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残るのは後悔だけで
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「大丈夫。大丈夫だよ、落ち着いて」
妄想の中のアルロード様が励ましてくれる。あのお方ならばきっと、現実でもこうして励ましてくれるんだろう。
だからなのかな。
「そう。指先でゆっくり、円を描くように押して……」
バース性の説明の時に聞いたオメガとしての自慰の仕方が、アルロード様の声で再現された。
アルロード様に言われるなら頑張れる。
アルロード様の言葉に導かれるように指先で円を描くように穴を押すと、つぷ、と呆気なく穴の中に指が呑み込まれた。
「うあ……っ」
何の抵抗もなく侵入を許してしまうなんて、オレの穴はなんて貪欲なんだろう。
「大丈夫……えらいね、怖がらないで奥を広げるように」
「ふ……っ」
言われるままに必死で指で奥を広げるうちにどんどん気持ち良くなって、あまりの快感に涙がぽろぽろと溢れ出る。
「アルロード様……アルロード様……っ」
アルロード様の匂い。もっとたくさん貰っておけば良かった。
「気持ちいい?」
気持ちいい。
「もっと奥まで欲しい?」
欲しい。
「僕はいつだってルキノを気持ち良くしてあげたいんだ。どうして欲しいの?」
ホントに、もっと奥まで欲しい。
「あっ、もっと奥……! 奥、いっぱい擦って……!」
「さっき準備したよね? 今日はおもちゃで我慢してね」
「……っ」
「ルキノが望んでくれるなら、いつでも僕がルキノを抱いてあげる」
「アルロード、様……」
アルロード様の甘い言葉に、今日だけは頼ってしまいたい。
バイブを手に取り、ゆっくりと穴に当てる。その日オレは、ついに後ろの穴で得る快感を知ってしまったのだった。
***
「あー……サイアク」
数日経って発情期が終わってしまえば残るのは後悔だけで。
あの優しいアルロード様を思いっきりオカズにしてしまったという罪悪感が大きくて、自己嫌悪に浸るしかない。
「どういう顔でアルロード様に会えばいいんだよ」
もうため息しかでない。
「なんでこんな急に、ヒートが酷くなったんだ……」
アルロード様という極上のアルファに日常的に会うようになって、オメガとしての本能が目覚めてしまったのかも知れない。
発情期で朦朧となっているとき、あんなに感じていたアルロード様の匂い。
もう制服からはみじんもその匂いを感じない。
けれど、明日からはアルロード様本人と面と向かって話をする事になるんだ。その時、アルロード様の声を聞いて、アルロード様の匂いを感じて、アルロード様の麗しいお顔を見て、本当にオレは平常心でいられるのだろうか。
まさか会った途端にヒートを起こすとか、そんな恐ろしい事にはならないよな?
若干の不安を残しつつ、オレは翌日を万全の体調で迎えるために、早めに眠りについたのだった。
***
そして翌日。
オレは感動していた。やっぱりアルロード様はすごい。
十日ぶりくらいに見るアルロード様は相変わらず麗しくて、べらぼうにカッコよかった。
アルロード様のお姿を目にするまでは、生身のアルロード様を見て自分がまた不埒な妄想を抱くのではないかと不安だったけれど、そんなの無駄な心配だった!
だって、あの神々しいお姿!
同じAクラスの方ですら簡単に剣を弾き飛ばされてしまう、あの見事な剣捌き!
気迫満点で向かっていった相手の剣を受け止めたかと思ったら、一瞬で弾き飛ばしてしまった。
何をどうやったかなんてまるっきり分からない。相手は勿論、周囲で見ていた人たちも唖然だ。
汗ひとつかかずに勝利する、そのスマートな佇まい。
しかも、ふとこちらを見て微笑んでくださるんだからファンサービスが過ぎる。
胸はキュンキュン高鳴ったけど、オレの中の怪しい妄想なんて吹っ飛ばされて、クールで強くてカッコいい神として再認識されたらしい。
さすがオレの推し!!!!
