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後日談
雨の朝に知る、嬉しい事実
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とても静かな朝だった。
寝室のカーテンを開けた途端、目に飛び込んできたのは、どんよりとした暗い空。
そこから静かな雨が降り注いでいる。
降り籠められる……というほど強い雨ではないけれど、外出する気が少なからず失せるくらいには本降りだ。
「雨かあ……」
昨夜テレビで見た予報では一日雨だと言ってたなぁ。
幸い、食材は冷蔵庫にいっぱい入っている。今日一日くらい家に閉じこもっていても平気だ。今日は家でゆっくりしようかな。
窓辺から離れてベッドへ戻れば、厳さんはまだ静かに眠っている。
厳さんは寝起きが良くて、私より先に起きる日が多いし、私が先に起きたとしても、すぐに目を覚ます。
なのに、今日はまだ目覚める気配もない。
――疲れてるんだ……
厳さんは最近お仕事が忙しいらしく、連日帰りが遅かった。きっと疲れがたまっているんだろう。
やっぱり、今日は家でのんびりしよう。厳さんが何と言おうとも。
そう決めて、ナイトテーブルの目覚まし時計に目をやれば、もうすぐ午前八時になるところだった。
困ったな。もっとゆっくり寝ていてほしい気がするけれど、もう起こさなくちゃいけない時間だ。
だいぶ前に『休みの日はどんなに遅くても八時には起きたいから、もし自分が寝ていたら起こしてほしい』と言われているのだ。寝過ぎちゃうと調子が狂うらしい。
「厳さーん、朝ですよー」
囁いてみたけれど、彼からは何の反応もない。
「厳さーん、八時になりますよー」
今度はもう少し大きい声で。
でもやっぱり、反応はない。
「厳さーん、起きてくださーい」
今度は普通の大きさで。
うーん。
これで起きないくらい疲れてるんだったら、もう無理に起こさないほうがいいんじゃない? 自然に目が覚めるまでこのまま……
でも、彼から八時には起きたいって言われたときに『大丈夫です! ちゃんと八時に起こしますから!』と言ってしまった手前、起こさないわけにもいかないよねぇ。
迷った末、私はとりあえず一度起きて貰おうと決めた。
もし厳さんが眠そうにしていたら、そのとき改めてもっと眠ってくれるようにお願いすればいいかなと。
「厳さん、朝ですよ。起きてください」
それでもまだ彼はぴくりとも動かない。
「いーわーおーさーん」
端正な寝顔。いくらでも眺めていられそうな気がするけれど、でも彼の目を見られないのは寂しい。
「起きてくださーい!」
そっと頬を撫でると、夜の間に伸びた無精ひげが手のひらにざらりと当たった。
「厳さーん、起きないとキスしちゃいますよー?」
眉が微かにぴくっと動いた気がしたけれど、目を覚ます気配はない。
「厳さん、起きないと、ほんっとーにしちゃいますよー」
これだけ呼んでも起きないんだから、と私は少し大胆になっていた。
次、彼の名前を呼んでも反応がなかったら起こすのを諦めようと思う。
彼が目覚めたあと、一応八時に起こしたけれど起きなかったのだと告げればいい。
「厳さーん?」
彼の顔を真上から見下ろすように覆いかぶさる。
一応起こしたご褒美に、ほっぺにキスぐらい許されるかな? とそんな悪戯心が湧いてきた。
「キスしちゃいますよー」
きっと起きないだろうと高を括っていた私は、彼へとどんどん顔を近づけた。
もうすぐ彼の頬に唇が触れる――……
と、思った矢先。
荒々しく口を塞がれていた。
「ん!? んんんー!!」
驚いて起き上がろうとしたけれど、後頭部を押さえられていて逃げられない。
焦点が合わないほど近くに彼の顔があった。
唇に感じる柔らかい感触。薄く開いた唇から口腔へ侵入してくる熱く滑った舌。
衝撃から一瞬遅れて、キスで口を塞がれているんだと理解する。
どういうこと!?
なんで私、キスされてるの!?
厳さん、いつから起きてたのー!?
