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命の魔法
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今日もふたりは海岸で仲良く遊んでいた。
レティシアが魔法で作った水球を次々と投げつけてくるが、アロイスは軽々とそれを飛び退いて避けた。
ひとしきり遊び終えたふたりは、砂浜に腰を下ろしてひと休みすることにする。
「アルって、意外と運動神経がいいんだね」
「意外とはなんだ、意外とは」
「うふふ。だってアルってば、すぐに熱をだしちゃうくらい身体が弱いのに……」
無邪気に笑う彼女の笑顔はこの上なくかわいい。アロイスの顔はつい、だらしなくにやけてしまう。
「べつに俺は熱がでやすいだけで、運動ができないわけじゃない」
「そっか。ごめん、ごめん」
「その言い方、全然悪いと思ってないよな」
「そんなことないよ。もしよかったら……私がアルの病気というか……体質を治してみてもいい?」
「え、できるのか?」
「うん。多分できる……と思う」
レティははにかみながら答える。
アロイスは目を大きく見開いた。
魔法の中でも、身体に直接働きかけるような治癒魔法は、火や水、光を操ったりするのに比べて難しいとアロイスは最近習ったばかりだ。
病気を治したり、怪我を治したりするには魔力を命の属性に変換する必要がある
専門的に勉強をしたわけではなく教養として習ったくらいだが、魔力を火や水の属性に変換するよりも、命の属性に変換するのは格段に難しいらしい。
魔法においては非凡な才能を見せるレティならば、さほど難しいことではないのかもしれない。
これまでアロイスの両親は、彼の体質を改善すべくいろいろな医者にかからせてくれた。だが、これといった不調の原因は見つからなかった。
もし、レティにわかるくらいなら、もうとっくに専門家である医者が原因を見つけているだろう。
レティに治せなくても当たり前なのだ。やってみても別に損をするわけではない。アロイスは軽い気持ちでうなずく。
「じゃあ、やってみてよ」
「うん。じゃあ、ちょっと横になってもらえる?」
「わかった」
アロイスはレティに言われたとおり、砂の上に身体を横たえる。
「じゃあ、ゆっくりと息をしてね」
レティは膝をつき、目を閉じて魔法に集中し始める。
レティが手をかざすと、いくつかの魔法陣が次々と空中に浮かび上がった。
アロイスの頭からつま先にかけて魔法陣のひとつが、全身を探るようにゆっくりと移動する。
温かで心地よい魔力の波動を感じて、アロイスはうっとりと目をつぶった。
まるでぽかぽか陽気の木陰で昼寝をしているような気分になる。
のんびりとレティの魔法が終わるまで待っているつもりでいたアロイスは、急に冷たい塊を胸に押し当てられたような感覚に、驚いて目を開いた。
「レ……ティ?」
アロイスの胸の上には三つの魔法陣が浮かんでいる。そして周囲に目を向けると身体を取り囲むように二重、三重に魔法陣が展開していた。
「もうちょっと、待って……てね」
自分の胸の辺りに感じる冷たさも気になったが、それ以上にレティの苦しげな表情が気にかかる。
彼女の額には汗が浮かび、唇は固く引き結ばれている。
「レティ、止めろ」
「いや。あと……少しなの」
「無理する必要なんてないっ!」
レティは首をかすかに横に振って、制止を聞こうとしなかった。
けれどレティの様子は尋常ではなく、顔色は血の気を失っている。
アロイスは不安になって叫んだ。
「だってそんな顔色で!」
「だいじょ……ぶ、もう少しっ!」
レティが展開する魔法陣が光を放ち始めた。魔法が最終段階に差し掛かっていて、もう発動をキャンセルすることはできない。
「っぐ」
アロイスの胸の冷たさが一転して、今度は焼け付くような痛みに変わった。
「アル、痛くして……ごめん。でも、これできっと!」
目を開けていられないほどの光が、二人を包む。
――なんだ、この痛みは!