そんなわけで、昼食時のオレの推し語りにも力が入るってもので。
「見た!!??? あのお方の剣捌き! どうなってるの、あれ!」
「あーハイハイ。まったくお前は相変わらずだな」
「しょうがないじゃん、めちゃくちゃカッコよかったもん!」
「あんまりはしゃいでバレるなよ?」
そう言われてハッとする。確かにこのまま言っちゃうと、さすがにオレの推しがアルロード様だとバレてしまうかも知れない。
うーむ、どうするか……と悩んでいたら、向こうからアルロード様が歩いてくる。今日も山盛りの男飯! って感じのガッツリメニューを選んでるのが潔い。
「お久しぶりです!」
元気よく挨拶したら、アルロード様は眉毛を下げてなんとも微妙な笑みを浮かべた。
心配そうに、でも嬉しそうに。ホッとしたような、でも寂しそうな。
優しいアルロード様は、きっとオレの事を心配してくれていたんだろう。
「……良かった、体調は大丈夫そうだね」
その声を聞いた途端、心臓がバクン、と今までにない音を立てた。
え。
なんで。
しかも、アルロード様が近づいてくるにつれて、美味しそうな肉料理の匂いに混ざって、発情期の間オレを慰めてくれてたあの芳しい香りが漂ってくる。
待って、もしかしてコレ、ヤバいのでは。
オレは密かに戦慄した。
妄想の中のアルロード様が励ましてくれる。あのお方ならばきっと、現実でもこうして励ましてくれるんだろう。
だからなのかな。
「そう。指先でゆっくり、円を描くように押して……」
バース性の説明の時に聞いたオメガとしての自慰の仕方が、アルロード様の声で再現された。
アルロード様に言われるなら頑張れる。
アルロード様の言葉に導かれるように指先で円を描くように穴を押すと、つぷ、と呆気なく穴の中に指が呑み込まれた。
「うあ……っ」
何の抵抗もなく侵入を許してしまうなんて、オレの穴はなんて貪欲なんだろう。
「大丈夫……えらいね、怖がらないで奥を広げるように」
「ふ……っ」
言われるままに必死で指で奥を広げるうちにどんどん気持ち良くなって、あまりの快感に涙がぽろぽろと溢れ出る。
「アルロード様……アルロード様……っ」
アルロード様の匂い。もっとたくさん貰っておけば良かった。
「気持ちいい?」
気持ちいい。
「もっと奥まで欲しい?」
欲しい。
「僕はいつだってルキノを気持ち良くしてあげたいんだ。どうして欲しいの?」
ホントに、もっと奥まで欲しい。
「あっ、もっと奥……! 奥、いっぱい擦って……!」
「さっき準備したよね? 今日はおもちゃで我慢してね」
「……っ」
「ルキノが望んでくれるなら、いつでも僕がルキノを抱いてあげる」
「アルロード、様……」
アルロード様の甘い言葉に、今日だけは頼ってしまいたい。
バイブを手に取り、ゆっくりと穴に当てる。その日オレは、ついに後ろの穴で得る快感を知ってしまったのだった。
***
「あー……サイアク」
数日経って発情期が終わってしまえば残るのは後悔だけで。
あの優しいアルロード様を思いっきりオカズにしてしまったという罪悪感が大きくて、自己嫌悪に浸るしかない。
「どういう顔でアルロード様に会えばいいんだよ」
もうため息しかでない。
「なんでこんな急に、ヒートが酷くなったんだ……」
アルロード様という極上のアルファに日常的に会うようになって、オメガとしての本能が目覚めてしまったのかも知れない。
発情期で朦朧となっているとき、あんなに感じていたアルロード様の匂い。
もう制服からはみじんもその匂いを感じない。
けれど、明日からはアルロード様本人と面と向かって話をする事になるんだ。その時、アルロード様の声を聞いて、アルロード様の匂いを感じて、アルロード様の麗しいお顔を見て、本当にオレは平常心でいられるのだろうか。
まさか会った途端にヒートを起こすとか、そんな恐ろしい事にはならないよな?
若干の不安を残しつつ、オレは翌日を万全の体調で迎えるために、早めに眠りについたのだった。
***
そして翌日。
オレは感動していた。やっぱりアルロード様はすごい。
十日ぶりくらいに見るアルロード様は相変わらず麗しくて、べらぼうにカッコよかった。
アルロード様のお姿を目にするまでは、生身のアルロード様を見て自分がまた不埒な妄想を抱くのではないかと不安だったけれど、そんなの無駄な心配だった!
だって、あの神々しいお姿!
同じAクラスの方ですら簡単に剣を弾き飛ばされてしまう、あの見事な剣捌き!
気迫満点で向かっていった相手の剣を受け止めたかと思ったら、一瞬で弾き飛ばしてしまった。
何をどうやったかなんてまるっきり分からない。相手は勿論、周囲で見ていた人たちも唖然だ。
汗ひとつかかずに勝利する、そのスマートな佇まい。
しかも、ふとこちらを見て微笑んでくださるんだからファンサービスが過ぎる。
胸はキュンキュン高鳴ったけど、オレの中の怪しい妄想なんて吹っ飛ばされて、クールで強くてカッコいい神として再認識されたらしい。
さすがオレの推し!!!!
そんなわけで、昼食時のオレの推し語りにも力が入るってもので。
「見た!!??? あのお方の剣捌き! どうなってるの、あれ!」
「あーハイハイ。まったくお前は相変わらずだな」
「しょうがないじゃん、めちゃくちゃカッコよかったもん!」
「あんまりはしゃいでバレるなよ?」
そう言われてハッとする。確かにこのまま言っちゃうと、さすがにオレの推しがアルロード様だとバレてしまうかも知れない。
うーむ、どうするか……と悩んでいたら、向こうからアルロード様が歩いてくる。今日も山盛りの男飯! って感じのガッツリメニューを選んでるのが潔い。
「お久しぶりです!」
元気よく挨拶したら、アルロード様は眉毛を下げてなんとも微妙な笑みを浮かべた。
心配そうに、でも嬉しそうに。ホッとしたような、でも寂しそうな。
優しいアルロード様は、きっとオレの事を心配してくれていたんだろう。
「……良かった、体調は大丈夫そうだね」
その声を聞いた途端、心臓がバクン、と今までにない音を立てた。
え。
なんで。
しかも、アルロード様が近づいてくるにつれて、美味しそうな肉料理の匂いに混ざって、発情期の間オレを慰めてくれてたあの芳しい香りが漂ってくる。
待って、もしかしてコレ、ヤバいのでは。
オレは密かに戦慄した。
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