頭の中ではそんな疑問が飛び交っていた。
息が乱れるほど長いキスの後。
ようやく唇を離した厳さんは、満足そうな笑みを浮かべて私を見上げた。
「おはようございます、桃子さん」
「お……はよ、ござい……ます」
赤くなっているだろう顔を見られるのが恥ずかしくて、顔をそむけながら返事をする。
と、彼は私の手をぐいと引いた。
驚く間もなく、彼の上へ倒れ込む。
「厳さんっ!」
咎めるように名前を呼び、きっと睨むけれど、彼にとっては痛くも痒くもないようだ。楽しそうな顔で私の髪を指で梳いて整えてくれる。
「もー、いつから起きてたんですか?」
「貴女が『雨かぁ』と呟いたあたりから」
「そんなに前から!?」
彼の言う通りだとすると、私が彼を起こす前からもう起きてたってこと?
「なんで寝たふりなんてしたんですか!」
恥ずかしいのを誤魔化そうとしたら、予想以上に口調がきつくなってしまった。慌てて口を手で覆ったけれど、出てしまった言葉は取り消せない。
「桃子さんに名前を呼ばれるのが嬉しくてつい。からかったわけじゃないんです。申し訳ない」
とすまなそうに謝られてしまった。
「私こそ、きつい言い方してごめんなさい」
彼は私を宥めるように、ゆっくりと背を撫でる。その感触が心地よくて、体から力が抜けた。
しばらくそうしていると……
「私はね、自分の名前が嫌いだったんですよ」
彼がぽつりと口を開いた。
「どうして? 素敵な名前じゃないですか」
がっしりとしてゆるぎなくて、格好いい厳さんにぴったりの名前だと思うんだけれど……な。
「昔から『名は体を表すって本当だな』だの『厳ついお前にピッタリな名前だな』だのとからかわれることが多くてね。自分でも自覚はしていますが、そう他人から言われ続けるとあまり気持ちがいいものじゃない」
「そう……だったんですか……」
厳さんが、自分の名前をそんな風に思っていたなんて知らなかった。今までずっと厳さんって呼んでいたけれど、もし彼が不快なら違う呼び方を考えたほうがいいだろうか?
でも、じゃあ、なんて呼んだらいいの!?
イワさん?
ガンさん?
ダメダメダメ! 刑事ドラマじゃなああああい!!
でも他に浮かばないよ、どうしよう。
「でもね、不思議なんです。桃子さん、貴女に名前を呼ばれるのは何だかとても心地好いんです。それで今も寝たふりをしてしまいました」
え!? 私が呼ぶのは……不快じゃないの?
「じゃあ、これからも厳さんって呼んでいいんですか? 嫌じゃないんですか?」
「ええ。嫌どころか嬉しいですよ。だから、たくさん呼んでください」
顔を上げれば厳さんの視線とぶつかった。
穏やかなのに、どこかに熱を孕んだその目に意識ごと目が吸い寄せられる。
「厳さん」
「はい」
彼の名前を呼べば、優しい返事が戻ってくる。
「厳さん」
「なんですか、桃子さん」
「何となく呼びたくて」
そんやり取りをしながら、私は彼の胸へ頭を乗せた。
服越しに彼の鼓動が聞こえる。
ああ、幸せで胸がいっぱい。
目を瞑って、ほうっと長いため息をつく私の背を、彼の手がゆっくりと撫でた。
何度も何度も優しく触れるその手にうっとりする。
けれど……
何度か往復しているうちに、彼の手が撫でる範囲がだんだん下へと移動しはじめた。
「あ、の……厳、さん?」
「なんですか?」
「手が……」
彼の手は今や完全に私のお尻を撫でている。
「ああ、これですか」
これ、と言いながら、お尻をナデナデしないでくださいっ!
「はい! そうです、それです、それ! 直ちにどけてくださいー!」
「残念ながらそのお願いは聞けませんね」
なんでですか! と視線で問えば、彼はニッと意地悪な笑みを浮かべた。
「桃子さんがあまりにもイイ声で私の名前を呼ぶから、うっかりシたくなってしまいました」
なっ、なにをシたくなったとおっしゃるのでしょうか!!
