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その日、事件は起こった 1
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社内のトラブルを放置していたら、企業にとって信用だけでなく存続の危機にだって陥りかねない。
そんな悪に私は今日も立ち向かう。
お天道様が見逃しても、頓宮はるみが許さない。
*
朝靄煙る午前六時少し前。
本格的な冬の到来を感じさせるこの季節は、太陽が顔を出すのを渋っているかのようにまだ薄暗い。
外では朝刊を配る新聞配達のバイクの音がする。それもどこかへ消えれば街は再び静けさを取り戻す。
灯りの消えたビル群はひっそりとたたずみ、まるで呼吸を止めた巨人のようだ。
しかし!ここに静けさは――無かった。
今日も朝っぱらからハイテンションで騒がしい。
ぐつぐつとお湯が煮える音、キッチンタイマーが時刻を知らせる甲高い音。
金属製の鍋の蓋が床に落ち、ガシャーンと不快な音がしたかと思えば、誰かがポリバケツを蹴飛ばし、『すいませーん』と声を張り上げる。
もはやここは戦場だ。
誰一人止まっている者はいない。忙しく動き回っている。
湾岸地区のとあるビル。その三十八階にある社員食堂の厨房。
社食は休むことを許されない。
ほぼほぼ三百六十五日、朝、昼、夜フル稼働だ。
何故かって?
それはこの会社に理由がある。
株式会社満天堂。
ゲームソフト及びゲーム機器の開発販売を手掛ける国内最大手のカンパニーだ。
グループ企業にはハードベンダー、ゲームパブリッシャー、ゲームディベロッパーすべてそろっている。
最近の傾向に合わせてスマホゲームパブリッシャー部門も新設された。
そしてこの本社ビルは開発部門の一部を除いて、全てが揃う巨大集合体だった。
社員は千人を超えている。
ゲーム業界に安息などない。
ゲーム業界は日々その市場を拡大している。
次世代ゲーム機の開発やeスポーツ業界の急成長、VRへの投資など常に変化し、新作の開発に追われ、消費者のニーズに追われ、休むことは許されなかった。
立ち止まった瞬間、企業の価値は失われるのだった。
不夜城東京に、たまには安息を下さい。
神様お願いしますっ!
虚しい願いが神様に聞こえたかどうかは定かではないけれど、私は熱く盛大に煙る靄の中で現在仕事中。
大釜でジャガイモを茹でているのだ。大きなしゃもじでかき回すたびに、もわ~っと湯気が立ち昇り視界をふさぐ。
そのたびに曇った眼鏡を割烹着の袖でふき取り、くにゃりと曲がった前髪を気にしなければならない。
――わかめが張り付いているみたい。せっかくヘアアイロンして来たのに、これじゃ努力が台無しよ。
前髪を直そうと手で触っていると、げきが飛ぶ。
「ちょっとトンちゃん。今さら髪の毛気にしてどうするのよ。これからデートでもあるまいし。それより、ジャガイモ茹で上がったのっ!?」
パートリーダーの飯島さんだ。今日も朝から元気な五十歳。
白いゴム長が映えてます。
「はーい、あと三十秒でーす」
前髪を押さえながら、元気に答える。
「だから前髪はいいのよっ。それに髪の毛触るとか衛生的にNGだっての」
「すいませーん」
次に飯島さんは、通称ばあちゃんこと道平さんに声を掛ける。
六十二歳にしてばあちゃんはちょっと気の毒。
「ばあちゃん、千切り終わった?」
「あと少しよ」
調理師の西田さんは黙々と作業している。
ピリピリした空気が張り詰めると言うより、飯島さんのピリピリが料理を作るみんなに伝染している気がする。
徹夜でソフト開発に携わる社員さんも多く、彼らの朝食を只今準備中。
社員食堂オープンは六時半。時計の針は六時十分を過ぎている。
飯島さんの顔には段々余裕がなくなってくる。今にも青筋が立ちそうだ。
毎日これなのだから、そのうち脳梗塞でも起こさないかと心配になってくる。
「メニュー看板は出てる?」
飯島さんの問いに、「入口にセット完了してます」最年少パートの蛭田さんが元気よく答える。
蛭田さんことひるちゃんのご主人は満天堂の社員さん。次世代機器の開発を担当しているそうだ。
半年前に結婚したばかりの新婚ホヤホヤ。
