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第1章 アストリア王国に転生
52 シュヴィーツ地方の去就
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グリュエーレ城を開放したマリエル達は、その日は城に宿泊することにしました。
城を調べてみると、ゴシック様式やバロック様式で建築されていて、部屋の装飾や備品なども、とても贅沢で結構な作りに成っています。
街の宿泊施設は閉じられていますし、城の中は荒されておらず綺麗な状態だったので、使わせて貰う事にしたのです。
不埒者が城に侵入しても困りますので、警備も兼ねて宿泊するのです。
ケンちゃんの【転移門】スキルで、1度行った事が有る場所には【転移門】を繋げる事が出来ますので。勿論、侯爵領や王都の屋敷に帰る事も出来ますけどね。
「御嬢様、フランク王国の兵士が戻って再びこの城に入る事を、この地の民は望んでいないと思います」
「そうですね。とりあえず侯爵領の兵士に駐留して貰いましょう。その事を住民達にも説明した方が良いわよね?」
「はい」
2日後、シュヴィーツ地方の各街の代表者がベルンに集まり、去就について話し合う事に成りました。マリエルと側近も参加を求められたので出席いたします。
ある街の代表者らしき老人が、参加してる長老達を見回して口を開きました。
「我々を散々こき使っておいて、見捨てて逃げたフランク王国とレドロバート辺境伯を決して許すことは出来ない!」
「「「そうだそうだ!」」」
「聖女マリエル様に女王に成って貰い、この国を導いて貰おうではないか!」
「「「そうだそうだ!」」」
「お待ち下さい、私は聖女ではありません。普通の女の子で、皆さんのお友達です」
「「「お友達っ!」」」
「これからも、ズット友達として仲良くして下さいね」
「「「ズット友達ィ!?」」」
「はぁ……マリエル様。アストリア王国はシュヴィーツ地方を支配する気が無いのですか?」
「そうですね、アストリア王国ともお友達に成って下さいね」
「国同士の友達ですか?」
「友好条約を結び同盟国に成りましょう。色々と交流を持ち、楽しい事を沢山しましょうね」
「同盟国で交流を……対等で?」
「はい、対等で不平等無しで友好を結べたら良いですね。私が国王に相談してみますね」
「国王が認めなかったらどうするのですか?」
「その時は皆さんで頑張って、独立を維持してください。私はお友達としてお手伝いしましょうね」
「聖女様はアストリアの侯爵令嬢ですよね? それで大丈夫なんですか?」
「私は女神エイル様の親友です。神様が喜ぶ結果に成る事を望みますから、それで大丈夫だと思います。高級クルーザーに乗っ…ングッ!」
(マリちゃん、今は真面目にっ!)
(は~い、ケンちゃん)
お膝の上に座っていたケンちゃんに、口を塞がれてしまいました。
「ザワザワザワザワ……」
「ところでシュヴィーツの国王様は、何処に居らっしゃるのですか?」
「フランク王国により処刑されました。一族全てです」
「まぁ……」
「それでですが、我々は直接民主主義で連邦政府を建てて永世中立国家を作りたいと思っています」
「それは素敵ですね、友達として応援いたしますね。神の祝福が有ります様に」
「ありがとうございます。しかし、魔物に襲われゾンビ化して、住民が激減した我々だけではフランク王国に対抗できません! 聖女様にこの国を導いて頂きたいのです、どうか御協力お願い致します」
「勿論です。ただ、その為にはレオポルド侯爵軍の駐留が必要に成ると思うのですが?」
「はい。レドロバート辺境伯の居城を提供いたします。地勢的にも対フランク王国の城としてちょうど良いと思います」
「ふむ、ローザンヌ地方も含めてマリエル様に献上しても良いのではないか? 軍の駐留費用が必要に成るのだから、ローザンヌ領主に成って頂いて税収を使って貰おうじゃないか?」
「え、私にですか! 私はまだ学院の3年生ですよ」
「ザワザワザワザワ、ガヤガヤガヤガヤ……」
「たった今、全会一致で決めました。マリエル様、ローザンヌ地方とグリュエーレ城をどうかお納め下さいませ」
「まぁ、どうしましょう!」
「その……マリエル様には豊穣と厄除けの恵みが有るという噂を伺っております。サンクトガレンの様に、是非この土地を預かって貰い豊かにしてほしいのです。サンクトガレン周辺は、この2年間でとっても豊かに成っているのですから」
「でも豊穣と厄除けは、エイル様の恵みなのですよ」
