら、すぐに気付かれるかなって思ったけど。
おれの願いが通じたみたい。イグゥは振り向かなかった。
イグゥの背中からしがみ付く感じで腕を回す。
「イグゥ……おれ、大丈夫だから……。」
「リオ、ゴメン。あんな侮辱を言わせる前に止めれなくて。」
怒りは解けたけど、声がちょっと硬い……でもこのぐらいのイグゥの声、好き。
あぁもぉ、さっきからおれ、好きばっかりになってる。
「ん、平気。イグゥが怒ってくれたから、かな。それに……事実だしな。」
「事実だから言っていいワケじゃない。……あの言い方は悪意があった。」
悪意……悪意、ね。うん、そうかも。
あんまり覚えてないけどさ。
今こうしてて気付いたんだけど。
他人から言われる悪口って、おれが思ってたよりも平気だったって言うか。それより自分一人で想像してた時の方がずっと傷付いたし、ヘコんだし、怖くなったりもしてた。
あの男がおれの事を、金も地位も無い、清らかでもないってイグゥに言った時。
確かにその通りなんだけど。事実だから言い返せないんだけど。
だから何? アンタに何か迷惑かけた? って気分で一杯だった。
それから……こんな、知らない男からバラされるぐらいなら、おれが自分でイグゥに言えば良かった。って、そう思った。
それにさっきは、あの男からの悪口よりも。
「本当に大丈夫だって。さっきは、ちょっと驚いただけ。……イグゥに。」
「オレに驚い……えぇっ?」
イグゥが振り返ろうとする気配。
おれは慌てて、しがみ付く腕に力を入れた。
こんな程度の力じゃ何の抵抗にもならないだろうけど。
でも、ダメっ。振り向いちゃダメだってば、恥ずかしいんだからさっ。
今のおれ、凄い、イグゥの事……好きだなぁって、……だらしない顔してるからっ。
「ゴメンっ、リオ、ぁのっ、オレ……乱暴って言うか、ガラ悪かったっ。」
「え? あっ、違う、そうじゃなくて…」
「リオ……オレが怖く、ないか?」
「怖くなんかないったら、もおっ。イグゥもちょっと落ち着きなよ。」
イグゥがちょっとガラ悪いの、おれは怖くなかったってば。
それどころか、すっごいカッコ良くてドキドキしたぞ。更に惚れ直したし。
もぉお~~、オラオラ系のタチは怖いから嫌いなハズだったのにぃ。
えっ、ひょっとしておれ、実はそういうの好きなタイプだったのかな。ぅわ、こっそりショック。
あ、でもちょっと待ってよ。四六時中いっつもオラオラしてて乱暴な男は、やっぱり嫌いだな。
普段はちゃんとしてて穏やかな感じの人が、たまにオラ付くからイイんだぞっ。
「アンタがあんな風に怒るなんて意外だったから、驚いたんだってば。しかも、おれの事で……だから……、う、嬉しかったし。」
「じゃあなんで今、ソッチ向いちゃダメなんだ?」
「おれが恥ずかしいからだろっ。……分かれよ、それぐらいっ。」
ナニ言わされてるんだろ、ホントにもう。
おれも落ち着かなきゃ。……イグゥも分かれよっ。
たぶん本格的に顔が赤くなるおれ。
振り向こうとするイグゥに、しばらくあーだこーだ言って。
イグゥから「ケガに響く」って説得されたおれは結局、イグゥの背中にくっ付いたままでベッドに連れてかれた。
ベッドで隣に座ったイグゥに、おれはまたくっ付いた。
でも今度のは、さっきまでと意味が違うんだ。
イグゥに抱き付いてるのに身体が震えそうになって、イグゥの背中に顔を埋めた。
おれ、緊張してる。
イグゥに言えずにいた事。自分の口から言うって決めたから。
「イグゥ……このまま聞いて。まだ上手く纏まらないけど、ちゃんと話すから。」
「あぁ、分かった。」
お願いだから、イグゥ。おれの話、聞いても嫌わないで……。
……んん、えっと。どこから話そうか。
ヤバい。上手く、どころじゃなかったな。全然纏めてないんだけど。
おれがいた養育所は森のずっと奥の村……って、そこは要らなくない?
イグゥが待ってる、早く言わなきゃ。
「もう知ってると思うけど……おれ…っ、清らかじゃない。二年前、王都のハーレムに入ったから。」
「………あぁ。」
少しだけ眉を顰めたイグゥが相槌を打つ。
やっぱりイグゥにも分かってたみたいだ。
どんな風に話すかも考え付かないまま、言わなきゃいけない事を口に出してった。
ハーレムに入った事。
宮殿であった事。
タチだって分かった時の事。
追い出されて、借金が出来た事。
「まだ、半分も返せてないんだ。」
今一番の問題はコレかも。
無職になったからな、おれ。
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~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
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※第24話を少し修正しました。
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※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
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