ご主人は時々この社食にご飯を食べに来る。そんな時のひるちゃんは頬を赤く染めて初々しくてとっても可愛い。
昨夜の熱い夜のことでも思い出しているのかな。なんて勘ぐったりしてからかうことも。
まあ、いまだ彼氏のいない私にはちょっと切ない話なのだけれど。
オートメーション化が進み、ある程度調理済みの食材を仕入れているにしても、これだけのメンバーで約三百人分の料理を準備するのだから、それは戦場だ。
昼は六百人分だからもっと大変だ。
オープンが迫り飯島さんは大きく頷くと、一同を見回す。
「それではみなさん、オープンです。気合を入れて行きましょう」
「お願いしますっ」
飯島さん以外の声が重なる。
私は食堂入口の自動ドアの電源を入れる。
「お待たせしました。いらっしゃいませっ」
待ち構えていた社員さんたちに頭を下げる。
すると待ってましたとばかりに社員さんたちがドット流れ込んでくる。
座席数約五百ある席の半分があっという間に埋まった。
今日の朝食メニューはAセットがトースト・ベーコンエッグ・ポテトサラ・フルーツ・コーヒーまたは紅茶。
Bセットは焼き鮭・ポテトサラ・小鉢・ご飯・お味噌汁にフルーツ。もちろんコーヒーもついてくる。
どちらも四百円。今どきこの値段で食事が出来るところは中々ないとあって、徹夜組だけでなく朝食をここで済ませる社員も多い。
独身男性だとなおさらだ。
今日の私の担当はご飯の盛り付けだった。
白い割烹着に白いズボン、白のゴム長。
顔にはマスク、頭には三角頭巾、これがパートの正装。
私は視力は悪くないのだけれど、銀縁眼鏡をかけている。
顔をほぼ隠しているせいか、それとも社食のパートは大抵おばちゃんなどと勝手な固定概念があるのか、大多数の社員さんが揃いも揃って、私に向かって『おばちゃん』と声を掛けてくるのだ。
そりゃこの風貌ですもの。仕方ない。前髪もくにゃっとしているし。
ええ、ええ。若い女子は前髪きちんとしてますよね。
でも、私だってまだまだ充分若いんですよ。
立場上、身分を隠しているから、まぁ好都合ではあるんですけど。
だけど――よわい二十七の女性に失礼であろう。
うすうす気づく奴はいないんかいっ。
「おばちゃん、今日ご飯少なめでしくよろ~」
って、古っ。今どきそんな言葉使ってるやついないって。
いつの時代だよ。寒っ。
などと若干ではありますが、ムカつくこともあります。
そんな悪に私は今日も立ち向かう。
お天道様が見逃しても、頓宮はるみが許さない。
*
朝靄煙る午前六時少し前。
本格的な冬の到来を感じさせるこの季節は、太陽が顔を出すのを渋っているかのようにまだ薄暗い。
外では朝刊を配る新聞配達のバイクの音がする。それもどこかへ消えれば街は再び静けさを取り戻す。
灯りの消えたビル群はひっそりとたたずみ、まるで呼吸を止めた巨人のようだ。
しかし!ここに静けさは――無かった。
今日も朝っぱらからハイテンションで騒がしい。
ぐつぐつとお湯が煮える音、キッチンタイマーが時刻を知らせる甲高い音。
金属製の鍋の蓋が床に落ち、ガシャーンと不快な音がしたかと思えば、誰かがポリバケツを蹴飛ばし、『すいませーん』と声を張り上げる。
もはやここは戦場だ。
誰一人止まっている者はいない。忙しく動き回っている。
湾岸地区のとあるビル。その三十八階にある社員食堂の厨房。
社食は休むことを許されない。
ほぼほぼ三百六十五日、朝、昼、夜フル稼働だ。
何故かって?
それはこの会社に理由がある。
株式会社満天堂。
ゲームソフト及びゲーム機器の開発販売を手掛ける国内最大手のカンパニーだ。
グループ企業にはハードベンダー、ゲームパブリッシャー、ゲームディベロッパーすべてそろっている。
最近の傾向に合わせてスマホゲームパブリッシャー部門も新設された。
そしてこの本社ビルは開発部門の一部を除いて、全てが揃う巨大集合体だった。
社員は千人を超えている。
ゲーム業界に安息などない。
ゲーム業界は日々その市場を拡大している。
次世代ゲーム機の開発やeスポーツ業界の急成長、VRへの投資など常に変化し、新作の開発に追われ、消費者のニーズに追われ、休むことは許されなかった。
立ち止まった瞬間、企業の価値は失われるのだった。
不夜城東京に、たまには安息を下さい。
神様お願いしますっ!
