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第一章 大いなる海竜種
31 竜の長、対面
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影は竜玉の周りをぐるぐると回るように動きながらだんだん大きく、そして濃くなっていく。それを見ていたが、瞬間ただならぬ気配を感じた。
やばい、なんか、やばい。
後ろへ退こうと思ったがそうするだけでは回避しきれないと本能が叫び反射的にランと子竜を抱えて竜玉の間へ飛び降りる。視界の端でワーナーさんが同じようにベネディクトを抱えて飛んでいた。
「わっ!?」
『キュッ!?』
「うおっ!?」
ほぼ同時にビュンという音と共にその影から何かが飛んでいって、先程まで俺たちがいた所で爆発する。降り注ぐ岩の破片はランが結界を展開して防いだ。
あっぶね、もう少しであの破片みたくなるところだった‼
「っ‼」
ワーナーさんが空中でベネディクトを肩に抱え直すと、空いた左手でいくつかの魔法陣を展開させ、それが水の足場となる。それを踏んで竜玉の間の端の方にあって陸地まで辿り着くことができた。
地面に足が着いてすぐにワーナーさんが陸地全体に浄化と結界を施す。
「はぁ……っ、はぁっ……」
高濃度の瘴気を一気に浄化したせいか彼は膝を着いて息を切らせてしまった。顔が少し青い。
「ありがとうレニー、ゆっくり休んでくれ」
「ゆっくり、させてくれたら、いいんです、けど、ねェ」
膝を着きながらも鋭く竜玉の方を睨みつける彼は吐き出すように言う。
水面が波立ち、異様な気配が近付いてくる。これまでとは比べ物にならない位の殺気だ。
来る。
そう感じて刀に手をかけたその瞬間、
ザッパァァァァン
『グオオオオォォォォォッ‼』
びりびりと空気が痺れ、壁が、地面が震動する。
鼓膜が破られそうだ。
竜の長が、目の前にいた。
「水底に潜んでいたのかっ」
ベネディクトが魔銃を構えながら言う。竜の長は他の竜よりもはるかに大きく、放つ魔力が桁違いだ。てか敵うのか、こんなのに!?
竜の長は大きく口を開き、ブレスを吐く準備をする。さっき飛んできたのもそのブレスだろう。あれ程のものが飛んできたら次は避けようがない。
何かしないとと刀を抜いて霊力を込めるうちに竜はブレスを放った。いや、これはブレスと言うよりも大きなエネルギーを持った水の球だ。しかしそれでも威力はそう変わらないだろう。
「退けっ」
ベネディクトの声に後ろに飛び退く。
すると彼は片膝を立てた姿勢になると魔銃をしっかりと構えて魔力を込めた。普段は一瞬で込めている彼がほんの少しだが時間をかけて魔力を、それもたった一丁の魔銃に込めている。
何か大きな魔術を使おうとしていたのは目に見えたのでとっさに受身の体勢をとった。ほぼ同時に彼が引き金を引く。
「爆砕弾•上‼」
ドォン
到底銃から出たとは思えない音が響き、衝撃波が飛んでくる。
えげつねぇ……。あんなの最早砲弾だろ……。
「っく、」
なんとか着地して踏ん張りながらその弾丸の行く先を見た。
弾道を残しながら真っ直ぐに水の球に向かっていった弾丸は着弾して一瞬後、爆発した。その爆発で水は無数の水滴となり、花火のように散った。そしてザァァ……と雨のように降って俺たちを濡らす。
今のは初めて俺が彼に出会ったあの時に彼が竜たちに向かって撃ったものの進化系のようなものだろう。
「とんでもねー威力……」
はは、と乾いた笑いが溢れる。ベネディクトは間髪入れずに再び魔力をこめ、第二弾を撃った。二発目は先程の爆発の煙を切って竜に直進し、その腹に直撃する。
