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兄姉
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電車の中は沈黙が続き、私はふと携帯を手にしてゲームをし始めた。
彼は何も言わず無言で立っている。
駅に着き私たちは電車を降りる。
「家どこ?送って行くよ」奏多くんが私にそういった。
私は最初は拒んでたけどせっかくだから送ってもらうことにした。
家まで歩く間も相変わらず話す事はあまりなかった。
無口な奏多君に私もどう接していいかよくわからなかった。
「…ぁ」奏多くんが言いかけた瞬間「ここだよ」
私は言葉を遮り言ってしまった。
「ごめん、なに?」私が聞くと奏多君は首を振った。
「そっか…じゃあね」私はそう言って奏多君に小さく手を振る。
「うん…」また明日と言って奏多君は歩いて行った。
家に入ると夕食のいい匂いと共に兄の健人が「おかえり」
と言う。
両親が共働きで家事は兄に任せている。
「ただいま」私はそう言って部屋に戻る。
日記を見返し夢で起きていることが現実になっていることに新めて驚く。
「今日はどんな夢かな…」
そんなことを考えていたら下から兄の声が聞こえる。
「芽依歌~?ご飯~」
私は返事をしてリビングに向かう。
テーブルにはいつものように美味しそうなおかずがたくさん並ぶ。
奏多君は何食べてるのかな…
そんなことを考えながら食べ進める。
気づいたら私の脳内は奏多君で一杯だった。
「…歌?」
不意に兄が私の名前を呼んだ。
「芽依歌聞いてる?」
「…ん?」
2回目の呼びかけで返事をした。
「転校生。お前んとこにも来たんだろ?」
「うん来たよ。松崎奏多くん」
「じゃあ兄弟だな。俺らのクラスにも“松崎玲音”てやつきたから」
「へぇ、偶然だね。お姉さんがいたんだ…」
そんな他愛ない会話をしながら食事をした。
「ごちそうさま」
私は食器を片付けた。
それから寝る準備をして私はベットに入った。
……「松崎くん」
「はい?」
「一目惚れしたの。付き合ってくれない?」
「…ごめん」
「じゃあ遊びに行く位ならいいでしょ?」
「いや…ごめん」
「どうして?あの子はいいのに?」
「あの子?」
「三浦芽依歌。昨日一緒にいたじゃない。私はダメであの子はいいの?」
「いや…だってあの子は…」
……ピピピピ
アラームの音で目を覚ます。
「…んん…夢…?」
私は肝心な所で目を覚ました。
「奏多君、何て言おうとしてたのかな…?でもまた予知夢だったら今日…」
私は複雑な気持ちになりながら準備を始めた。
「行ってきます」
なんとも言えない心境で私は家を出た。
その日は無意識に早足になっていた。
彼は何も言わず無言で立っている。
駅に着き私たちは電車を降りる。
「家どこ?送って行くよ」奏多くんが私にそういった。
私は最初は拒んでたけどせっかくだから送ってもらうことにした。
家まで歩く間も相変わらず話す事はあまりなかった。
無口な奏多君に私もどう接していいかよくわからなかった。
「…ぁ」奏多くんが言いかけた瞬間「ここだよ」
私は言葉を遮り言ってしまった。
「ごめん、なに?」私が聞くと奏多君は首を振った。
「そっか…じゃあね」私はそう言って奏多君に小さく手を振る。
「うん…」また明日と言って奏多君は歩いて行った。
家に入ると夕食のいい匂いと共に兄の健人が「おかえり」
と言う。
両親が共働きで家事は兄に任せている。
「ただいま」私はそう言って部屋に戻る。
日記を見返し夢で起きていることが現実になっていることに新めて驚く。
「今日はどんな夢かな…」
そんなことを考えていたら下から兄の声が聞こえる。
「芽依歌~?ご飯~」
私は返事をしてリビングに向かう。
テーブルにはいつものように美味しそうなおかずがたくさん並ぶ。
奏多君は何食べてるのかな…
そんなことを考えながら食べ進める。
気づいたら私の脳内は奏多君で一杯だった。
「…歌?」
不意に兄が私の名前を呼んだ。
「芽依歌聞いてる?」
「…ん?」
2回目の呼びかけで返事をした。
「転校生。お前んとこにも来たんだろ?」
「うん来たよ。松崎奏多くん」
「じゃあ兄弟だな。俺らのクラスにも“松崎玲音”てやつきたから」
「へぇ、偶然だね。お姉さんがいたんだ…」
そんな他愛ない会話をしながら食事をした。
「ごちそうさま」
私は食器を片付けた。
それから寝る準備をして私はベットに入った。
……「松崎くん」
「はい?」
「一目惚れしたの。付き合ってくれない?」
「…ごめん」
「じゃあ遊びに行く位ならいいでしょ?」
「いや…ごめん」
「どうして?あの子はいいのに?」
「あの子?」
「三浦芽依歌。昨日一緒にいたじゃない。私はダメであの子はいいの?」
「いや…だってあの子は…」
……ピピピピ
アラームの音で目を覚ます。
「…んん…夢…?」
私は肝心な所で目を覚ました。
「奏多君、何て言おうとしてたのかな…?でもまた予知夢だったら今日…」
私は複雑な気持ちになりながら準備を始めた。
「行ってきます」
なんとも言えない心境で私は家を出た。
その日は無意識に早足になっていた。
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