「マリエル様は、そのエイル様の御親友で在らせられますよね」
「私はまだ学院に通わなくては成りませんから、ずっと此処に居る事は出来ません。アストリアに帰って国王や父上に相談してみますね」
「はい、どうか前向きに御検討お願い致します」
「ところで、ゾンビはまだ出現していますか?」
「殆ど出なくなったようです」
「魔物はどうですか?」
「魔物が出現するとレオポルド騎士団様がスグに退治してくれますので、その事にも感謝しております。全滅してはいませんが、本来の数に戻っているようです」
「各地のお城はどうですか?」
「レオポルドル騎士団様が全ての城を開放して下さいました。今はレオポルド侯爵様の兵士達が管理して下さっています」
「なるべく早く政治経済が復旧すると良いですね」
「はい」
マリエルは【転移門】で王都に戻ると早速国王に謁見を申し込みました、今回の経緯などを報告する為です。
すぐに謁見の許可がおり、王国側でもマリエルを待っていたようでした。
マリエルとエリザは謁見の間ではなく、国王の執務室に通されます。
中に入るとマリエルの父も既に着席していました。
国王がマリエルの無事な姿を見て安堵します。
「マリエル。怪我はしていないか? 疲れてはいないのか?」
「はい大丈夫です。お気遣いありがとうございます」
私は事件の経緯とシュヴィーツ地方の現状をお話しました。
「ふむ、対等な友好条約を締結して、同盟を結びたいのじゃな?」
「はい、アストリアにあまり旨みは無いと思いますが、どうかお願い致します」
「なぁに、旨みは結構あるぞ。
これからは、フランク王国と直接国境線を争わなくて良いのだ。
シュヴィーツ地方がフランク王国との緩衝地帯に成ってくれるのだからな。
グリュエーレ城はフランク王国本土に近いので、軍を駐留するのに最適であるし。
レオポルド侯爵軍は元々辺境伯軍として国境を守る為にあったのだから、グリュエーレ城に駐留する事は役目上でも最適なのだ。
現在アストリア王国にとって脅威なのはフランク王国だけだから、全兵力を投入しても良いぐらいじゃ。は~はっはっは~」
「そうなんですね、ありがとうございます」
城を調べてみると、ゴシック様式やバロック様式で建築されていて、部屋の装飾や備品なども、とても贅沢で結構な作りに成っています。
街の宿泊施設は閉じられていますし、城の中は荒されておらず綺麗な状態だったので、使わせて貰う事にしたのです。
不埒者が城に侵入しても困りますので、警備も兼ねて宿泊するのです。
ケンちゃんの【転移門】スキルで、1度行った事が有る場所には【転移門】を繋げる事が出来ますので。勿論、侯爵領や王都の屋敷に帰る事も出来ますけどね。
「御嬢様、フランク王国の兵士が戻って再びこの城に入る事を、この地の民は望んでいないと思います」
「そうですね。とりあえず侯爵領の兵士に駐留して貰いましょう。その事を住民達にも説明した方が良いわよね?」
「はい」
2日後、シュヴィーツ地方の各街の代表者がベルンに集まり、去就について話し合う事に成りました。マリエルと側近も参加を求められたので出席いたします。
ある街の代表者らしき老人が、参加してる長老達を見回して口を開きました。
「我々を散々こき使っておいて、見捨てて逃げたフランク王国とレドロバート辺境伯を決して許すことは出来ない!」
「「「そうだそうだ!」」」
「聖女マリエル様に女王に成って貰い、この国を導いて貰おうではないか!」
「「「そうだそうだ!」」」
「お待ち下さい、私は聖女ではありません。普通の女の子で、皆さんのお友達です」
「「「お友達っ!」」」
「これからも、ズット友達として仲良くして下さいね」
「「「ズット友達ィ!?」」」
「はぁ……マリエル様。アストリア王国はシュヴィーツ地方を支配する気が無いのですか?」
「そうですね、アストリア王国ともお友達に成って下さいね」
「国同士の友達ですか?」
「友好条約を結び同盟国に成りましょう。色々と交流を持ち、楽しい事を沢山しましょうね」
「同盟国で交流を……対等で?」
「はい、対等で不平等無しで友好を結べたら良いですね。私が国王に相談してみますね」
「国王が認めなかったらどうするのですか?」
「その時は皆さんで頑張って、独立を維持してください。私はお友達としてお手伝いしましょうね」
「聖女様はアストリアの侯爵令嬢ですよね? それで大丈夫なんですか?」
「私は女神エイル様の親友です。神様が喜ぶ結果に成る事を望みますから、それで大丈夫だと思います。高級クルーザーに乗っ…ングッ!」
(マリちゃん、今は真面目にっ!)