『ギャォォォン‼』
竜は一瞬揺らいだが、お返しとばかりに今度は複数の水の球を飛ばしてきた。
「やっべ」
「ふたりともこっちに‼」
流石にこれはどうしようも出来ないとたじろいだ時、ランの声がしてそちらに走る。
ランとワーナーさんは二人がかりで物理結界を展開しており、ベネディクトと共にその後ろに滑り込んだ。
『ガァァァッ‼』
水の弾丸が雨あられと降り注ぐ。ドォン、ドォンと何発も結界に命中し、それにひびが入った。
「駄目です、防ぎきれません‼」
「くっそ‼」
パリィィン
結界が破れる。しかし弾丸はまだまだ降ってくる。何かアクションを起こさなければ吹っ飛ばされてジ•エンドだ。
「っ、松‼」
ダメ元で霊力の刃を飛ばす。下手な鉄砲数撃ちゃ当たるで飛ばしまくると、水の弾丸に次々と当たり、それは斬れてただの水となった。
一瞬やり過ごせたかと思ったが、それでも一つだけ残っており、降ってくる。
銃を撃つ時間も、刀を振るう時間も、もう、ない。駄目だ父さんと母さんとメイの顔が見えた。これ走馬灯ってやつだ。
「っ‼」
とにかくそばにいたランと子竜を抱え込んで歯を食いしばる。すぐそばまで強大な魔力を感じた瞬間、
ドォォォン‼
それが、背後で砕け散った。
「……っ!?」
振り返って目を白黒とさせていると前方から声がする。
「待たせたな」
そこでは不敵な笑みを浮かべて、サマウィング大佐が本隊を引き連れて立っていた。
「浄化班は浄化及び結界の強化、調査班は竜玉とあの雲の調査、戦闘班と冒険者は調査班の援護だ‼ 竜の動きを封じ込めるぞ‼」
大佐が指示を飛ばすとそれに従って隊員や冒険者が走って行く。流石と言うべきか手際がいい。それを確認して彼女はベネディクトに駆け寄った。
「王子、無事かっ!?」
「ああ。間に合ってくれて助かった」
へにゃりと安心したように笑う彼に目に見えてほっとした彼女はワーナーさんにも声をかける。
「ワーナー、よくやってくれたな」
「まぁ、仕事ですしねェ」
はふ、と息をついて言う彼だが照れ隠しだろう。ずっと必死にベネディクトを守っていたのを俺たちは知っている。
「照れ隠しだな」
「照れ隠しだね」
「ちょっとォ‼ うるさいですよそこォ‼」
ランとひそひそと言い合うと素早くワーナーさんの声が飛んできたがそんな赤い顔じゃあ何も恐くない。その様子に笑っているとぺたぺたとベネディクトを触って怪我の有無を見ていた大佐がこちらを向いた。
「二人も、ありがとう。王子にもしもの事があったら私は舌を噛み切っていたところだった」
「噛み切……っ」
んな物騒なと思ったが責任感が強そうな彼女ならやりかねない。うん。それに顔を引き攣らせてランが首を振る。
「僕は何もしていません。そういうのはアカリ君にお願いします」
少し物騒なことになりかけたからか早急に会話を抜けたいらしいが逃さねぇぞこら。死ぬときゃ一緒だからなおい。
「いやいや、ランの結界にもすごく、それはもうすごーくお世話になって……」
しっかりと服の裾を掴んでにこやかに大佐に言う。ランは身を引くが服が伸びるばかりだ。
そんな静かな攻防に気づいているのかいないのか、彼女はニコリと微笑む。
「そんなに謙遜しなくていい。礼は後でしよう。今は我々に任せて、貴殿らは医務班の元で休んでいてほしい。魔力なども消費しているだろう。では」
そう言うなり抱えていた鎧の頭をかぶると大きな剣を持って竜に向かっていく。カッコいい。