アロイスは胸の痛みと光のまぶしさに耐え切れず、目をつぶった。
全身が重く、指一本さえ動かせる気がしない。全身に汗がびっしょりと滲む。いったいなにが起こったのか、アロイスにはわからない。
永遠に続くかと思われた痛みだったが、徐々に落ち着いてくる。まぶたの裏に感じる光もさほど眩しさを感じなくなっていた。
アロイスはゆっくりと目を開けた。
彼の胸の上に倒れこんでいるレティが映った。
「レティ!」
どうにか身体を起こし、彼女を砂浜の上に横たえる。
熱っぽいアロイスの肌とは対照的に、彼女の肌は恐ろしいほど冷たく、顔は真っ白だった。
とりあえず呼吸と脈を確認して、命に別状はなさそうであることにアロイスはほっとした。
だが、彼女の目はきつく閉じられ、揺さぶっても、声をかけても返事がない。
「これは……魔力切れか?」
アロイスは習ったばかりの知識から該当する症状に思い当たったが、それが正しいのかもわからない。
いずれにせよ、誰かの手助けが必要だった。
アロイスはまだ怠さの残る身体をどうにか起こし、立ち上がる。
一瞬くらりと目眩がしたが、自身の不調に構ってはいられない。
レティの脇にしゃがみ、どうにか彼女を背中に担ぐ。
アロイスはレティを背負って歩き出した。
幸いにも、教えてもらっていた彼女の家は海岸からすぐの場所にあった。
五分ほどで家の前にたどり着いたアロイスは、ドンドンと扉を強く叩いた。
彼女の家はこのあたりでよく見かける長屋だった。
「すみません! 誰か!」
声を張り上げても返事がない。
彼女の母は外に働きに出ておらず、家で針仕事をするくらいだと聞いていたので、いるはずなのだが、誰も出てこない。
アロイスはいらいらと足を踏み鳴らす。
アロイスがもう一度扉を叩こうと手を振り上げたところで、その手は空を切った。
扉が勢いよく開いて、レティによく似た女性が現れた。
「レティ!」
女性の視線は背負われたレティシアに釘付けになっている。
「レティのお母様ですか?」
「そうよ! いったいレティはどうしたの?」
「話はあとで。とにかくレティを休ませたい」
「こっちよ」
入ってすぐのソファを示され、アロイスはどうにかそこまでレティを背負って歩いた。
レティをソファに横たえた頃には、すっかりアロイスの息は上がっていた。床の上にずるずると座りこむ。
「レティはいったいどうしたの?」
「治癒魔法を……、使ったんだ」
耳障りな声を上げるレティの母親に、アロイスは荒い息の合間に答える。
「魔法を! あれほどまだ早いと言ったのに! あなたは? 具合が悪そうだけど、どうしたの?」
「俺は……アロイス。丘の上の屋敷に、連絡を、お願いできない……だろうか」
どうにかレティを運び終えたことでほっとしたのか、目の前が暗くなってきた。
こうなっては家の者を呼び寄せるしかない。
「ああ、すごい熱!」
少し冷たい手がアロイスの首筋に触れ、レティの母親が叫んだ。
あまり頼りになりそうもない母親の言動に、アロイスはここにレティを運んだのは間違いだったかもしれないと思いながら、目を閉じた。
レティシアが魔法で作った水球を次々と投げつけてくるが、アロイスは軽々とそれを飛び退いて避けた。
ひとしきり遊び終えたふたりは、砂浜に腰を下ろしてひと休みすることにする。
「アルって、意外と運動神経がいいんだね」
「意外とはなんだ、意外とは」
「うふふ。だってアルってば、すぐに熱をだしちゃうくらい身体が弱いのに……」
無邪気に笑う彼女の笑顔はこの上なくかわいい。アロイスの顔はつい、だらしなくにやけてしまう。
「べつに俺は熱がでやすいだけで、運動ができないわけじゃない」
「そっか。ごめん、ごめん」
「その言い方、全然悪いと思ってないよな」
「そんなことないよ。もしよかったら……私がアルの病気というか……体質を治してみてもいい?」
「え、できるのか?」
「うん。多分できる……と思う」
レティははにかみながら答える。
アロイスは目を大きく見開いた。
魔法の中でも、身体に直接働きかけるような治癒魔法は、火や水、光を操ったりするのに比べて難しいとアロイスは最近習ったばかりだ。
病気を治したり、怪我を治したりするには魔力を命の属性に変換する必要がある
専門的に勉強をしたわけではなく教養として習ったくらいだが、魔力を火や水の属性に変換するよりも、命の属性に変換するのは格段に難しいらしい。
魔法においては非凡な才能を見せるレティならば、さほど難しいことではないのかもしれない。
これまでアロイスの両親は、彼の体質を改善すべくいろいろな医者にかからせてくれた。だが、これといった不調の原因は見つからなかった。
もし、レティにわかるくらいなら、もうとっくに専門家である医者が原因を見つけているだろう。
レティに治せなくても当たり前なのだ。やってみても別に損をするわけではない。アロイスは軽い気持ちでうなずく。
「じゃあ、やってみてよ」