虚しい願いが神様に聞こえたかどうかは定かではないけれど、私は熱く盛大に煙る靄の中で現在仕事中。
大釜でジャガイモを茹でているのだ。大きなしゃもじでかき回すたびに、もわ~っと湯気が立ち昇り視界をふさぐ。
そのたびに曇った眼鏡を割烹着の袖でふき取り、くにゃりと曲がった前髪を気にしなければならない。
――わかめが張り付いているみたい。せっかくヘアアイロンして来たのに、これじゃ努力が台無しよ。
前髪を直そうと手で触っていると、げきが飛ぶ。
「ちょっとトンちゃん。今さら髪の毛気にしてどうするのよ。これからデートでもあるまいし。それより、ジャガイモ茹で上がったのっ!?」
パートリーダーの飯島さんだ。今日も朝から元気な五十歳。
白いゴム長が映えてます。
「はーい、あと三十秒でーす」
前髪を押さえながら、元気に答える。
「だから前髪はいいのよっ。それに髪の毛触るとか衛生的にNGだっての」
「すいませーん」
次に飯島さんは、通称ばあちゃんこと道平さんに声を掛ける。
六十二歳にしてばあちゃんはちょっと気の毒。
「ばあちゃん、千切り終わった?」
「あと少しよ」
調理師の西田さんは黙々と作業している。
ピリピリした空気が張り詰めると言うより、飯島さんのピリピリが料理を作るみんなに伝染している気がする。
徹夜でソフト開発に携わる社員さんも多く、彼らの朝食を只今準備中。
社員食堂オープンは六時半。時計の針は六時十分を過ぎている。
飯島さんの顔には段々余裕がなくなってくる。今にも青筋が立ちそうだ。
毎日これなのだから、そのうち脳梗塞でも起こさないかと心配になってくる。
「メニュー看板は出てる?」
飯島さんの問いに、「入口にセット完了してます」最年少パートの蛭田さんが元気よく答える。
蛭田さんことひるちゃんのご主人は満天堂の社員さん。次世代機器の開発を担当しているそうだ。
半年前に結婚したばかりの新婚ホヤホヤ。
ご主人は時々この社食にご飯を食べに来る。そんな時のひるちゃんは頬を赤く染めて初々しくてとっても可愛い。
昨夜の熱い夜のことでも思い出しているのかな。なんて勘ぐったりしてからかうことも。
まあ、いまだ彼氏のいない私にはちょっと切ない話なのだけれど。
オートメーション化が進み、ある程度調理済みの食材を仕入れているにしても、これだけのメンバーで約三百人分の料理を準備するのだから、それは戦場だ。
昼は六百人分だからもっと大変だ。
オープンが迫り飯島さんは大きく頷くと、一同を見回す。
「それではみなさん、オープンです。気合を入れて行きましょう」
「お願いしますっ」
飯島さん以外の声が重なる。
私は食堂入口の自動ドアの電源を入れる。
「お待たせしました。いらっしゃいませっ」
待ち構えていた社員さんたちに頭を下げる。
すると待ってましたとばかりに社員さんたちがドット流れ込んでくる。
座席数約五百ある席の半分があっという間に埋まった。
今日の朝食メニューはAセットがトースト・ベーコンエッグ・ポテトサラ・フルーツ・コーヒーまたは紅茶。
Bセットは焼き鮭・ポテトサラ・小鉢・ご飯・お味噌汁にフルーツ。もちろんコーヒーもついてくる。
どちらも四百円。今どきこの値段で食事が出来るところは中々ないとあって、徹夜組だけでなく朝食をここで済ませる社員も多い。
独身男性だとなおさらだ。
今日の私の担当はご飯の盛り付けだった。
白い割烹着に白いズボン、白のゴム長。
顔にはマスク、頭には三角頭巾、これがパートの正装。
私は視力は悪くないのだけれど、銀縁眼鏡をかけている。
顔をほぼ隠しているせいか、それとも社食のパートは大抵おばちゃんなどと勝手な固定概念があるのか、大多数の社員さんが揃いも揃って、私に向かって『おばちゃん』と声を掛けてくるのだ。
そりゃこの風貌ですもの。仕方ない。前髪もくにゃっとしているし。
ええ、ええ。若い女子は前髪きちんとしてますよね。
でも、私だってまだまだ充分若いんですよ。
立場上、身分を隠しているから、まぁ好都合ではあるんですけど。
だけど――よわい二十七の女性に失礼であろう。
うすうす気づく奴はいないんかいっ。
「おばちゃん、今日ご飯少なめでしくよろ~」
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