それから子竜を抱えて言われた通り医務班の元へ行こうとした時、腰にどんと衝撃を感じた。見ると見慣れた銀色がそこにある。
「メイ‼」
「っ、にい、ちゃん」
うるうると涙目でこちらを見上げる妹にたじろいでしまう。昔からだが、俺はこの妹に泣かれると弱い。
「し、んぱいっ、した、ん、だからぁっ」
「……っ、ごめんな。ほら、兄ちゃんは大丈夫だから」
「うっ、うっ……。前に、兄ちゃんの、お団子、食べたの、あやまって、なかった、のにぃっ。うぁぁあんっ」
「あっちょ、泣くな……ってあれ食ったのやっぱお前か‼ っ、」
『キュウ!?』
ぴーぴー泣きながらそう言ったメイに思わずツッコミを入れてしまったが、その時くらりと視界がグラついてランに支えられる。子竜も驚かせてしまったようで心配そうにちろちろと舐められた。どうやら霊力を消費し過ぎていたらしい。気づくと腹もかなり減っている。
「大丈夫、アカリ君?」
「あ、ああ。少し休めば」
「うぁぁぁん兄ちゃん死なないでぇぇぇっ」
「死ぬかっ‼ っと、」
「あーもうほら大きな声出さない‼」
「あの、大丈夫ですか? 肩、お貸ししましょうか? 早く退かなければここは危険です」
そう言い合っているとすぐそばで竜の長との激しい戦闘が行なわれているにも関わらず一向に医務班の元へと行かない俺たちを心配してくれたのか調査班と医務班の間を行き来していたヴェーチェル中佐が来てそう言ってくれる。俺はこれ幸いとばかりにメイを見せた。
彼女は俺が無事だった安心からかほとんど俺に掴まって立っているような状態でわんわん泣いている。
「ありがとうございます。えっと、じゃあメイをお願いします」
「わかりました」
中佐はにこりと微笑むとメイを俺から素早くベリッと引き剥がして抱えると、こちらです、と歩いていった。俺はランに半分おぶられるようにしてその後ろをついて行く。子竜は自分で飛んでついてくる。
背後では竜の咆哮と戦闘音が鳴り響いていた。
やばい、なんか、やばい。
後ろへ退こうと思ったがそうするだけでは回避しきれないと本能が叫び反射的にランと子竜を抱えて竜玉の間へ飛び降りる。視界の端でワーナーさんが同じようにベネディクトを抱えて飛んでいた。
「わっ!?」
『キュッ!?』
「うおっ!?」
ほぼ同時にビュンという音と共にその影から何かが飛んでいって、先程まで俺たちがいた所で爆発する。降り注ぐ岩の破片はランが結界を展開して防いだ。
あっぶね、もう少しであの破片みたくなるところだった‼
「っ‼」
ワーナーさんが空中でベネディクトを肩に抱え直すと、空いた左手でいくつかの魔法陣を展開させ、それが水の足場となる。それを踏んで竜玉の間の端の方にあって陸地まで辿り着くことができた。
地面に足が着いてすぐにワーナーさんが陸地全体に浄化と結界を施す。
「はぁ……っ、はぁっ……」
高濃度の瘴気を一気に浄化したせいか彼は膝を着いて息を切らせてしまった。顔が少し青い。
「ありがとうレニー、ゆっくり休んでくれ」
「ゆっくり、させてくれたら、いいんです、けど、ねェ」
膝を着きながらも鋭く竜玉の方を睨みつける彼は吐き出すように言う。
水面が波立ち、異様な気配が近付いてくる。これまでとは比べ物にならない位の殺気だ。
来る。
そう感じて刀に手をかけたその瞬間、
ザッパァァァァン
『グオオオオォォォォォッ‼』
びりびりと空気が痺れ、壁が、地面が震動する。
鼓膜が破られそうだ。
竜の長が、目の前にいた。
「水底に潜んでいたのかっ」
ベネディクトが魔銃を構えながら言う。竜の長は他の竜よりもはるかに大きく、放つ魔力が桁違いだ。てか敵うのか、こんなのに!?