答えを聞いたら危険な気がするので、その突っ込みは心の中で。
慌てて彼の上から退こうとしたけれど、彼が私の腰を掴むほうが一瞬早かった。
「厳さんっ! 手、離して、くだ……」
「逃げ遅れた桃子が悪い」
「そん……っんん!」
そんなのあるかー! と言う絶叫は彼の唇で封印された。
後のことは推して知るべし。
静かな雨が降り続く朝は、そうして過ぎていった。
寝室のカーテンを開けた途端、目に飛び込んできたのは、どんよりとした暗い空。
そこから静かな雨が降り注いでいる。
降り籠められる……というほど強い雨ではないけれど、外出する気が少なからず失せるくらいには本降りだ。
「雨かあ……」
昨夜テレビで見た予報では一日雨だと言ってたなぁ。
幸い、食材は冷蔵庫にいっぱい入っている。今日一日くらい家に閉じこもっていても平気だ。今日は家でゆっくりしようかな。
窓辺から離れてベッドへ戻れば、厳さんはまだ静かに眠っている。
厳さんは寝起きが良くて、私より先に起きる日が多いし、私が先に起きたとしても、すぐに目を覚ます。
なのに、今日はまだ目覚める気配もない。
――疲れてるんだ……
厳さんは最近お仕事が忙しいらしく、連日帰りが遅かった。きっと疲れがたまっているんだろう。
やっぱり、今日は家でのんびりしよう。厳さんが何と言おうとも。
そう決めて、ナイトテーブルの目覚まし時計に目をやれば、もうすぐ午前八時になるところだった。
困ったな。もっとゆっくり寝ていてほしい気がするけれど、もう起こさなくちゃいけない時間だ。
だいぶ前に『休みの日はどんなに遅くても八時には起きたいから、もし自分が寝ていたら起こしてほしい』と言われているのだ。寝過ぎちゃうと調子が狂うらしい。
「厳さーん、朝ですよー」
囁いてみたけれど、彼からは何の反応もない。
「厳さーん、八時になりますよー」
今度はもう少し大きい声で。
でもやっぱり、反応はない。
「厳さーん、起きてくださーい」
今度は普通の大きさで。
うーん。
これで起きないくらい疲れてるんだったら、もう無理に起こさないほうがいいんじゃない? 自然に目が覚めるまでこのまま……
でも、彼から八時には起きたいって言われたときに『大丈夫です! ちゃんと八時に起こしますから!』と言ってしまった手前、起こさないわけにもいかないよねぇ。
迷った末、私はとりあえず一度起きて貰おうと決めた。
もし厳さんが眠そうにしていたら、そのとき改めてもっと眠ってくれるようにお願いすればいいかなと。
「厳さん、朝ですよ。起きてください」
それでもまだ彼はぴくりとも動かない。
「いーわーおーさーん」
端正な寝顔。いくらでも眺めていられそうな気がするけれど、でも彼の目を見られないのは寂しい。
「起きてくださーい!」
そっと頬を撫でると、夜の間に伸びた無精ひげが手のひらにざらりと当たった。
「厳さーん、起きないとキスしちゃいますよー?」
眉が微かにぴくっと動いた気がしたけれど、目を覚ます気配はない。
「厳さん、起きないと、ほんっとーにしちゃいますよー」
これだけ呼んでも起きないんだから、と私は少し大胆になっていた。
次、彼の名前を呼んでも反応がなかったら起こすのを諦めようと思う。
彼が目覚めたあと、一応八時に起こしたけれど起きなかったのだと告げればいい。
「厳さーん?」
彼の顔を真上から見下ろすように覆いかぶさる。
一応起こしたご褒美に、ほっぺにキスぐらい許されるかな? とそんな悪戯心が湧いてきた。
「キスしちゃいますよー」
きっと起きないだろうと高を括っていた私は、彼へとどんどん顔を近づけた。
もうすぐ彼の頬に唇が触れる――……
と、思った矢先。
荒々しく口を塞がれていた。
「ん!? んんんー!!」
驚いて起き上がろうとしたけれど、後頭部を押さえられていて逃げられない。
焦点が合わないほど近くに彼の顔があった。
唇に感じる柔らかい感触。薄く開いた唇から口腔へ侵入してくる熱く滑った舌。
衝撃から一瞬遅れて、キスで口を塞がれているんだと理解する。
どういうこと!?
なんで私、キスされてるの!?
厳さん、いつから起きてたのー!?
