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「馬鹿な事をしてないで、お風呂に行ってきなさい」
ぼりぼりと頭を搔きながら風呂場に向かう大地。
風呂から出てきた大地は寝息をたてているユーリが目に入る。
男性としては襲いたくなるほどの無防備である。
無心になると決めた大地はユーリの隣で寝る。
日が昇り始める事にユーリが目を覚ます。
背筋を伸ばす様にストレッチをすると椅子に座っている大地がいた。
薄らと目の下にクマを作っている。
「眠れなかったの?」
「ん? おはよう。あまり寝られなかったね……」
ため息を漏らす大地。
昨晩大地はユーリの隣で寝ようとしていたが、風呂上りの石鹸などの良い匂いが大地の欲を刺激する。
大地はムラムラとこみ上げてくるものと抑える事に必死となっていた。
結果寝る事が出来ずに、今にいたる。
昨日約束をした通りに今日は船の中を回ると言う事で、二人は朝食をとって行動する。
船の中には娯楽があってスポーツ、映画、プール等遊ぶ場所がある。
バーやダンスホールもあった。
船の中を回るだけで一日を費やす。
そして目的地に着く最終日、二人はブリッチに出て日本と違う町並みの風景を遠目で見ていると、背後から声をかけられる。
そこに居たのはドロシーとその父親であった。
血色が良くなって健康そのものになっていた。
「この前はありがとうございます。ユーリ様から頂いた薬のお蔭で体調が、とても良くなりました」
「ありがとうございます」
親子そろってユーリに一礼する。
「良いのよ。元気になってなによりね。私と今日でお別れだけど、しっかりとお父様と楽しんでね」
ドロシーと握手を交わす。
そのタイミング船の汽笛が鳴る。
どうやら着岸の準備が始まったようだ。
二人は部屋に戻る。
「楽しかったわ。大地ありがとうね。これで私は帰るけど大地はどうする? 送っていこうか?」
「いや、俺はまだする事があるからね。まだいないといけないかな」
「そうなの? 無理はしないで頑張ってね?」
「あぁ」
名残惜しそうな表情でユーリを見る大地だが、ユーリと約束していたのは、この日までであった。
さすがに他のメンバーがいるのに、ユーリを何時までも連れまわせないと思ったのだ。
「それじゃ、またね」
大地に手を振りながら部屋を後にする。
家に戻って来るが、時差のせいでこちらは夜であった。
家の中は静かで皆が寝ているのだろう。
襖を開けると双子達が寝ているのを確認すると、エレナの隣に陣を取って、起きるまで寝る事にする。
それから数時間、ユーリは胸が重苦しさに目を覚ますと、何故かエレナがユーリの体の上でうつ伏せの状態で寝ていた。
何とも器用な寝方をすると感心をしていると、目を覚ましたエレナと目が合う。
寝起きで状況がよくわかっていなエレナは、いないはずのユーリが自分の下で居る事に夢だと思い、日ごろ甘える事をしないエレナは堪能することにした。
もう一度、瞼を閉じて再び眠りにつくのだ。
クスリと笑うユーリは寝ているエレナの頭をゆっくりと撫でる。
エヘヘとエレナが声を漏らしている。その表情は緩みきっていた。
さすがに頭を撫でられている事に気がついたエレナは勢いよく飛び起きた。
「おっおっ、お母様!?」
「ただいま」
「お帰りなさいです。何時お戻りになられたのですか?」
ユーリから離れようとするエレナを自分の方に寄せて、再びスキンシップをとる。
恥ずかしそうにしているが、抵抗されることが無いのでユーリはエレナにギュッと抱く。
「少し前に帰って来たわよ?」
顔と顔の距離が30センチほどの距離で会話する。
子供の成長は早く幼さを残しているが、将来美人になるだろうと解る程整っている。
成長が楽しみだと思うユーリであった。
ぼりぼりと頭を搔きながら風呂場に向かう大地。
風呂から出てきた大地は寝息をたてているユーリが目に入る。
男性としては襲いたくなるほどの無防備である。
無心になると決めた大地はユーリの隣で寝る。
日が昇り始める事にユーリが目を覚ます。
背筋を伸ばす様にストレッチをすると椅子に座っている大地がいた。
薄らと目の下にクマを作っている。
「眠れなかったの?」
「ん? おはよう。あまり寝られなかったね……」
ため息を漏らす大地。
昨晩大地はユーリの隣で寝ようとしていたが、風呂上りの石鹸などの良い匂いが大地の欲を刺激する。
大地はムラムラとこみ上げてくるものと抑える事に必死となっていた。
結果寝る事が出来ずに、今にいたる。
昨日約束をした通りに今日は船の中を回ると言う事で、二人は朝食をとって行動する。
船の中には娯楽があってスポーツ、映画、プール等遊ぶ場所がある。
バーやダンスホールもあった。
船の中を回るだけで一日を費やす。
そして目的地に着く最終日、二人はブリッチに出て日本と違う町並みの風景を遠目で見ていると、背後から声をかけられる。
そこに居たのはドロシーとその父親であった。
血色が良くなって健康そのものになっていた。
「この前はありがとうございます。ユーリ様から頂いた薬のお蔭で体調が、とても良くなりました」
「ありがとうございます」
親子そろってユーリに一礼する。
「良いのよ。元気になってなによりね。私と今日でお別れだけど、しっかりとお父様と楽しんでね」
ドロシーと握手を交わす。
そのタイミング船の汽笛が鳴る。
どうやら着岸の準備が始まったようだ。
二人は部屋に戻る。
「楽しかったわ。大地ありがとうね。これで私は帰るけど大地はどうする? 送っていこうか?」
「いや、俺はまだする事があるからね。まだいないといけないかな」
「そうなの? 無理はしないで頑張ってね?」
「あぁ」
名残惜しそうな表情でユーリを見る大地だが、ユーリと約束していたのは、この日までであった。
さすがに他のメンバーがいるのに、ユーリを何時までも連れまわせないと思ったのだ。
「それじゃ、またね」
大地に手を振りながら部屋を後にする。
家に戻って来るが、時差のせいでこちらは夜であった。
家の中は静かで皆が寝ているのだろう。
襖を開けると双子達が寝ているのを確認すると、エレナの隣に陣を取って、起きるまで寝る事にする。
それから数時間、ユーリは胸が重苦しさに目を覚ますと、何故かエレナがユーリの体の上でうつ伏せの状態で寝ていた。
何とも器用な寝方をすると感心をしていると、目を覚ましたエレナと目が合う。
寝起きで状況がよくわかっていなエレナは、いないはずのユーリが自分の下で居る事に夢だと思い、日ごろ甘える事をしないエレナは堪能することにした。
もう一度、瞼を閉じて再び眠りにつくのだ。
クスリと笑うユーリは寝ているエレナの頭をゆっくりと撫でる。
エヘヘとエレナが声を漏らしている。その表情は緩みきっていた。
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「おっおっ、お母様!?」
「ただいま」
「お帰りなさいです。何時お戻りになられたのですか?」
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恥ずかしそうにしているが、抵抗されることが無いのでユーリはエレナにギュッと抱く。
「少し前に帰って来たわよ?」
顔と顔の距離が30センチほどの距離で会話する。
子供の成長は早く幼さを残しているが、将来美人になるだろうと解る程整っている。
成長が楽しみだと思うユーリであった。
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