竜の長は大きく口を開き、ブレスを吐く準備をする。さっき飛んできたのもそのブレスだろう。あれ程のものが飛んできたら次は避けようがない。
何かしないとと刀を抜いて霊力を込めるうちに竜はブレスを放った。いや、これはブレスと言うよりも大きなエネルギーを持った水の球だ。しかしそれでも威力はそう変わらないだろう。
「退けっ」
ベネディクトの声に後ろに飛び退く。
すると彼は片膝を立てた姿勢になると魔銃をしっかりと構えて魔力を込めた。普段は一瞬で込めている彼がほんの少しだが時間をかけて魔力を、それもたった一丁の魔銃に込めている。
何か大きな魔術を使おうとしていたのは目に見えたのでとっさに受身の体勢をとった。ほぼ同時に彼が引き金を引く。
「爆砕弾•上‼」
ドォン
到底銃から出たとは思えない音が響き、衝撃波が飛んでくる。
えげつねぇ……。あんなの最早砲弾だろ……。
「っく、」
なんとか着地して踏ん張りながらその弾丸の行く先を見た。
弾道を残しながら真っ直ぐに水の球に向かっていった弾丸は着弾して一瞬後、爆発した。その爆発で水は無数の水滴となり、花火のように散った。そしてザァァ……と雨のように降って俺たちを濡らす。
今のは初めて俺が彼に出会ったあの時に彼が竜たちに向かって撃ったものの進化系のようなものだろう。
「とんでもねー威力……」
はは、と乾いた笑いが溢れる。ベネディクトは間髪入れずに再び魔力をこめ、第二弾を撃った。二発目は先程の爆発の煙を切って竜に直進し、その腹に直撃する。
『ギャォォォン‼』
竜は一瞬揺らいだが、お返しとばかりに今度は複数の水の球を飛ばしてきた。
「やっべ」
「ふたりともこっちに‼」
流石にこれはどうしようも出来ないとたじろいだ時、ランの声がしてそちらに走る。
ランとワーナーさんは二人がかりで物理結界を展開しており、ベネディクトと共にその後ろに滑り込んだ。
『ガァァァッ‼』
水の弾丸が雨あられと降り注ぐ。ドォン、ドォンと何発も結界に命中し、それにひびが入った。
「駄目です、防ぎきれません‼」
「くっそ‼」
パリィィン
結界が破れる。しかし弾丸はまだまだ降ってくる。何かアクションを起こさなければ吹っ飛ばされてジ•エンドだ。
「っ、松‼」
ダメ元で霊力の刃を飛ばす。下手な鉄砲数撃ちゃ当たるで飛ばしまくると、水の弾丸に次々と当たり、それは斬れてただの水となった。
一瞬やり過ごせたかと思ったが、それでも一つだけ残っており、降ってくる。
銃を撃つ時間も、刀を振るう時間も、もう、ない。駄目だ父さんと母さんとメイの顔が見えた。これ走馬灯ってやつだ。
「っ‼」
とにかくそばにいたランと子竜を抱え込んで歯を食いしばる。すぐそばまで強大な魔力を感じた瞬間、
ドォォォン‼
それが、背後で砕け散った。
「……っ!?」
振り返って目を白黒とさせていると前方から声がする。
「待たせたな」
そこでは不敵な笑みを浮かべて、サマウィング大佐が本隊を引き連れて立っていた。
「浄化班は浄化及び結界の強化、調査班は竜玉とあの雲の調査、戦闘班と冒険者は調査班の援護だ‼ 竜の動きを封じ込めるぞ‼」
大佐が指示を飛ばすとそれに従って隊員や冒険者が走って行く。流石と言うべきか手際がいい。それを確認して彼女はベネディクトに駆け寄った。
「王子、無事かっ!?」
「ああ。間に合ってくれて助かった」
へにゃりと安心したように笑う彼に目に見えてほっとした彼女はワーナーさんにも声をかける。
「ワーナー、よくやってくれたな」
「まぁ、仕事ですしねェ」