(は~い、ケンちゃん)
お膝の上に座っていたケンちゃんに、口を塞がれてしまいました。
「ザワザワザワザワ……」
「ところでシュヴィーツの国王様は、何処に居らっしゃるのですか?」
「フランク王国により処刑されました。一族全てです」
「まぁ……」
「それでですが、我々は直接民主主義で連邦政府を建てて永世中立国家を作りたいと思っています」
「それは素敵ですね、友達として応援いたしますね。神の祝福が有ります様に」
「ありがとうございます。しかし、魔物に襲われゾンビ化して、住民が激減した我々だけではフランク王国に対抗できません! 聖女様にこの国を導いて頂きたいのです、どうか御協力お願い致します」
「勿論です。ただ、その為にはレオポルド侯爵軍の駐留が必要に成ると思うのですが?」
「はい。レドロバート辺境伯の居城を提供いたします。地勢的にも対フランク王国の城としてちょうど良いと思います」
「ふむ、ローザンヌ地方も含めてマリエル様に献上しても良いのではないか? 軍の駐留費用が必要に成るのだから、ローザンヌ領主に成って頂いて税収を使って貰おうじゃないか?」
「え、私にですか! 私はまだ学院の3年生ですよ」
「ザワザワザワザワ、ガヤガヤガヤガヤ……」
「たった今、全会一致で決めました。マリエル様、ローザンヌ地方とグリュエーレ城をどうかお納め下さいませ」
「まぁ、どうしましょう!」
「その……マリエル様には豊穣と厄除けの恵みが有るという噂を伺っております。サンクトガレンの様に、是非この土地を預かって貰い豊かにしてほしいのです。サンクトガレン周辺は、この2年間でとっても豊かに成っているのですから」
「でも豊穣と厄除けは、エイル様の恵みなのですよ」
「マリエル様は、そのエイル様の御親友で在らせられますよね」
「私はまだ学院に通わなくては成りませんから、ずっと此処に居る事は出来ません。アストリアに帰って国王や父上に相談してみますね」
「はい、どうか前向きに御検討お願い致します」
「ところで、ゾンビはまだ出現していますか?」
「殆ど出なくなったようです」
「魔物はどうですか?」
「魔物が出現するとレオポルド騎士団様がスグに退治してくれますので、その事にも感謝しております。全滅してはいませんが、本来の数に戻っているようです」
「各地のお城はどうですか?」
「レオポルドル騎士団様が全ての城を開放して下さいました。今はレオポルド侯爵様の兵士達が管理して下さっています」
「なるべく早く政治経済が復旧すると良いですね」
「はい」
マリエルは【転移門】で王都に戻ると早速国王に謁見を申し込みました、今回の経緯などを報告する為です。
すぐに謁見の許可がおり、王国側でもマリエルを待っていたようでした。
マリエルとエリザは謁見の間ではなく、国王の執務室に通されます。
中に入るとマリエルの父も既に着席していました。
国王がマリエルの無事な姿を見て安堵します。
「マリエル。怪我はしていないか? 疲れてはいないのか?」
「はい大丈夫です。お気遣いありがとうございます」
私は事件の経緯とシュヴィーツ地方の現状をお話しました。
「ふむ、対等な友好条約を締結して、同盟を結びたいのじゃな?」
「はい、アストリアにあまり旨みは無いと思いますが、どうかお願い致します」
「なぁに、旨みは結構あるぞ。
これからは、フランク王国と直接国境線を争わなくて良いのだ。
シュヴィーツ地方がフランク王国との緩衝地帯に成ってくれるのだからな。
グリュエーレ城はフランク王国本土に近いので、軍を駐留するのに最適であるし。
レオポルド侯爵軍は元々辺境伯軍として国境を守る為にあったのだから、グリュエーレ城に駐留する事は役目上でも最適なのだ。
現在アストリア王国にとって脅威なのはフランク王国だけだから、全兵力を投入しても良いぐらいじゃ。は~はっはっは~」
「そうなんですね、ありがとうございます」
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