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第5章
表彰式と後夜祭
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「まったくお前らは! すぐ暴走する!!」
「無事に劇は成功したからいーものの!」
「ほんとに! 大成功だったから許すけど!」
「収拾つかなくなったら、どーしてたんだよ~!!」
劇が無事終わり、教室に戻った俺らはクラスメイトから怒られていた。
「「わ……悪ぃ」」
俺らが頭を下げて皆に謝ると、クラスの皆は顔を見合わせて少し沈黙したあとプッと吹き出すと、皆して笑い出した。
「いや、ぶっちゃけマジで凄かったよ!」
「本当かっこよかった!」
「お前ら2人がいれば、このクラスまじ最強だな!」
俺らは、そんな皆の反応を見てちょっと驚いたが、教室の後ろの方で藤原が俺らにピースしてるのを見た俺達は全て丸く納まったことを知り、顔を見合わせて笑い合った。
そして片付けも大方終わり、日が暮れ始める。
体育館には続々と生徒が集まり、閉会式と後夜祭がスタートした。
「皆さん、文化祭お疲れ様でした! では初めに校長先生の挨拶です。」
そう言われて、校長先生が前に出て話し出す。俺はこの長い話が苦手だった。
「この、校長先生の話なんとかならんのか?」
「え、感動しねえ? まじで良いこと言ってんだよな~」
真生のその言葉に俺も誠も「まじか」と真顔で言った。
「さて、それでは今回の文化祭で1番輝いていたクラスと部活はどこでしょう!! 投票の結果を発表します!」
そう言えば、そういうの文化祭の終わり間際に書かされたな。
「第3位は……ダンス部!!」
言われたダンス部はワーッと立ち上がって喜んでいた。
「第2位……3年B組の男女入れ替わりメイド&執事喫茶!!」
3年B組の先輩たちも、総立ちして抱き合って喜ぶ。
「そして、第1位は~……」
シン……と体育館が静まった。
「2年A組の劇です!!」
その瞬間、2年A組の女子たちのキャーッ!!っという歓喜の声が響き渡り、クラス全員が立って抱き合ったりして喜んだ。俺と真生だけは、席に座ったままボーゼンとしていた。
「それでは、今呼ばれたクラスの代表は前に出てください~!」
すると突然、クラスの皆は俺と真生を無理やり立たせて前に押し始めた。
「おい、クラスの代表は普通クラス委員か実行委員だろう」
「そうだぞ、俺も優希の言う通りだと思うぞ」
俺達がそう言うとクラス全員がニコニコと……いや、ニヤニヤと笑う。そして実行委員が言った。
「皆で相談して決めたんだよ~!」
「俺達2-Aが入賞したら、お前たち2人に賞状受け取ってもらおうってな!」
藤原もニコッと笑って言った。
「あなた方はそれだけの働きをしたのだから、それは当然なのです。それに、多分他のクラスや学年の皆さんも、お2人を待ってますよ」
そう言われて俺と真生が周りを見ると、皆俺達2人をなんか……キラキラした目で見ていた。
「しゃーねえか、行くぞバカデス!!」
そう言って俺の腕を引っ張って壇上に上がると、全校生徒から拍手が巻き起こった。
そして、俺と真生で賞状と花を受け取り、表彰式は幕を閉じる。
***
「さて、ここから後夜祭です! 吹奏楽部の皆さん、よろしくお願いしますー!」
吹奏楽部の演奏が始まり、皆がワーッと盛り上がる。
真生と誠が体育館のど真ん中で踊り出すと、笑いながらも皆もつられて踊り出す。
俺は体育館の壁に寄りかかって、真生や誠たちを見ていた。
「優希」
呼ばれた方を向くと、そこには優珠が居た。
俺が「おー」と軽く返事をすると、優珠は隣に来て壁によりかかった。
「文化祭、楽しかったね!」
「だな」
「でも、優希も真生も本当めちゃくちゃだよ……2人が戦ってる間、私1人舞台の上でどーしたらいいか分かんなかったよ」
「確かにそうだよな……。悪かった」
俺がそう謝ると、優珠は言った。
「けど、優希かっこよかったよ!」
急にそう言われて、俺は思わず視線を外した。
すると優珠はニコッと笑って近くに来ると、小さい声で俺の耳元で囁いた後、恵のところに走っていった。
優珠と入れ替わるように、真生が「優希~!!」と駆け寄って来て俺の顔を覗いて不思議そうな顔をした。
「おい、優希……」
「……なんだよ?」
「お前、顔めっちゃ赤いけど、どした?」
「何でもねーよ!!!」
そう言って俺は真生の額をべシッと叩いて体育館から出た。