はふ、と息をついて言う彼だが照れ隠しだろう。ずっと必死にベネディクトを守っていたのを俺たちは知っている。
「照れ隠しだな」
「照れ隠しだね」
「ちょっとォ‼ うるさいですよそこォ‼」
ランとひそひそと言い合うと素早くワーナーさんの声が飛んできたがそんな赤い顔じゃあ何も恐くない。その様子に笑っているとぺたぺたとベネディクトを触って怪我の有無を見ていた大佐がこちらを向いた。
「二人も、ありがとう。王子にもしもの事があったら私は舌を噛み切っていたところだった」
「噛み切……っ」
んな物騒なと思ったが責任感が強そうな彼女ならやりかねない。うん。それに顔を引き攣らせてランが首を振る。
「僕は何もしていません。そういうのはアカリ君にお願いします」
少し物騒なことになりかけたからか早急に会話を抜けたいらしいが逃さねぇぞこら。死ぬときゃ一緒だからなおい。
「いやいや、ランの結界にもすごく、それはもうすごーくお世話になって……」
しっかりと服の裾を掴んでにこやかに大佐に言う。ランは身を引くが服が伸びるばかりだ。
そんな静かな攻防に気づいているのかいないのか、彼女はニコリと微笑む。
「そんなに謙遜しなくていい。礼は後でしよう。今は我々に任せて、貴殿らは医務班の元で休んでいてほしい。魔力なども消費しているだろう。では」
そう言うなり抱えていた鎧の頭をかぶると大きな剣を持って竜に向かっていく。カッコいい。
それから子竜を抱えて言われた通り医務班の元へ行こうとした時、腰にどんと衝撃を感じた。見ると見慣れた銀色がそこにある。
「メイ‼」
「っ、にい、ちゃん」
うるうると涙目でこちらを見上げる妹にたじろいでしまう。昔からだが、俺はこの妹に泣かれると弱い。
「し、んぱいっ、した、ん、だからぁっ」
「……っ、ごめんな。ほら、兄ちゃんは大丈夫だから」
「うっ、うっ……。前に、兄ちゃんの、お団子、食べたの、あやまって、なかった、のにぃっ。うぁぁあんっ」
「あっちょ、泣くな……ってあれ食ったのやっぱお前か‼ っ、」
『キュウ!?』
ぴーぴー泣きながらそう言ったメイに思わずツッコミを入れてしまったが、その時くらりと視界がグラついてランに支えられる。子竜も驚かせてしまったようで心配そうにちろちろと舐められた。どうやら霊力を消費し過ぎていたらしい。気づくと腹もかなり減っている。
「大丈夫、アカリ君?」
「あ、ああ。少し休めば」
「うぁぁぁん兄ちゃん死なないでぇぇぇっ」
「死ぬかっ‼ っと、」
「あーもうほら大きな声出さない‼」
「あの、大丈夫ですか? 肩、お貸ししましょうか? 早く退かなければここは危険です」
そう言い合っているとすぐそばで竜の長との激しい戦闘が行なわれているにも関わらず一向に医務班の元へと行かない俺たちを心配してくれたのか調査班と医務班の間を行き来していたヴェーチェル中佐が来てそう言ってくれる。俺はこれ幸いとばかりにメイを見せた。
彼女は俺が無事だった安心からかほとんど俺に掴まって立っているような状態でわんわん泣いている。
「ありがとうございます。えっと、じゃあメイをお願いします」
「わかりました」
中佐はにこりと微笑むとメイを俺から素早くベリッと引き剥がして抱えると、こちらです、と歩いていった。俺はランに半分おぶられるようにしてその後ろをついて行く。子竜は自分で飛んでついてくる。
背後では竜の咆哮と戦闘音が鳴り響いていた。
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