「うん。じゃあ、ちょっと横になってもらえる?」
「わかった」
アロイスはレティに言われたとおり、砂の上に身体を横たえる。
「じゃあ、ゆっくりと息をしてね」
レティは膝をつき、目を閉じて魔法に集中し始める。
レティが手をかざすと、いくつかの魔法陣が次々と空中に浮かび上がった。
アロイスの頭からつま先にかけて魔法陣のひとつが、全身を探るようにゆっくりと移動する。
温かで心地よい魔力の波動を感じて、アロイスはうっとりと目をつぶった。
まるでぽかぽか陽気の木陰で昼寝をしているような気分になる。
のんびりとレティの魔法が終わるまで待っているつもりでいたアロイスは、急に冷たい塊を胸に押し当てられたような感覚に、驚いて目を開いた。
「レ……ティ?」
アロイスの胸の上には三つの魔法陣が浮かんでいる。そして周囲に目を向けると身体を取り囲むように二重、三重に魔法陣が展開していた。
「もうちょっと、待って……てね」
自分の胸の辺りに感じる冷たさも気になったが、それ以上にレティの苦しげな表情が気にかかる。
彼女の額には汗が浮かび、唇は固く引き結ばれている。
「レティ、止めろ」
「いや。あと……少しなの」
「無理する必要なんてないっ!」
レティは首をかすかに横に振って、制止を聞こうとしなかった。
けれどレティの様子は尋常ではなく、顔色は血の気を失っている。
アロイスは不安になって叫んだ。
「だってそんな顔色で!」
「だいじょ……ぶ、もう少しっ!」
レティが展開する魔法陣が光を放ち始めた。魔法が最終段階に差し掛かっていて、もう発動をキャンセルすることはできない。
「っぐ」
アロイスの胸の冷たさが一転して、今度は焼け付くような痛みに変わった。
「アル、痛くして……ごめん。でも、これできっと!」
目を開けていられないほどの光が、二人を包む。
――なんだ、この痛みは!
アロイスは胸の痛みと光のまぶしさに耐え切れず、目をつぶった。
全身が重く、指一本さえ動かせる気がしない。全身に汗がびっしょりと滲む。いったいなにが起こったのか、アロイスにはわからない。
永遠に続くかと思われた痛みだったが、徐々に落ち着いてくる。まぶたの裏に感じる光もさほど眩しさを感じなくなっていた。
アロイスはゆっくりと目を開けた。
彼の胸の上に倒れこんでいるレティが映った。
「レティ!」
どうにか身体を起こし、彼女を砂浜の上に横たえる。
熱っぽいアロイスの肌とは対照的に、彼女の肌は恐ろしいほど冷たく、顔は真っ白だった。
とりあえず呼吸と脈を確認して、命に別状はなさそうであることにアロイスはほっとした。
だが、彼女の目はきつく閉じられ、揺さぶっても、声をかけても返事がない。
「これは……魔力切れか?」
アロイスは習ったばかりの知識から該当する症状に思い当たったが、それが正しいのかもわからない。
いずれにせよ、誰かの手助けが必要だった。
アロイスはまだ怠さの残る身体をどうにか起こし、立ち上がる。
一瞬くらりと目眩がしたが、自身の不調に構ってはいられない。
レティの脇にしゃがみ、どうにか彼女を背中に担ぐ。
アロイスはレティを背負って歩き出した。
幸いにも、教えてもらっていた彼女の家は海岸からすぐの場所にあった。
五分ほどで家の前にたどり着いたアロイスは、ドンドンと扉を強く叩いた。
彼女の家はこのあたりでよく見かける長屋だった。
「すみません! 誰か!」
声を張り上げても返事がない。
彼女の母は外に働きに出ておらず、家で針仕事をするくらいだと聞いていたので、いるはずなのだが、誰も出てこない。
アロイスはいらいらと足を踏み鳴らす。
アロイスがもう一度扉を叩こうと手を振り上げたところで、その手は空を切った。
扉が勢いよく開いて、レティによく似た女性が現れた。
「レティ!」
女性の視線は背負われたレティシアに釘付けになっている。
「レティのお母様ですか?」
「そうよ! いったいレティはどうしたの?」
「話はあとで。とにかくレティを休ませたい」
「こっちよ」
入ってすぐのソファを示され、アロイスはどうにかそこまでレティを背負って歩いた。
レティをソファに横たえた頃には、すっかりアロイスの息は上がっていた。床の上にずるずると座りこむ。
「レティはいったいどうしたの?」
「治癒魔法を……、使ったんだ」
耳障りな声を上げるレティの母親に、アロイスは荒い息の合間に答える。
「魔法を! あれほどまだ早いと言ったのに! あなたは? 具合が悪そうだけど、どうしたの?」
「俺は……アロイス。丘の上の屋敷に、連絡を、お願いできない……だろうか」
どうにかレティを運び終えたことでほっとしたのか、目の前が暗くなってきた。
こうなっては家の者を呼び寄せるしかない。
「ああ、すごい熱!」
少し冷たい手がアロイスの首筋に触れ、レティの母親が叫んだ。
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