頭の中ではそんな疑問が飛び交っていた。
息が乱れるほど長いキスの後。
ようやく唇を離した厳さんは、満足そうな笑みを浮かべて私を見上げた。
「おはようございます、桃子さん」
「お……はよ、ござい……ます」
赤くなっているだろう顔を見られるのが恥ずかしくて、顔をそむけながら返事をする。
と、彼は私の手をぐいと引いた。
驚く間もなく、彼の上へ倒れ込む。
「厳さんっ!」
咎めるように名前を呼び、きっと睨むけれど、彼にとっては痛くも痒くもないようだ。楽しそうな顔で私の髪を指で梳いて整えてくれる。
「もー、いつから起きてたんですか?」
「貴女が『雨かぁ』と呟いたあたりから」
「そんなに前から!?」
彼の言う通りだとすると、私が彼を起こす前からもう起きてたってこと?
「なんで寝たふりなんてしたんですか!」
恥ずかしいのを誤魔化そうとしたら、予想以上に口調がきつくなってしまった。慌てて口を手で覆ったけれど、出てしまった言葉は取り消せない。
「桃子さんに名前を呼ばれるのが嬉しくてつい。からかったわけじゃないんです。申し訳ない」
とすまなそうに謝られてしまった。
「私こそ、きつい言い方してごめんなさい」
彼は私を宥めるように、ゆっくりと背を撫でる。その感触が心地よくて、体から力が抜けた。
しばらくそうしていると……
「私はね、自分の名前が嫌いだったんですよ」
彼がぽつりと口を開いた。
「どうして? 素敵な名前じゃないですか」
がっしりとしてゆるぎなくて、格好いい厳さんにぴったりの名前だと思うんだけれど……な。
「昔から『名は体を表すって本当だな』だの『厳ついお前にピッタリな名前だな』だのとからかわれることが多くてね。自分でも自覚はしていますが、そう他人から言われ続けるとあまり気持ちがいいものじゃない」
「そう……だったんですか……」
厳さんが、自分の名前をそんな風に思っていたなんて知らなかった。今までずっと厳さんって呼んでいたけれど、もし彼が不快なら違う呼び方を考えたほうがいいだろうか?
でも、じゃあ、なんて呼んだらいいの!?
イワさん?
ガンさん?
ダメダメダメ! 刑事ドラマじゃなああああい!!
でも他に浮かばないよ、どうしよう。
「でもね、不思議なんです。桃子さん、貴女に名前を呼ばれるのは何だかとても心地好いんです。それで今も寝たふりをしてしまいました」
え!? 私が呼ぶのは……不快じゃないの?
「じゃあ、これからも厳さんって呼んでいいんですか? 嫌じゃないんですか?」
「ええ。嫌どころか嬉しいですよ。だから、たくさん呼んでください」
顔を上げれば厳さんの視線とぶつかった。
穏やかなのに、どこかに熱を孕んだその目に意識ごと目が吸い寄せられる。
「厳さん」
「はい」
彼の名前を呼べば、優しい返事が戻ってくる。
「厳さん」
「なんですか、桃子さん」
「何となく呼びたくて」
そんやり取りをしながら、私は彼の胸へ頭を乗せた。
服越しに彼の鼓動が聞こえる。
ああ、幸せで胸がいっぱい。
目を瞑って、ほうっと長いため息をつく私の背を、彼の手がゆっくりと撫でた。
何度も何度も優しく触れるその手にうっとりする。
けれど……
何度か往復しているうちに、彼の手が撫でる範囲がだんだん下へと移動しはじめた。
「あ、の……厳、さん?」
「なんですか?」
「手が……」
彼の手は今や完全に私のお尻を撫でている。
「ああ、これですか」
これ、と言いながら、お尻をナデナデしないでくださいっ!
「はい! そうです、それです、それ! 直ちにどけてくださいー!」
「残念ながらそのお願いは聞けませんね」
なんでですか! と視線で問えば、彼はニッと意地悪な笑みを浮かべた。
「桃子さんがあまりにもイイ声で私の名前を呼ぶから、うっかりシたくなってしまいました」
なっ、なにをシたくなったとおっしゃるのでしょうか!!
答えを聞いたら危険な気がするので、その突っ込みは心の中で。
慌てて彼の上から退こうとしたけれど、彼が私の腰を掴むほうが一瞬早かった。
「厳さんっ! 手、離して、くだ……」
「逃げ遅れた桃子が悪い」
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