せっかくBLゲームに転生したのにモブだったけど前向きに生きる!

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第五章 ~ゲームに無かった展開だから遠慮しないで歯向かう~

もう忘れてもいいじゃない・7 $リオ$

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急に頭の中をよぎった疑問。

大丈夫なのかな、おれで……。
タチなおれは、後ろが濡れなくって、孔も周りも柔らかくないし、そんな身体を抱いても……って心配する前に、そもそも抱けるのか? イグゥの、入る? 入らないかも?
あ、でもホラ、別に今すぐってワケでもないし、大丈夫だろ。……大丈夫か?


「それって、おれの代理人になる為……?」
「違う、違わないけど違うっ。それ関係ナシで、オレ、リオには妻になって欲しいって、思ってる。……なぁ、リオぉ……、オレのものになってくれよ。」

なんで考えなかったんだろう、おれ。
イグゥと恋人になりたいって言ったんだから、そういう事スる可能性あるって分かりそうなもんなのに。
好き。しか無かった。おれもしょ~がないなぁ。


「返事は今日じゃなくていいって、言ってたのにぃ。」
「そこはゴメン、本当にゴメンだけど、その言葉は撤回させてくれ。」

可愛くない言い方するおれ。
本当におれでも大丈夫? って聞きたい気持ち、あったけど。


「リオを大事にする。約束する。リオの悪いようにはしないから。」
「イグゥ、それ……悪いコト考えてる奴の言いそうなセリフだぞ。」
「あ……ホントだな。」

全然気付いてなかった、って感じのイグゥ。
なんか面白くて、おれはちょっと笑った。
笑ったら、なんだか気持ちが軽くなる。



あー、もうダメだ。
断るなんて出来ない。そんな返事、出来っこない。


「で、でも本当にオレ…」
「…いいよ、分かった。」
「り、リオ……?」
「イグゥに任せる。……おれ、イグゥになら、騙されてもいい。」

いいや、騙されても。後でおれが泣く事になっても。
大事にするって、言ってくれたもんな。


おれはイグゥの頬を両手で包む。この瞬間のイグゥの顔を覚えてたくて。
おれは唇で弧を描く。強気で綺麗な顔を、イグゥに覚えてて貰いたくて。


「おれで良ければ、イグゥの妻になってやるよ。」



パパアァ~~~ッ♪


イグゥの表情が一瞬で変わった。
凄く嬉しそうな顔。



「リオ……っ。」
「ちょ、イグ…ぅン゛ん……っ、んふ…」

気付いたらイグゥにキスされてた。唇に。
しかも気付いたのは、何回もチュッチュされてからだ。


えっ、ちょ……ちょっと、ちょっと!
なんでもうキスして……気持ちい…って、待って、ちょっと!


「~~~っ! ……こらっ、イグゥっ!」

イグゥと初めて触れた唇が擽ったくて、気持ち良くて……恥ずかしかった。
どうしよう、なんだかフワフワする。グルグルしてドキドキして、騒がしいのは胸の中なのか、頭の中なのか分かんない。
あれ、待てよ? これって、ファースト……。


おれが睨む視線にイグゥは笑顔を返して来る。
そんな顔したっておれは怒ってるんだからな。

「な、なんでいきなりキスすんだよっ。」
「好きだから。可愛くて。」
「いや、だから……もうちょっと、あるだろ、雰囲気とかっ。初めてなのにっ。」

受け答えに『慣れてる男』感が溢れてて悔しいったらない。
初めてのキスなのに、こんな、サラッとして……!


「そうだな、ゴメン。それじゃあ改めて…」
「ダメ。」
「そんなっ。」

ダメに決まってるだろ、分かれよ。
そんなショックな顔したってダメなもんはダメっ。
おれは怒ってるんだぞ?
怒ってるから、イグゥの自由にはさせてあげない。


「アンタに任せたら、また好き勝手するだろ。」
「そんなぁ…」

さっきのキスの余韻がまだ残ってて、まるで浮いてるような気分。
ここはイグゥに任せたら大変な事になるの、簡単に予想出来ちゃう。

だから……。


「…だから、おれが、する。」



キスなんか、タチ娼夫で何度も経験してる。
お客さんの評判も良かったから、それなりに自信もあった。


…………ちゅ。


なんか変な音が出た。
子供がするみたい。唇同士、触れ合わせただけ。
もうちょっと上手に出来るハズなのに、全然だった。
好きな人が相手で、これまでの経験値が何の役にも立ってない。



口が離れたらイグゥが真顔でおれを見てた。
見られてるだけなのに視線で貫かれてるみたいで落ち着かなくなる。

ぇーと、やっぱり、ちょっとぐらい舌とか入れれば良かったかな。
あーでもダメだ。ここ、病室なんだってば。
いくらイグゥが穏やかでもタチなんだし、なんか今、雰囲気もアレだし。
流石にこんな場所で深いキスして、ウッカリ勢いで……なんて、勘弁して欲し…


「え、ちょ……嘘だろ、タオルタオルっ。」

イグゥの顔に赤い色が見えて。
次の瞬間、それが分かって、慌ててキョロキョロするおれ。
目元を冷やすのに使ってたタオルが視界に入った。
急いでイグゥの顔に、ちょっとぬるくて濡れてるタオルを押し付ける。


「ぢょっど、……だいぶ、ご…興奮゛じだ……。」

そこまで興奮する程の要素は無かった気がするんだけど。
モゴモゴ喋るイグゥは嘘みたいに鼻血を垂らしてた。
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