俺は1人教室に向かいながら、さっきの優珠の言葉を思い出していた。
「優希、好きだよ!」
ーーばーか。知ってるよ……。
「無事に劇は成功したからいーものの!」
「ほんとに! 大成功だったから許すけど!」
「収拾つかなくなったら、どーしてたんだよ~!!」
劇が無事終わり、教室に戻った俺らはクラスメイトから怒られていた。
「「わ……悪ぃ」」
俺らが頭を下げて皆に謝ると、クラスの皆は顔を見合わせて少し沈黙したあとプッと吹き出すと、皆して笑い出した。
「いや、ぶっちゃけマジで凄かったよ!」
「本当かっこよかった!」
「お前ら2人がいれば、このクラスまじ最強だな!」
俺らは、そんな皆の反応を見てちょっと驚いたが、教室の後ろの方で藤原が俺らにピースしてるのを見た俺達は全て丸く納まったことを知り、顔を見合わせて笑い合った。
そして片付けも大方終わり、日が暮れ始める。
体育館には続々と生徒が集まり、閉会式と後夜祭がスタートした。
「皆さん、文化祭お疲れ様でした! では初めに校長先生の挨拶です。」
そう言われて、校長先生が前に出て話し出す。俺はこの長い話が苦手だった。
「この、校長先生の話なんとかならんのか?」
「え、感動しねえ? まじで良いこと言ってんだよな~」
真生のその言葉に俺も誠も「まじか」と真顔で言った。
「さて、それでは今回の文化祭で1番輝いていたクラスと部活はどこでしょう!! 投票の結果を発表します!」
そう言えば、そういうの文化祭の終わり間際に書かされたな。
「第3位は……ダンス部!!」
言われたダンス部はワーッと立ち上がって喜んでいた。
「第2位……3年B組の男女入れ替わりメイド&執事喫茶!!」
3年B組の先輩たちも、総立ちして抱き合って喜ぶ。
「そして、第1位は~……」
シン……と体育館が静まった。
「2年A組の劇です!!」
その瞬間、2年A組の女子たちのキャーッ!!っという歓喜の声が響き渡り、クラス全員が立って抱き合ったりして喜んだ。俺と真生だけは、席に座ったままボーゼンとしていた。
「それでは、今呼ばれたクラスの代表は前に出てください~!」
すると突然、クラスの皆は俺と真生を無理やり立たせて前に押し始めた。
「おい、クラスの代表は普通クラス委員か実行委員だろう」
「そうだぞ、俺も優希の言う通りだと思うぞ」
俺達がそう言うとクラス全員がニコニコと……いや、ニヤニヤと笑う。そして実行委員が言った。
「皆で相談して決めたんだよ~!」
「俺達2-Aが入賞したら、お前たち2人に賞状受け取ってもらおうってな!」
藤原もニコッと笑って言った。
「あなた方はそれだけの働きをしたのだから、それは当然なのです。それに、多分他のクラスや学年の皆さんも、お2人を待ってますよ」
そう言われて俺と真生が周りを見ると、皆俺達2人をなんか……キラキラした目で見ていた。
「しゃーねえか、行くぞバカデス!!」
そう言って俺の腕を引っ張って壇上に上がると、全校生徒から拍手が巻き起こった。
そして、俺と真生で賞状と花を受け取り、表彰式は幕を閉じる。
***
「さて、ここから後夜祭です! 吹奏楽部の皆さん、よろしくお願いしますー!」
吹奏楽部の演奏が始まり、皆がワーッと盛り上がる。
真生と誠が体育館のど真ん中で踊り出すと、笑いながらも皆もつられて踊り出す。
俺は体育館の壁に寄りかかって、真生や誠たちを見ていた。
「優希」
呼ばれた方を向くと、そこには優珠が居た。
俺が「おー」と軽く返事をすると、優珠は隣に来て壁によりかかった。
「文化祭、楽しかったね!」
「だな」
「でも、優希も真生も本当めちゃくちゃだよ……2人が戦ってる間、私1人舞台の上でどーしたらいいか分かんなかったよ」
「確かにそうだよな……。悪かった」
俺がそう謝ると、優珠は言った。
「けど、優希かっこよかったよ!」
急にそう言われて、俺は思わず視線を外した。
すると優珠はニコッと笑って近くに来ると、小さい声で俺の耳元で囁いた後、恵のところに走っていった。
優珠と入れ替わるように、真生が「優希~!!」と駆け寄って来て俺の顔を覗いて不思議そうな顔をした。
「おい、優希……」
「……なんだよ?」
「お前、顔めっちゃ赤いけど、どした?」
「何でもねーよ!!!」
そう言って俺は真生の額をべシッと叩いて体育館から出た。
俺は1人教室に向かいながら、さっきの優珠の言葉を思い出していた。
「優希、好きだよ!」
ーーばーか。知ってるよ……。
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